総合人材サービスを手がけるヒューマンリソシアは、IT分野における女性の就業状況を国際比較した調査結果を発表した。経済協力開発機構加盟国など38カ国を対象に分析したところ、日本のITエンジニアに占める女性比率は19.5%で、主要国33カ国中14位となった。一方、ITおよびSTEM分野の大学卒業者に占める女性比率は最下位水準で、教育段階からの人材育成が課題として浮き彫りになった。
調査は国際労働機関の統計や各国政府データを基に実施した。日本の女性ITエンジニア比率は19.5%で、調査国平均の20.8%をやや下回る水準。順位は14位で、上位はイスラエル(28.8%)、アイルランド(26.3%)、エストニア(24.5%)だった。日本は主要7カ国(G7)では中位に位置している。
ITエンジニアを含む情報通信産業全体の女性比率は日本が30.1%で、36カ国中21位。業界全体では一定の女性参画が見られるものの、技術職に限ると女性比率が約10ポイント低く、職種による差が存在することが示された。
日本の女性ITエンジニア比率は近年、緩やかに上昇している。企業による多様な人材活用の推進や働き方改革、大学などからITエンジニアとして就職する新卒者の増加などが背景にあるとみられる。
一方で教育面では課題が残る。大学のIT分野およびSTEM専攻の卒業者に占める女性比率を比較すると、日本はいずれも調査国の中で最下位水準となった。将来のIT人材供給構造に影響する可能性があり、教育段階から女性の参入を広げる取り組みが重要だと指摘している。
同社は、人口減少が進む日本においてIT人材の確保は企業と社会の重要課題だとし、教育から就業までの各段階で多様な人材の参画状況を継続的に把握していく必要があるとしている。



