月刊私塾界2024年3月号(通巻515号)...

巻頭言  経済の大波に乗じ、民間教育サービスにも変革の波が押し寄せている。日経平均株価が34年ぶりの高水準を記録する中、教育業界には新たな投資と期待が寄せられている。 「空白」とも揶揄されたこの30年余り、日本の学校教育も大きな転換期を迎えている。経済の停滞は教育投資の縮小を意...

月刊私塾界2024年2月号(通巻514号)...

誤:1 正:2 【お詫び】月刊私塾界 2024年2月号 背表紙の誤りについて 月刊私塾界 2024年2月号背表紙において、月の表記に誤りがございました。後日、修正シールをお手元にお送り致します。 お手数をおかけし、誠に恐縮ですが、本誌に貼付していただければ幸いです。 ...

月刊私塾界2024年1月号(通巻513号)...

巻頭言 謹賀新年  第3次AIブームと云われて久しい。これは爆発的に普及したインターネットとともに、ビッグデータを使った機械学習が広がり、更にディープラーニングの開発により拍車がかかる。  しかし、AIと言えばGoogleやIBM、マイクロソフトなどが代表的企業で、日本企...

月刊私塾界2023年12月号(通巻512号)...

巻頭言  インドと中国が新たな人材供給源になっている。両国の人口の多さが一因だが、更に重要な要因がある。「インドと中国の学生がなにを学んでいるかという点だ。欧米の学生が学ぶジャンルが人文系の学問や芸術なども含めてきわめて多岐にわたるのに対し、(中略)中国やインドの学生は理工系の学問を...

月刊私塾界最新号

月刊私塾界2024年3月号(通巻515号)

巻頭言  経済の大波に乗じ、民間教育サービスにも変革の波が押し寄せている。日経平均株価が34年ぶりの高水準を記録する中、教育業界には新たな投資と期待が寄せられている。 「空白」とも揶揄されたこの30年余り、日本の学校教育も大きな転換期を迎えている。経済の停滞...

塾ニュース|塾・企業

リソー教育オンラインストアを開設 記憶定着特化プラットフォーム「Monoxer(モノグサ)」提供開始

 株式会社リソー教育(東京・豊島区、天坊 真彦 代表取締役社長)は3月1日(金)にリソー教育オンラインストアを開設した。その第一弾として記憶定着特化プラットフォーム「Monoxer(モノグサ)」のサ...

塾ニュース|教育ICT

LINE WORKSとfreee人事労務の連携アプリ「チャットで勤怠(freee人事労務)」に申請承認機能が登場

「LINE WORKS」を提供するLINE WORKS株式会社(東京・渋谷区、増田 隆一 代表取締役社長)は、フリー株式会社(東京・品川区、佐々木 大輔 CEO)の「freee人事労務」と連携したアプリケーション、「チャットで勤怠(freee人事労務)」において申請承認機能の提...

塾ニュース|地域教育

参天製薬株式会社と連携した高校向け探究学習プログラムの参加校を募集開始

 株式会社BatonLink(兵庫県・神戸市、八木 祐輔 代表取締役)は、同社が運営するクラスイズ(https://class-es.com/)にて、2月20日(火)より、参天製薬株式会社(大阪市、伊藤 毅 代表取締役社長兼 CEO)と連携をした探究学習プログラムへの参加を全国...

塾ニュース|受験

国家資格「ITパスポート」取得に向けた学習コンテンツを記憶のプラットフォーム「Monoxer」にて提供開始

 モノグサ株式会社(東京・千代田区、代表取締役:竹内 孝太朗、畔柳 圭佑)は、記憶定着のための学習プラットフォーム「Monoxer(モノグサ)」が、TAC株式会社(東京・千代田区、多田 敏男 代表取締役社長)よりライセンスを受け、Monoxer上で「ITパスポート」資格取得のた...

