Category: 塾ニュース|地域教育

株式会社サクシードが、地域型こどもの学習等支援事業を岐阜県より受託

 株式会社サクシード(東京・新宿区、高木 毅 代表取締役社長)は、岐阜県より学習支援の場へのアクセスが困難なこどもに対する学習支援事業を受託した。
 岐阜県が参加を決定した世帯の小・中学生を対象に、学習支援および生活支援を実施する。
 本事業では学習支援の場が近くに存在しないことや、学習支援の場までが遠距離で公共交通機関が整備されていないことなどにより学習支援の場が利用できない町村部のこどもに対し、高校受験・進学を目指した学習の場を提供するとともに、進学した先の目標として社会人としてのなりたい自分を描けるように先輩や大人と接する機会を提供することで、地域全体でこどもを支える機運を醸成し、見守り等を通じてこどもの困りごとを吸い上げ支援することを目的としている。
 各家庭に対し適切な学習支援を実施するとともに、生活面についても関係機関との連携も含めながら課題の解決を図る。

クラーク国際記念高等学校 千葉ジェッツと連携した「男子バスケットボール専攻」開講に先立ち、調印式を実施

 2025年7月7日、IPU・環太平洋大学 東京キャンパスにて、2026年4月からクラーク国際 千葉キャンパスに新設される「男子バスケットボール専攻」の調印式が執り行われた。当日は、千葉ジェッツふなばしから、田村征也 代表取締役社長、池内 勇太 取締役が出席した。クラーク国際記念高等学校からは、増田理事長、吉田校長が出席した。

千葉ジェッツふなばしとクラーク国際の調印式の様子

 冒頭に、田村社長と増田理事長より、今回の連携に至る経緯やその意義について説明があった。バスケットボールをはじめとするスポーツの可能性や、教育機関と企業との連携によって生まれる新たな学びのあり方について、熱意あるメッセージが語られた。


 続いて、クラーク国際の千葉キャンパス、濵田キャンパス長より、新設されるコースの特徴や連携内容について説明があった。

 今回の連携の大きな目的は、競技を通じて技術やスキルを高めるだけでなく、スポーツそのものを深く探究することで育まれる「人間力」を養うことにあるという。さらに、地域との多様な連携・協力を組み合わせて、この3つを循環させることで、新たな教育モデルの構築を目指す。

 カリキュラムでは、午前中に一般科目をしっかりと学び、基礎学力を着実に身につけたうえで、午後にはバスケットボールに専念できる環境を整えている。これは、通信制高校の柔軟な仕組みを活かした、クラーク国際ならではの学びの形となる。

千葉ジェッツとの具体的な連携内容
 また、クラーク国際では、生徒が将来にわたって活躍できるように、「15のコンピテンシー(資質・能力)」を育成の柱としている。競技での学びと探究学習が重なり合うことで養われる「やり抜く力」「人間関係形成力」「価値を創造する力」の3つを中心に、その他の力もバランスよく伸ばしていく。

 男子バスケットボール専攻に関する情報は、随時ホームページ内にアップする予定だ。その他、千葉キャンパスの学校説明会も開催している。

● 千葉キャンパス 学校説明会 開催日程

7月26日(土) 10:00 ~ 12:00
8月23日(土) 10:00 ~ 12:00
8月30日(土) 10:00 ~ 12:00
<内容>
・学習システムの説明
・生徒による学校紹介

学校説明会へのお申し込みは下記URLへ

https://www.clark.ed.jp/campus/chiba-chiba/chiba-guidance/65291

KDIアカデメイア御成門が2026年4月1日(水)開園 認可外保育施設としては港区最大級規模

 総合教育サービス企業の株式会社やる気スイッチグループ(東京・中央区、高橋 直司 代表取締役社長)が展開するバイリンガル幼児園「キッズデュオインターナショナル(KDI: Kids Duo International)」は、15園目としてKDIアカデメイア御成門(東京・港区)を2026年4月1日(水)に開園することを発表した。これに合わせて2025年9月6日(土)10:00~12:00 (受付開始9:45)には第1回目となる入園希望者向け説明会を新虎安田ビルNIKAIにて実施する。
 KDIアカデメイア御成門は、「自分で考え、表現し、未来を創る力」を育む場として、KDIが提案する新たな学びのかたちだ。「アカデメイア」の名は、哲学者プラトンが開いた学園に由来し、のちの多くの賢人を育てた教育の源流であり、世界標準の教育が集う港区で、KDIは再び教育の本質と向き合い、次代を担う子どもたちの可能性を引き出すという。

