第5回秋季5大都市学習塾経営セミナーリポート 市場構造の転換期を迎え、今、塾は何を選択すべきか?

当センター主催の「秋季五大都市 学習塾経営セミナー」が、10月5日より東京でスタートした。
東京、名古屋、広島、大阪、福岡の順に、全国五つの都市で開催される。今年は、これまで学習塾の最大のマーケットとなっていた中学生の「塾離れ」を深刻に受け止めて、市場構造の転換期を迎えている今、塾経営者は何を選択すべきか、勝ち残るための秘策を用意した。ここでは、170名を超える塾関係者が集まった初日の東京会場の模様を、特別講演を中心にご紹介する。

セミナープログラム

山田雄司・全国私塾情報センター 代表
2009年の学習塾経営を予測する

「いま、学習塾の市場構造が大きく変わろうとしている。本年度上半期に決算を迎えた株式上場塾16社中8社が減収減益となった背景には、これまで最大のマーケットとなっていた中学生の学力中間層の「塾離れ」が指摘されている。一方、中学受験者数は過去最高を毎年更新中。公立中高一貫校ブームの到来で、小学生低学年の通塾率が上昇を続けている。市場構造が激変する中、こうした時代を勝ち残るための経営対策を考えていっていただきたい」と訴えた。

(株)ティエラコム・増澤空 代表
IT化は生徒数増加の武器となる
特別講演1

(株)ティエラコム・増澤空 代表

これまで塾業界は人間勝負の世界と言われていた。しかしながら、今日、講師・スタッフの採用難などから、“人こそがベスト”とは言い難い時代になった。
(株)ティエラコムの増澤氏は、「これからの塾経営にはIT化が不可欠で、IT化こそが生徒数増加の武器となる」と力説する。同社では、塾経営総合支援システム「ビットキャンパス」の提案により、生徒数を大幅に増加させた実績を持つ。
これまで講師・スタッフ個人が持っていた情報をシステムで共有化することにより、業務の効率化と経営に役立つデータの蓄積が進み、結果的に塾の品質が向上し、生徒数増加につながったとみられる。
このように今後、この業界はますます、“人”から“システム”へ、“個人知”から“組織知”へと移行していくに違いないとの考えを明らかにした。

(株)ナガセ・永瀬昭幸 社長
中学生獲得の新ツール、究極の個別指導「東進中学NET」
特別講演2

(株)ナガセ・永瀬昭幸 社長

大学受験の東進衛星予備校、中学受験の四谷大塚を経営する(株)ナガセが、09年3月より、高校受験に対応した中学生のための学習システム「東進中学NET」をスタートさせる。生徒の学力を最大限に伸ばすために、塾での指導のみならず、ITを活用して自宅での学習を支援。塾での学習と家庭学習の両輪で、学習量を最大化し学力向上を実現させる。
(株)ナガセの永瀬社長によると、同システムは、現在多くの学習塾が抱える、生徒の学習意欲の低下、講師不足、生徒減といった経営課題を解決し、中学市場を活性化するのが狙いだ。
具体的な解決策としては、質の高い映像授業を取り入れることで、現場業務は生徒のやる気を引き出すコーチングに特化できる点と、講師人件費の大幅削減、講師の教務力向上などが挙げられる。
また、永瀨社長は、この学習システムを中学部単体として捉えるのではなく、小学部、高等部との連携を図って、今後は小中高の九年間を一貫して指導する学習塾を目指したいと語る。

日能研グループ・小嶋勇 理事長
このままで生き残れるのか? 学習塾
特別講演3

日能研グループ・小嶋勇 理事長

開業当初は生徒数わずか3名からスタートし、現在は日本有数の学習塾へと成長を遂げた(株)日能研関東の小嶋勇会長が、今後、さらなる激動の時代を迎える塾業界の関係者たちに“渇!” ビジネスで大切なのは「客を喜ばせること」。それには、人と同じことをやるのではなく、独自の対策を考えるべきだ。ビジネスは同じことを繰り返していては伸びない。一年経ったら、一度白紙に戻して再スタートを切り、常に新しいことにチャレンジしよう。
そのために、塾経営者は常に勉強をし、世の中の風を読むことが課せられる。勉強は知識の土台である。そして、ビジネスには“心”が不可欠。人がやらなくて、相手が感動することをやれば、ビジネスは必ず成功する、と聴講者にエールを送った。

展示ブースでの商品説明▲
さなるのプレゼンテーション▲

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