Archive for: 8月 2016

高校生 国際地理五輪で銀2銅1 日本代表

文部科学省は8月22日、世界の高校生らが参加して中国で開かれた「国際地理オリンピック」で、日本代表の2人が銀メダル、1人が銅メダルを獲得したと発表した。銀は渋谷教育学園幕張高(千葉県)3年の大鶴啓介さん(18)と、福岡県立修猷館高3年の松藤圭亮さん(17)。銅は筑波大付属高(東京都)3年の佐藤剛さん(18)。佐藤さんは昨年銀だった。

報奨金、計1億4600万円 リオ五輪

日本オリンピック委員会(JOC)はリオデジャネイロ五輪のメダリストに「金」は500万円、「銀」は200万円、「銅」は100万円の報奨金を支給する。メダルを41個積み上げた結果、その総額は1億4600万円になった。団体やリレー、ダブルスなど複数人で挑む種目は、1人ずつ規定額を払う。複数でメダルを獲得した選手はそれぞれを合算する。最高額は体操男子で2冠に輝いた内村航平(コナミスポーツ)の1千万円で、競泳男子の萩野公介(東洋大)が「金」「銀」「銅」1つずつの合計800万円で続く。

アルバイト時給2%上昇 三大都市圏、7月民間調べ

リクルートジョブズが8月22日まとめた三大都市圏(首都圏、東海、関西)の7月の募集時平均時給は987円。前年同月比2.0%高い。2013年7月から37カ月連続で前年実績を上回った。職種別では販売・サービス系は2.7%増の973円だった。訪日客増加で化粧品販売員やホテルフロントの時給も大きく伸びた。製造・物流・清掃系も2.7%増の979円。フード系は1.6%増の949円。居酒屋を中心に時給上昇が目立つ。地域別では、首都圏が1.9%増の1026円、東海は2.1%増の928円、関西は2.6%増の956円だった。

企業内保育所に税優遇 2017年度税制改正要望に

厚生労働省と内閣府、文部科学省は地方税の優遇で保育施設の新設増を狙う。企業が新設する企業内保育所のうち、保育士の配置数など一定の条件を満たした場合、固定資産税や都市計画税を減免する。国税の相続税と贈与税でも保育所の新設のために土地を貸す人の負担を軽くする方針で、待機児童の解消を急ぐ。いずれも2017年度税制改正要望に盛り込む。

国家公務員試験、一般職の倍率 最低に

人事院は8月22日、国家公務員一般職(大卒程度)の2016年度採用試験の合格倍率が4.7倍だったと発表した。同試験の前身の2種試験が始まった1985年以降で最低。12年度の13.7倍をピークに4年連続で低下し、国家公務員の職を得やすい環境になっている。16年度の申込者数は3万5998人。前年度比で1%増えたが、7万人前後だった00年代初頭と比べると半減している。人事院は「一般的に景気が回復し民間の採用が増えると公務員の志望者は減る。少子高齢化による学生数の減少も一因だ」とみる。

エアコン設置率に地域差

マクロミル(東京)が6月に全国の中高生600人を対象に行ったインターネット調査によると、教室のエアコン設置率が平均70%ほどだったことが分かった。中学の設置率の地域差は大きく、関東地方では81%、東北地方は25%だった。中学生のうち「授業を受ける教室にエアコンがある」と答えたのは全体で59%。関東と近畿(66%)以外の地域では50%を下回った。職員室のエアコン設置率は中学、高校ともに80%を超えていた。「学校に改善してほしいこと」という質問への回答は「エアコン・扇風機の設置」が最多だった。

福井県 職員採用試験に今年度からU・Iターン枠を採用

今年度の福井県職員採用Ⅰ種試験で、県外の民間企業などで働いた経験のある人を対象に採用する行政職「移住・定住促進枠」が新たに設けられる。U・Iターンを促し、県外で培った発想力やノウハウを県の政策の企画立案などに生かしてもらう狙いがある。1957年4月2日以降に生まれ、7月31日時点で県外に在住している人が対象。さらに2006年4月1日~16年7月31日に、県外に本社を置く企業などでの通算7年以上の職務経験を受験資格としている。採用予定人数は5人。

