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愕然とした。これ程減っているとは。9月に訪れた北海道野付半島のトドワラだ。「トドワラは、長い時間がかかって作り上げられた砂嘴の上に成立したトドマツ林が、海水面の上昇あるいは砂嘴の沈降により海水におかされ枯木群に変化したものと考えられています。」(現地案内板より)
30数年前初の来訪時、数多くのトドワラの間を縫うようにして湿地を散策した。90年代後半、二度目の訪問ではトドワラの減少に驚かされた。
今回、数十本と激減していた。木道が整備され、保護しようとはしていた。しかし、腐朽したトドマツの枯れ木が風化・消滅しつつあることを止めることはできず、いずれは何もない湿原と化す。この変化が「自然」だ。
学校教育が市場原理、競争原理にさらされようとしている。東京都や大阪市を震源とし、全国に波及している。ことの賛否は置くとして、大きな変化を迎えつつある。
学習塾業界、個々の学習塾はどのように対応しようとしているのか。変化に適切に対応しなければ、生き残ることができない。しかし、変化はチャンスでもある。自塾の体質を強化しながら、創意工夫し、新たな講座やカリキュラムなどを開発して欲しい。
野付半島では、トドワラがある場所と別の地域に、多数のナラワラ(ミズナラの枯木)を見ることができるようになった。偉大な自然の力がうかがえる。全てを受け入れ、変化している。トドワラは消滅しつつも、ナラワラは増加していく。
(如己 一)
塾のための広告宣伝
株式会社 富山育英センター&片山学園中学校・高等学校 片山浄見理事長
野球解説者・野球評論家 工藤 公康氏
ゲスト渥美 育子 氏 一般社団法人グローバル教育研究所 理事長
私塾と私学の交流が、都道府県を越えて活発になりつつある。10月6日(火)、総合教材会社大手の学研教育出版(東京)、私学経営コンサルファームのヒューマン•リンク(京都)、そして地域密着型の個別指導塾アンドー塾(千葉)がコラボレーションし、「全国経営•教育セミナー」が京都にて開催された。同セミナーでは、全国の私学関係者が中心に集い、活発な意見交換が交わされた。
「生徒を伸ばす学校にするために、私学経営者•管理者が教育システム上マネジメントですべきこと」と題し、2部構成で会が進む。第1部「今こそ、経営と教育の両立を本格化する!!」と題し、(株)ヒューマン•リンク代表の稲葉人司氏から、現場目線での学校経営についてのレクチャーがあった。第2部の講演者は、千葉で地域密着型の個別指導塾で成功を治めているアンドー塾代表の安藤賢孝氏。「さまよう現代の子どもたちとともに戦った記録、そして生み出された『解法ノート』-教員の質を問わない教育システムのコンセプトとその内容」と題し、自らも現場に立つ自塾の事例報告を展開。「生徒を伸ばす」という共通目標の下、学校、塾の垣根を取っ払いつつ、教育システムによるマネジメント手法について共有する場となった。
同会の終了後も、スピーカーへの質問が絶えることなく、最後まで熱気にあふれるセミナーとなった。
なお、同セミナーにて紹介のあった教育システム「SOS by MyGAK(マイガク)」は、学研教育出版が開発した高校生向けのICT学習システムに、アンドー塾の個別指導ノウハウを講座化した放課後補講塾提供サービス。今後、学校を中心に導入を展開していく予定。
全国に100以上のホテルを展開し、今後も多数の出店を計画しているアパホテル。日本最大級のホテルグループだが、このグループを率いているのがご存じ元谷芙美子氏だ。開口一番「教育こそすべて!」と語ってくれた元谷氏は、教育に対する熱い想いを持っていた。
金沢からスタートしたアパホテルですが、現在では全国規模で展開するようにまでなりました。なぜそこまで拡大できたのかというと、創業当初から「チェーン展開して日本一のこれまでにない『新都市型ホテル』をつくろう!」という目標を掲げていたからです。「新都市型ホテル」とは、アパの提唱する、都市ホテルの立地・外観・エントランスロビーを持ち、おもてなしは温泉旅館のようで、出張旅費で泊まれるビジネスホテル料金のホテルを指しますが、これを展開する大きな目標を掲げていたのです。
