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子育て世帯の中古住宅購入支援を強化「フラット35」金利優遇拡充へ 国交省

 国土交通省は、最長35年の長期固定金利型住宅ローン「フラット35」において、子育て中の世帯が中古住宅を取得する際の金利引き下げ措置を強化する方針を固めた。住宅価格の高騰に加え、住宅ローンの金利上昇傾向が続くなか、子育て世帯による住宅購入の負担感を軽減し、安定した居住環境の確保を支援することが狙いだ。同省は来年度の2027年度予算概算要求に290億円の必要経費を盛り込んだ。
「フラット35」は、独立行政法人の住宅金融支援機構が民間の金融機関と提携して資金を融資する仕組みで、適用される金利は長期金利の動向に連動する。2026年9月時点における最低金利は年3・460%に達しており、制度改正が実施された2017年10月1日以降で最高水準となっている。金利の先高感が強まるなか、子育て世帯の家計における住宅費用の抑制が急務となっている。
 現行の支援制度では、子供の人数に応じて当初5年間の金利を引き下げる「子育てプラス」や、質の高い中古住宅の購入時に適用される「中古プラス」といった優遇策が用意されている。これら複数の制度を併用することにより、借入当初の5年間は最大で1%分の金利優遇を受けることが可能だ。引き下げ幅が1%を超える部分については、6年目から10年目までの金利引き下げに充てられる。
 今回の拡充策において、国交省は1%という金利引き下げ上限の枠組み自体は維持しつつ、子育て世帯向けや中古住宅向けの要件見直しや対象の拡大を進める考えだ。具体的な適用条件や優遇幅の調整といった詳細については、26年末に向けて検討を重ね、来年度からの制度運用に向けた整理を行う。

「アート思考」を社会の実践へ 研究機関が手法を公開歴史に学ぶ再現可能な教育を提案

 組織行動科学の研究・教育開発を行うリクエスト(東京都新宿区)は、芸術の歴史と実践に基づく学習提案「アート思考を社会の誰もが使える実践へ」を取りまとめ、全文のPDFファイルおよび10点の図解資料を無料で公開した。
 同社は980社、33万人を超える働く人のデータを基盤に研究を重ねている。今回の発表では、アート思考を特定の才能や感覚(センス)によるものとせず、誰もが学び、試すことができる再現可能な方法として整理した。
 資料は全8部21章からなり、付録5種や参照資料34件で構成される。過去の芸術史における工房での学習や協働体制、山本鼎による美術教育活動などを分析し、表現を支えた環境や技能の継承過程を検証した。その上で、描く、話す、動かすといった多様な表現手段を選べる仕組みや、不参加や中断を選択できる権利など、学習に参加するための具体的な条件を示している。
 さらに、言語化しにくい気づきや試行錯誤の経過を記録する様式を整備し、個人の経験を他者に共有・継承できる仕組みを提示した。広まりを見せるAI技術については作業補助として位置づけ、目的の問い直しや事実確認といった人間ならではの判断機会を確保することの大切さを挙げている。
 才能の有無に左右されず、社会の中で学びを深める手法として、教育現場や各種組織での応用が期待される。

京進、外国人材の介護分野向け一貫支援モデルを提案 ネパールで日本語・介護教育

 京進グループは、9月18日に大阪市で開かれる「第27回大老協懇話会」に出展し、介護現場における外国人材の活用モデルを紹介する。ネパールでの事前教育から採用、入職後の生活・業務支援までを一貫して提供する。

 同グループはネパール・カトマンズに特定技能人材向けの自社研修センターを設置し、日本語と介護スキルを教育している。来日後は、外国人材が自ら考えて行動できるようにする「自立型支援」を掲げ、生活面と業務面を継続的に支援する。介護職種の登録支援における定着率は、2026年5月時点で入職1年目が93%、2年目が94%、3年目が100%としている。ただし、各年の対象人数や算定方法は発表資料に記載されていない。

 今回の展示では、介護職や看護職が専門業務へ集中できるよう、周辺業務を特定技能人材が担う運用モデルも提案する。学習塾事業を基盤としてきた教育企業が、日本語教育や人材育成のノウハウを外国人材紹介、介護、就業後支援へ展開する取り組みである。少子化が進むなか、教育企業が既存の指導資産を周辺市場へ転用する事業多角化の一例として注目される。

