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神戸山手グローバル中高、文科省「EDU-Portニッポン応援プロジェクト」に2年連続採択 国際協働PBLを推進

神戸山手グローバル中学校・高等学校(平井正朗校長)はこのほど、文部科学省の「EDU-Portニッポン応援プロジェクト」に昨年度に続き採択されたと発表した。今回は2カ年事業として実施される。

本年度のテーマは「遠隔協働学習を基盤とした英語×教科横断PBLの国際共同実証」。同校ではこれまで、「英語を学ぶ」から「英語で学ぶ」への教育転換を掲げ、教科横断型の探究学習を推進してきた。今回の採択を機に、その取り組みをさらに発展させ、日本型教育モデルの海外展開にも取り組む。

事業では、フィリピンやケニアなどの海外協働校とオンラインで連携し、英語・数学・情報を融合した教科横断型PBL(課題解決型学習)を共同実施する。国や文化、教育制度の異なる生徒同士が、一つの課題について対話を重ね、多様な視点から解決策を探ることで、国際社会で求められる資質・能力の育成を目指す。

また、教育活動の一環としてeスポーツタイトル「Valorant」を活用する点も特徴だ。同校では競技としてではなく、戦術設計やデータ分析、役割分担、コミュニケーションなどを学ぶ教材として位置付け、国際チームによる協働を通じてPBLを実践する。

評価面では、生徒の成果だけでなく、共通ルーブリックによる学習評価や各国教員による授業改善、学習ログの分析などを通じて、学校組織全体の改善につなげる方針。日本型カリキュラム・マネジメントの考え方についても海外教育機関と共同で検証し、新たな教育モデルの構築を目指すとしている。同校では、「ICTを活用すること自体ではなく、『何を学び、誰と学び、どのような社会を創るのか』という教育の本質を重視している。世界とつながる学びを通じて、生徒一人ひとりの可能性を広げるとともに、日本発の教育モデルを世界へ発信していきたい」としている。

農山漁村の課題解決へ地域金融機関を募集 農水省の官民共創事業 40〜50件程度を採択予定

 農林水産省は、農山漁村の地域課題と企業の技術・サービスをつなぐ「官民共創マッチング事業」で、地域金融機関等の公募を行っている。公募期間は7月31日までで、全国40〜50件程度の採択を予定する。

 事業名は「令和8年度 農山漁村における地域金融機関を中間支援組織とした官民共創マッチング事業」。地方銀行、第二地方銀行、信用金庫、信用組合などを対象に、農山漁村の課題整理から企業とのマッチング、案件形成までを支援する。

 農山漁村では、農林水産物の高付加価値化や担い手確保に加え、交通、買い物支援、観光、デジタル活用など、地域ごとに多様な課題がある。地域金融機関は、自治体や地域事業者との接点を生かし、課題を企業に伝わる形に整理する役割を担う。

 事務局はJTBが担い、リディラバが伴走支援を担当する。応募機関の経験や地域課題整理の進捗に応じ、説明会から始めるものや、マッチング・案件形成まで進めるものなど、3つの業務メニューを用意する。

 令和7年度は全国10地域で実施され、企業235社、市町村等167団体が説明会に申し込み、31件の案件形成につながった。地域金融機関の非金融支援機能を生かし、農山漁村の課題解決を後押しする取り組みとして注目されそうだ。

マイナビ、大阪府の産学官共創教育モデル事業を受託

高校生約70人が企業・大学と社会課題に挑む

 株式会社マイナビは、デジタル・ナレッジ、ファイアープレイスとともに、大阪府教育庁の「府立学校産学官共創教育モデル事業企画運営等業務」を受託した。新たな共創型学習プロジェクト「OSAKA共創LAB」を始動する。

 同事業は、大阪・関西万博で広がった高校生、企業、大学による共創型学習の成果を、府立学校での探究的な学びへ継承・発展させることを目的とする。府立学校に通う高校生約70人が参加し、企業や大学、地域と連携しながら社会課題をテーマにしたプロジェクトに取り組む。

 参加する高校生は、6つのテーマから自身の興味・関心に応じて課題を選び、チームで企画立案、試作、検証、成果発表までを行う。活動期間は約8カ月で、年度末には成果を社会に向けて発信する。

