Category: 塾ニュース|地域教育

中央高等学院、東京ヴェルディと2026年も提携継続 18年目の教育連携へ

 中央高等学院を運営する株式会社ディー・エヌ・ケーは17日、東京ヴェルディと2026年シーズンのコーポレート・パートナー契約を締結したと発表した。協賛は2009年から続いており、今年で18年目となる。両者はこれまで、学業とサッカー競技の両立を支援する「ヴェルディS.S.中央高等学院 サッカーコース」を共同運営してきた。高校卒業資格取得に向けた学習を進めながら、専門的なサッカー指導を受けられる環境を整えている。

 このほか、スポーツイベント「GREEN DAY」や、生徒が試合運営をボランティアで支える「ありがとうプロジェクト」など、教育とスポーツを掛け合わせた取り組みも継続して実施している。中央高等学院は、通信制高校に通う生徒への学習支援や進路指導を行うサポート校として展開。個別カウンセリングや体験型学習に力を入れており、大学進学率は約70%としている。現在は吉祥寺、池袋、原宿、横浜、千葉、大宮、名古屋の7拠点で校舎を運営する。近年、通信制高校やサポート校では、学び直しや多様な進路支援に加え、スポーツ・芸術・eスポーツなど専門分野と学業を両立できる教育モデルが広がっている。今回の契約更新も、そうした実践型キャリア教育の一例といえそうだ。

高槻市、小中9年間の給食無償化を先行実施 新年度の給食が開始

 高槻市は4月10日、市立小中学校で2026年度の給食を開始した。同市はすでに、義務教育9年間にわたる給食費の恒久的無償化を実現しており、国の制度に先行した取り組みとして注目されている。

 国は2026年4月から公立小学校を対象に給食費の負担軽減策を実施するが、高槻市ではこれに先立ち、独自施策として無償化を段階的に導入。2022年度に中学校、2023年度に小学校へと拡大し、北摂地域で初めて小中9年間の給食無償化を達成した。

 この日の給食開始では、パンや牛乳、豚肉とマカロニのトマト煮などが提供され、各校で児童生徒が久しぶりの給食を楽しむ様子が見られた。教室では配膳やあいさつを行い、笑顔で食事をとる姿が広がった。

 市によると、中学校の生徒数は2026年4月時点で約7800人。無償化により、生徒1人あたり年間約7万円の負担軽減につながるという。

 同市はこれまでも子育て世帯への支援を重点施策として進めており、今回の取り組みも家計負担の軽減と教育環境の充実を図る狙いがある。今後も国の制度と並行しながら、独自の支援策を継続していく方針だ。

マイナビ、中学校向けキャリア教育を全国展開 1万人超が参加、出張授業の募集開始

 株式会社マイナビは、中学生向けキャリア教育の出張授業を全国で展開し、これまでに45都道府県・117校で実施、延べ1万293人が参加したと発表した。あわせて、2026年6月から10月にかけて実施する出張授業の開催校募集を開始した。

 同社は、NPO法人企業教育研究会と共同で、カードゲーム教材「カードゲームで学ぶキャリア図鑑」を開発。2024年7月から無償で出張授業を行っている。2027年までに全47都道府県での実施を目標とする。

 取り組みの背景には、若年層のキャリア意識の課題がある。同社の調査によると、大学1・2年生の約6割が将来の進路を明確に描けていない一方、進路が定まっている学生の多くは高校生段階でキャリアを意識していた。こうした状況を踏まえ、早期からのキャリア教育の重要性が高まっている。

 授業では、カードゲームやアニメーションを活用し、職種や業界の多様性、社会の仕組みを体験的に学ぶ構成とした。講師は各地域のマイナビ社員が務め、地元企業の事例を交えながら、仕事と地域社会の関係や産学官連携の考え方についても解説する。

 参加した生徒からは「楽しみながら職業を学べた」「将来について考えるきっかけになった」といった声が寄せられ、教員からも進路指導への活用を期待する意見が上がっている。

 同社は今後も、出張授業や職業体験イベントを通じて、中学生が主体的に将来のキャリアを考える機会の提供を継続する方針だ。

生成AIで教員研修の質向上へ 埼玉県立総合教育センターが実証

 埼玉県立総合教育センターは、民間企業と連携し、生成AIを活用した教員研修用のフィードバックシステムを構築した。受講者一人ひとりの記述内容に対し、個別に最適化された助言を提供することで、技術的および教育的な有効性を検証する。
 従来の教員研修では、受講者が記述した振り返りに対して十分な反応が得られにくい一方通行の形式が課題となっていた。今回の研究では、生成AIとの対話を通じて双方向の学びを実現し、内省の質を向上させることを目指している。システムの設計と開発には、教育分野のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する株式会社カナメプロジェクトが協力した。
 同センターの専門研修で実施された試行導入の結果、受講者による評価は4点満点で3.3点に達した。定性的な効果として、学習内容の定着や学習意欲の向上のほか、教育現場におけるDX推進への意識が高まったことが確認されている。
 昭和23年に設置された同センターは、現在「令和の日本型学校教育」の構築を掲げている。ICT技術を活用した教育活動の変革を促進しており、今回の研究成果を今後の学校現場におけるDX人材の育成に役立てる方針だ。