 KDIは、9:00~17:00の標準保育に加え、7:30からの朝延長保育や20:00までの夜延長保育も可能で、保育園とほぼ同じ保育時間が確保できる。英語・日本語のバイリンガル教育に加え、知能教育、運動指導、ライフスキル教育を組み込んだカリキュラムにより、複数の習い事に通わなくても学びが完結する「オールインワン」な環境が実現。共働き家庭にとって大きな安心となっている。
 KDIでは、「3つのDUO(デュオ)」をもとに「未来を創る3つのチカラ」を育んでいます。
KDIの「3つのDUO(デュオ)」
1.「自分力」のDUO(個性・ライフスキル)
子ども一人ひとりの「好き」や「得意」を見つけて伸ばすこと、着替えや食事のマナーなどライフスキル教育を実施することで「自分力(自分で考え、自分で決め、自分で行動する力)」を育む。
2.「共創力」のDUO(共同生活・環境)
友だちとの共同生活や、知育玩具や英語環境などのモノやコトに触れることで「共創力(他者と協力しながら新しい価値を創造する力)」を身につける。
3.「想像力」のDUO(職業体験・異文化体験)
職業体験プログラムによる自分の将来に対して芽生える思い、ネイティブ講師との異文化交流によるグローバル思考の素養など「想像力(未知の世界について考え、思い描く力)」が身につく。

 
KDIアカデメイア御成門 概要

・開園日:2026年4月1日(水) 
・住所:東京都港区新橋六丁目1番11号 芝御成門タワー2F・3F
・園長:塚田 あすか
・募集人数:年少々72名、年少90名、年中30名、年長若干名
・定員:342名(年少々3クラス 72名、年少3クラス 90名、年中3クラス 90名、年長3クラス 90名)
※初年度は192名
・対象
年少々:2023年4月2日~2024年4月1日生まれ
年少:2022年4月2日~2023年4月1日生まれ
年中:2021年4月2日~2022年4月1日生まれ
年長:2020年4月2日~2021年4月1日生まれ
・バス送迎エリア:港区・千代田区は全域。目黒区・新宿区・中央区は一部運行予定です
※送迎エリアに関しては変更する場合がある
・公式サイト:
https://www.kdi.ac/classrooms/detail/3062/
説明会 概要
・日程:2025年9月6日(土)
・時間:10:00~12:00 (9:45 開場)
・会場:
新虎安田ビルNIKAI(東京都港区新橋4丁目3番1号 新虎安田ビル2階)
JR線・東京メトロ・都営線・ゆりかもめ「新橋」駅 徒歩5分、都営三田線「内幸町」駅 徒歩5分

大阪市、キャリア教育による中学生への職業体験を実施―ユニバーサルポートが地域と連携―

 ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのオフィシャルホテルである「ホテル ユニバーサル ポート」と「ホテル ユニバーサル ポート ヴィータ」(大阪市此花区)は、2025年5月29日と30日の2日間、大阪市立梅香中学校の2年生6名を対象に職業体験を実施した。
 両ホテルは此花区のキャリア教育施設として登録されており、地域の学校と連携した取り組みを継続している。今回の職業体験は、以前に実施された職業講話をきっかけに関心を持った生徒も参加しており、ホテルの業務をより深く知る機会となった。
体験では、客室のベッドメイキングやレストランでの道具の準備、シルバーの手入れなど、実際の業務に触れる活動が行われた。生徒からは「シワをきれいに伸ばす作業が楽しかった」などの感想が寄せられたという。
 また、ホテルで調理を担当するスタッフによる職業講話も実施され、仕事内容や仕事への向き合い方について紹介があった。講話を通じて、生徒たちは働くことの意義ややりがいについて考える機会を得た。
 両ホテルでは、今後も地域と連携しながら、職業体験などの実践的な学びの場を提供し、教育や地域社会への貢献を続けていくとしている。なお、ホテル ユニバーサル ポートは今夏開業20周年を迎え、記念コンサートに同中学校の吹奏楽部が出演する予定だ。