 各チームにはファシリテーターを配置し、企業や大学が共創パートナーとして参画する。生徒は実社会で活躍する大人との対話やフィードバックを通じて、教室だけでは得にくい実践的な学びを深める。

 マイナビは、高校生向け探究学習プログラム「Locus」で培った企業・教育機関とのネットワークや運営ノウハウを生かし、産学官連携による学習プログラムを推進する。

実践型探究学習塾「テン・アカデミー」開校へ

 認定NPO法人very50は、高校生向けの実践型探究学習塾「テン・アカデミー」を9月に開校する。高校生が自ら課題を発見し、解決に向けたプロジェクトを実行することで、社会に変化を起こす力を育む。

 very50は2008年の設立以来、東南アジアを中心とする国内外の社会起業家と連携し、現場で事業改善に取り組むプログラム「MoG」を展開してきた。これまでに40校以上で導入され、毎年約3000人の高校生が参加している。

 今回開校する「テン・アカデミー」は、従来短期間で実施してきた探究学習プログラムを、通塾型・継続型に発展させたもの。1ターム4カ月で、課題発見、計画書作成、課題分析、実行、振り返り、発表までのサイクルを繰り返す。

 特徴は、大学生や社会人が伴走しながら、生徒のプロジェクトを支援する点にある。生徒は当事者からの反応を受けながら、現場での実践を通じて学びを深める。社会起業家による講演会や、プロジェクトに必要なスキルを磨くワークショップも実施する。

 対象は、高校2年生以下で、水道橋駅近くの教室に通える生徒。第1期の定員は20人で、募集期間は7月15日から9月6日まで。今後は4カ月ごとに募集を行う予定だ。

 総合型選抜など大学入試で探究活動の経験が重視される中、実社会での課題解決に取り組む学びへの関心は高まっている。「テン・アカデミー」は、受験対策にとどまらず、高校生が自ら行動し、社会と関わる力を育む新しい探究学習塾として注目されそうだ。

第14回「プラチナ大賞」、地域課題解決モデルを募集 脱炭素、教育、健康長寿など先進的な取り組みを表彰

 一般社団法人プラチナ構想ネットワークは、第14回「プラチナ大賞」の募集を開始した。社会課題の解決、地域の活性化、持続可能な社会づくりにつながる全国の先進的な取り組みを対象に、自治体や企業などからの応募を受け付ける。

 プラチナ大賞は、イノベーションによる新産業の創出や、地域課題を解決する独自のアイデアを称える表彰制度。地域資源の活用、脱炭素、健康長寿、教育、産業振興、コミュニティ形成など、各地域で「プラチナ社会」の実現に資する取り組みを表彰してきた。

 募集期間は5月25日から7月17日午後5時必着。応募資格はプラチナ構想ネットワーク会員で、非会員の場合は事務局が入会手続きなどを案内する。自薦・他薦を問わず、全国各地からの応募を呼びかけている。

 表彰内容は、大賞3件で、「大賞」「総務大臣賞」「経済産業大臣賞」を各1件選定する。このほか、優秀賞7件程度、プラチナ・チャレンジング賞2件程度、会長特別賞・奨励賞を計10件程度設ける。

 審査は、9月9日に一次審査会として書類審査を行い、11月5日に最終審査発表会と表彰式を開催する。会場は時事通信ホール。登壇者や報道関係者以外は、オンラインで視聴できる予定だ。

 プラチナ構想ネットワークは、持続可能で豊かな社会「プラチナ社会」の実現を目指して活動する団体。2010年8月に設立され、2022年1月に法人格を取得した。元東京大学総長で三菱総合研究所理事長を務める小宮山宏氏が会長を務め、220以上の自治体、180以上の法人が会員となっている。

 人口減少、地域産業の担い手不足、脱炭素、健康長寿、教育環境の充実など、地域社会が直面する課題は多様化している。プラチナ大賞は、そうした課題に対し、地域の資源や人材、技術を生かして解決に挑む取り組みを可視化し、全国へ広げる役割を担う。

 地域発の実践事例を共有することは、自治体や企業、教育機関、地域団体の新たな連携にもつながる。今回の募集を通じて、各地で進む持続可能なまちづくりや社会課題解決のモデルが、どのように発信されるか注目されそうだ。