その戦略の一つとして行ったのが、立地を極めることでした。孫子の兵法には、「まず勝ちて然る後に戦いを求む」という教えがあります。ホテル経営に置き換えれば、「勝つ」とはすなわち好立地を確保すること。よい立地を手にしたのちに戦いを挑めば、負けることはないのです。先日、新聞に発表した新しいホテルの平均徒歩分数は、駅から約2分6秒。たとえどんなに素晴らしいホテルでも、駅から15分歩くようでは稼働率を上げることはできませんが、先月の東京都心のホテルのほとんどが稼働率100%を達成できているのも、いい立地を確保できているからだと思います。また、キャッシュバックなどの特典がつく会員制度を導入したのも戦略の一つ。現在会員数は620万人を数え、いまも月間約10万人のペースで増え続けています。さらには、インターネットの予約システムをいち早く導入したのも大きいでしょう。当ホテルのお客さまは、立地のよさから「時間を有効に使いたい」という優秀なビジネスマンの方が多く、そうした方々はほとんどインターネットからご予約いただいています。とにもかくにも初めに大きな目標を立てることですね。そうすれば、それを達成する手段はいくらでも見つかると思います。
さらに当社では「お客様に最高のもてなしを」という理念を掲げ、立地の選定や新しいシステムの導入だけでなく、客室の設備やレストランのサービスなど、さまざまな面で最高のクオリティを追求してきました。しかし、大切にしているのはお客様だけではありません。取引先や社員も同じように大事にしているのです。創業から29年経ちますが、これまでにリストラした社員はゼロ。「環境にやさしい企業」とよく言いますが、真に環境にいいとは、人事環境にやさしいことだと私は思っています。社員を大切にし、社員とともに成長してきたからこそいまがあるのです。これは、あらゆる経営に通じることだと思います。
私は高校時代、福井でも一番の進学校として知られる学校に通っていました。卒業後はお茶ノ水女子大学に進み、先生になるのが夢。しかしちょうどその頃、働き者だった父が病気になってしまい、その夢を断念せざるを得なくなりました。特待生などの方法も考えましたが、東京で一人暮らしをするには少なからずお金がかかる。私の大学進学によって妹たちが犠牲になるかもと考えると、あきらめるしかありませんでした。
「私には、もっといい人生が待っている。それに、学ぶ機会はきっとまたある」そう思い、福井信用金庫へ就職。大学を受験しなかったのは進学クラスのなかで私一人だけでしたが、就職という道を選んだからこそ、いまの主人と出会え、こうして社長業を営むことができています。本当に、人生というのはなにが幸運をもたらすかわかりません。塾や予備校にも浪人生がいると思いますが、失敗を挫折だと思わず、前向きに頑張ってほしいですね。苦労が多ければ多いほど人はやさしくなれるし、強くなれます。
ところで、なぜ私が教員を目指すほど教育に関心を持っているかというと、小学生のときに金森先生という素晴らしい先生に出会えたからです。小学校2年生のときの文化祭で、各クラスの代表が本を朗読するコンテストがあった。代表となった私は、金森先生から「あなたは記憶力もいいし、度胸もあるから全部暗記して朗読しなさい」と言われたんです。確か10ページぐらい、5000字はあったと思います。自分には無理だとあきらめそうにもなりましたが、何とか全部暗記して朗読し切った。そのときの達成感はいまでも覚えています。学校のスターになった気分で、その後の人生に大きな自信をもたらしてくれました。「頑張った人がトップを取れる」そのとき、そう考えられるようにもなりました。教育が人生を変えるということを、身を以て体験しましたので、多くの子どもの可能性を引き出せるような先生になりたかったのです。心が柔らかいうちに、いかにいい先生に出会えるかは、子どもにとってとても大切なことだと思います。ぜひ塾の先生方にも、子どもたちに勇気や自信を与えられるよう指導していただきたいですね。
高校のときに一旦は断念した大学進学ですが、私は53才から法政大学に通い、卒業。その後は早稲田大学の大学院に進んで博士課程を修了しています。一度はあきらめかけた夢を、こうして果たすことができたのです。そして現在では東京国際大学の客員教授を務め、教育者になるという目標まで達成することができました。