リソー教育オンラインストアを開設 記憶定着特化プラットフォーム「Monoxer(モノグサ)」提供開始

 株式会社リソー教育(東京・豊島区、天坊 真彦 代表取締役社長)は3月1日(金)にリソー教育オンラインストアを開設した。その第一弾として記憶定着特化プラットフォーム「Monoxer(モノグサ)」のサービス提供を開始する。全国各地、TOMAS会員以外の方も利用ができる。

 リソー教育では「2〜3ランク上の夢の志望校をめざすすべての受験生へ」をコンセプトにオンラインストアを開設した。オンラインストアではこれまでの知見を活かした取り組みを予定しており、第一弾としてMonoxer(モノグサ)と連携した学習サービスの提供を開始する。
 これまで記憶定着は紙のプリントによる学習がメインでしたが、Monoxer(モノグサ)の「あらゆる知識を確実かつ最小限の負荷で身につけることができる」という点に魅力を感じ、昨年より活用を開始。今後はリソー教育グループに所属する生徒はもちろん、全国各地の幅広い学習者に向けて、Monoxer(モノグサ)を活用した質の高い教育を提供する。

Monoxer(モノグサ)を活⽤したTOMAS⽣徒の今年度合格実績(2月28日時点の実績から一部抜粋)
・中学受験 合格実績 
開成中・桜蔭中・聖光学院中・栄光学園中・渋谷教育渋谷中・駒場東邦中・慶應義塾普通部・慶應義塾湘南藤沢中・早稲田中・浅野中・東邦大付東邦中・海城中・鷗友学園女子中・浦和明の星女子中・西大和学園中・ラ・サール中・桐朋中・洗足学園中
・高校受験 合格実績 
慶應義塾高・慶應義塾志木高・早稲田実業高等部・桐朋高
・大学受験 合格実績 
防衛医科大(医)・順天堂大(医)・北里大(医)・東京医科大(医)・昭和大(医)・国際医療福祉大(医)・早稲田大(文化構想、基幹理工、国際教養、人間科学)・慶應義塾大(文、理工、経済、総合政策)

リソー教育オンラインストア第一弾 記憶定着特化プラットフォーム「Monoxer(モノグサ)」概要
■名称:Monoxer(モノグサ)
■対象学年:小学生・中学生・高校生
■料金:プラットフォーム提供料月額770円および教材費
■申込:リソー教育オンラインストア(URL: https://shop.riso-kyoikugroup.com/

 TOMASでは少しでも生徒の暗記にまつわる負担を軽減すべく、AIを活用した学習プラットフォームを導入している。このプラットフォームは「Monoxer(モノグサ)」と言い、問題を繰り返し解いて覚えるという特徴がある。近年の脳科学の研究により、最も暗記に適している方法は、音読でも書き写しでもなく、「たくさん思い出すこと」であることが明らかになっているからだ。このプラットフォームはすべての知識事項を問題として出題してくれるため、解いているうちに自然とたくさん思い出して記憶が進むという仕組みになっている。

久保田学園グループが、2024年3月より「FLENS School Manager」を久保田学園・河合塾マナビスの全教室で利用開始

 FLENS(フレンズ)株式会社(東京・港区、大生 隆洋 代表取締役)は、同社が提供する塾生保護者のファン化が狙えるコミュケーションアプリ「FLENS School Manager」を、「久保田学園」を中心に運営する株式会社神戸教育研究所(兵庫・神戸市、久保田 勤 代表取締役)が、2024年3月より久保田学園・河合塾マナビスの全教室で利用開始されることを発表した。

 これまで久保田学園グループでは、保護者・生徒向けの情報発信、相互コミュニケーションの手段として、自社ポータルサイトを中心に入退室管理・通知システム、外部のチャットアプリ、予約、申込システムなど、目的別に複数のツールを利用していた。そのため、複数ツールを利用することで生じる、社内業務効率と顧客満足に課題があった。今回FSMアプリに情報の経路を一元化することで、業務効率化と顧客利便性の向上を図り、同社が掲げる「協育空間」の提供の加速のため、教室と保護者・生徒間のコミュニケーションをより円滑にすることを目指す。

 久保田学園グループは、神戸市・明石市を中心に27拠点を展開する創業50年以上の学習塾「久保田学園」を中心にした学習塾グループ。創塾時から変わらぬ『生徒一人ひとりに適切な指導』を常に心掛け、『受験指導を通じて人間教育も行なう』という大きな方針のもと、現在は公立トップ高校専門集団授業の「久保田学園」(高校部4教室、小中学部10教室)、成績アップにとことんこだわる「進学個別指導スリーアップ」(4教室)と、現役大学受験予備校の「河合塾マナビス」(9校舎)を運営し、『わかる感動』『できる喜び』を通して自ら学ぶ人が育つ”協育空間”を提供している。

