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- VOL.12
- 1987年1月-6月
- 『補習のススメ余聞』
1987年は、前年からの「カネ余り」に端を発する土地の高騰にいっそうの拍車がかかり、土地と株の価格は未曾有の高騰となり、「バブル景気」が始まった。
2月に、初上場のNTT株に買い注文が殺到。3月には安田火災海上がゴッホの「ひまわり」を35億円で落札した。4月に、国鉄が分割民営化し、JR6社が発足した。10月に、ニューヨーク株式市場が大暴落、ブラックマンデーと呼ばれた。
総理大臣は長期政権を続けてきた中曽根康弘氏がこの年11月6日から竹下登氏に交替した。西武ライオンズが前年に続いてプロ野球日本一を果たし、また、この年広島・カープの衣笠祥雄選手が、2,131試合連続出場の世界新記録を達成した。「愚か者」(近藤真彦)がレコード大賞を受け、「人生いろいろ」(島倉千代子)という歌が大ヒットした。「サラダ記念日」(俵万智)という歌集がベストセラーになり、利根川進氏がノーベル医学生理学賞を受けたのはこの年である。
この年、土佐塾(高知市)が土佐塾中学・高校を開校した。塾が創った学校として前年の「池田教育ゼミナール」による池田学園・池田中学校に続いた。この年株式を店頭登録公開したのは、教育総研、進学会、ナガセの3社で、85年の学究社に続いた。
今回の特記事項は、4、5、6月の3カ月にわたる文部省発の「補習のススメ」の波紋である。
その経緯は、こうである。
今年1月31日付で文部省の高石邦男文部事務次官名で各都道府県教育委員会教育長、各都道府県知事、付属学校を置く各国立大学長宛に出された通知内容によると、「学校における取組」「教育委員会における取組」「国立及び私立中・高等学校の入学者選抜方法の改善」という三本柱からなっている。特に学校における取組では「学校教育関係者が学習塾通いの問題を真剣に受け止め、児童生徒の健全な発達と保護者の信頼を確保する観点からこの問題に積極的に取り組む必要がある……」と注文している点を、新学年を期して新聞紙上等マスコミが、「明らかに塾攻撃が目的」だと声高に騒ぐので、それを受けて塾全協が全面広告で「意見広告」を打つなどして、一時は、てんやわんやの体となった。









