月刊私塾界2026年6月号(通巻542号)...

巻頭言 「自分にはできる」という自信は原動力となる。これは多くのビジネスパーソンが直感的に理解しているだろう。ただし、組織を動かすには、個々人が持つ自信あるいは信念とは別に、もう一つの力が求められる。「このチームならできる」という集合的な信念、すなわち「集団的効力感」である。 複数の...

月刊私塾界2026年5月号(通巻541号)...

巻頭言  ストレスマネジメント。 貴社は取り組んでいるだろうか。 厚生労働省の「令和5年 労働安全衛生調査(実態調査)」によると、仕事や職業生活に強い不安やストレスを感じている労働者は約8割いるという。いうなれば、働く人は「ストレスを抱えているのが当たり前」という状況だ。もちろん、こ...

私塾界リーダーズフォーラム 2026 S/S...

 6月2日(火)に御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンターにて、「私塾界リーダーズフォーラム2026 Spring / Summer Team It」を開催いたします。 季節講習や新年度の募集を時代のニーズに合わせたスタイルにするための方法を、皆さまとともに考えてまいります。 今回のフォー...

月刊私塾界2026年4月号(通巻540号)...

巻頭言  読者諸氏は生徒の進路指導に際し、高等専門学校(高専)を念頭に置いたことがあるだろうか。 高専は高度経済成長期の1962年に産業界の要請を受け、実践的な技術者養成を目的に創設された。実際に手を動かす中で技術を身に付ける場とした。 従来、高専生の就職先といえば、地元の製造業やイ...

月刊私塾界最新号

月刊私塾界2026年6月号(通巻542号)

巻頭言 「自分にはできる」という自信は原動力となる。これは多くのビジネスパーソンが直感的に理解しているだろう。ただし、組織を動かすには、個々人が持つ自信あるいは信念とは別に、もう一つの力が求められる。「このチームならできる」という集合的な信念、すなわち「集団的効力...

塾ニュース|塾・企業

学研グループ、創業80周年でブランドキャラクター開発へ

従業員・家族から原案354件 ドワーフスタジオがキャラクター化  学研ホールディングスは、学研グループの創業80周年を記念し、グループのブランドアイコンとなるコーポレートキャラクターの開発プロ...

塾ニュース|教育ICT

都教委、「都立学校AI Lab」始動 中高生が生成AIで社会課題解決に挑戦 アプリ開発やハッカソンを実施

 東京都教育委員会は、都立学校の生徒が生成AIなどのデジタル技術を活用し、社会や地域の課題解決に挑戦する新プロジェクト「都立学校AI Lab」を開始する。生成AIの活用が社会や経済に急速に広がる中、デジタル技術を使いこなし、新たな価値を生み出す人材の育成を目指す。  東京...

塾ニュース|地域教育

愛知総合工科高附属中、AI教材「すらら」導入 全国初の中高一貫工科高校附属中で自律学習を支援

 すららネットは、同社が提供するAI搭載型アダプティブ教材「すらら」が、2026年4月に開校した愛知県立愛知総合工科高等学校附属中学校に導入されたと発表した。初年度に入学した35人の生徒が、5教科の基礎学習などで活用を始めている。  同校は、中高一貫教育を展開する工科高校...

塾ニュース|受験

年内入試の「学力偏重・前倒し」に選抜協議会が釘、2027年度から面接必須化へ 全国の大学長へルール遵守を通知

 文部科学省が設置する大学入学者選抜協議会は5月27日、全国の大学長に対し「大学入学者選抜実施要項の遵守についてのお願い」を通知した。総合型選抜や学校推薦型選抜(いわゆる年内入試)において、一部の大学で学力検査の結果に著しく偏った選抜が事実上の前倒しで行われている事例が見受けら...

