月刊私塾界2026年8月号(通巻544号)...

目次 16 HOT TOPICS 01 【NEA特別講演】 リーダーが変われば、退塾は止まる18 HOT TOPICS 02 全国学習塾協会、令和8年度定時社員総会を開催 日本版DBS施行に向け業界一丸で対応22 塾長の決断(11) 日本教育設計 株式会社 守るために広げ、広げた先で...

月刊私塾界2026年7月号(通巻543号)...

巻頭言  ビジネスの長期的な成功に創造性が不可欠であることは常識だが、多くのリーダーがその引き出し方に頭を悩ませている。リーダーはどのようにして、自分自身やチームの発想力を引き出せばよいのか。まず必要なのは、創造性に対する思い込みを捨てることだ。創造性は、アーティストやデザイナーなど...

月刊私塾界2026年6月号(通巻542号)...

巻頭言 「自分にはできる」という自信は原動力となる。これは多くのビジネスパーソンが直感的に理解しているだろう。ただし、組織を動かすには、個々人が持つ自信あるいは信念とは別に、もう一つの力が求められる。「このチームならできる」という集合的な信念、すなわち「集団的効力感」である。 複数の...

月刊私塾界2026年5月号(通巻541号)...

巻頭言  ストレスマネジメント。 貴社は取り組んでいるだろうか。 厚生労働省の「令和5年 労働安全衛生調査(実態調査)」によると、仕事や職業生活に強い不安やストレスを感じている労働者は約8割いるという。いうなれば、働く人は「ストレスを抱えているのが当たり前」という状況だ。もちろん、こ...

月刊私塾界最新号

月刊私塾界2026年8月号(通巻544号)

目次 16 HOT TOPICS 01 【NEA特別講演】 リーダーが変われば、退塾は止まる18 HOT TOPICS 02 全国学習塾協会、令和8年度定時社員総会を開催 日本版DBS施行に向け業界一丸で対応22 塾長の決断(11) 日本教育設計 株式会社 守るた...

塾ニュース|塾・企業

学研グループ、愛知県の中学校で認知症教育の出前授業

「共生」と「福祉」をテーマに約70名が学ぶ  学研ホールディングスのグループ会社であるメディカル・ケア・サービスは7月8日、愛知県愛西市立佐織西中学校の1年生約70名を対象に、「認知症教育の出...

塾ニュース|教育ICT

内田洋行ら、スマホ学生証とセキュリティゲートを連携 大学向け入退室管理ソリューションを全国展開

 内田洋行は、クマヒラ、Siba Serviceと協業し、スマホ学生証とセキュリティゲートを連携した大学向け入退室管理ソリューションを全国展開する。学生や教職員がスマートフォンを学生証・職員証として利用し、校舎や研究室、図書館などへ安全かつスムーズに入退室できる環境を整える。 ...

塾ニュース|地域教育

大学生が南紀白浜の観光活性化に挑戦 総額100万円の実践型起業プログラム「南紀AEP」開始

 和歌山県は、「ポストパンダ観光戦略」に関連する地域の観光活性化事例として、南紀ワークスなどが実施する実践型起業プログラム「南紀AEP」を紹介した。プログラムは8月1日から9月30日まで行われ、大学生が南紀白浜の観光課題解決に取り組む。  南紀AEPは、大学生が専用団体を...

塾ニュース|受験

文科省が2027年度開設予定の大学・学部設置届出(5月分)を公表、京都産業大など14校が受理

 文部科学省は2026年7月24日、2027年度(令和9年度)開設予定の大学の学部等の設置届出(5月分)を公表した。京都産業大学など、14校の届出が受理された。  公私立の大学の学部・学科の設置、大学院の研究科・専攻の設置および課程の変更にあたって、学位の種類や分野を変更...

社員1人の出社コスト、1日あたり約4172円

学研グループのスキルアップ研究所が試算 週3出社では単価上昇

 学研ホールディングスのグループ会社であるベンドが運営するWebメディア「スキルアップ研究所」は、「オフィスの『隠れコスト』に関する試算レポート」を公開した。賃料だけでなく、通勤手当や電気代なども含めて、社員1人が出社するためにかかるコストを試算した。

 レポートによると、通勤手当は支給された労働者1人あたり月1万2700円で、5年前から8.5%増加した。諸手当を支給する企業のうち、通勤手当を支給している割合は90.2%で、全企業ベースでも82.5%に上る。賃料以外の「見えないオフィス代」として、企業負担の一部を構成している。