社長と教授の両立は時間的にも厳しいとは思いましたが、なぜ私がお引き受けしたかというと、高校のときに教員になりたかったから、というだけではありません。経営者としていろいろな経験を重ねてきましたが、一番脂の乗った時期。そう考えているので、少しでも私の経験が若い人たちの役に立てばいいなと思ったからです。そして夢をつかむ熱い気持ちを奮い立たせてもらいたいですね。ですから、講義内容は人生論がほとんどです(笑)。学生はもちろん、その父兄まで聴講に来られるほか、学内の教授も講義を聴いてくださっています。
また、「教える」ということは自分のためにもなることです。教えることではじめて気づくこともありますし、自分自身をさらに成長させることができます。塾の先生にも教えることは自分のためでもある、ということを再認識していただき、日々の気づきや成長を授業に活かしていっていただきたいですね。
現在の教育システムは、大学へ行くことが至上の目標になっているような気がします。でも長い人生からすれば大学は一つの通過点に過ぎず、いってみれば一息つける「踊り場」のようなもの。そこからギアチェンジして、さらに上を目指して加速しなければいけないのに、勉強ができる人に限って踊り場で休む傾向にあります。私はさまざまな社会人を見てきましたが、社会では学校のときほど真剣に学ぼうとしている人が少ない気がします。学生には、自分の人生の目標を大学や大学院に置かず、人生自体を大学と捉えるような大きなビジョンを持ってもらいたいと思います。そうすれば興味はつきないですし、社会に出ても謙虚な気持ちでいろんなことから学べるでしょう。塾の先生方にも、ぜひ人生そのものが学びであるということを教えてもらいたいと想います。
それから、実業界に長く身を置く私が思うのは、いくら勉強ができたとしても必ずしも成功するとは限らないということ。大事なのは、毎日、命を燃やして生きる「熱さ」です。金太郎アメのように、どの瞬間を切っても同じ情熱があふれてくるような、高い意識と向上心が必要です。いい学校を出て、いい会社に入り、それなりの家を建てて幸せに暮らすのもいいかもしれません。しかし、この世に生を受けたからには、なにか自分にしかできないような大きな夢を持ち、ビッグになってもらいたいですね。
そのためのチャンスは、誰のもとにも訪れます。ただしチャンスは、「いつでもつかむぞ」という気概がある人にしかつかめません。いつチャンスが訪れてもつかめるよう、日々を意欲的に過ごしてもらいたいと思います。それからよくいわれるように、チャンスの女神には前髪しかないんです。過ぎ去るときに慌てて後ろ髪をつかもうと思っても、もう遅い。前髪をつかむためにもう一つ大切なことが、リスクを取るということ。リスクを取らずして決してチャンスはつかめませんし、幸せになることはできないと思います。可能性多き若者、そして彼ら彼女らを指導する先生。勉強だけではなく、人生を大局的に捉えた教育をおこない、高い志を持たせてあげてほしいですね。
本州への接近が危ぶまれた台風27号が東の海上に逸れ、透き通るような青空に恵まれた10月27日(日)。野田塾(愛知県津島市、小川英範塾長)が主催する「全国模擬授業大会 in 名古屋」が開催された。大会会場の名古屋中学校・高等学校(名古屋市東区)には、全国から集まった腕に自信のある115人の講師が出場し、日頃から磨きをかけてきた授業力を競い合った。
「全国模擬授業大会」は例年5月に、開倫塾(栃木県足利市、林明夫塾長)の主催で行われているが、2011年からは野田塾の主催で10月にも大会が行われるようになり、この秋の大会は今年で3回目を迎えた。
開会にあたって、野田塾の小川英範塾長は「この大会を通して塾の先生のステータスを上げ、技量を上げるために、私が40年かかって学んできたことを、次の世代を担う皆さんには10年で身につけてもらいたい。そしてその次の世代の皆さんには5年で身につけてもらいたい」とこの大会に懸ける思いを語った。また「塾教育が日本の教育にますます貢献していくことを確信している。これからの塾講師としての人生をしっかりとサポートしていきたい」と大会の主催者として挨拶した。
今回の大会は、英語、数学(算数)、国語、理科、社会、ルーキー(新人)の6部門に分かれて、15分間の模擬授業を繰り広げながらトーナメントを勝ち上がっていった。模擬授業では、話や板書の内容が生徒にとって「わかりやすい」「ためになる」「おもしろい」といったポイントが塾業界で長年にわたる経験を積んだ26名の審査員が、授業で最も重要とされる新しい単元の導入の授業を見て、生徒のやる気をより引き出せる講師を評価した。