学習舎ES&be、COEDO KAWAGOE F.Cとサポートパートナー契約

地域の学びとスポーツをつなぎ、川越発Jリーグ挑戦を支援

 埼玉県川越市からJリーグ参入を目指すサッカークラブ「COEDO KAWAGOE F.C」は、富士見市鶴瀬エリアで学習塾を運営する学習舎ES&beと、2026シーズンのサポートパートナー契約を締結した。

 COEDO KAWAGOE F.Cは2020年に設立されたフットボールクラブで、川越市をホームタウンに、設立10年以内のJリーグ加盟を目標に掲げている。「フットボールクラブを通じて、川越に夢と感動を創出し続け、100年続くクラブへ」をミッションに、競技面での成長と地域貢献の両立を目指して活動している。

 今回パートナーとなった学習舎ES&beは、埼玉県富士見市で個別指導、プログラミング、集団授業などを展開する地域密着型の学習塾。つるせ台小学校の向かいに教室を構え、15年以上にわたり地域の子どもたちの学びを支えてきた。

 学習舎ES&beの種田啓太代表は、「地域の象徴として、誇り高く、情熱を持って戦い抜く姿に感動を覚える」とコメント。Jリーグへの挑戦について、「チームの団結とファンの力があれば必ず実現できるはず」と期待を寄せた。

 COEDO KAWAGOE F.C側は、地域の未来を担う子どもたちに寄り添う学習舎ES&beからの支援を心強いものと受け止めている。クラブは今後、2026シーズンでの関東1部リーグ昇格、2030年のJリーグ参入に向けて取り組みを進める。

 地域スポーツクラブと学習塾の連携は、子どもたちの学びや成長を地域全体で支える取り組みとしても意義がある。教育とスポーツを通じて、子どもたちに挑戦する姿勢や地域への愛着を伝える事例として注目されそうだ。

NINZIAと龍谷大学、こんにゃく由来素材の整腸機能を確認

 こんにゃく由来の高機能素材を開発する株式会社NINZIAは、龍谷大学などとの共同研究で、同社独自の食物繊維素材「ゾル状グルコマンナン」を含むナッツ製品の摂取が、排便回数の増加や便性状の改善に寄与する可能性を確認したと発表した。研究成果は、2026年6月1日発行の学術誌『New Diet Therapy』Vol.42 No.1に掲載された。

 今回の研究は、NINZIAと龍谷大学によるこんにゃく由来素材に関する共同研究の第2弾となる。2024年には、同素材による食後血糖値上昇の抑制効果を確認しており、今回は腸内環境や排便状況への影響に着目した。

 NINZIAが提供する「ゾル状グルコマンナン」は、一般的なこんにゃくとは異なり、水溶性と不溶性の両方の食物繊維を含む状態で提供される点が特徴だ。腸管内で水分を吸収してゲル化することで、便の軟化や腸内環境の改善につながる可能性があるという。

 試験は、健常な大学生82人を対象に実施した。被験者に「ゾル状グルコマンナン含有ナッツバー」と、対照食であるナッツのみをそれぞれ2週間摂取してもらい、排便状況への影響を比較した。

 その結果、ナッツバー摂取後には、1週間あたりの排便回数が有意に増加した。事前調査で排便が週4回以下だった「便秘気味群」においても、排便回数の増加が確認され、便通を促す効果が示唆された。

 また、便が軟らかくなる傾向や、便のにおいの軽減も確認された。さらに、腹部膨満感のスコアにも改善がみられ、摂取後にすっきりとした感覚が得られる可能性が示された。

 一方、試験期間中には一部地域で10度以上の急激な気温低下が連続して発生した。寒暖差による自律神経への影響は便秘リスクを高める要因の一つとされており、一部の被験者では排便日数が減少する傾向もみられた。研究グループは、こうした外部環境要因も考慮しながら、今後さらに検証を進める方針だ。

 共同研究には、龍谷大学、羽衣国際大学、NINZIAが参加した。龍谷大学は農学部を擁する瀬田キャンパスを中心に、食品、生命、環境、農業など幅広い分野の研究を進めており、産学連携による食分野の研究にも取り組んでいる。