 賃料、通勤手当、電気代を合計すると、社員1人あたりの年間コストは約102万円となる。年間245日出社する場合、1日あたりの出社コストは約4172円と試算された。

 一方、週3日出社に減らした場合でも、賃料などの固定費は大きく変わらない。このため、年間147日出社と仮定すると、1日あたりの単価は約6953円となり、週5日出社の場合の約1.67倍に上昇するという。

 同レポートでは、出社頻度を下げるだけでは、オフィスコストの効率化にはつながりにくいと指摘している。特に賃料は出社日数に応じて減らない固定費であるため、ハイブリッドワークを導入する際には、出社頻度とオフィスの規模や持ち方を一体で見直す必要がある。

 ベンドは、オンラインコミュニケーションツール「MetaLife」も提供している。アバターを使ってオンライン上で会話や会議ができるバーチャルオフィスで、物理オフィスに比べて初期費用や内装工事、原状回復費などが不要な点を特徴としている。

 働き方の多様化が進むなか、オフィスを単なる固定費として維持するのではなく、出社の目的や頻度に応じて再設計する視点が求められている。

クリサク、暗記と復習計画を一体化した学習アプリを提供開始

撮影したノートを教材化 集中タイマーアプリも同時展開

 クリサクは、高校生の定期テスト対策を想定したiPhone向けアプリ「赤シート勉強計画 – 暗記ノート」を8月4日に提供開始した。ノートやプリントを撮影して暗記教材にできる機能と、テスト日から逆算して復習日まで自動で組む学習計画機能を一体化した。

 同アプリでは、学校や塾で使っているノート、配布プリント、問題集をカメラで撮影し、覚えたい語句や範囲を指でなぞって隠すことができる。自由線と四角形のマーカーに対応し、画面上の赤シートを動かして答えを確認する方法と、隠した箇所をタップして一つずつ開く方法を選べる。

 学習計画では、テスト日と対象ページを登録すると、毎日の学習量を配分し、初回学習日と復習日を自動で作成する。忘却曲線や分散学習の考え方を参考に、一定の間隔を空けて同じ範囲に触れられるよう設計した。学習量は「少なめ・標準・多め」から選択でき、部活動や学校行事などで学習時間が変わりやすい高校生にも対応する。

 学習後には「できた」「まだ」「後で」を記録できる。「まだ」が続いたページは苦手なページとして扱われ、次の計画で優先的に再登場する。ホーム画面には「今日やる分」だけを表示し、学習内容を確認してすぐに暗記に取りかかれるようにした。学習内容は端末内に保存され、アカウント登録は不要。

 あわせて同社は、集中時間に応じて作品が完成していく「Time Atelier|集中・勉強タイマー」も8月5日に提供開始した。スマートフォンを伏せている間を集中時間として記録でき、積み重ねた時間に応じてテラリウムや街のお祭りなどの作品が段階的に完成する。完成作品はコレクションとして保存・共有できる。

 同社は、定期テスト対策を支える「赤シート勉強計画」、進路選択を支える「総合型選抜・推薦入試ノート」、集中と学習習慣を支える「Time Atelier」の3領域で、学ぶ人の行動を支援する考えだ。

 計画を立てても実行が続かない、復習のタイミングが分からないといった高校生の学習課題に対し、身近な教材とスマートフォンを活用して学習行動を支えるサービスとして、学校や学習塾での活用も期待される。

日本語教師資格の学習費用、10万円未満が6割超

最多は通信講座 オンライン・在宅志向も目立つ

 SNSテクノロジーズが運営するメディア「ママキャン資格部」は、日本語教師(登録日本語教員)の資格取得に向けて学習した経験のある138名を対象にした調査結果を発表した。学習費用は10万円未満が64.5%を占め、主な学習方法では「通信講座」が31.2%で最多となった。

 2024年4月に日本語教育機関認定法が施行され、日本語教師は国家資格「登録日本語教員」として制度化された。一方、学習開始前に制度の内容までよく知っていた人は15.9%にとどまった。「名前は聞いたことがある程度」が59.4%、「まったく知らなかった」が24.6%で、制度内容を十分に把握しないまま学習を始めた層が多いことがうかがえる。

 資格取得への意向は高い。「取得するか検討中」が39.9%、「これから取得を目指したい」が34.8%で、合計74.6%が取得に前向き、または検討段階にあった。制度理解と取得意向の間に差がある点も特徴だ。