総合型選抜の情報格差に対応 沖縄県内の高校向けに無料出張講演を開始総合型選抜専門塾ルークス志塾が最新の入試情報と合格事例を提供

 総合型選抜・推薦入試専門塾「ルークス志塾沖縄校舎」(運営:Loohcs株式会社)は、沖縄県内の高等学校を対象に、無料の出張講演プログラムを開始した。総合型選抜・推薦入試が全国で拡大を続ける中、沖縄県では情報や対策手段が十分に行き届いていない現状を受けた取り組みである。
 総合型選抜・推薦入試は現在、私立大学の約半数で導入されており、全国的には大学入試全体の半数以上がこの方式で行われている。とくに総合型選抜は、学力試験に加えて志望理由書や面接、小論文などで評価されることが多く、学力だけでなく個人の活動実績や思考力を問う入試として注目されている。
 しかし、沖縄県内の高校では「制度の詳細を知らないまま出願を見送る生徒が多い」「教員も実践的な指導方法を把握していない」といった声が現場から上がっている。こうした状況に対し、全国32校舎を展開し、累計7,000名以上の合格実績を持つルークス志塾が、県内の高校へ講師を直接派遣するかたちで最新の入試情報を提供する。
 講演の内容は、「総合型選抜とは何か」「なぜ今注目されているのか」「難関大学に合格した生徒が行っていた具体的な活動」「高校現場でできる最低限のサポート」など。教員・生徒いずれにも対応し、学校のニーズに応じた内容の調整も可能となっている。
 講演を担当するのは、沖縄県立向陽高校出身で東京学芸大学大学院を修了した大城翔平氏。自身も推薦入試での不合格経験から浪人を経て進学した背景を持ち、一般入試と総合型選抜の両面に精通。早慶上智・MARCH・関関同立などへの合格指導経験が豊富である。
 講演の申し込みは、ルークス志塾沖縄校舎のウェブサイトにある専用フォームから行う。申込時には、「現在の学年」欄で「既卒」を選択し、「希望日程」欄に「無料高校講演会希望」と具体的な打ち合わせ希望日程を記入する。担当者から折り返し連絡があり、詳細を調整する流れとなっている。

申込ページのURLは以下の通り:
https://loohcs-shijuku.com/school-info/p35799/

MIXI、渋谷区立中学校の「部活動改革」プロジェクトを2025年度も支援

 株式会社MIXI(東京・渋谷区、木村 弘毅 代表取締役社長 上級執行役員 CEO)は、渋谷区立中学校の部活動を渋谷区にゆかりのある地域企業・団体の協力を得て学校を横断して行う同区の取り組み「シブヤ『部活動改革』プロジェクト」において、昨年度に引き続きコンテンツ提供や講師派遣などの支援を行う。同社は今年度も「デジタルクリエイティブクラブ」の全ての講座を担当し、会話AIロボット「Romi」との会話プログラミングや、グラフィックデザイン、動画制作などクリエイティブスキルを学べるコンテンツを提供し、渋谷区の部活動改革に協力する。