 NINZIAは、こんにゃく由来素材を活用した結着成型や食感創成の技術を「テクスチャ・エンジニアリング」と位置付け、糖や脂質、動物性素材に頼らない食品開発を進めている。今回の研究成果は、伝統的な植物性食材であるこんにゃくの新たな機能性を探る取り組みとして注目されそうだ。

東京藝術大学、映像分野の産学官連携拠点「DoCK」始動 アニメ・映画の高度人材育成へ 7月にキックオフシンポジウム

 東京藝術大学は、大学院映像研究科に新たな実践研究拠点「映像リサーチセンターDoCK(ドック)」を設立し、活動を開始した。DoCKは「Development of Co-Creative Knowledge」の略で、産学官や学問領域の垣根を越えた協働を通じて、映像分野における新たな「共創知」の開発を目指す。

 同センターは2026年3月に設立された。アニメーションや映画を中心とする映像分野の専門性を土台に、国際的に活躍するクリエイターやプロデューサーの育成に取り組む。さらに、リサーチャーやエデュケーターの育成も視野に入れ、映像表現や文化の未来を教育界、産業界、行政へ広く共有していく。

 プログラムは10分野で構成する。国際アニメ共同制作ワークショップ、国際アニメ企画開発ワークショップ、アニメータースキルアップ講座、国際映画共同制作・演出ワークショップ、国際映画企画開発・脚本ワークショップ、国際映画撮影・ポストプロダクションワークショップなどを展開する。

 また、次世代プロデューサーを育てる講座や、企業と連携して新技術によるコンテンツ開発を学ぶ先端技術クリエイティブワークショップ、アニメーション・映画教育を支援する教材開発プロジェクト、指導者を育成するエデュケーター育成講座も設ける。

 東京藝術大学は、これまで培ってきた芸術教育と国際的ネットワークを生かし、映像制作の高度専門人材だけでなく、映像教育や研究を支える人材の育成にも力を入れる。AIをはじめとする先端技術の進展により、映像制作環境が大きく変化する中、創作、教育、産業を横断する人材育成拠点としての役割が期待される。

 DoCKの開設を記念し、7月12日には国立映画アーカイブでキックオフシンポジウムを開催する。テーマは「<共創>的な知の開発拠点に向けて」。南カリフォルニア大学教授のリピット水田堯氏による基調講演のほか、東京藝術大学教員による事業紹介、映像分野のクリエイターやプロデューサーによるクロストークを行う。

 シンポジウムでは、映画監督の石川慶氏、美術家・日本画家の四宮義俊氏、アニメーション作家の矢野ほなみ氏らが登壇し、アニメーションと映画の越境や共創について議論する。また、AI時代に変化する制作環境と求められる人材をテーマに、アニメプロデューサーや出版業界関係者による討議も予定されている。

 コンテンツ産業では、国際共同制作や先端技術の活用、教育・研究との連携がますます重要になっている。東京藝術大学の新拠点DoCKは、映像教育を大学内に閉じず、産業界や行政、国際的な制作現場と結び付ける取り組みとして注目されそうだ。

学研グループ、創業80周年でブランドキャラクター開発へ

従業員・家族から原案354件 ドワーフスタジオがキャラクター化

 学研ホールディングスは、学研グループの創業80周年を記念し、グループのブランドアイコンとなるコーポレートキャラクターの開発プロジェクトを始動した。従業員とその家族から募集した原案をもとに、社内外での投票を経て最終案を決定し、こま撮りアニメーションスタジオ「ドワーフスタジオ」がキャラクター化を手がける。

 学研グループは1946年の創業以来、教育・出版を中心に事業を展開してきた。近年は医療福祉分野や海外展開にも領域を広げており、2026年4月1日に創業80周年を迎えた。今回のプロジェクトは、多様化する事業を貫く理念や志を象徴し、グループの「顔」となる存在をつくることを目的としている。

 キャラクター原案は、学研グループの全従業員とその家族を対象に募集した。募集期間は4月15日から5月22日までで、計354件の応募が寄せられた。今後、集まった原案の中から候補を選定し、社内外のステークホルダーによる投票を実施する。

