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その3
それぞれの学校に、それぞれの特長がある。ラ・サールにはラ・サールの、灘には灘の、栄光には栄光の、開成には開成の、桜蔭には桜蔭のそれぞれの傾向がある。100の中学には、100様の傾向がある。それを明確に指摘できることが、プロフェッショナルとしての塾の存立意義なのである。出版物に記載されている特徴の受け売りではいけない。なぜなら、それらはしばしばお座なりであり、上滑りであり、どこにでも通用する抽象的なことばで述べているからである。一般的ではない、独自の、具体的な特徴と傾向を探り出し、それを生徒に伝え、対応する基礎力、応用力を培い、突破するのでなければ、プロフェッショナルを自負することはできない。
その4
F子は見事に最難関K女付高への合格を決めた。皮肉なもので、父親の会社は倒産していた。
この事実を知ったF子は、すべり止めにと出願していた公立への進学に切り換えようと決心した。だが、すでに父親は手続きを済ませていた。100万円近い入学時支払金は、父の生命保険が解約されて得たものだと、F子は後から知った。父のいのちで通う、私の高校生活、そう思って辛い時期もあった。
3年後、父親はカムバックし、F子はトップの成績で大学に進学した。








