月刊私塾界2026年5月号(通巻541号)...

巻頭言  ストレスマネジメント。 貴社は取り組んでいるだろうか。 厚生労働省の「令和5年 労働安全衛生調査(実態調査)」によると、仕事や職業生活に強い不安やストレスを感じている労働者は約8割いるという。いうなれば、働く人は「ストレスを抱えているのが当たり前」という状況だ。もちろん、こ...

私塾界リーダーズフォーラム 2026 S/S...

 6月2日(火)に御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンターにて、「私塾界リーダーズフォーラム2026 Spring / Summer Team It」を開催いたします。 季節講習や新年度の募集を時代のニーズに合わせたスタイルにするための方法を、皆さまとともに考えてまいります。 今回のフォー...

月刊私塾界2026年4月号(通巻540号)...

巻頭言  読者諸氏は生徒の進路指導に際し、高等専門学校(高専)を念頭に置いたことがあるだろうか。 高専は高度経済成長期の1962年に産業界の要請を受け、実践的な技術者養成を目的に創設された。実際に手を動かす中で技術を身に付ける場とした。 従来、高専生の就職先といえば、地元の製造業やイ...

月刊私塾界2026年3月号(通巻539号)...

巻頭言  社員が育たない、と嘆かれる塾長は多い。何が課題なのだろうか。 中部地方の某大手塾を、ストアコンパリゾンの一環で訪ねたときのこと。「午後3時にA塾長と面会のお約束で訪問いたしました」「はい、聞いております。塾長は隣の喫茶店におりますので、そちらへ行ってください」。 向かうと、...

月刊私塾界最新号

月刊私塾界2026年5月号(通巻541号)

巻頭言  ストレスマネジメント。 貴社は取り組んでいるだろうか。 厚生労働省の「令和5年 労働安全衛生調査(実態調査)」によると、仕事や職業生活に強い不安やストレスを感じている労働者は約8割いるという。いうなれば、働く人は「ストレスを抱えているのが当たり前」という...

塾ニュース|塾・企業

学研ホールディングス、レアジョブを完全子会社化へ

株式交換で7月末に経営統合、英語学習・リスキリング領域の一体化を加速  株式会社学研ホールディングス(東証プライム、宮原博昭代表取締役社長)は5月15日、株式会社レアジョブ(東証スタンダード、...

塾ニュース|教育ICT

恵那南高でAI教材「すらら」導入 学び直しと教員負担軽減へ

 すららネットは4月30日、AI教材「すらら」が岐阜県立恵那南高等学校で導入されたと発表した。2026年4月から約40人の生徒が利用を開始した。同校は就職希望者が約6割を占め、基礎学力の定着に課題を抱える生徒も多い。BYOD環境の整備を背景に、個別最適な学び直しと学習習慣の形成...

塾ニュース|地域教育

キッズコネクト、熊本県の保育ICT協議会で最新動向を説明 自治体・保育団体向けにDX推進支援

 キッズコネクト株式会社は、熊本県が主催する「令和7年度 熊本県就学前教育・保育施設ICT協議会」において、県内の市町村や就学前教育・保育関係団体に対し、「保育ICTの現状」について説明したと発表した。同協議会では、保育現場におけるICT導入に加え、保育DXを取り巻く制度動向や...

塾ニュース|受験

2026年度私立大入試、志願者5万人以上の大規模校が19大学に増加 近畿大が17万人超で首位奪還、芝浦工業大が驚異の伸び

 駿台予備学校は5月8日、「2026年度 私立大入試状況分析」を更新し、一般選抜における志願者動向を公表した。集計対象となった私立大学308校のうち、志願者数が5万人以上の大規模大学は19大学に上り、前年度から3校増加した。また、志願者数10万人以上の超大規模大学も6校と前年度...

2026年度私立大入試、志願者5万人以上の大規模校が19大学に増加 近畿大が17万人超で首位奪還、芝浦工業大が驚異の伸び

 駿台予備学校は5月8日、「2026年度 私立大入試状況分析」を更新し、一般選抜における志願者動向を公表した。集計対象となった私立大学308校のうち、志願者数が5万人以上の大規模大学は19大学に上り、前年度から3校増加した。また、志願者数10万人以上の超大規模大学も6校と前年度より1校増加。難関・大規模大を中心に受験生の出願が堅調に推移している実態が浮き彫りとなった。