 最終案をもとにキャラクターデザインと立体化を担当するのは、数々のキャラクター開発を手がけてきたドワーフスタジオ。国内外で長く親しまれるキャラクターとして仕上げることで、学研グループのブランド発信に活用していく。

 学研グループは今回のキャラクターについて、これまでの歩みとこれからの未来をつなぐ存在と位置付ける。出版、教育、医療福祉など幅広い事業に共通する「お客様の人生に寄り添う」という想いを形にし、グループ全体の一体感やブランド価値の向上につなげたい考えだ。

 投票期間は7月6日から20日までを予定しており、投票方法などの詳細は今後発表される。教育事業を起点に多角化を進めてきた学研グループにとって、80周年を機に始まるブランドアイコン開発は、社内外との接点を広げる新たなコミュニケーション施策として注目されそうだ。

第一学院高、TGGで英語体験型「夢授業」開催へ 通信制高校の生徒が実践英会話と異文化理解を学ぶ

 株式会社ウィザスが運営する第一学院高等学校は、7月10日、体験型英語学習施設「TOKYO GLOBAL GATEWAY(TGG)」で、全国の第一学院グループの生徒を対象とした「夢授業TOKYO GLOBAL GATEWAY」を開催する。

 同プログラムは、海外旅行や留学を疑似体験できる環境の中で、他キャンパスの生徒とともに実践的な英会話を学ぶもの。英語でのコミュニケーションを通じて、自身の生活習慣と海外文化を比較しながら、異文化理解を深めることを目的としている。

 当日は「おもてなし文化を世界に紹介しよう」をテーマに、日本文化を英語で伝える体験型プログラムを実施する。ふろしきを使った「包む文化」を題材に、生徒が自分の言葉で日本文化を紹介する活動に取り組む。

 また、キャンパスゾーン、トラベルゾーン、ホテルゾーンなど、海外の日常生活を再現した空間で英語を使ったやりとりを体験する。イングリッシュ・スピーカーのサポートを受けながら、「わかった」「通じた」という成功体験を積み重ねることで、英語学習への意欲向上につなげる。

 第一学院高等学校は、全国に68キャンパスを展開する通信制・単位制高校で、8700人以上の生徒が在籍している。不登校や高校中退を経験した生徒のほか、スポーツや芸能活動などと学業の両立を目指す生徒も多い。

 同校では、「生徒第一」「1/1の教育」を掲げ、生徒一人ひとりの成長を支援する「成長実感型教育」を展開している。今回のプログラムも、国内外での体験型学習の一環として位置付けられ、生徒の視野を広げ、将来の進路選択や新たな挑戦につなげる狙いがある。

 通信制高校では、多様な背景を持つ生徒に対し、教室内の学習にとどまらない体験機会をどう提供するかが重要になっている。TGGを活用した今回の取り組みは、英語力の向上に加え、自己表現力や異文化理解を育む実践的な学びとして注目されそうだ。

愛知総合工科高附属中、AI教材「すらら」導入 全国初の中高一貫工科高校附属中で自律学習を支援

 すららネットは、同社が提供するAI搭載型アダプティブ教材「すらら」が、2026年4月に開校した愛知県立愛知総合工科高等学校附属中学校に導入されたと発表した。初年度に入学した35人の生徒が、5教科の基礎学習などで活用を始めている。

 同校は、中高一貫教育を展開する工科高校附属中学校として全国初の取り組みとなる。ものづくり産業が盛んな愛知県の地域特性を背景に、将来の産業を担う人材の育成を目指すとともに、「自律した学習者の育成」を教育の柱に掲げている。

 同校では、生徒が多様な体験を通じて興味関心を見つける「チャレンジ100」や、複数の教員で生徒を支えるチーム担任制、各教科における探究的な授業などを展開する。こうした学びを支える基盤として、国語、数学、英語、理科、社会の基礎学習に「すらら」を活用する。