カインズ、茂原市と包括連携協定を締結 開店30周年の茂原店を拠点に、防災・子育て・産業振興で連携

 ホームセンターを展開するカインズは、千葉県茂原市と包括連携協定を締結した。千葉県内では同社初の包括連携協定となる。安心・安全、災害対策、地域産業振興、環境、子育て支援、高齢者・障害者支援など幅広い分野で連携し、市民サービスの向上と地域社会の発展を目指す。

 カインズは「くらしDIY」をブランドコンセプトに掲げ、地域共生を志向する「くみまち構想」を進めている。店舗や従業員が地域のハブとなり、地域の困りごとやニーズに向き合いながら、行政や事業者、住民と協働する取り組みだ。

 茂原市では、1996年に開店したカインズ茂原店が2026年に30周年を迎える。同店はこれまで、災害時の生活物資供給に関する協定、防災フェアの開催、地元農産物の販売、自治体情報の発信協力などを通じて、茂原市との連携を重ねてきた。

 今回の協定では、7つの連携事項を掲げた。安心・安全や災害対策、茂原市のシティプロモーション、子育て支援・教育支援、高齢者・障害者支援、農業など地域産業振興、環境分野での協力を進める。

 防災・減災の分野では、2012年に締結した災害時の生活物資供給協定を基盤に、災害発生時に生活必需品を供給できる体制を整える。店舗での防災フェアや自治体の防災イベントへの出展を通じ、市民の防災意識向上にも取り組む。

 地域産業の活性化では、地元生産者の農産物を販売する産直売場を展開し、地産地消や地域農業の振興を後押しする。また、福祉事業所と地域のパン店が協働出店する「くみまちパンマルシェ」を定期開催し、福祉と地域産業の双方を支援している。

 店舗を活用した地域コミュニティづくりにも力を入れる。自治体専用掲示板の設置や、茂原七夕祭りの歴史を紹介する展示などを通じ、日常の買い物の中で市民が行政情報や地域の魅力に触れられる機会を創出する。

 茂原市は、将来都市像として「未来へつながる『交流拠点都市』もばら」を掲げている。カインズは、開店30周年を迎える茂原店を地域連携の拠点として位置付け、同市のビジョン達成と「くみまち構想」の実現に向けた取り組みを加速させる。

 小売店舗は、単なる買い物の場にとどまらず、防災、福祉、子育て、地域産業、情報発信を支える生活インフラとしての役割を広げている。今回の協定は、民間企業と自治体が地域課題を共有し、店舗を拠点に共創を進める事例として注目されそうだ。

野又学園、松前町、東急不動産がGX人材育成で協定

 学校法人野又学園、北海道松前町、東急不動産は、「GX人材育成及び地域連携に関する協定」を締結した。松前町が持つ風力などの地域資源を活用し、再生可能エネルギー、脱炭素、観光、一次産業などを題材とした教育・研究活動を展開する。三者の連携により、次世代のGX人材育成と地域社会の発展を目指す。

 松前町は、全国でも有数の風資源に恵まれた地域で、地産地消型の再生可能エネルギー拠点づくりを進めている。東急不動産は2019年から同町で「リエネ松前風力発電所」の運転を開始し、町と連携してまちづくり計画や再エネ教育に取り組んできた。

 2026年3月には、松前町、松前町教育委員会、北海道松前高校、東急不動産が、小中高一貫の再生可能エネルギー教育に向けた産学官連携の枠組み「RE100まつまえSXパートナーズ」を発足させた。今回の協定は、これまでの取り組みを高等教育分野へ広げる位置づけとなる。

 野又学園は、函館エリアで大学、短期大学、高校などを運営している。協定により、同学園の学生を対象に、松前町での現地見学、体験学習、講義、演習、フィールドワーク、探究学習などを実施する。東急不動産が運営する地域共生型施設「リエネウィンドファーム松前」や「TENOHA松前」も活用する。

 学習内容には、風力発電をはじめとする再生可能エネルギー、脱炭素、GXに加え、町内の一次産業の現場体験なども含まれる。地域資源を教材として活用し、エネルギーや環境を単独のテーマとして学ぶだけでなく、地域経済、産業、観光、暮らしとの関わりを実践的に学ぶ機会を提供する。

 また、都市部在住の高校生などを対象にしたGX関連の見学機会や学習機会の提供も連携事項に盛り込んだ。地域外の若者が松前町を訪れ、再生可能エネルギーや脱炭素の現場を学ぶことで、地域理解や将来の人材交流につなげる狙いがある。