URL :https://www.kubotag.com/group

閉校を利活用した野球科学の集積地を目指す『球都桐生野球ラボ』3月2日(土)開設

 一般社団法人桐生南スポーツアカデミー(群馬・桐生市、荒木 重雄 代表理事)は、2024年3月2日(土)にKIRINAN BASE(閉校になった群馬県立桐生南高校跡地)内に球都桐生野球ラボを開設する。野球ラボが設置される場所は、KIRINAN BASE体育館内1階に新たに改築された(ピッチング1レーン、バッティング2レーンの)室内野球練習場に加え体育館の多目的スペースやメイングラウンド、サブグラウンドなども活用することで、国内でも類を見ない廃校を利活用した最先端かつ多様な野球ラボ環境を提供する。
 

 測定種目に関しては、競技に依存しない(1)フィジカル測定と、野球に特化した(2)パフォーマンス測定に大別される。フィジカル測定では運動能力や体組成の測定・分析、パフォーマンス測定では昨今注目されているピッチングやバッティングのデータを分析するラプソードやブラストをはじめ野球科学系の最新機器を活用した測定・分析が行える。これらの測定機器を使い、小学生から高齢者まで、野球競技者のみならず、様々なスポーツ競技者に広く利用できるのも野球ラボの特徴となる。

 利用者の測定データ管理については、ユーフォリア社(東京・新宿区、橋口寛 代表取締役)と提携し、同社のデータ管理アプリ「ONE TAP SPORTS」(ユーフォリア社)を活用することでそれぞれの測定記録が可視化、分析できる仕組みを導入し、利用者の経年変化も把握することが可能となる。

スプリックス 山形県山形市の公立学校と協働研究を開始

 株式会社スプリックス(東京・豊島区、常石 博之 代表取締役社長)は、山形市立第二中学校(小関 広明 校長)、山形市立山寺小・中学校(高橋 郁子 校長)との協働研究を開始する。スプリックスが開発した基礎学力・プログラミング・主要教科の理解を評価できる、3つのCBT(Computer Based Testing)を学校向けにパッケージ化したCBT for schoolを提供し、基礎的・基本的な知識・技能をはじめとした確かな学力を定着させる授業デザインや、教員の働き方改革に関する事例をともに創造する。
『CBT for school』公式Webサイト:https://www.cbt-for-school.com/

 CBT for schoolは、2023年9月末時点で受験者数が350万人を超えたTOFASをはじめとした3つのCBTから成る学校向けパッケージ。2021年11月に開始して以来、日本の公教育において導入が拡大しており、山形県では酒田市において既に正式採用されている。一方、山形市では、山形市教育大綱・山形市教育振興基本計画のもと、学校を創る重点の1つに「魅力ある学校づくり」を掲げ、確かな学力の育成や時代の変化に対応した教育施策を進めている。また、市としてデジタル技術を活用したスマートシティの推進に取り組んでいる。

具体的な内容
山形市立第二中学校
 2023年度において、CBT活用のあり方に関して教員による検討が進められた。2024年4月から、各教科の特性や実態に合わせて、基礎学力CBTのTOFASや学校現場の声をもとに開発された単元別テスト等の活用による基礎・基本の確実な定着に向けた研究を開始する。

山形市立山寺小・中学校
 小学校が特認校に指定されている同校では、特色ある環境の中で小中一貫教育を推進している。情報活用能力は学習の基盤となる資質能力であり、教科横断的に育成するものと捉えている。CBT for schoolの内、プログラミングの能力を測るプロ検を試行することで、同校のプログラミング教育を評価・点検していく。

各校長からのコメント
山形市立第二中学校 校長 小関広明 氏
 同校では、「未来に向かって主体的に生きぬく生徒の育成」を学校教育目標に掲げており、生徒どうしの話し合いを大切にした協働的な学びを展開している。その土台となるのが、基礎的・基本的な知識・技能。CBT for schoolを活用して、教員の業務効率化を進めながら基礎学力の確実な定着を図っていきたいと考えている。

山形市立山寺小・中学校 校長 高橋郁子 氏
 小中一貫教育や少人数教育の強みを生かした活動を展開する中で、児童の学習意欲に目を向けると、プログラミングに対する関心が高まっていることを実感している。その関心を更に伸ばし能力として可視化することで、適切な指導に繋げていきたいと考えている。