 「すらら」は、アニメーションによるレクチャーとAIによる問題提示により、生徒一人ひとりの理解度に応じて学習内容や難易度を調整するICT教材。学習状況の可視化や復習課題の自動生成により、つまずきを解消しながら基礎学力の定着を支援する。

 同校では、一般的な定期テストに代わり、理解度を測る「単元テスト」と、生徒自身が学習状況を把握するための「実力テスト」を重視している。「すらら」は学習データをもとに理解度を可視化し、復習課題を提示することで、単元テストと連動した学習サイクルを支える。

 これにより、生徒は「わかる」「できる」という成功体験を積み重ねながら、自分のペースで学びを進めることができる。さらに、テスト作成や採点の効率化により、教員の業務負担軽減にもつながり、生徒との対話や探究活動の伴走に注力しやすい環境づくりを後押しする。

 副校長の恩田健司氏は、「生徒自らが学習や体験を振り返り、次の目標・課題を見つけていく積み重ねこそが、本校の目指す自律した学習者の姿」とコメントしている。そのうえで、「すらら」が基礎学力を自分のペースで固め、探究的な学びへ向かうための伴走者になることに期待を示した。

 工業・工科系教育では、専門的な知識や技術の習得に加え、基礎学力と探究力をどう結び付けるかが重要となる。AI教材を活用した今回の取り組みは、工科系中高一貫教育における個別最適な学びと自律学習を支える事例として注目されそうだ。

コエテコと船井総研、民間教育事業者向けAIレポートを発行 塾・スクール経営の生存戦略を提示 EXPO参加者などに無料提供

 GMOメディアが運営するプログラミング教育ポータルサイト「コエテコ byGMO」は、船井総合研究所と共同で、民間教育事業者向けレポート『AIが民間教育経営を変える〜塾・スクール・教室の生存戦略2026〜』を発行した。プログラミング教室、学習塾、探究学習スクールなどの経営者や運営責任者を対象に、AI時代に求められる教室経営の方向性を整理している。

 生成AIの急速な普及により、教育現場では知識を覚える力だけでなく、問いを立てる力、情報を整理・編集する力、自ら考え表現する力が重視されるようになっている。こうした変化は、民間教育事業者にとって、カリキュラムや指導方法だけでなく、集客、業務設計、情報発信を含む経営全体を見直す契機となっている。

 一方で、AI活用に積極的な事業者がいる一方、導入方法や活用範囲が分からず、対応に慎重な教室も少なくない。今回のレポートでは、業界関係者へのヒアリングや両社の保有データ、公開情報の分析をもとに、AIをどのように教室運営に取り入れ、価値向上につなげるかを考察した。

 レポートでは、AI時代に求められるスキルや教育の前提変化を整理するとともに、小学校から高校までの情報教育の広がり、大学入試における「情報」の導入、プログラミングスクール市場の動向などを分析している。

 また、AI時代に選ばれる教室づくりに向けて、「カリキュラム設計」「校務・教務」「経営戦略」の三つの基盤が重要だと指摘する。単にAI教材を導入するだけでなく、教室の提供価値や保護者への訴求、業務効率化、講師育成まで含めた経営改革が問われる内容となっている。

 レポートは、6月15日から開催される「コエテコEXPO byGMO 2026」の参加者に会期中優先提供されるほか、「コエテコ byGMO」公式サイトの専用フォームから申し込んだ人にも無料で提供される。会期終了後には一般公開も予定している。

 コエテコ byGMOは、2017年に開設されたプログラミング教育ポータルサイトで、2026年3月末時点の掲載教室数は約1万3000件。プログラミング・ロボット教室情報に加え、保護者向けの解説記事などを通じて、スクール選びを支援している。

 民間教育市場では、少子化や保護者ニーズの多様化に加え、生成AIの登場によって教室の役割そのものが問い直されている。今回の共同レポートは、AIを脅威ではなく経営変革の機会として捉え、次世代の民間教育事業のあり方を考える資料として注目されそうだ。