 学習費用は「3万円未満」が36.2%で最多、「3万円〜10万円未満」が28.3%で続いた。学習方法は「通信講座」が31.2%、「市販テキストなどでの独学」が24.6%、「通学制の養成講座・スクール」が17.4%だった。オンラインや独学を中心に、費用を抑えながら学ぶ傾向がみられる。

 学習上の課題では、「学習時間の確保」が44.9%で最多となり、「試験の難易度・出題範囲の広さ」が43.5%で続いた。1日あたりの学習時間は2時間未満が81.2%を占め、仕事や家庭と両立しながら学ぶ人が多い実態が浮かぶ。

 実現したい働き方では、「オンライン・在宅で日本語を教える」が36.2%で最多となり、「海外で教える」が25.4%で続いた。日本語教育の国家資格化が進むなか、制度の正確な情報提供と、限られた時間・費用で学べる環境整備が課題となりそうだ。

学研グループ、愛知県の中学校で認知症教育の出前授業

「共生」と「福祉」をテーマに約70名が学ぶ

 学研ホールディングスのグループ会社であるメディカル・ケア・サービスは7月8日、愛知県愛西市立佐織西中学校の1年生約70名を対象に、「認知症教育の出前授業」を実施した。同校での開催は今回が初めて。

 授業は、総合的な学習の時間において「共生」や「福祉」をテーマに行われた。高齢化が進むなかで、中学生となった自分自身に何ができるのかを考えるきっかけにしたいという学校側の思いを受けて実施された。

 授業では、日本の高齢者数や認知症の現状、物忘れとの違い、認知症のある人が日常生活で困りやすい場面などを紹介した。生徒たちは、認知症を他人事ではなく、自分の家族や身近な人にも起こり得ることとして考えた。

 また、認知症のある人が感じやすい「不安」を「安心」に変えるために、どのような声かけや対応ができるかを学んだ。街中で困っている人に気づくためには、自分から能動的に周囲を見て、必要に応じて「どうしたの」「大丈夫」と声をかける姿勢が大切だと伝えた。

 講師を務めたのは、メディカル・ケア・サービスの杉本浩司氏。講演回数は延べ1300回、聴講者数は延べ7万人を超え、認知症ケアの専門家として活動している。

 授業後、生徒からは「介護施設は人を幸せにできる場所だと感じた」「介護は人を助けることができる、かっこいい仕事だと思った」「困っている人を見かけたら声をかけたい」といった感想が寄せられた。

 認知症への理解を深めることは、福祉教育にとどまらず、地域でともに暮らす力を育てる学びにもつながる。子どもたちが早い段階から高齢者や認知症のある人への理解を深める機会として、今後の広がりが期待される。

パート・アルバイト時給、東日本1294円・西日本1234円 アイデム調査 全職種で前年同月比プラス

 アイデムは、求人サイト「イーアイデム」などに掲載された求人情報をもとに、2026年7月のパート・アルバイト募集時平均時給を集計した。東日本エリアの平均時給は前年同月比45円増の1294円、西日本エリアは53円増の1234円となった。

 東日本エリアでは、職種大分類別で「専門・技術職」が1418円と最も高く、「事務職」と「清掃・メンテナンス職」がいずれも1313円で続いた。すべての職種で前年同月を上回った。関東4都県の平均時給は53円増の1321円で、東京都1359円、神奈川県1350円、千葉県1269円、埼玉県1251円の順だった。

 西日本エリアでも、すべての職種で前年同月比プラスとなった。職種別では「専門・技術職」が1290円で最も高く、「製造関連・ドライバー職」が1213円、「販売・接客サービス職」と「事務職」がそれぞれ1206円で続いた。

 関西3府県の平均時給は55円増の1248円だった。府県別では、大阪府が1264円、京都府が1254円、兵庫県が1213円となり、いずれも前年同月を上回った。兵庫県は前年同月比で18カ月連続のプラスとなった。

 調査対象は、東日本エリアが6万384件、関東4都県が4万9016件、西日本エリアが2万3931件、関西3府県が1万9846件。職種には、専門・技術職、販売・接客サービス職、事務職、飲食サービス職、製造関連・ドライバー職、清掃・メンテナンス職などが含まれる。

 人手不足や最低賃金の引き上げを背景に、パート・アルバイトの募集時給は広い職種で上昇が続いている。学習塾など教育関連の採用でも、講師や教室運営スタッフの確保に向け、時給水準や働きやすさの見直しが課題となりそうだ。

FLENS、教室業務の効率化テーマに無料オンラインセミナー

船井総研が保護者の行動変容を解説 9月に全6回開催

 FLENSは、学習塾の経営者や企画責任者、教室運営責任者を対象にした無料オンラインセミナー「教室業務『アップデート』推進セミナー」を、2026年9月に計6回開催する。