国家資格「ITパスポート」取得に向けた学習コンテンツを記憶のプラットフォーム「Monoxer」にて提供開始

 モノグサ株式会社(東京・千代田区、代表取締役:竹内 孝太朗、畔柳 圭佑)は、記憶定着のための学習プラットフォーム「Monoxer(モノグサ)」が、TAC株式会社(東京・千代田区、多田 敏男 代表取締役社長)よりライセンスを受け、Monoxer上で「ITパスポート」資格取得のための学習コンテンツを導入組織に向けて2024年度にリリースすることを発表。

 Monoxerは生徒数が数万人の大手塾・予備校から、生徒数が数十人の地域密着型の塾、および学校現場での導入実績があり、記憶定着を支援するために様々な教科・用途で活用されている。近年では社会人での活用実績も増え、営業活動に必要な商材知識の習得やファイナンシャル・プランナー資格取得をはじめとした専門的な業務を遂行する上で習得するべき知識事項の記憶定着のサポートを行っている。

 デジタル技術の発展による経済・社会化に伴い、DXによる付加価値の高いビジネス創出が担えるデジタル人材の育成・確保が課題として台頭している。日本企業のOJT以外の人材投資はGDP比で0.1%と、他のOECD加盟国が1.0-2.0%程度であるのに対し低い傾向にある。企業における従業員への教育機会の提供について、高等教育機関での就学を認めない理由の56.6%は「本業に支障をきたす」、24.3%は「教育内容が実践的ではなく現在の業務に生かせない」ことが挙げられている。

 ITパスポートは、ITに関する基礎的な知識の習得を証明する国家試験。資格取得を通して、業務に必要なITの基礎知識や情報セキュリティのみならず、企業コンプライアンスや経営全般に関わる幅広い知識をバランス良く習得できる。

月刊私塾界2024年3月号(通巻515号)

巻頭言

 経済の大波に乗じ、民間教育サービスにも変革の波が押し寄せている。日経平均株価が34年ぶりの高水準を記録する中、教育業界には新たな投資と期待が寄せられている。

「空白」とも揶揄されたこの30年余り、日本の学校教育も大きな転換期を迎えている。経済の停滞は教育投資の縮小を意味し、学校の現場も疲弊感を隠しきれない。

 この状況を打破するために、民間の力が前進を促すカギとなりつつある。民間の教育企業と学校の現場が協力し、実践的なスキルと知識を教える新しい形のカリキュラムが生まれている。

 民間教育サービスは、こうした学校教育のギャップを埋める機会を提供し、学びの質を高めることで、新たな時代の教育を牽引していける可能性がある。

 教育の枠を超えた産業界との連携により、子供たちに現実世界で役立つ能力を育成することが、今後の改革の主眼になるのではないか。

 技術の進化は教育の形を変え、オンライン学習プラットフォームやAI(人工知能)によるパーソナライズド学習が可能になった。

 しかし、これからの教育サービスには、単なる技術の革新だけでなく、教育の質の向上という本質的な目的を追究する変革が求められている。

 このためには、企業、教育者、技術者がともに協力し、学習者のニーズに応える柔軟なカリキュラムや、生涯学習を支えるサポート体制の構築が不可欠だ。未来への投資として、教育は最も重要な資産であり続けるだろう。

(如乙 一)

目次

  • 6 CatchUp1 教育アライアンスネットワーク(NEA) 千島克哉理事兼事務局長が語る『あすがく』リニューアル
  • 8 CatchUp2 若竹塾 保護者も学校も巻き込む教室運営で東進が好調
  • 10 CatchUp3 サインウェーブ 英会話の発音をAIがフィードバック 共通テスト対策にも役立つELST®
  • 12 HOT TOPICS 受験も人生も、成功のカギは「非認知スキル」にあり… 灘中合格者日本一の浜学園が新カリキュラム開始
  • 16 挑む私学 森村学園初等部
  • 19 目次・巻頭言
  • 20 NEWS ARCHIVES
  • 48 千里の道も一歩から ~編集長備忘録~
  • 50 【特集】① 株式公開企業塾2024年2・3月期  第3四半期決算を読む
  • 60 【特集】②『学習塾白書2023』を読む
  • 78 TOP LEADER Interview ミライ思考で、楽しく新しい学びを塾から。 株式会社 学研スタディエ
  • 88 企業研究(133) 株式会社 ローカルイノベーション
  • 91 日本教育ペンクラブ・リレー寄稿(361)
  • 92 疾風の如く(175)株式会社サムライプラン(大阪府) 代表取締役 小笠原 一磨 さん
  • 94 白書界隈徘徊話(107)
  • 96 For Whom the 塾 Tolls(31)
  • 98 自ら動き出すチームにする方法(114) 中谷彰宏
  • 100 シン・ジュクジン(28)
  • 101 芸術見聞録(128)
  • 102 わが子、就学中(36)
  • 103 塾長の机
  • 104 為田裕行の「教育ICT行」(108)
  • 105 10¹⁵ PETA(36)
  • 106 現代学習塾経営概論(12)
  • 107 Opinion from School(56)
  • 108 林明夫の「歩きながら考える」(223)
  • 110 新・授業改革を目指して(137) 石川幸夫
  • 112 私塾界インサイト(72)
  • 116 塾はどこから来たか、塾は何ものか、塾はどこへ行くのか―そして私(28)
  • 118 咲かせよ桜(108) 小林哲夫
  • 122 論点2024(3) スーパーサイエンスハイスクールの現在地
  • 122 編集後記
  • 124 Book Review
  • 126 塾長のためのガジェット講座