 協定に基づく取り組みは、産学官連携プラットフォーム「まつまえMIRAI」とも連動して進める。同プラットフォームには、松前町、松前高校、清水建設、東急不動産、関電工、シーメンス・エナジー・ジャパン、日本気象協会、三菱電機、東急コミュニティーなどが参画し、地域と企業、人が一体となって持続可能な未来を共創する活動を広げている。

 「まつまえMIRAI」の公式ロゴも作成された。松前町の海や風を表す青いラインと、未来の山や大地を表す緑のラインを交差させ、エネルギー、人、自然、文化が無限に循環する姿を表現している。

 GX人材の育成には、知識としての環境教育だけでなく、地域の現場で課題を捉え、解決策を考える実践的な学びが欠かせない。今回の協定は、再生可能エネルギーの現場を教育資源として活用し、地域課題の解決と人材育成を結び付ける取り組みとして注目されそうだ。

京都私塾連盟、設立40周年記念特別セミナーを9月10日に開催

 京都私塾連盟(京都府;会長 村元謙二)は2026年9月10日(木)、設立40周年を記念した特別セミナーを京都駅すぐのキャンパスプラザ京都にて開催する。

 1986年の設立以来、京都府内の学習塾・教育機関の発展と連携を支えてきた同連盟は、本年で節目となる40周年を迎える。今回の記念事業では、「未来の教育の創り方 ~急激な少子化の中、塾・学校は何を軸に歩みを進めるべきか~」をテーマに、教育関係者を対象とした特別講演を実施する。

 講師には、大阪夕陽丘学園理事長・高校校長の日野田直彦氏を迎える。日野田氏は、民間教育機関での指導経験を経て、36歳で大阪府立箕面高校の校長に就任した教育改革の実践者として知られる。在任中は、従来「普通の公立高校」と見なされていた同校から世界トップレベルの大学への進学者を多数輩出し、その教育改革は全国的な注目を集めた。その後も複数の私立学校再生に携わり、現在は大阪夕陽丘学園の理事長・高校校長として学校改革を推進している。

大阪夕日丘学園理事長・高校校長 日野田 直彦氏

 少子化の進行やAI技術の急速な発展、グローバル化の加速など、教育を取り巻く環境は大きく変化している。こうした時代において、学習塾や学校には、単なる知識の伝達にとどまらず、子どもたちが自ら考え、行動し、未来を切り拓く力を育むことが求められている。

 本セミナーでは、これからの教育に必要な視点や、学校・学習塾が果たすべき役割について、日野田氏の実践事例を交えながら講演が行われる予定だ。教育現場に携わる関係者にとって、今後の教育の方向性を考える貴重な機会となりそうだ。

 会場はキャンパスプラザ京都4階第2講義室。時間は10時30分から11時30分まで(受付開始10時)。定員は200名で、参加費は無料。対象は学習塾や学校などの教育関係者。申込締切は9月8日(火)だが、定員になり次第締め切る。

 同団体の会長の村元氏は、「40周年という節目を迎えられたのは、多くの教育関係者の支えがあってこそ。これからの教育をともに考える機会として、多くの方に参加いただきたい」としている。

【開催概要】

日時:2026年9月10日(木)10:30~11:30(受付10:00~)

会場:キャンパスプラザ京都(京都市下京区東塩小路町939)

講師:日野田直彦氏(大阪夕陽丘学園 理事長・高校校長)

テーマ:「未来の教育の創り方 ~急激な少子化の中、塾・学校は何を軸に歩みを進めるべきか~」

定員:200名(先着順)

参加費:無料

対象:学習塾関係者・教育関係者・学校関係者

主催:京都私塾連盟

↓申し込みはこちらから

https://forms.gle/CffYypiYKem8kxu1A

VITAS、桜花学園女子バスケットボール部とサポート契約

 ニュートリションブランド「VITAS」を展開する株式会社スリーピースは、愛知県の桜花学園高等学校女子バスケットボール部とサポート契約を締結した。VITASが高校女子チームとパートナーシップを結ぶのは今回が初めて。選手の栄養サポートを中心に、体づくりやコンディショニングを包括的に支援する。