 同セミナーでは、教育機関向けコミュニケーションアプリ「FLENS School Manager」の活用事例を紹介する。特に、教室運営業務の負担軽減につながる機能として、保護者からの遅刻・欠席連絡をアプリに集約できる「遅刻欠席連絡」、面談などの日程調整を効率化する「予約」、内申点や定期テスト結果の収集・集計を支援する「成績回収」の3機能を取り上げる。

 また、FLENSによる機能紹介に先立ち、船井総合研究所のコンサルタントがゲストスピーカーとして登壇する。市場データをもとに、保護者の行動変容や、学習塾が今取り組むべき顧客分析、顧客体験づくりについて解説する予定だ。

 開催日は9月15日、18日、25日で、各日午前11時から正午、午後1時から2時までの2回ずつ実施する。形式はZoomウェビナーで、参加費は無料。

 FLENS School Managerは、2020年にサービスを開始し、利用ユーザー数が約40万人を超える教育機関向けコミュニケーションアプリ。お知らせ、入退室通知、メッセージ、予約、アンケート、成績回収、契約請求管理、学習管理など、教室運営に必要な機能を備える。

 学習塾では、人手不足や保護者対応の多様化により、教室業務の効率化が課題となっている。複数の業務ツールを一本化し、保護者との接点を強化する取り組みとして、デジタル化の具体的な活用事例に関心が集まりそうだ。

明光ネットワークジャパン、日越EPA訪日前日本語研修を6年連続受託

 明光ネットワークジャパンは、経済連携協定(EPA)に基づき日本に受け入れるベトナム人看護師・介護福祉士候補者向けの訪日前日本語研修事業について、令和8・9年度の実施団体として外務省より選定された。受託は6年連続となる。

 同事業は、2026年12月から2028年3月まで、ベトナム政府が選定するハノイ市内または近郊の研修施設で実施される予定。対象は第15陣の候補者で、日本語能力試験(JLPT)N3合格、日本式看護・介護の専門知識や技能の習得、日本社会や職場への適応力の養成を目標に掲げる。

 同社は、個別指導塾「明光義塾」で培った教育ノウハウを活用し、日本語研修を通じて、自ら考え行動できる人材の育成を支援する。医療・介護分野における日本とベトナムの連携強化にもつなげる考えだ。

 ベトナムでは、2022年に現地法人MEIKO NETWORK VIETNAM COMPANY LIMITEDを設立。日本での就職や日系企業での就業を目指す人材に対し、実践的な日本語教育を提供している。言語だけでなく、日本のビジネス現場で必要となる考え方や職場で使える日本語の定着にも力を入れる。

 グループ会社の明光キャリアパートナーズでは、外国人材紹介や自治体と連携した日本語教育事業も展開している。特定技能人材の紹介実績は1300名以上、取引企業数は100社以上に上り、多言語で入社前から入社後までの伴走支援を行っている。

 同社は、ハノイ大学や社会医療法人愛仁会とも連携し、現地での日本語教育や日本式看護・介護の理解促進を進めてきた。教育と人材育成を軸に、外国人材の成長と日本での定着を支える取り組みとして、今後の展開が注目される。

日本生協連、家計調査の年次報告書を発表 電気料金は8月に2023年比約3割上昇

 日本生活協同組合連合会は、「家計・くらしの調査 年次報告書2025」を発表した。全国の生協組合員855世帯の家計簿をもとに、2025年1〜12月の実際の支出や収支を集計した。

 水・光熱費は、政府による電気・ガス料金補助の有無や縮小によって増減がみられた。とくに電気料金は、エアコン需要が高まる8月の比較で、前年比100.8%、2023年比129.2%となり、3年間で約3割上昇した。補助の縮小や物価高が、家計負担に反映された形だ。

 2025年の消費支出は月平均36万8585円で、前年より1036円減少した。3年連続で微減となった一方、費目別では食費が2023年比で約8%、外食費が約17%、趣味・娯楽費が約15%増加した。米をはじめとする食料品価格の高騰が、日常的な支出を押し上げている。

 年間収支は全体平均で33万3667円の黒字となり、前年並みだった。ただし、年収400万円未満の世帯では76万2541円の赤字となり、前年より赤字幅が拡大した。400万〜600万円未満の世帯は黒字に転じたが、収入増ではなく、支出を抑えることで家計を維持している実態がうかがえる。

