
- 原田豊(はらだ・ゆたか)
- 東京都市大学等々力中学校・高等学校副校長。昭和57 年、埼玉県の私立淑徳与野高等学校に国語科の教諭として赴任。20年間勤務した後、同じ埼玉県の私立浦和学院高校に教頭として転勤する。同校の進学実績の向上に貢献。8年間で国公立大学合格者が30名を超える学校にする。平成21 年4月から東京都市大等々力中学高校の副校長に就任。特に、同校の共学部立ち上げの責任者として活躍中。
―「ノブレス・オブリージュ」という言葉は一般の人には聞き慣れない言葉ですが、これは高い地位の人は社会の模範となるべきだという崇高な倫理観念ですね。
原田私どもの創立者は、学校教育に参画することが、富める者のひとつの義務、「ノブレス・オブリージュ」だという考えを持っていました。その精神をいまに受け継ぎ、幼稚園から大学までという一貫校のメリットを生かして、情操面での教育に力を注いでいきたいと、思いを新たにしているところです。
永瀬素晴らしいことだと思います。私も、東京大学合格者数などの目先の教育目標だけではなく、もっと高い視点からじっくり時間をかけて子供たちと向き合っていきたいと思っています。
そして、子供たちに、自分のためだけでなく他人のために進んで行動・努力すること(利他の精神、ノブレス・オブリージュの精神)を根付かせた上で、どんな大人になりたいのか、どんな職業について、どんな貢献がしたいのか、将来の夢や目標を、子供たちが自ら進んで求めるように指導していきたいと思っています。
原田そうですね。もちろん、東京大学や早稲田大学、慶応大学に合格するために頑張る学生に対して全面的にサポートしていきます。が、しかし、その次元にとどまると結局、自分だけのための勉強になってしまいます。受験勉強をするのは、それほど偉いことではありません。そこに、将来における社会貢献や困窮している人を救うために、という考え方が加わってほしい。そういう意味で、未来へと通じる世界観を抱くような若者を育成する教育システムを実現したいと考えています。
永瀬私どもは、今年ようやく創業から35期を迎え、教育の成果も目覚ましく伸びています。ただし、ご承知のとおり教育は時間がかかるものです。これからも長い道のりです。

―私塾のトップをいく企業家として、具体的なアドバイスをお願いします。
永瀬最大の特色である東急グループというスケールメリットを活用されてはいかがでしょうか。例えば、百貨店の店長を学校にお招きして、売り場づくりの苦労話や成功談を語っていただくとか、グループ内の多彩な人材に教壇に立っていただくのも、面白いのではないでしょうか。
海老原そうですね。大学では東急グループ内の人材や都庁で都市政策を任されていた方など多彩な人材を集めて仕事論や生きがい論を語ってもらい、学生たちが将来を考えるきっかけづくりにしています。
永瀬中学・高校でも同様の取り組みをされたらいかがでしょうか。教育機関の中で、「生徒を導くのは教師しかいない」という状況は特異なことですし、実社会から学生生活を隔絶させないためにも良いのではと思います。
海老原良いアイデアですね。さっそく中学・高校でも取り入れたいと思います。