■「シブヤ『部活動改革』プロジェクト」への支援について
 学校における「働き方改革」推進の必要性の高まりや少子化による生徒数の減少により、子どもたちの部活動を教育現場だけで担うことは難しくなってきている。文部科学省では、少子化でも児童生徒がスポーツ・文化芸術活動を継続できる環境を確保し、教員の負担軽減と質の高い指導を両立させることを目指して、部活動改革に着手。2023年度からの3年間を「改革推進期間」と位置づけ、主に休日の部活動を地域に広げる実証事業などに取り組んできた。また2025年5月には、国の有識者会議が2026年度からの6年間を「改革実行期間」とする、さらなる部活動の地域展開推進に向けた提言を行っており、休日の部活動は2031年度までに原則すべて地域クラブ活動へ移行、平日に関しても可能な自治体から順次地域展開していく方針だ。
 こうした状況に対し、渋谷区では他の自治体に先駆けて2021年11月に「シブヤ『部活動改革』プロジェクト」を立ち上げ、地域の企業・団体の協力を得て区立中学校全8校の生徒が参加できる合同部活動の試験実施を行い、2022年度からは本格的に活動を開始した。現時点で区立中学8校のうち6校で指導者を外部人材がまかなう体制を整えており、今年度も生徒が参加できるクラブ数を増やすなど、部活動の地域展開に積極的に取り組んでいる。
 同社は2021年の試験実施時から本プロジェクトに参画しており、昨年度は「デジタルクリエイティブ部」において、通年で全講座を担当した。参加者に対して実施したアンケートでは、満足度は90%以上となっており「去年もRomiの講座に参加していたが、今年はChatGPTを交えた内容が増えていて、新鮮に楽しむことができた」「デザインや配置、動かし方などを考えるのが楽しかった」「動画を作ったことも編集したことも全然なかったけれど、グループの人たちと楽しくできたからよかった」などの声があがった。また、昨年はグループで取り組む課題を多く設定したことから、「クラブ活動で一番好きな部分」について聞いたところ、「チームメイトとの交流」が1位となっており、「スキル向上」を上回る結果となった。
 今年度も生徒同士のコミュニケーションが活発になるよう、グループワークを積極的に取り入れるとともに、生徒が楽しく学べるコンテンツを提供する。


■今年度の具体的な支援内容
「デジタルクリエイティブクラブ」において、全日程を担当する。「AI」「グラフィックデザイン」「動画制作」の3つのカテゴリで、当社社員を講師とした部活動を12回にわたり実施する。

<実施概要(予定)>
【コンテンツ】
・デジタルクリエイティブを知ろう(全1回)
デジタルクリエイティブとは?この部活動で学ぶスキルが社会でどう活きるかを理解しよう!活動の舞台となるMIXIの社内見学も実施する。

・会話AIロボット「Romi」との会話をプログラミングしよう(全2回)
プログラミングツール「Romiシナリオエディター」を使って、MIXIが開発する会話AIロボット「Romi」との会話をプログラミングしてみよう。

・グラフィックデザイン(全2回)
デザインで自分の伝えたい事を相手に伝えてみよう!色、形、大きさ、文字等の要素をうまくつかって、自分のイメージやアイデアを表現してみよう。

・動画制作(全7回)
自分のアイデアを動画にしてみよう!動画制作を通して、どうやったら動画を見てくれる人に自分の伝えたいことが伝わるのかを体験してみよう。

【日程】
2025年7月〜2025年12月までの水曜16:00〜18:00
※夏季・冬季休業期間を除く
【会場】
MIXI本社(東京都渋谷区渋谷2-24-12 渋谷スクランブルスクエア 36F)
【参加生徒数】
最大30人

戸田市内全中学校の校内サポートルームに「きゃんばすルームサポーター」を配置

 埼玉県戸田市では、市内全中学校の校内サポートルーム(きゃんばすルーム)に、フリースクールのノウハウをもつ民間企業による「きゃんばすルームサポーター」を配置した。なお、同内容の民間企業への業務委託については、県南地区の自治体では初の試みとなる。
「きゃんばすルームサポーター」は各校に1名ずつ配置しており、生徒たちの学習支援や受験指導、見守り、教員との連携などを担う。フリースクールのノウハウを持つサポーターであるため、生徒の実態に合わせた学習の支援や不安の緩和、「さわやか相談室」と連携した生徒支援が可能となる。

 きゃんばすルームとは、さまざまな理由により教室への行きづらさを感じている生徒などが学習や生活支援を受ける戸田型校内サポートルーム。誰一人取り残されない教育の実現に向けて推進している「戸田型オルタナティブ・プラン」の一環として、「多様な学びの場の選択肢の拡充」のため、令和6年度に戸田市内全中学校に設置している。