ソニー・グローバルエデュケーションとヤマハ、音楽×プログラミングの新講座を開発

 株式会社ソニー・グローバルエデュケーションは、一般財団法人ヤマハ音楽振興会と共同で、小学生向け「おとプログラミングコース」のカリキュラムを開発した。全国のYAMAHA MUSIC SCHOOLで2026年9月から生徒募集を始める。両者は1年以上にわたって開発を進めた。講座では、ブロックでロボットを組み立てて動きをプログラミングする活動と、楽譜の音の高さやリズム、構成を理解し、音符や休符を数字へ置き換えてメロディーを鳴らす活動を組み合わせる。制作した作品を使ったアンサンブルも行い、「つくる」だけでなく、仲間との共有や表現までを学習過程に取り入れた。

 教材には、ロボット・プログラミング学習キット「KOOV」と専用アプリを使用。教室側のカリキュラム配信やアカウント管理には、法人向けプラットフォーム「KOOV for Enterprise」を採用する。

 今回の取り組みは、教材・システムを持つ教育企業と、全国に教室網を持つ事業者が、それぞれの資産を組み合わせた事例である。学習塾にとっても、プログラミングを単独講座として扱うだけでなく、音楽や表現活動、探究学習と組み合わせることで、新たな非受験型講座を設計できる可能性を示している。

不登校児童生徒が商品開発に挑戦 HELLOlife、職業体験と社会参加を組み合わせ

 NPO法人HELLOlifeは9月から10月にかけて、不登校や不登校傾向にある子供たちが開発した菓子を、大阪市の日本茶カフェ「CHASHITSU time」で販売する。職業体験を通じて社会との接点をつくる「はたらくフリースクール」の一環で、参加者が企画や試作、広報まで手掛けた。

 対象は小学4年生から中学3年生。子供たちはグループに分かれ、店舗で販売する商品を企画したほか、CM制作や広報施策にも取り組んだ。商品に使う茶葉の生産者を訪ね、原材料の生産から販売までに関わる人や仕事を学ぶフィールドワークも実施した。

 同事業は2024年11月に始まり、2026年7月までに延べ422人が参加した。10月27日から始まる第5回では、キャリア学習と職場体験を組み合わせたコースを設け、10月20日まで参加者を募集する。参加費は無料である。

 不登校支援を教科学習に限定せず、商品開発、仕事、社会参加まで広げた点が特徴だ。学習塾やフリースクールにとっても、地域企業や店舗と連携したキャリア教育プログラムを設計する際の参考事例となる。

総合型選抜専門塾AOI、社会課題の現場で学ぶ「Realpedia」を開始 初回は神戸の食・農がテーマ

 総合型選抜専門塾AOIを運営する株式会社花形は、高校生が社会課題の現場を訪れ、解決策を考える課題解決型プロジェクト「Realpedia」を開始する。第1回は「食・農」をテーマに、2026年10月10日から12日まで神戸市北区で実施する。「Realpedia #1 〜食・農編〜」では、米の生産過程で生じる「くず米」と、地域で栽培されているサツマイモの新たな活用方法を考える。初日に農家で収穫を体験して地域農業の課題を聞き、2日目は3~4人のチームで課題分析と試作に取り組む。最終日はアイデアと試作品を発表し、試食会を行う。

 対象は主に高校1、2年生で、募集人数は先着12人。参加費は3万9900円で、交通費や材料費が別途必要となる。参加者には活動の証明書を発行する。

 総合型選抜対策では、志望理由書や面接の指導に加え、生徒が社会課題に取り組む機会そのものを教育事業者が設計する動きが広がっている。同企画は、学習塾が受験指導と探究学習、地域連携を組み合わせる事業モデルの一例となる。

eboard、特別支援教育向け無償アカウントを自治体一括申請に対応

 特定非営利活動法人eboardは9月8日、特別支援学校、特別支援学級、通級指導教室に提供している映像教材・デジタルドリルの無償アカウントについて、自治体や教育委員会による一括申請の受け付けを開始した。従来は各学校が個別に申し込む必要があった。新制度では、教育委員会などが対象校分をまとめて申請できる。Googleの学校用アカウントによるログインや、教育プラットフォーム「まなびポケット」との連携にも対応する。