モノグサ、横浜市の学習基盤整備事業に採択 約25万人規模でAIドリル導入へ

 記憶定着型の学習サービス「Monoxer(モノグサ)」を提供するモノグサ株式会社は4月2日、横浜市教育委員会が実施する「横浜版学習プラットフォーム構築事業」において、プロポーザルに採択されたと発表した。2026年4月から、市立小中学校や特別支援学校など495校、約25万人規模でAIドリルの導入が進む見込み。

 本事業は、GIGAスクール構想で整備されたICT環境を基盤に、教育データを活用した個別最適な学びの実現を目指すもの。AIドリルを全校に展開するとともに、学習履歴や到達度、つまずき傾向などのデータを統合し、「横浜版学習プラットフォーム」として運用していく。

 Monoxerは、生徒一人ひとりの理解度や忘却の進行に応じて最適な問題を出題する点が特長。今回の取り組みでは、同サービスによって得られる日々の学習データと、自治体が保有する学力調査などのデータを組み合わせ、学習状況の可視化や個別最適な教材レコメンド機能の開発を進める。

 これにより、生徒は自身の理解度に応じた学習を継続的に行えるようになるほか、教職員はデータに基づいた指導の優先順位付けや個別フォローが可能となる。問題の自動出題や採点機能を通じて、教員の業務負担軽減にも寄与する見込みだ。

また、同社は教職員向けの研修やサポート体制の整備も進め、学校現場での定着を支援する。蓄積された学習データは教育委員会にも共有され、施策の検討や意思決定の高度化にも活用されるという。

教育現場では、ICT環境の整備が進む一方で、学習データの活用や定着支援の仕組みづくりが課題となっている。今回の大規模導入は、AIと教育データを活用した「子ども主体の学び」の実現に向けた取り組みとして、今後の展開が注目される。

愛知県立中川青和高等学校と一般社団法人アスバシ、アプレンティスシップ導入で連携強化

 愛知県立中川青和高等学校(名古屋市)と一般社団法人アスバシは3月25日、高校教育改革に向けたパートナーシップ協定を締結した。地域企業と連携し、「給与支給」「実践的学び」「単位取得」を組み合わせたアプレンティスシップ(徒弟制型教育)を本格導入し、3年間を通じたキャリア教育の新モデル構築を目指す。

 両者は2023年度から、県内初となる全日制単位制「キャリアビジネス科」の運営で連携してきた。今回の協定により、学校と地域が一体となって教育プログラムを設計・運用する体制を強化する。

 プログラムは学年ごとに段階的に構成。1年次は全員参加型のインターンシップ、2年次は企業人による講座などの企業連携型学習、3年次には実際に働きながら給与を得て単位も取得できるアプレンティスシップを実施する。

 この取り組みは、愛知県内の全日制単位制高校としては初の試みとなる。単なる職場体験にとどまらず、報酬を伴う実務経験を通じて職業観や責任感を育成し、「稼ぎながら学ぶ」実学教育を打ち出す。

 背景には、公立高校の志願者減少がある。2026年度から予定される高校授業料無償化の影響で私立志向が高まる中、特に専門高校では定員割れが課題となっており、魅力向上が急務となっている。

 今後は、地域企業と連携した「キャリアサポートネットワーク」を基盤に、公募型アプレンティスシップの展開も視野に入れる。両者は本取り組みを通じ、公立高校の新たな教育モデルを提示するとともに、18歳時点での進路選択の質向上を図る考えだ。