デザイン思考が高校教育を変える── hyphenateと富山商業高校の挑戦が、入学志願者数2年連続定員超えという成果に

 デザインファームのhyphenate株式会社(読み:ハイフネイト、本社:東京都千代田区)は、2021年より富山県立富山商業高等学校(以下、富商)とともに、デザイン思考を取り入れた教育プログラムを設計・実践している。
 生徒が自ら問いを立て、考え、形にしていく—— そんな学びへの大胆な転換が、今、確かな成果を生んでいる。富商では、2024年度は入学志願倍率県下1位、2025年度は2位と2年連続で定員を超過。学校の魅力と学びの質の両面を押し上げ、地域内外から高く評価されている。
 hyphenateは、制服という身近でリアルなテーマを起点にしたプログラムを設計し、生徒自身が学校のルールや価値観に疑問を持ち、実際に変えるアクションへとつなげていった。「問いを立てる力」「見直す力」「創造する力」といった、これからの時代に不可欠な思考スキルを実践を通して育む。受動的な学びから抜け出し、生徒自身が学びの主役となる—— この教育のアップデートが、地方の公立高校を面白くしている。

■“正解探し”をやめたとき、生徒が動き出す。─ デザイン思考がひらく、新しい授業のかたち
 富商が抱えていた課題は、進路の多様化に対応しきれないカリキュラムと、生徒の受け身な学習姿勢だった。hyphenateが提供するデザイン思考プログラムは、これらの課題に対し、具体的なアプローチで解決策を提示。それが、学生服。従来の講義形式だったデザイン思考の授業は、“リアルな問い”からはじまる実践型プログラムへと変更した。
「これはテストに出る?」ではなく、「自分が着たい制服って、どんなのだろう?」—— そんな問いから始まる授業には、熱が生まれる。生徒たちは、自ら問いを立て、インタビューで情報を集め、試作をつくり、フィードバックをもとに改良する……。まさに、デザイン思考のプロセスそのものを、制服というテーマを通じて実践した。
 自分が感じる違和感に向き合い、アイデアをかたちにし、社会に提案していく。このプロセスこそが、生徒の学びを「自分ごと」に変えていった。そして、この変革を力強く後押ししたのは、先生たちのたゆまぬ探求心と、デザイン思考への深い関心であった。

■教科書では教えきれないリアルな学び
― 制服のプロトタイプに、安全ピンが大活躍!「まずやってみる」から始まる本質的な気づき
 デザイン思考の基本プロセスは、通常、インタビューや分析、インサイト発掘から始まる。しかし、富商の授業では、あえて「まずやってみる」プロトタイピングから実践した。ファッションデザイナーも参加し、アイデアスケッチから、自分たちの体型に合わせた丈の調整まで。安全ピンで仮止めして、自分で“理想のシルエット”を探るというダーティープロトタイプを繰り返し実施。憧れの他校の制服に対し、これまではいわゆる表層的な可愛さで捉えていた生徒たちも、自校の「制服がダサい」という表面的な意見から「体系に合った制服(今の)にするだけで、見違えるほど着こなせる」という制服が持つ根本的な課題に気づいた。—— 試して、直して、また議論する。この繰り返しこそが、まさにデザイン思考。制服は、生徒にとって学びの“素材”として最高の教材となった。

― 商業実践イベント「TOMI SHOP」でファッションショー!
 富商の生徒たちが仕入れから販売までを一貫して行う商業実践イベント「TOMI SHOP」では、生徒たちが自分たちで考えた新しい制服案をステージでお披露目。もちろん、台本も演出もすべて生徒の手でつくった。また、オープンハイスクールでは中学生も巻き込み、新制服デザインへの投票やインタビューも実施。自分たちのアウトプットが“社会に触れる”経験は、彼らにとってもはじめての体験。「制服を通して、こんなに話せるんだ」—— そんな驚きが、教室を越えて広がっていった。

―「学校のルール」も思考の対象に
 デザイン思考は、単なる見た目のデザインに留まらない。「制服のルールは30年前のまま」「“ひざ下丈”は不良っぽく見えないための措置だった」という「校則」の背景まで掘り下げ、「学校のルール」そのものをデザイン思考の対象とした。生徒と教員が対話し、協働することで、制服の自由化やジェンダーニュートラル対応といった、生徒たちのニーズに合わせたルールへのアップデートを実現。生徒が自らの学校環境をより良くしていくプロセスを通じて、行動変容を促した。