 教材には、動画字幕、文章の読み上げ、漢字へのルビ表示など、読み書きや情報理解に困難のある児童生徒を支える機能を備える。費用は無償で、全国の自治体・教育委員会を対象とする。特別支援教育では在籍者や通級指導の利用者が増えており、教材の導入手続きを学校単位から自治体単位へ移すことは、利用拡大の障壁を下げる可能性がある。学習塾でも、発達特性や学習上の困難がある生徒の受け入れが課題となるなか、字幕、読み上げ、ルビなどを標準機能として教材選定に組み込む視点が必要になりそうだ。

色彩検定協会、UC級の交通広告を展開 関西・名古屋の鉄道4社で掲出

 公益社団法人色彩検定協会は9月7日、文部科学省後援「色彩検定UC(色のユニバーサルデザイン)級」の交通広告を、大阪メトロ、阪急電鉄、近鉄、名古屋市営地下鉄で順次掲出する。色覚の多様性を伝えるとともに、UC級の認知向上と受検促進を図る。

 広告は「トイレ篇」と「マフラー篇」の2種類。「日本人の約300万人には、こんなふうに見えています。」「『見える』は、同じじゃない。」をコピーに、身近な場面を通じて人による色の見え方の違いを表現する。

 UC級は、色覚特性や加齢による見え方の変化を理解し、誰もが見やすい配色を学ぶ検定。協会によると、色の区別がつきにくい色覚特性を持つ人は、日本人男性の約20人に1人、国内の男女合わせて約300万人と推計されている。

 大阪メトロと阪急電鉄は9月7〜13日、近鉄大阪エリアは8〜14日、名古屋市営地下鉄は11〜17日に、車内のドア横ポスターとして掲出する。2026年度冬期のUC級は11月8日に実施し、申し込みは10月1日まで受け付ける。

横須賀市、ふるさと納税で私立学校などを支援 寄附先の学校を指定

 横須賀市は、ふるさと納税を活用して市内の私立学校などを支援する制度を開始した。寄附者が応援したい学校・教育施設を選び、市が寄附額に応じた補助金を指定先へ交付することで、教育環境の充実につなげる。

 対象は市内の幼稚園、保育園、認定こども園、小中高校、専門学校、大学、通信制高校、インターナショナルスクール、フリースクールなど。参加を希望する学校などが市へ申請し、審査を経て登録される。寄附者は受付時に登録されている施設から支援先を選択する。

 10万円未満を寄附する個人は横須賀市外の居住者が対象で、ふるさと納税サイト「ふるさと生活」で受け付ける。寄附額の9割を指定先へ交付し、残る1割は決済手数料などに充てる。法人と10万円以上を寄附する市外居住者は市企画調整課で受け付け、寄附額の全額を指定先へ交付する。法人は本社所在地が市外であることが条件となる。

 補助金は各校の教育活動に関する経費全般に使えるが、外部への寄附や出資、福利厚生などには利用できない。個人、法人ともに返礼品は設けない。

三省堂、「今年の新語2026」の一般公募を開始 辞書編集者がベスト10を選定

 三省堂は9月1日、「三省堂 辞書を編む人が選ぶ『今年の新語2026』」の候補募集を開始した。2026年に「よく見た」「よく聞いた」言葉を一般から募り、辞書編集の専門家がベスト10を選定する。募集期間は10月31日まで。

 対象は、2026年を代表または象徴し、今後、国語辞典に採録されてもおかしくない日本語。今年生まれた言葉に限らず、特定の分野や集団で使われていた言葉が広く普及した場合も候補となる。使用者層や使用範囲の広がり、使用頻度、今後も使われる可能性などを踏まえて選考する。

 応募は特設サイトのフォームまたはXで受け付けるほか、紀伊國屋書店新宿本店など5店舗に応募箱を設置する。選考は『新明解国語辞典』『三省堂現代新国語辞典』『三省堂国語辞典』『大辞林』の編集委員と編集部で構成する委員会が行い、選ばれた言葉には国語辞典形式の語釈を付けて発表する。