AI翻訳プラットフォーム「ヤラクゼン」、東北大学が導入

 AI翻訳プラットフォーム「ヤラクゼン(YarakuZen)」を開発提供している八楽株式会社(東京・渋谷区、坂西優 代表取締役)と、国立大学法人東北大学(宮城・仙台市、大野 英男 総長)はAI翻訳プラットフォーム「ヤラクゼン」を導入する契約を締結した。この契約により、2024年2月1日より東北大学は「ヤラクゼン」の利用を開始したことを発表した。

 東北大学は学内全方位の国際化を推進しており、これまで「学内規程類の英訳及びデータベース化」「学内事務文書の原則日英併記」「国際サポートセンターの開設」「英語ネイティブスタッフによる翻訳支援体制整備」等、様々な施策を実施してきた。今回の案件においては、AI翻訳プラットフォーム「ヤラクゼン」を最大限活用することで、留学生や外国人研究者へのサービス向上および職員の業務効率化を実現し、さらなる東北大学の国際化推進を支援する。

九州大学 日本の科学技術論を牽引した故・吉岡斉氏の資料群を公開へ

 九州大学大学文書館は、日本の科学技術論を牽引し、原子力政策にも深くかかわった故・吉岡斉氏が所蔵していた図書と紙の文書類、電子ファイルからなる資料群「吉岡斉資料」を保管している。図書については、既に目録を作成し公開しているが、その他の紙の文書類と電子ファイルについても現在整理作業を進め、2024年秋をめどに公開を開始する。(予定)

 吉岡氏が2018年に逝去された後、所蔵していた図書・文書等は一度早稲田大学の綾部広則教授と下関市立大学の川野祐二教授が引き取り、仮整理と紙の文書類のPDF化が行われた。その後、2020年に九州大学大学文書館が寄贈を受け、同年より九州大学社会運動資料研究会を立ち上げた。十数名のボランティアと大学文書館職員によって資料目録の作成作業が開始され、図書については2022年に目録が完成した。書庫を完備し、「吉岡斉科学技術史文庫」としてすでに公開している(閲覧のみ、貸出・複写は不可)。文書類については、2024年度前半までに目録作成を完了させ、秋をめどに資料全体の公開を開始する予定。

 吉岡氏は日本の科学技術論の牽引者であり、その研究にかかわる資料が残されていることで、吉岡氏の科学技術論研究がどのように形成されてきたかを跡づけることが可能となる。このことは、吉岡資料が学問分野としての戦後の科学技術論の発展過程を明らかにする上で欠かすことのできない第一級の資料であることを示している。日本の学術史の一分野にとって極めて貴重な資料であることが、「吉岡資料」の意義の1つ。また、吉岡氏は日本のエネルギー政策、特に原子力政策に大きくかかわったため、原子力利用推進派と反対派双方の資料が数多く残されている。吉岡氏は安全性やコストの面から原子力利用に批判的であったため、吉岡氏の旧蔵資料、とりわけ政府の各種会議資料中に見られる批判的な書き込みは、今後の脱原発運動にとって示唆に富むものであると考えられる。一方、原発推進側にとっても、吉岡氏の批判を受け止め、これに応えることで、原発推進に説得力を持たせることができるため、学べることが多いと期待される。

 今後の原子力政策を考える上で、非常に重要な内容を含んでいることが、「吉岡資料」の大きな意義であると考えられる。「吉岡資料」を一般公開することにより、日本の科学技術論や原子力政策の研究が飛躍的に進むとともに、今後のエネルギー政策に資することが期待される。