■段階的な導入と実践
2021年度
デザイン思考の基礎を導入し、生徒たちの新たな学びへの興味を喚起
2022年度
「制服刷新」をテーマに本格始動
プロトタイピングやファッションショーを通じて実践力を育成
2023年度
制服リニューアルの実例からデザイン思考の活用法を深掘り
2024年度
「理想の会社」をテーマに、問いを立て、仮説検証する力を養成
2025年
富山県下の産物を使った鍋のスープ販売プロジェクトを開始
カスタマージャーニーマップの作成を通じて、ユーザー視点での商品開発を実践

 現在、生徒の問いに応えるカリキュラムは、もっと社会とつながる学びへと進化をしている。

■2年連続の定員超えが示す、デザイン思考教育の確かな効果
 これまで定員割れに悩んでいた富商。しかし、デザイン思考を取り入れた教育プログラムは、富商の魅力と教育力を飛躍的に向上させた。その結果、2024年度には県下トップの入学志願倍率で定員を上回り、さらに2025年度も県下2位という、競争の激しい環境下において際立った成果を収めている。これは、デザイン思考が、生徒の学習意欲を刺激し、学校全体の教育プログラムを革新したことを明確に示している。生徒が自ら課題を捉え、解決に挑む「自分ごと化」された学びこそが、この確かな効果をもたらした。

■デザイン×教育が拓く、未来の学び
 デザインは、見た目や表層的な部分だけでなく、物事の本質を理解し、より良い未来を創造するための強力なアプローチ。富商の生徒たちは、この教育プログラムの意味を深く理解し、授業に力強く臨んでくれている。生徒が自ら課題を捉え、解決に挑む「自分ごと化」された学びこそが、この確かな効果をもたらした。
 hyphenateは今後も、富商の生徒、教員、そして学校全体、ほかの学校や地域社会とも手を取りながら、デザイン思考に出会える場を広げていくという。「問いを立てる」「見直す」「創造する」—— この3つの力が育てば、どんな未来も自分たちでデザインできる。
 社会の変化に流されるのではなく、自らの手で流れをつくる人を、これからの教育で増やしていきたい。
 デザイン×教育が交差する場所から、もっと面白い未来が、きっと生まれる。

■富山商業高等学校 安田隆先生からのコメント
 富商は、「自ら社会の課題を発見し、周囲のリソースや環境の制限を超えて行動を起こし、新たな価値を生み出すアントレプレナーシップ(起業家精神)を持ったチェンジメーカーの育成」を目指しています。ビジネスは、お客様の心に響くサービスで喜んでいただくこと。そのために「何をすべきか」だけでなく「なぜ取り組むべきか」という問いを立て、創造的に考える力が不可欠です。自分が「どうありたいか」のビジョンを持ち、多様な人々と協力しながら、前例のない挑戦に自らステップを創る。
 hyphenateと共に行うこのデザイン思考教育プログラムは、まさに未来を切り拓く人材育成に大きく貢献していると実感しています。生徒たちの主体的な学びと成長は目覚ましく、このプロジェクトが着実に進化を遂げていることを確信しています。

■hyphenate株式会社
hyphenate株式会社は、プロダクト・UI・サービスデザイン、ブランディング、組織ビジョン・人づくりのデザイン、事業計画に至るまで、デザインを介した幅広いサービスを提供。お客さまの組織や個人の知見、専門性を最大限に活かす共創の場をつくり、一人ひとりのクリエイティビティを解放し、これまでにない価値の創出と具現化を図る共創型デザインファーム。
https://www.hyphenate.jp