 くらしの声では、物価高騰、収入の伸び悩み、教育費、車関連費、医療費、通院費など、削りにくい支出の増加が共通の課題として挙がった。都市部では住居費や教育費、地方では自動車関連費、シニア層では医療費や年金生活への不安が目立った。

 賃上げの動きは広がっているものの、物価上昇に追いつかない家庭も多い。家計の節約志向が強まるなか、生活必需費の上昇が、教育費や将来設計にどのような影響を与えるかも注目される。

ジールス、準国産ヒューマノイド「D1」を発表 1体500万円から 医療・介護現場を皮切りに社会実装へ

 ジールスは8月5日、日本の屋内環境に最適化した準国産コンパクトヒューマノイド「D1」を正式発表した。医療・介護施設、製造・物流、ホテルなど、人手不足が深刻化する現場での活用を想定する。価格は1体500万円からで、同日から導入相談と販売の受付を開始した。

 D1は、AIによる自然な対話、受付・案内、施設内ナビゲーション、多言語対応に加え、双腕による物品運搬や作業補助を担うことを目指す。全高は約129.3cm、走行ベース幅は約48cmで、病院やホテル、オフィスなどの限られた通路やエレベーターでも稼働しやすい設計とした。最大約8時間の連続稼働を想定している。

 同社は、すべての部品を国内で構成する「純国産」ではなく、世界水準の部品や技術を取り入れつつ、AI、ソフトウェア、制御、組立、日本の現場に合わせた導入・運用を国内主導で進める「準国産」から社会実装を始める。D1で得たデータや運用ノウハウをもとに、将来的には主要部品の国産化を進め、純国産ヒューマノイドにつなげる構想だ。

 安全面では、アームの全軸にトルクセンサーを搭載し、人や物体との接触を検知した場合に動作を停止できる仕組みの実装を進める。筑波大学附属病院での先行PoCでは、実環境に近い条件下で、人との接触ゼロ、転倒ゼロで検証を完了したという。

 社会実装に向けては、医療、保険、リース、デプロイの4領域でパートナーと連携する。医療分野ではCUC、桜十字グループ、CHCPと活用可能性を検討し、受付案内、健診誘導、見回り、声かけ、物品準備などから段階的に検証する。なお、D1は医療行為そのものを代替するものではなく、まずは間接業務や業務補助を対象とする。

 保険面では三井住友海上、リース面ではJA三井リース、みずほリース、三菱HCキャピタルと連携し、導入時のリスク管理や初期負担の軽減を図る。現場への導入支援ではGMO AI&ロボティクス商事、筑波大学発ベンチャーのQuickと協業する。

 ジールスは販売台数だけでなく、ロボットが実際に業務を担った「現場稼働時間」を重視する。2026年度内に100台を量産し、累計1万時間の稼働実績を目指す。人手不足が進む日本の現場で、ヒューマノイドがどこまで実務に組み込まれるかが注目される。

医療受診の新体制が始動 現行保険証の暫定措置が終了

 2026年8月1日、日本の医療保険制度は大きな節目を迎えた。これまで認められていた、期限切れの旧健康保険証による受診の暫定措置が7月31日で終了し、「マイナ保険証」または「資格確認書」の提示が必須となる新体制へと完全移行した。
 厚生労働省によると、これまでは医療現場の混乱を避けるため、旧保険証の持参でも従来の負担割合で受診可能としていたが、この対応も打ち切られた。今後は原則として、マイナンバーカードに保険証機能を持たせたマイナ保険証か、カードを持たない人向けに無償で交付される資格確認書のいずれかが必要となる。これらが手元にない状態で受診すると、窓口で医療費をいったん全額負担しなければならない可能性がある。
 資格確認書は、マイナ保険証を利用していない全ての人を対象に、当分の間は申請不要で交付される。形状はカード型やA4サイズなど計4種類あり、窓口での負担割合はこれまでと変わらない。マイナ保険証を利用する場合、過去の処方薬や医療情報の共有によってより適切な治療が受けられるほか、高額療養費制度における限度額を超える支払いが窓口で不要になるといった利点がある。
 一方で、7月に発生した熊本地震の被災者に対しては、特例措置が継続される。被災によってマイナ保険証や資格確認書を紛失、あるいは持ち出せなかった場合でも、氏名や生年月日、住所などの情報を伝えることで、通常通りの負担額で受診が可能となっている。
 同省の調査では、5月末時点でのマイナ保険証の利用率は68.5%に達している。厚生労働相は、自身の医療保険資格を確認できる書類が手元にあるか、いま一度確認するように呼びかけている。