数学を〝英語〟で学ぶ 静岡の未来教育舎で英語イマージョンのワークショップを開催

静岡県中部地区を中心に教室展開している進学予備校未来教育舎(静岡県焼津市、高林幸治代表取締役)藤枝駅前校で、3月20日、英語イマージョン教育のワークショップが通学生(新高校1年から新高校3年生)を対象に開催された。

未来教育舎の高林幸治代表取締役

主催したのは、NPO法人次世代教育推進機構(東京都世田谷区、望月誠代表)。同法人は、子供たちに対して、学力の定着と向上だけでなく、キャリア教育も含めた素材や学ぶ機会・環境を提供している。今回のワークショップもそのひとつで、塾での開催は初の試みだ。

「未来教育舎は静岡を中心に協力しています。その最初として、英語イマージョン体験会を開かせていただきました」と、高林氏は語る。

講義をする教育開発出版株式会社の糸井幸男専務取締役

イマージョン教育は、カナダ・ケベック州で1970年代に開発された学習方法であり、第二言語で教科を履修することで、単なる暗記ではなく、教科の中、生活の中で感覚的・概念的に言葉を覚えていく。

教材は、教育開発出版株式会社が発行する『新中学問題集 数学 中学1年』の英語版『THE SHIN-CHU-MON 7th grade』が使われた。ページ番号・内容構成が完全に一致しているため、英語版で迷ったときは、日本語版の同じページを開けばわかるようになっており、7th(中学1年)から9th(中学3年)gradeまで発行されている。

新高校1年生から3年生がワークショップに参加した

この教材の編集協力者であるブライアン・ショウ氏が、「面積」を中心に模擬授業を行った。学習内容は、中学1年生のものなので、高校生にとっては問題を解くのは容易だが、英語で答えることに戸惑っている姿も見られた。その中で、ショウ氏は丁寧に英語で解法をレクチャーし、授業が進むにつれてたどたどしくも英語で答えられるようになっていた。

英語で模擬授業をするブライアン・ショウ氏

模擬授業に先立ち、英語イマージョンの概要を講義した教育開発出版株式会社専務取締役の糸井幸男氏は、大学入試改革や英語教育改革、グローバル社会における日本の現状を語った上で、イマージョン教育によって「日本人としての文化と技術を習得したうえで、英語も学んでグローバルに活躍できる人になって欲しいと」と願いを伝えた。

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