 志願者数で全体の首位に立ったのは近畿大学で、2年連続の増加となり17万人(17万4768人)を突破した。前年度に1位だった千葉工業大学は志願者数を約2千人減らし、2位に後退。近畿大学が1万5千人近くの差をつけてトップの座を奪還した形だ。10万人を超えたのはこの2校に東洋大学、明治大学、日本大学、法政大学を加えた6校だった。
 さらに、志願者数5万人以上の19大学について、前年度からの伸び率(前年度対比指数)をみると、芝浦工業大学が138%と驚異的な増加を記録。次いで名城大学が126%、日本大学が121%、立教大学が112%と大幅な伸びを示した。19大学中15大学が前年度の実績を上回っており、少子化が進む中でもブランド力や規模を持つ大学への集中傾向が改めて確認される結果となった。

学研ホールディングス、レアジョブを完全子会社化へ

株式交換で7月末に経営統合、英語学習・リスキリング領域の一体化を加速

 株式会社学研ホールディングス(東証プライム、宮原博昭代表取締役社長)は5月15日、株式会社レアジョブ(東証スタンダード、中村岳代表取締役社長)を完全子会社化すると発表した。両社の取締役会が同日付で株式交換契約を締結。2026年7月31日の効力発生をもってレアジョブを100%子会社とし、レアジョブ株式は同月29日に上場廃止となる予定だ(最終売買日は28日)。

 両社の関係は24年11月の資本業務提携にさかのぼる。学研ホールディングスは三井物産からの譲り受けを含む市場取得でレアジョブ株の20%超を取得し、25年1月に持分法適用関連会社とした。提携後は社外取締役の派遣や語学・研修サービスのクロスセルを推進し、両社事業の補完性とシナジーの蓋然性を確認してきた。しかし、独立した上場企業間では機密保持や少数株主保護への配慮から、大規模なデータ共有や機動的な戦略投資に「構造的な限界」があると判断。25年10月頃に完全子会社化の検討を開始し、今回の合意に至った。

 完全子会社化の目的として学研ホールディングスは、①迅速な意思決定と柔軟な戦略投資の実行、②学習データ・コンテンツ・運営ノウハウの完全融合によるDX加速、③上場維持コスト削減や講師管理・インフラ共通化による収益構造の抜本改善——の三点を掲げる。中期経営計画「Gakken 2027 Value UP」(25年11月公表)で「語学(英語学習)」と「リカレント・リスキリング」を成長戦略の核心と位置付けており、レアジョブの完全取り込みはその最重要施策と位置付けられる。

 事業面での親和性も高い。学研グループは「Kimini英会話」でジュニア層向けオンライン英会話を展開、レアジョブは「レアジョブ英会話」でビジネスパーソン・中上級者を主力顧客とする。両社統合により幼児から社会人まで切れ目のない英語学習サービスラインが整う。レアジョブはさらに、AIスピーキングテスト「PROGOS®」、リスキリング支援の「資格スクエア」、ALT(外国語指導助手)派遣のボーダーリンクも傘下に持ち、グループの教育DX基盤として機能することが期待される。

 なお、レアジョブの26年3月期業績は売上高96億円・営業利益7800万円と前期比で大幅な収益悪化となっており、構造改革の加速が急務となっている。

 株式交換比率はレアジョブ1株に対して学研ホールディングス株式0・39株。直近3カ月平均株価に対するプレミアムは25%で、レアジョブの独立した特別委員会(社外取締役3名で構成)が5回にわたる交渉を経て妥結した。レアジョブは6月25日の定時株主総会で承認を付議する。

京都橘大、「数理・データサイエンス・AI教育プログラム」応用基礎レベル+に認定 関西私大で唯一

 京都橘大学は5月14日、文部科学省の「数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度」で、「応用基礎レベル+(プラス)」の認定を受けたと発表した。全国の私立大学では4校目、関西の私立大学では唯一の認定となる。
 同制度は、数理・データサイエンス・AI分野に関する教育プログラムを国が認定するもので、「応用基礎レベル+」は、より高度で実践的な教育体制を整備している大学などを対象としている。