大妻女子大学と東日本旅客鉄道株式会社が協定を締結

 大妻女子大学(東京・千代田区、伊藤 正直 学長)と東日本旅客鉄道株式会社(東京・渋谷区、深澤 祐二 代表取締役社長)は、2024年2月15日、データサイエンス分野の向上を目的として、相互の連携・協力に関する協定を締結した。双方の有する人材育成プログラムを活用することで、データサイエンス分野の教育・研究及び人材育成の向上を目指し共創していく。

1.連携協定の概要
(1)協定締結日
 2024年2月15日(木)

(2)主な連携内容
・駅で取得した様々なデータなどによる、社会課題の解決にむけた実証実験事例を教育プログラムとして構築
・イノベーション関連業務に従事するJR東日本社員による教育プログラムの実施
・大妻女子大学とJR東日本の共創による新規事業アイデア創出     など

2.協定締結の背景
 DXの推進やAIの活用が本格化しており、デジタル人材への需要が高まっている。大妻女子大学では2023年から社会におけるデータ・AIの活用を目的として、全学共通科目に「データサイエンス・AI概論」を開講した。また、2025年4月には千代田キャンパスにデータサイエンス学部を開設し、実社会が抱える課題を発見・解決する力を身につけ、自立して学び働き続けることができる女性の育成を目標としている。JR東日本においても、オープンイノベーションで社会課題の解決をめざすプラットフォーム「WaaS共創コンソーシアム」の推進や業務変革を加速する組織Digital & Dataイノベーションセンターを発足させ、JR東日本グループにおけるDX人材の育成を推進している。
 今回の締結により、お互いが保有する資源を最大限に活用し、データサイエンス分野における教育・研究内容の向上、さらにはDX人材育成に向けて共同での創造的な取り組みを進めていく。

クラーク記念国際高等学校が国立大学法人滋賀大学と包括連携協定を締結

 広域通信制高校のクラーク記念国際高等学校(北海道・深川市、吉田 洋一 校長)は、滋賀県彦根市に彦根キャンパスを2024年4月より新規開校し、同時に国立大学法人滋賀大学(滋賀・彦根市、竹村 彰通 学長)と包括連携協定を締結する。この協定は、主に滋賀大学のデータサイエンス学部と協力し、両校の特長を生かした教育環境の創出を目指すもの。2024年3月4日(月)に滋賀大学彦根キャンパスにて、協定の調印式を執り行う。

■包括連携協定の背景と狙い
 滋賀大学は、2017年4月に日本の大学で初めてデータサイエンスの専門学部、データサイエンス学部を開設。データサイエンスは膨大なデータの分析や解析を行い、有益な知見や発見を導き出す学問であり、社会における課題解決に不可欠な手段として確立され、昨今ますます重要視されている。滋賀大学は、データサイエンスの分野での先進的な教育と研究を行い、更なる社会におけるデータ活用の可能性を追求してきた。

 クラーク国際は、自ら課題を発見して解決する能力を育成する「探究学習」にも力を注ぎ、様々な分野において多くの大学や企業と連携し、より豊かな学びの環境を追求してきた。
 今回の包括連携は、滋賀大学のデータサイエンスの基礎と実践方法を学ぶことで、生徒が「探究学習」において、より高い成果を達成できる教育環境を創出すべく実現したもの。

■包括連携協定における教育活動の詳細
 クラーク国際は、滋賀大学のデータサイエンス学部と連携し、データサイエンスと高校数学を組み合わせた「活用する数学」の授業を共同開発する。この授業は、滋賀大学から近いクラーク国際 彦根キャンパスにオンライン配信施設を設置し、滋賀大学に在籍するデータサイエンスの教員・研究者が、全国に1万人以上の生徒が在籍するクラーク国際の拠点に向けて展開する。これにより、データサイエンスの基礎と実践に活用する方法を学ぶことが可能となり、「探究学習」において、より質の高い成果を導き出すことを目指す。

 また、滋賀大学の教育学部と連携し、教育学部の学生がクラーク国際のチューターを務めることで、教育内容の共有や開発を通じて高等学校教育に関する知見を深め、将来の日本の教育を支える人材を育成する。さらに経済学部との連携では、彦根周辺の地域課題に焦点を当て、探究的かつ協働的な学びを実践し、課題解決に取り組む予定だ。