勤務環境、保護者、生徒、上司、大学生講師…。週休2日・福利厚生の充実が当たり前の世の中で、まだまだ決して労働環境が整っているとは言いがたい教育業界。
たしかに愚痴はたくさんあるけれど、でもやっぱりやめられない。
結局、子供が好きで、教えることが好きで、この仕事が好きだから。
愚痴の七
「いい格好をしたいだけ?」
『英語には自信があります。中学生に本物の英語を教えたいんです。
えっ?高校生ですか?無理です』
『勉強ができない子に勉強の楽しさや成績が上がる楽しさを
教えたいんです。ちなみにハイレベル生はできません』
全国の学習塾で毎日生徒と格闘しているみなさん、こんにちは、ぱぴぃです。
集団授業の塾講師、個別指導、家庭教師…。アルバイトとして先生になるのを希望する大学生は今も昔もたくさんいます(最近は減ってるらしいですが…)。そして志望動機はさまざま。
1.将来教員になりたい。そのための経験を得たい
→まぁマトモですね。一番「買い」
2.時間単価が高い
→最近は時給の高いアルバイトも多々ありますが…。
3.週1回からでも可能で学業との両立が可能
→最近、週5、6回希望という人が減ってきました…
4.新しい知識や訓練がなくてもすでに得た『学歴』を活かすことができる
5.特に大勢の前で話すのはちょっと無理だけど、個別の場合は少人数だからなんとかなるし、座って指導するので、ラクそう…
→この、4.5.の理由の人が結構多いのです。
おおむね生徒に教えたいぐらいなので、多少知識には自信があるようです。4.5.のような方はこのように考えています。
「すでに知識があるので、特に苦労しなくてもできるやん」
大学にいたり、電車に乗ったり、学生のブログを見たりすると、本音が見えます。
面接では「今まで学んできたことを活かしたい」といいます。もっともな気がしますが、裏を返せば「新たな苦労をしたくない」と取れますし、だいたい、たとえ京大など有名大学の出身者であり知識的に申し分なくても、学ぶことと教えることは違います。ですから「教え方」をイチから学ばないといけないのですが、このあたりがわかっていません。いわんやそこそこの大学生(しかも1回生)の知識なんて…
このような人たちは必ず『講師=知識の伝達人』と思っています。また、自分の知識でまかなえる「低レベル層」を担当したがります。で、実際に担当したら、得意教科であるがゆえに教え方が雑になり、『なんでこんなに教えているのにわからへんの?学校で習ったやん!!』と言います。
「あの先生わかりにくい!」と、自分が生徒のときには先生にさまざまな不満をぶちまけたりしているのに、先生になったとたん、生徒をナメテいます。
結局、「できない生徒」の前で「教えてあげて」いい格好をしたいだけでしょうかね。。。
僕は面接で必ずいいます。「ウチは高校生が主体です。高校生でも大丈夫ですか?」「センターレベルは大丈夫ですか?阪大京大志望は大丈夫ですか」「得意教科を担当することがあるかもしれませんがよろしいですか?」
このときに「努力をします」といえない人は採用しません。
僕がアルバイト講師によく言うのは、「生徒はハイレベルならハイレベルの、ローレベルならローレベルなりに目標のレベルがあり、レベルを上げたいことはみんな同じです。ですから、どのレベル層を担当するのも同じです。もし担当生徒がハイレベル生で、生徒の臨むレベルを提供できないと思うなら、しっかり予習して下さい。太っている人に『あなたは十分栄養がついているからご飯いらないでしょう』とは言いませんよね。ハイレベル生なら知識を、ローレベル生ならわかりやすい説明の方法を身につける必要があります」と。
手前みそながら、僕自身は予備校や大学で物理を教えていますが、得意教科は数学で、大学も農学部です。物理は苦手教科の一つでした。苦手教科の方が生徒の気持ちがわかってよいというのはよくいわれる話です。また、ある生徒が「苦手なのでなんとか教えてほしい」と言われれば、たいがい教えます。だって生徒はまさに今、助けを求めているわけですから。数学、化学、英語は当然のこと、地理、地学、国語の授業もしたこともあります。特に地学に関しては今や予備校で教えています。
もちろん、採用後は必ず研修をします。ほとんどの人はうまくいきません。しかしながらある社会人講師は授業研修に臨むにあたり、全く予習をしてきませんでした。そしてそのことを研修講師にきくと…
『予習ですか?そんなんしなくても完璧だから大丈夫です!』
即刻、契約を解除しました。
中途半端な知識をできない生徒にひらかして、ええ格好したいだけの講師はいりません。講師は学業における生徒のおたすけ業です。


- 本名:中平徹也(なかひらてつや)。
現、個別指導予備校10Ps(テンピース)代表兼大学・予備校講師。
京大農学部からバーテンダーを経て、教育業界に。
常に複数の団体に所属しているため、大学、予備校、小・中学集団授業、個別指導、衛星授業管理など、さまざまな指導形態を経験。指導教科は物理・数学・地学など。
趣味はダーツ、海外旅行。
特技はマジックと4ヶ国語話せること。
座右の銘は「人生愉しく」