小中高教員の約9割が生成AIの効果を実感 デジタル・ナレッジ調査 活用成熟度が高い学校ほど有用性評価も高く

 デジタル・ナレッジが運営するeラーニング戦略研究所は、小中高の教員を対象に実施した「学校における生成AI活用の実態」に関する調査結果を公表した。調査では、教育現場で生成AIの活用が校務効率化や授業準備を中心に広がっており、教員の約9割がAI活用による効果を実感していることが明らかになった。

 調査は2026年4月20日から23日にかけてWebアンケートで実施。小学校、中学校、高校の校長、副校長・教頭、主幹教諭、主任教員、ICT担当教員、一般教員の計133人を対象とした。

 校務でのAI利用率は84.2%に上った。主な用途は、会議・報告資料の作成、行事・イベントの企画、連絡文書やお知らせの作成などで、日常的な事務作業の効率化に活用されている。授業準備での利用率も74.4%となり、教材作成での利用が最も多かった。

 一方で、学校内の利用ルールやガイドライン整備、教員研修の実施状況には学校間で差がみられた。「ルールやガイドラインが未整備」「指導方法が分からない」といった声も多く、活用が進む一方で、運用体制の整備が課題となっている。

 生徒による生成AI利用も広がりつつある。教員の回答では、「授業で利用させたことがある」が18.8%、「自主利用を把握している」が25.6%、「自主利用の可能性はあるが把握していない」が33.8%だった。利用用途は調べ学習、発表資料作成、探究学習などが中心となっている。

 教員側には、学習効果への期待がある一方で、思考力低下やAIへの依存、情報の正確性への不安もある。自由記述では、「AIを使ったかどうか判別が難しい」「生成される情報の精度に不安がある」といった声が目立ち、評価方法や指導方法の確立が今後の課題として浮かび上がった。

 今回の調査では、教員の利用状況、学校のルール整備、推奨・契約ツールの有無、教員研修の実施状況などをもとに、学校の「AI活用成熟度」を4段階に分類した。その結果、AI活用成熟度が高い学校ほど、AIの効果実感や有用性評価も高い傾向が確認された。

 また、AI活用が進むにつれて、教員の懸念内容にも変化がみられた。初期段階では「学力低下」への不安が目立つ一方、成熟度が高い学校では「運用・管理」や「校内ルール整備」への関心が高まる傾向があった。生成AIの活用が定着するにつれ、課題は導入そのものから、いかに安全かつ効果的に運用するかへ移っている。

 デジタル・ナレッジは、今後の学校現場におけるAI活用には、教員研修や活用事例の共有に加え、LMSなど学習基盤との連携、安全な利用環境の整備が重要になるとしている。

 生成AIは、校務負担の軽減だけでなく、授業づくりや探究学習の支援にも活用が広がっている。今回の調査は、学校単位でのルール整備と研修体制が、AI活用の定着と教育効果の実感を左右することを示す結果となった。

河合塾学園ドルトンスクール、公式サイトを全面刷新 NY本校との提携50周年を機に理念や学びの発信を強化

 河合塾グループの幼児・児童教育機関である河合塾学園ドルトンスクールは、公式Webサイトを全面リニューアルした。アメリカ・ニューヨークの「THE DALTON SCHOOL」との提携50周年を迎えることを機に、教育理念や日常の学び、東京校・名古屋校の情報をより分かりやすく発信する。

 ドルトンスクールは1976年、ニューヨークのTHE DALTON SCHOOLと提携して以来、「自由」と「協同」を軸とするドルトンプランに基づいた教育を実践してきた。今回のサイト刷新では、保護者や在校生、卒業生、地域関係者に向けて、同校の教育方針や子どもたちの成長過程をより伝わりやすく示すことを目的としている。

 新サイトでは、UI・UXやコンテンツ構造を見直し、年齢に応じたコース情報、各校舎の入学情報、イベント情報などを整理した。スマートフォンなどモバイル端末での表示にも対応し、利用者が必要な情報にアクセスしやすい設計とした。

