教育のチカラ 民間企業の社会的役割

「教育のチカラ」は、『月刊私塾界』で連載中のシリーズ「民間教育の社会的役割とは?」を再編集して掲載しています。未来を担う子どもたちに、教育ができることは何か?学習塾のトップが、子どもたち、そして社会に対して貢献できることを語る。

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Vol.5 株式会社日能研関東/株式会社ガウディア
代表取締役社長 小嶋隆さん
基礎基本のベースを広げれば、積み上げられるものも大きくなる
自分の力で伸びていける人財づくりを目指したい
日能研関東を率いる若き総帥小嶋隆社長。富士銀行(現みずほ銀行)や三和総研など、外の風で鍛えられた発想と手腕には、革新的な匂いが漂う。塾業界の既成の枠組みに囚われない小嶋隆社長に民間教育の社会的役割について新たな観点を提示していただいた。

公教育でカバーしにくい「吹きこぼれ」の受け皿

「平等」であることよりも「公平」であることを重んじたい。現在の公教育は落ちこぼれをつくらないという考えで成り立っており、そのカリキュラムは、学力の上位層より中下位層に合わせて作られています。「落ちこぼれ」をつくらないカリキュラム設定自体はとても大事なことですが、その対極にある「吹きこぼれ」の子どもたちに対応するものがなければ公平な学習環境とは言えません。塾にとり、公教育ではカバーしにくい吹きこぼれの子どもたちの面倒を徹底的に見てあげることが社会的役割のひとつです。勉強に限らず、スポーツでも芸術でも……選択肢が多ければ多い方が子どもたちの可能性は多岐に広がります。子どもたちにとって公平な社会環境をつくることになりますから、将来的には子どもたちの才能を伸ばすための、あらゆる領域の専門塾があっても良いと考えています。

社会から求められる人財の育成 ~レゴ型人財の教育コンテンツの開発~

 戦後の高度経済成長期は、決まった枠に決まったピースをスピーディーにはめ込める、いわば、「ジグゾーパズル型」人材が必要とされ活躍してきましたが、このような人の作業の大部分をコンピューターが担うようになった現在、発想力と表現力( ≒創造力)のある人材が社会から求められています。私は創造力のある人財をジグゾーパズルと対比させて、「レゴ型人財」と言っています。

 私は塾の経営者として、「ジグゾーパズル型」の能力をベースとしてきちんと生徒に身につけさせ、さらに「レゴ型人財」にまで発展できるような人財育成カリキュラムを構築したいと考えています。現在、新たに設立した株式会社ガウディアで展開する「gaudia」は、基礎基本(処理速度や確実性)を能力の土台としてきちんと身につけさせ、その上で創造力を高められるようなカリキュラムを組んでいます。基礎基本という裾野を広げることで、その上に、より高い山(創造力)をつくることができます。「gaudia」は、直営だけではなくFC展開も行なっており、お陰様で非常に大きな反響を頂いております。塾の最大の使命は、生徒の学力を高め、生徒が希望する学校に合格させることに尽きますが、今後は、入試突破力を身につけさせるだけでなく、社会で活躍できる人財となる土台形成もしていく必要があり、これも塾の社会的役割と考えられると思います。

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