 京都橘大学では2022年度から、独自プログラム「たちばなAI・データサイエンスプログラム」を展開。工学、人文、国際、教育、社会、医療など10学部18学科がワンキャンパスに集う特色を生かし、文理横断型の教育を進めている。
 プログラムの中核には、異分野の学生がチームを組み、企業や自治体が提示する課題に取り組む「クロスオーバー型課題解決プロジェクト」を据える。課題ごとにデータ分析やAI活用を取り入れながら、実社会に即した学びを実践している。
 これまでに企業や行政など32事業所と連携し、全学部の学生を対象に課題解決型学習を実施してきた。
 大学側は「AIやデータサイエンスを単なる技術習得にとどめず、社会の中でどう活用し価値を生み出すかを考える教育として位置づけている」としており、今後も地域や産業界との連携を深めながら、実社会の課題解決に貢献できる人材育成を進める方針だ。

ひのき進学グループ、保護者向け連絡をアプリ一本化 「FLENS School Manager」全教室導入

 FLENSは、教育機関向けコミュニケーションアプリ「FLENS School Manager(FSM)」が、スクールプルミエの運営する「ひのき進学教室」全教室で2026年4月から導入・運用を開始したと発表した。

 スクールプルミエは、宮城県仙台市を中心に「ひのき進学グループ」を展開。小中高生向けの集団指導塾「ひのき進学教室」をはじめ、個別指導、高校受験特化型教室、大学受験指導などを運営している。

 これまで同グループでは、保護者・生徒向けの連絡手段として、専用ツールや電話、紙の配布物、郵送など複数の手段を併用していた。一方で、情報伝達経路の分散が社内業務の煩雑化や、保護者側の利便性低下につながっていたという。

 今回、情報発信や連絡機能をFSMへ一本化することで、業務効率化と保護者の利便性向上を図る。教室と家庭間のコミュニケーションを強化し、教育活動を支える「デジタルインフラ」として活用していく。

 FSMは2020年にサービスを開始した教育機関向けアプリで、2025年4月時点の利用者数は33万人超。お知らせ配信、入退室通知、相互メッセージ、アンケート、成績回収、映像配信、契約請求管理など、学習塾や教育機関向けの機能を備える。

 スクールプルミエは「生徒の意識を変革し、行動を変え、自己実現を図る」を教育方針に掲げる。今回の導入により、家庭との連携をさらに強化し、生徒指導や学習支援の充実につなげる考えだ。

日本バドミントン協会と日本女子大が共同プロジェクト 「観戦価値」向上へ若年層・女性視点を活用

 日本バドミントン協会は、日本女子大学と連携し、バドミントンの観戦価値向上と新たなファン層開拓を目指す共同プロジェクトを始動すると発表した。

 プロジェクトは、2027年度開設構想中の「経済学部(仮称)」の前身となる家政学部家政経済学科と連携して実施する。日本バドミントン協会(BAJ)が掲げる「バドミントンファミリー100万人」の実現に向け、若年層や女性層に届く観戦体験の創出を目指す。

 BAJによると、現在の競技登録者数は約30万人。競技人口に加え、ファンも含めた「バドミントンファミリー」を100万人規模に広げるには、競技経験者以外へのアプローチ強化が課題となっている。

 今回のプロジェクトでは、日本女子大学の学生が、生活者や若年層の視点から観戦体験を分析。会場演出、公式グッズ、SNS発信、スポンサー施策などについて検討を進める。

 6~7月には協会担当者による特別授業を実施し、競技普及やスポーツビジネスについて学ぶ。7月開催のダイハツジャパンオープン2026ではフィールドワークを行い、実際の観戦体験を調査する。

 その後、学生たちはワークショップを通じて施策を立案し、11~12月に協会へ提案を行う予定だ。

 村井満会長は「競技経験の有無に関わらず、より多くの人にバドミントンの魅力を知ってもらうことが重要」とコメント。伊ヶ崎大理氏は「スポーツを題材に観戦体験やスポンサー価値を経済学の視点で分析することは、学生にとって実社会の課題を考える貴重な機会になる」としている。

 日本女子大学は近年、学部再編を進めており、2027年度には経済学部(仮称)、2028年度にはファッションデザイン学部(仮称)などの新設を構想している。

4月のアルバイト平均時給1370円 前年比79円増、求人件数も拡大

 ディップは5月15日、2026年4月度のアルバイト平均時給調査を発表した。アルバイト・パート求人情報サイトバイトルに掲載されたデータを集計したもので、全国の平均時給は1370円となり、前年同月比79円増、前月比21円増だった。
 求人件数は約42万2000件で、前年同月比14.0%増、前月比1.3%増と拡大傾向が続いている。
 エリア別では、すべての地域で前年・前月を上回った。
 関東エリアは1423円(前年比64円増)、東海エリアは1396円(同137円増)、関西エリアは1356円(同87円増)、九州エリアは1309円(同128円増)となった。
 特に東海・九州エリアでは、前年から100円超の大幅上昇となった。