 また、教育理念だけでなく、探究学習や学内外の活動、卒業生や地域とのつながりを感じられるコンテンツも拡充した。これまでアーカイブ化されていた情報を整理し、サイト全体の構造をスリム化することで、日常の学びの様子をよりタイムリーに発信できる体制を整えた。

 メインビジュアルには、「学びが未来へ広がっていくドーム」をモチーフにしたデザインを採用した。教室、実験、探究、自然、地域社会との交流など、ドルトンスクールの多様な学びが一つの世界としてつながっていく様子を表現している。子ども自身が学びを選び取る主体性や、多様な他者との対話・協同を通じた成長を視覚的に示した。

 今後は、保護者や卒業生、地域社会とのつながりを深める情報発信に加え、提携50周年の特設ページなども順次拡充する予定だ。各校舎で実施するイベント情報なども公式サイトで発信していく。

 幼児・児童教育の分野では、教育内容だけでなく、理念や日常の学びをどのように保護者へ伝えるかが重要性を増している。今回のリニューアルは、学校のブランド価値や教育方針を可視化し、保護者との接点を強化する取り組みとして注目される。

ワコム、天草市・専門学校HALと産官学連携 学生200人が地域課題に挑む デジタルアート施策などを制作

 株式会社ワコムは、熊本県天草市と専門学校HAL東京・大阪・名古屋と連携し、学生が地域の実課題をテーマに制作に取り組む産官学連携プロジェクトを開始する。HALの学生約200人が授業の一環として、天草市の地域施策やクリエイティブ課題に向き合い、企画・制作を行う。

 今回のプロジェクトでは、天草市の各部署から提示された課題をもとに、学生がチームごとに制作テーマを選ぶ。課題には、「デジタルアートの島創造事業」のWebページデザインやブランドムービー、若者向けのチラシデザイン、地域産品や観光資源のPRに関する販促物などが含まれる。

 制作期間中には、天草市とワコムによる中間確認の機会を設ける。8月に審査を行い、9月に結果を発表する予定。優秀作品については、天草市の各施策での活用も検討される。

 天草市は、ゲーム、アニメ、映像などのデジタルコンテンツ産業を創出し、人が集まる島を目指す「デジタルアートの島創造事業」を進めている。今回の連携では、こうした地域施策と連動し、学生がクリエイティブの視点から地域課題の解決に挑戦する。

 学生にとっては、教室内の課題制作にとどまらず、実際の自治体施策を題材に社会とつながる制作を経験する機会となる。地域の魅力発信や若者向け施策、観光・産業振興などをテーマに、企画立案から実制作までを一貫して学ぶ。

 ワコムはこれまで、HAL各校に導入された液晶ペンタブレット「Wacom Cintiq Pro 27」や、教材として採用されている「Wacom Intuos」などを通じて、学生のデジタルクリエイティブ環境を支援してきた。今回のプロジェクトでは、制作環境のサポートに加え、天草市在住クリエイターによるオンラインセミナーなども実施する。

 学生が取り組むテーマは、「デジタルアートの島創造事業」の関連デザインのほか、クリエイター誘致、就職マッチング、天草のおさかな魅力再発見事業、旬のかんきつ類のPR、雲仙天草国立公園70周年に合わせた販促物、ニュースポーツ普及の紙芝居制作、子育て支援を視覚化するプロジェクトなど多岐にわたる。

 専門学校HALは、企業と連携して実社会の課題に取り組む「産学直結ケーススタディ」を重視しており、今回の取り組みもその一環となる。天草市にとっては、若い世代の感性やデジタル表現を地域施策に取り入れる機会となる。

 デジタル人材の育成と地域課題解決を結び付ける産官学連携は、専門学校教育における実践型学習の重要なモデルになりつつある。ワコム、天草市、HALによる今回の取り組みは、次世代クリエイターの育成と地域のクリエイティブ活用を同時に進める事例として注目されそうだ。