田舎の無名高校だった西大和学園が、全国でもトップランクの学校に上り詰めたストーリー

西大和学園中学・高等学校の創設者である田野瀬良太郎氏が『田舎の無名高校から東大、京大にバンバン合格した話―西大和学園の奇跡』を上梓した。今となっては、東京大学や京都大学をはじめ、国公立医学部へ多数の合格者を輩出し、開成中・高や灘中・高に続く全国屈指の進学校としても知られる西大和学園中・高。しかし、1986年の開校当初は、中堅公立高校のすべり止め、ごく平凡な田舎の私立高校だった西大和学園。教室から机が放り投げられ、他校とのケンカが絶えない日々も続いた。

西大和学園新著

田野瀬良太郎 著/主婦の友社 刊/1,512円(税込)

もちろん生徒も、大学進学などまったく考えてもいない。教師もまた公立校の教員採用試験に不合格だったものばかり。そんな中、「日本一の進学校」を目指し、創設者の田野瀬氏と荒削りな教師達が立ち上がる。ひとつの学校がみるみる生まれ変わっていく奮闘記としても面白く読める。

「琵琶湖の場所も知らない」生徒が、関関同立に現役で合格。引きこもりの生徒が東大理一へ。そこから、わずか数年で驚異的な進学率を誇るようになり、あっという間にで奈良県トップの進学校へと駆け上がった。西大和学園ではどんな教育が行われ、どうやって全国有数の進学校になったのか。0時間目、泊まり込み補講、夏季休暇3日、正月特訓など、一部ネット上では「受験少年院」と言われたほどの“体育会系”スパルタ受験の実態とは?

そこには、資金0から学園を立ち上げ、教師と生徒たちに夢を語り続けた、田野瀬氏の教育への熱い思いが込められていた。理想の学校経営、学校再生のすべてが詰まった熱き教育書。昨年4月には、大阪市に大和大学も開校し、グループ全体としても日本の教育に大きく貢献する西大和学園の誕生から30年の歴史が紐解かれる。

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