 職種別では9職種中8職種で前年を上回った。
 最も高かったのは「専門的職業」の1675円。一方、伸び率が大きかったのは「製造・技能の職業」で、平均時給は1539円と前年比344円増となった。
 このほか、「運搬・清掃・包装等の職業」も1426円で前年比211円増、「建設の職業」も1543円で同152円増となるなど、人手不足が続く分野で上昇が目立った。
 飲食業は1222円、販売職は1230円と、生活関連サービス分野でも上昇傾向が続いている。

 ディップによると、今回の調査は「バイトル」および採用ページ制作サービス「採用ページコボット」に掲載された求人情報をもとに集計した。
 全国的な人手不足や最低賃金引き上げの流れを背景に、アルバイト市場では賃上げによる人材確保競争が続いている。特に物流、製造、建設など現場系職種では時給上昇が顕著となっている。

明光ネットワークジャパン、控訴審でも勝訴

──元九州エリアFC3社の控訴を知財高裁が棄却

 株式会社明光ネットワークジャパン(東京都新宿区、岡本光太郎代表取締役社長)は5月15日、元エリアフランチャイジーである株式会社明光義塾九州、株式会社明光ネットワーク九州、株式会社アネムホールディングスの3社を被告として提起していた商標権侵害行為の差止等請求訴訟について、知的財産高等裁判所が控訴を棄却し、同社勝訴の判決を言い渡したことを発表した。 

 本件をめぐっては、明光ネットワークジャパンが2020年12月、ロイヤルティの未払いや過少申告、生徒数の虚偽報告、競業避止義務違反などの重大な債務不履行および背信行為があったとして、九州地区のエリアフランチャイズ契約を解除。その後も被告側が「明光義塾」の商標を使用して営業を継続したことから、21年7月に商標使用差止等を求める本案訴訟を東京地方裁判所に提起していた。 

 25年3月、東京地裁は明光ネットワークジャパン側の請求を大筋で認める判決を言い渡していたが、被告側はこれを不服として知的財産高等裁判所へ控訴。今回、知財高裁は「本件控訴をいずれも棄却する」とし、控訴費用についても控訴人側の負担とする判決を下した。 

 同社によれば、本件に関連する仮処分申立ても含め、東京地方裁判所、東京高等裁判所、知的財産高等裁判所の計4度にわたり、エリアフランチャイズ契約解除の有効性が認められた形となる。 

 明光ネットワークジャパンは今回の判決について、「九州・沖縄地区における明光義塾の事業展開をさらに強化していく新たな契機としたい」とコメント。今後、第一審で認容された損害賠償金等の回収が見込まれるとしているが、連結業績への具体的影響については現在精査中としている。

オトバンク、「耳の図書館プロジェクト」始動 オーディオブックで読書バリアフリー推進

 日本最大級のオーディオブック配信サービス「audiobook.jp」を運営するオトバンクは5月15日、視覚障害者や経済的事情で学習機会が限られる子どもたちにオーディオブックを届ける「耳の図書館プロジェクト」を開始すると発表した。

 企業のCSR(社会貢献)・サステナビリティ活動と連携し、「読書の自由」を広げることを目指す取り組みで、オーディオブックを通じた読書バリアフリーや教育格差解消を推進する。

 「耳の図書館プロジェクト」は、参画企業からの支援金を活用し、オトバンクが特別価格でオーディオブック利用権を提供する共同プロジェクト。障害者団体やNPOなどを通じて、視覚障害者やディスレクシア(読み書き障害)のある人、経済的理由で学習環境が限られる子どもたちに配布される。

 利用者には、1年間オーディオブックを自由に楽しめる「耳の図書館」利用権が付与され、学習や読書体験に活用してもらう。

 現在の支援パートナーには、障害者支援サービスを展開するミライロや、ディスレクシア支援に取り組むNPO EDGEが参加している。

 プロジェクト立ち上げの背景には、教育格差や情報アクセス格差の深刻化がある。

 厚生労働省の調査では、日本の17歳以下の子どもの貧困率は11.5%に達し、約9人に1人が貧困状態にあるとされる。また、世帯年収によって学校外教育費に約4倍の差があるとのデータもあり、経済状況が学習機会に直結している現状が浮き彫りとなっている。