Matchbox Technologies 徳島県の「『デジタル技術を活用した雇用促進事業』提案募集」に採択

 株式会社Matchbox Technologies(新潟市・中央区、佐藤 洋彰 代表取締役社⻑)は、徳島県(後藤田 正純 県知事)の「『デジタル技術を活用した雇用促進事業』提案募集」に採択された事を発表した。マッチボックステクノロジーズは徳島県と連携・協働し、スポットワークプラットフォーム「徳島マッチボックス」の早期の開設を目指す。また、サービス開始に先駆け、7月7日(月)より徳島県内の事業者向けに説明会を開催する。同社が、都道府県内の行政区画全域にわたるスポットワークプラットフォームを開設するのは徳島県が初めてとなる。
 マッチボックステクノロジーズは1日・数時間単位の求人と働き手をオンラインでマッチングする自治体公式就業プラットフォーム「自治体マッチボックス」の構築・運用を支援している。徳島県と連携・協働し開設する「徳島マッチボックス」は、利用企業が徳島県を就業地とした求⼈を無料で掲載することができ、Webサイトおよびアプリケーション上に集約された求人には、徳島県内の求職者を中心に全国から閲覧・応募が可能。
 徳島県と連携・協働し、デジタル技術を活用し県内事業者の人材確保支援を行うと同時に、住民にスポットワークによる柔軟な働き方を提供し、就業機会の最大化をめざす。また、柔軟な働き方によりシニア層、子育て・介護層、若年層など、事情により固定の就業が困難な求職者の活躍も図る。プラットフォームでは就業データに基づく現状分析も可能であり、それに基づく持続可能な雇用政策の構築も行う。

親子で“食”と“自然”を体感する「ポケマルおやこ地方留学」福岡プログラム

「都市と地方をかきまぜる」をミッションとする株式会社雨風太陽(本社:岩手県花巻市、代表取締役:高橋博之)が主催する人気プログラム「ポケマルおやこ地方留学」の2025年夏休みプログラムにおいて、福岡エリアの現地運営をEduPorte株式会社(本社:福岡市東区、代表取締役:宮崎麻世)が担当する。

「ポケマルおやこ地方留学」は、親子で地方に滞在しながら、子どもは農家や漁師といった生産者と触れ合い、自然と食をテーマに学ぶことができる体験型教育プログラム。保護者は日中9:00~17:00の間、リモートワークができる施設環境で快適に仕事ができ、また地域の観光など自由時間を過ごすこともできる、新しい形の地方滞在のモデルとして全国で注目を集めている。
 福岡プログラムでは、地域教育と体験活動を数多く手がけてきたEduPorte株式会社が現地運営パートナーとして連携。地域の生産者や団体と協力し、参加親子の皆様に安全かつ豊かな体験を届ける。

■福岡プログラム概要
実施日程:
第1日程:2025年7月20日(日)~7月26日(土)
第2日程:2025年7月27日(日)~8月2日(土)
第3日程:2025年8月3日(日)~8月9日(土)
第5日程:2025年8月17日(日)~8月23日(土)
対象地域: 福岡県古賀市、福岡市、糸島市、朝倉市、筑前町、東峰村、嘉麻市など
宿泊施設: 元温泉旅館をリノベーションした「快生館」(天然温泉・快適な仕事場)
参加対象: 小学生とその保護者
定員 : 各日程9家族(最少催行5家族)
旅行代金: 267,000円(税込)/1家族(大人1名+子ども1名)

■主な体験アクティビティ例(予定)
◇ 天然塩づくり体験(海水から塩を作る)
◇ 島の定置網漁師さんのお魚観察&ビーチクリーン
◇ 世界でここだけに自生!川茸の収穫/川遊び体験
◇ 嘉穂アルプスでシャワークライミング体験 など
※内容は地域状況や天候により変更となる場合がある。

■福岡プログラムの詳細
https://oyako.travel/summer/fukuoka/

【「ポケマル親子地方留学」公式サイト】
https://oyako.travel/
旅行企画・実施:㈱雨風太陽

■株式会社雨風太陽(主催:旅行企画・実施)
ミッションは「都市と地方をかきまぜる」。
複数の領域で都市と地方をかきまぜ、あいだをつなぐ「関係人口」を生み出す。
https://ame-kaze-taiyo.jp/

■EduPorte株式会社(現地運営パートナー)
「教育という日常の営みを通して、すべての人がわかり合い、分かち合う社会を実現する」を理念に、学校・地域・企業をつなぐ教育プログラムを福岡にて展開中。
https://eduporte.co.jp/