 桜花学園女子バスケットボール部は、全国大会通算優勝回数73回を誇る高校女子バスケットボール界の名門校。インターハイ、ウインターカップ、国民スポーツ大会などで数多くの優勝実績を持ち、日本代表や海外リーグで活躍する選手も輩出してきた。

 VITASはこれまで、福岡大学附属大濠高等学校、東山高等学校の男子バスケットボール部ともサポート契約を結んでおり、今回の桜花学園との契約が高校バスケットボールでは3校目となる。女子チームへの支援を通じて、女子アスリートの体づくりや競技力向上にも取り組む。

 今回のパートナーシップでは、単なる製品提供にとどまらず、桜花学園が築いてきた栄養管理体制にVITASの知見を組み合わせる。選手一人ひとりが自らの身体づくりと向き合う文化の醸成を目指すとしている。

 一方、学校教育の一環である部活動への支援であることを踏まえ、商業的な露出は極力抑える方針だ。練習着や備品などにおけるブランドロゴの掲出についても、高体連や競技団体の規定を守り、製品提供元としての識別表示にとどめる。企業側は、支援の目的が営利ではなく、選手の育成と成長にあることを明確にしたい考えだ。

 桜花学園女子バスケットボール部の白慶花監督は、高校生アスリートにとって「心技体」を整え鍛えることが重要だとしたうえで、VITASの支援により土台となる「体」の部分が強化されることに期待を示した。「日本一」の目標に向け、感謝の気持ちを忘れず挑戦を続けるとしている。

 スリーピースの高橋達也代表取締役社長は、競技力向上には日々の練習だけでなく、土台となる栄養管理も欠かせないと指摘。製品提供にとどまらず、選手が最高のパフォーマンスを発揮できる環境づくりに貢献したいとコメントした。

 高校部活動をめぐっては、競技力向上に加え、成長期の選手の健康管理やコンディショニングの重要性が高まっている。今回の取り組みは、企業が学校スポーツを支援する際の倫理性や教育的配慮を示す事例としても注目されそうだ。

愛知総合工科高附属中、AI教材「すらら」導入 全国初の中高一貫工科高校附属中で自律学習を支援

 すららネットは、同社が提供するAI搭載型アダプティブ教材「すらら」が、2026年4月に開校した愛知県立愛知総合工科高等学校附属中学校に導入されたと発表した。初年度に入学した35人の生徒が、5教科の基礎学習などで活用を始めている。

 同校は、中高一貫教育を展開する工科高校附属中学校として全国初の取り組みとなる。ものづくり産業が盛んな愛知県の地域特性を背景に、将来の産業を担う人材の育成を目指すとともに、「自律した学習者の育成」を教育の柱に掲げている。

 同校では、生徒が多様な体験を通じて興味関心を見つける「チャレンジ100」や、複数の教員で生徒を支えるチーム担任制、各教科における探究的な授業などを展開する。こうした学びを支える基盤として、国語、数学、英語、理科、社会の基礎学習に「すらら」を活用する。

 「すらら」は、アニメーションによるレクチャーとAIによる問題提示により、生徒一人ひとりの理解度に応じて学習内容や難易度を調整するICT教材。学習状況の可視化や復習課題の自動生成により、つまずきを解消しながら基礎学力の定着を支援する。

 同校では、一般的な定期テストに代わり、理解度を測る「単元テスト」と、生徒自身が学習状況を把握するための「実力テスト」を重視している。「すらら」は学習データをもとに理解度を可視化し、復習課題を提示することで、単元テストと連動した学習サイクルを支える。

 これにより、生徒は「わかる」「できる」という成功体験を積み重ねながら、自分のペースで学びを進めることができる。さらに、テスト作成や採点の効率化により、教員の業務負担軽減にもつながり、生徒との対話や探究活動の伴走に注力しやすい環境づくりを後押しする。

 副校長の恩田健司氏は、「生徒自らが学習や体験を振り返り、次の目標・課題を見つけていく積み重ねこそが、本校の目指す自律した学習者の姿」とコメントしている。そのうえで、「すらら」が基礎学力を自分のペースで固め、探究的な学びへ向かうための伴走者になることに期待を示した。

 工業・工科系教育では、専門的な知識や技術の習得に加え、基礎学力と探究力をどう結び付けるかが重要となる。AI教材を活用した今回の取り組みは、工科系中高一貫教育における個別最適な学びと自律学習を支える事例として注目されそうだ。