予選は19の教室に分かれて行われ、各教室5人〜8人の中から1人決勝戦に進出できる講師を決める。その後、各部門毎の決勝戦が行われ、最終的にルーキー部門を除く5部門からグランドチャンピオン決定戦進出者が決まった。
決定戦に進出したのは、国語部門が野田塾(愛知県)の柴田よし美先生、数学部門が創学舎(千葉県)の森清志先生、社会部門が創学舎(同)の矢上有一先生、理科部門がトーゼミ(埼玉県)の並木貴弘先生、英語部門がうすい学園(群馬県)の沓澤愛先生の5名で、同校のチャペルで出場者と見学者を合わせ500名の観客が見守るなか最終決定戦が行われた。
決定戦を前に、ここまで勝ち残ったポイントについて聞かれた並木先生は「教室全体を巻き込んでやることをポイントに置いた」と話し、国語部門の柴田先生は「この舞台に立つことが夢だったので、できればもうひとつ上のステージに立ちたい」と意気込みを述べた。5人の授業はいずれも甲乙付け難く、審査員も時折講師から振られる質問に応えながら授業に参加し、真剣な表情で審査を行った。
5人の授業が終わり最終審査を行っている間に、ルーキー部門で最優秀賞を獲得した鹿島塾の能村晋平先生が世界史の「啓蒙思想」の授業を披露した。能村先生は「新人離れした」という前評判通り、堂々とした授業を見せてくれた。
最終的な審査結果は、3位が1043ポイントを獲得した沓澤先生、2位が1086ポイントで並木先生、そして1108ポイントを獲得し、見事グランドチャンピオンに輝いたのは柴田先生。持ち前の明るさで、その場にまるで小学校4年生の生徒が居るような雰囲気で、国語辞典の引き方の授業を行った。
この後、各部門毎の優秀賞とグランドチャンピオンの表彰式が行われ、大会の総評を述べた愛知県私塾協同組合の山田真司理事長は「非常に素晴らしい授業をたくさん魅せていただいた。柴田先生の授業は4年生の国語の授業ということで、ひと言ひと言分かりやすい言葉で、丁寧で分かりやすい授業を展開していただき感動した」と話した。また、19歳のころから30年近く講師を続ける山田氏自らの経験を語り「今は生徒のために日本の将来のために頑張っていく塾が残っていく時代だと思っています。私たちはこれから将来の日本を背負って立つ子どもたちに、夢や希望を与える素晴らしい授業を提供していかなければならない」とエールを贈った。
模擬授業大会の前日には、野田塾の津島本部校でプレイベントが行われた。このプレイベントは、過去の大会でグランプリを獲得した野田塾の山田涼二先生、濱口将成先生、むぎ進学教室の岡田純彰先生、創学舎の村田寛之先生がそれぞれ、自身の授業に対する考え方や構築の仕方をレクチャーし、エキシビションとして模擬授業を披露し200名の講師が聞き入った。
今大会に9名の講師が出場したトーゼミの大森登希義代表は、大会を終えて「この大会に参加することで組織の方向性が定まり、一丸となって力を合わせることができた」と全国模擬授業大会に参加することの意義を話してくれた。
株式会社SRJは 「速読甲子園2013 第9回全国速読・速解力コンテスト」の決勝戦と表彰式を10月27日に東京都千代田区の東京国際フォーラムで開催した。「速読甲子園」とは「速く、深く、正確に読むことができる達人」になるため、全国から2万人が日本一を目指して競い合う全国規模の大会。速読に取り組む学習塾などに通う受講生の総力を結集し、教室対抗で速読日本一を決める団体戦と、 学年別で「速く、正確に読み解く」速読日本一を決定する個人戦がある。
開会の挨拶で、SRJの堀川直人代表は受賞者全員に称賛の言葉を贈り、昨年に引き続きスペシャルゲストとして登場した女優の菊池桃子さんが会場を湧かせた。受賞者たちは、速読をやっていて良かったことを聞かれ「勉強だけでなく、スポーツにおいても視野が広がった」「国語の文章題が早く読めるようになり、 テストの点数が上がった」など速読による成果を語った。
今年は、全国47都道府県1650教室から、昨年の参加者を上回る2万人を超える速読受講生が日本一に挑戦した。 その全国2万人を勝ち抜き、速く正確に読み解いた日本一が表彰された。
表彰式には受賞者をはじめ、保護者や受賞した生徒が通う学習塾の先生も参加した。団体戦で見事金賞に輝いたのは、沖縄県宮古島の「能力開発型予備校セレブラム 宮古島校」だ。
団体戦全種目総合
金賞:能力開発型予備校セレブラム 宮古島校
銀賞:第一ゼミナール 南海和歌山市駅校
銅賞:第一ゼミナール 学園前校
そのほかの受賞者は日本速脳速読協会のウェブサイトへ。