佐賀・上峰小 5・6年生を対象に「オンライン英会話」 

佐賀県上峰町立上峰小学校で2学期から、5、6年生全員を対象にインターネットを使ったオンライン英会話の授業が行われる。昨年度、6年生に導入した授業を、5年生にも拡充する。町は8月18日、専門業者の「レアジョブ」(東京)と2年目の委託契約を結んだ。授業では、児童がパソコン画面上の講師と1対1で向かい合い、無料の通話ソフト「スカイプ」を使って英会話を行う。相手は同社がフィリピンで養成している英会話講師が務める。

ありそうでなかった教材のイノベーション 「高校入試対策Spurt+(スパートプラス)」

なるほどゼミナールの山中孝光塾長

全ての問題に10段階の難易度を表記した新しい教材「高校入試対策Spurt+(スパートプラス)」を株式会社育伸社(東京・台東区)が刊行した。これまでの問題集「Spurt(スパート)」との違いは難易度表記があるかないか。この工夫が大きな効果を上げている。

熊本市東区の学習塾、なるほどゼミナール(ナルゼミ)は、いち早くこのスパートプラスを導入した。ナルゼミの山中孝光塾長は、「教務の力量に委ねられていた『学力差を見極めて適切な難易度の問題を教える』ということが、簡単かつ正確に実施できるようになりました」と話す。

スパートプラスは高校入試対策用の5教科を刊行

少人数一斉指導の授業形式をとるナルゼミでは受験生にスパートプラスを自学用教材として活用している。今までは講師と直接関わっていない自学自習のとき、果たしてどれくらいの生徒が問題を適格に選択できているか正直疑問だったという。それがこの教材によって仕組み化され指導の効率が向上したのだ。

また、育伸社の学力テストを導入することで、問題の難易度と連動した生徒の学力レベル(段階)が明確になる。ナルゼミでは「個々の成績該当段階とその1段階上のレベルの問題を重点的に指導」したり、「生徒のレベルに満たない易しい問題はヒントを出すに留め、生徒自身に考えさせる」といった方法で運用している。

生徒の学力に合った問題を重点的に学ばせることで、高い学習効果が得られるという。スパートプラスの効果を実感したナルゼミは、昨年度の受験生が半年間で偏差値を6.6ポイント以上アップさせた実績を上回る、「全員7ポイント以上のアップ」を今年度の目標としている。

一方で、個別指導塾におけるスパートプラスの活用については、「一斉指導の塾よりも大きな効果が期待できる」と山中氏は言う。個別指導塾の運営にも4年以上携わっていた山中氏は、

各問題に難易度を表示することで、指導経験が浅い大学生のアルバイト講師でも学習効率が高められる

「多くの講師が必要となる個別指導の塾では、学生講師にも頼らなければなりません。彼らは学力が高くても経験は浅く、生徒の成績と問題の難易度を上手く結びつけることができません。成績との相関を難易度表示した問題集があれば、『今はまだ取り組ませるべきでない問題・解き方をシッカリ教えるべき問題・生徒自身の力で解かせるべき問題』が誰にでも区別できます。その分、授業の効率は飛躍的に向上し、生徒の成績も上がるでしょう」と、スパートプラスの持つ可能性を示唆する。

山中氏はこの教材の使い勝手について、「喩えて言うならば、マニュアルミッション車からオートマチック車に乗り換えたようなものです。もう以前の教材には戻れません」と笑みを浮かべる。一般の乗用車でも運転が簡単なオートマ車が主流になったように、問題の難易度を表記することで、講師と生徒の負担軽減が期待できるスパートプラス。これからの教材のスタンダードとなるかもしれない。

大分大新学科、社会イノベーション学科の名で申請

大分大は来春、経済学部に新設する学科の名称を「社会イノベーション学科」に変更すると発表した。社会イノベーション学科は、街づくりや新たな事業を生み出す知識を学び、企業や行政などで活躍できる人材輩出を目指し、地域社会におけるイノベーション(新たな価値の創造)を研究対象とする。5月に文部科学省の大学設置・学校法人審議会へ申請した際は「事業共創学科」としていたが、7月に再申請で変更した。