宮崎日大、生徒寮の通信環境を刷新 ICT教育の「自宅生格差」解消へ

 学校法人宮崎日本大学学園は、運営する生徒寮「桜俊館」において、学習用の無線LAN(Wi-Fi)環境の本格的な運用を開始した。同校の中学校および高校では、1人1台のタブレット端末を活用した教育を推進しているが、寮生活を送る生徒と自宅から通学する生徒との間に生じていた通信環境の格差を是正することが今回の整備の主な目的だ。
 宮崎市外などから入学した約250人の生徒が共同生活を送る同寮では、これまで学習用のネットワーク設備が十分に整っていなかった。近年、授業で配布されるデジタル教材には動画などの大容量データを含むものが多く、寮生は宿題や自習の際に個人のスマートフォンによるテザリングなどに頼らざるを得ない状況が続いていた。このため、自宅に通信環境がある生徒に比べて学習の利便性に差が出る課題があり、保護者からも改善を求める要望が寄せられていた。
 今回の整備では、男子棟、女子棟、および2棟の運動部棟を合わせた計4棟に、最新の通信規格である「Wi-Fi 6E」に対応した法人向けアクセスポイントなどが導入された。夕食後の自由時間などに多くの生徒が同時に接続しても安定した通信速度を維持できるよう、学校の教室と同等の多台数接続に適した高性能な機器が選定されている。
 一方で、生徒の規則正しい生活習慣を守るための運用上の工夫も施された。通信可能な範囲を学習室や食堂といった共用スペースに限定し、個人の居室にはあえて電波が届かないよう設計されている。また、利用時間についても放課後から午後23時までと制限を設けることで、深夜までの過度な利用による睡眠不足や生活リズムの乱れを未然に防ぐ仕組みだ。
 環境整備の結果、生徒たちは通信データ量を気にすることなく、ICT教材を最大限に活用して学習に励むことが可能となった。学習室に生徒が集まって自習に取り組む姿が見られるようになるなど、学習意欲の向上という好影響も現れている。また、外国人留学生が母国の家族とビデオ通話を行うなど、生活面での利便性も向上した。学校側は、経済的な負担軽減や学習環境の均質化により、入寮を検討する志願者やその保護者への安心感向上にもつながると期待を寄せている。

運河が教室、水上から地域探究 江東区で子供向け教育番組始動

 東京都江東区の運河を舞台とした、新しい形式の教育番組「みずのうえの学校」の放送が3月28日から開始される。総合エンターテインメント企業のアミューズと、地域密着で放送事業を展開する東京ベイネットワークが共同で制作した。水辺という特殊な空間を「教室」に見立て、地域の子供たちが自分たちの街の歴史や環境を深く学ぶ場を提供することが狙いだ。
 番組の舞台となる江東区は、多くの運河が網の目のように張り巡らされた「水彩都市」としての側面を持つ。普段、陸上の道路から見慣れている景色を、水面という異なる視点から見上げることで、街の新しい表情や魅力を再発見していく。初回放送では、桜の名所として知られる深川周辺エリアを取り上げ、地域の文化や歴史に迫る。
 移動手段として活用されるのは、米国で誕生した「HOBIE」と呼ばれる足漕ぎ式のカヤックだ。この船体には「ミラージュ・ドライブ」という特殊な推進装置が搭載されており、ペンギンの羽のような動きで効率よく進むことができる。安定性が極めて高く、初心者の子供でも容易に操作が可能だ。また、モーターを使わないため、水生生物を驚かせない静音性と、CO2を排出しない環境への配慮を両立させている。
 番組には、オーディションで選ばれた10歳の俳優、中村りのあさんが生徒役として出演する。等身大の子供の視点で水辺を探索し、海に生息する魚やその餌場となる環境など、都市部に残る豊かな生態系に触れていく。また、江東区の地域史に詳しい文化財の専門家である久染健夫氏が制作に協力しており、教育内容の専門性も確保されている。
 江東区の後援を受けて実施されるこの取り組みは、映像制作にとどまらない。将来的には、放送を通じて興味を持った親子が実際に運河に出て体験できるイベントや、参加型プログラムの実施も計画されている。デジタル技術が普及する現代において、あえて五感を使ったリアルな体験を重視し、地域への愛着と探究心を育むメディアモデルを目指している。
 放送は東京ベイネットワークのほか、登録者数1.43万人を超える江東区の公式YouTubeチャンネルでも配信される。30年以上にわたり同区で通信サービスを提供してきた企業の知見と、エンターテインメントのノウハウを融合させ、次世代の学習機会を創出していく方針だ。

■『みずのうえの学校』放送概要
放送局:東京ベイネットワーク ほか
時間帯:土曜12:00~12:15 ※初回放送:3月28日(土)
制作:4K収録
配信:江東区公式YouTubeチャンネルにて配信予定(@江東区公式チャンネル・登録者数1.43万人)
https://youtube.com/channel/UCswt_A1_U0zRVdcnkR0kn5g?si=4E7c9Nba6KDe_XrZ