 一方、視覚障害者や読書困難者にとっても、紙の本中心の情報環境は大きな壁となっている。2019年には読書バリアフリー法が施行されたものの、読書環境の整備は依然として課題が残る。

 オトバンクは、オーディオブックによって「読書=文字を目で追うもの」という固定観念を変えたいとしている。

 プロジェクトでは、視力低下や身体的理由で読書が難しい人でも耳から読書体験を得られるほか、「本が読めない」という心理的負担を軽減し、自己肯定感や学習意欲向上にもつなげたい考えだ。

 また、学びや知識へのアクセス拡大を通じて、進学や就労機会の拡充、社会参加促進にも寄与するとしている。

大阪体育大学 haco.社の『Career.base』を導入

 大阪体育大学は、学生一人ひとりのキャリア観形成支援と進路選択の幅を広げることを目的に、株式会社haco.が開発・運営する学内向けキャリア支援ポータルサイト「Career.base」を導入した。haco.が5月12日に発表した。「Career.base」は、学生の経験やスキル、学び、目標などを記録・整理する「キャリアポートフォリオ」を軸に、自己分析やキャリア形成を支援するサービス。学生生活のログや社会人基礎力、エントリーシートなどを一元管理できる点が特徴だ。

 大阪体育大学では、体育学部・教育学部の学生が民間テスト「PROG」のコンピテンシー(行動特性)分野で高いスコアを記録するなど、非認知能力の高さが評価されている。一方で、学業や部活動に多くの時間を費やす学生が多く、自己分析や業界研究に十分な時間を確保しづらい課題があったという。今回の導入により、学生は低学年次から自身の経験や成長を可視化し、キャリア形成に活用できるようになる。加えて、「社会人基礎力」に関するデータをもとに、自分の強みや適性に合った企業やインターンシップを検索できる機能も備える。大学側にとっても、キャリア支援業務のDX化による効率化が期待される。面談前に学生のキャリアポートフォリオを確認できることで、限られた時間の中でも、より深い自己分析や本質的なキャリア支援につなげる狙いだ。

 好井正治氏は、「学生がスポーツで培った思考プロセスをキャリア形成にも応用できるようになることを期待している」とコメント。和田美鶴氏は、「コンピテンシーを軸としたマッチングにより、学生と企業双方の選択肢を広げたい」としている。haco.は今後、「自分に近い立場の先輩のエントリーシートを検索できる機能」なども整備し、AIでは表現しきれない学生一人ひとりの“らしさ”を引き出すキャリア支援の強化を進める方針だ。

SOXAI、東京大学大学院教育学研究科と共同研究契約を締結し、研究連携をさらに強化

 株式会社SOXAIは5月12日、東京大学大学院教育学研究科と、「睡眠・行動・生理モニタリングのための先進スマートリングの開発」をテーマとした共同研究契約を締結したと発表した。スマートリングを活用した睡眠・生理モニタリング技術の高度化を目指し、研究連携を強化する。今回の共同研究では、日常生活下における自然な睡眠・行動・生理モニタリングの実現に向け、スマートリングのアルゴリズムやアーキテクチャの開発を推進する。東京大学の睡眠・行動・生理計測環境を活用し、取得したデータをもとに計測精度を検証するとともに、健康リスク予測指標の導出も視野に入れる。

 SOXAIは、東京大学大学院教育学研究科内をサテライト型研究開発拠点として活用し、産学連携による研究体制を強化する方針。研究には、生体情報学や健康情報学を専門とする山本義春と、メンタルヘルス・睡眠科学を専門とする岸哲史が参画する。背景には、企業の健康経営や働き方改革の進展に伴い、睡眠不足や睡眠の質低下への対策が重要な経営課題となっていることがある。厚生労働省の調査では、十分な休養を取れていない人が約3割にのぼるとされ、睡眠課題は生産性低下や医療費増加など社会的影響も大きい。

 SOXAIはこれまでにも、東京大学や英国のエセックス大学との共同研究を実施。2025年にはスマートリングによる睡眠ステージ推定技術に関する研究成果が、国際学術誌「IEEE Transactions on Instrumentation and Measurement」に掲載された。同社が展開する「SOXAI RING 2」は、独自開発のPPGセンサー「Deep Sensing™」を搭載し、睡眠や生体データの高精度計測を特徴とする。SOXAIは今回の共同研究を通じ、科学的エビデンスに基づくヘルスケア技術の開発を加速し、「ヘルスケアをライフスタイルに」というビジョンの実現を目指すとしている。