■『みずのうえの学校』プロジェクト
後援・協力
スポーツと人情が熱いまち 江東区
公式HP:https://www.city.koto.lg.jp/
制作協力
久染健夫 氏(江東区大島生まれ)
荒川区・江東区の文化財専門員を経て、深川江戸資料館、中川船番所資料館などで活動。江東区の地域史に精通。
衣装協力
株式会社ゴールドウイン(ヘリーハンセン)
公式HP:https://www.hellyhansen.jp/

すららネット、「ほめビリティ」を自治体向けに提供開始

 株式会社すららネットは、子育て支援サービス「ほめビリティ」を2026年4月から自治体向けに提供開始する。これまで保護者個人向けに展開してきたプログラムを、自治体の子ども家庭支援施策などで活用できる形に拡張する。

 「ほめビリティ」は臨床心理士監修のもと開発された実践型プログラムで、行動分析学に基づき、感情的な叱責に頼らない「適切な褒め方」を習得することを目的とする。子どもの行動を感覚や経験則ではなく科学的に捉え、家庭内での関わり方を具体的な行動レベルに落とし込む設計が特徴だ。

 自治体導入に先立ち、兵庫県川西市で簡易版プログラムを試行。事前アンケートでは、ゲームやスマートフォン利用時間への不安が83.3%、学習意欲低下への懸念が66.7%に上るなど、家庭内の関わり方に課題を抱える実態が浮き彫りとなった。実施後は「声かけを立ち止まって考えられるようになった」「感情的にならずに関われる場面が増えた」といった声が寄せられ、保護者の行動変化が確認された。

 プログラムは50日間のオンライン完結型で、3歳〜18歳の子どもを持つ保護者が対象。ブロンズ・シルバー・ゴールドのステージ制を採用し、動画やWebドリル、オンラインコミュニティでの共有を通じて実践を重ねる。

 学習内容は、行動のABC分析や目標設定などの基礎講座に加え、アンガーマネジメントやアサーティブコミュニケーションも含む。中心となるのは「具体的に褒める」「スルー後に褒める」「指示後に褒める」という3つのテクニックで、子どもの自立や親子関係の改善を図る。

 自治体の教育相談や家庭教育支援の枠組みの中で、専門職の個別対応に依存しない支援ツールとしての活用を見込む。すららネットは、オンライン活用により対面支援では接点を持ちにくい層にもアプローチできるとし、子育て支援の新たな選択肢として展開を進める。

美しが丘中で「情報モラル」授業 ライフイズテックの教材活用

 ライフイズテック株式会社は1月30日、横浜市立美しが丘中学校(横浜市)で中学1年生102人を対象に、「ライフイズテック レッスン」を活用した情報モラルの授業を実施した。技術科(「技術・家庭」技術分野)の1コマ(45分)で行われた。

 SNSトラブルや著作権問題、生成AIの普及など情報環境が急速に変化する中、学習指導要領では「情報活用能力」が基盤的資質として位置付けられている。一方で、体系的な指導や授業時間の確保が課題とされている。今回の授業は、生徒が情報の扱い方を自ら判断できる力の育成を目的に企画された。

 テーマは「著作権やSNS上のトラブルなどから考える情報モラル」。
 前半30分はデジタル教材で基礎知識を学習。続く10分で「漫画の一場面をSNSに投稿するケース」など具体例をもとにディスカッションを行い、最後の5分でワークシートにより各自の考えを整理した。

 特徴は、情報モラルを単なる注意事項として扱うのではなく、「誰が困るのか」「自分ならどう判断するか」といった問いを通じて、知識を“判断力”へと転換する設計にある。デジタル教材、個人思考、対話活動を組み合わせ、主体的な学びを促した。

 同校の教員は、生徒が活発に意見交換を行い、SNSや生成AIといった身近なテーマについて自分事として考える姿が見られたと評価。横浜市立美しが丘中学校の横田由美子校長も、ワークショップ形式により双方向の学びが実現したとコメントした。

 また、東京学芸大学教職大学院の立田順一特命教授は、「正解・不正解の二択ではなく、状況に応じた判断を考えさせる構成が有効」とし、専門外の教員でも実践可能な教材設計を評価した。

「ライフイズテック レッスン」は中学技術分野「D 情報の技術」に対応するクラウド型デジタル教材。2026年度には新たに「D(3) 計測・制御のプログラミングによる問題の解決」が追加され、同分野の全項目に対応する予定。現在、教員向けに試用教材を提供している。

 ライフイズテックは2010年創業のEdTech企業。中高向け教材は全国600以上の自治体、約4,400校で導入され、累計200万人超にデジタル教育を提供している。今後も学校現場と連携し、情報活用能力の育成を支援する方針だ。