Category: 塾ニュース|教育ICT

内田洋行ら、スマホ学生証とセキュリティゲートを連携 大学向け入退室管理ソリューションを全国展開

 内田洋行は、クマヒラ、Siba Serviceと協業し、スマホ学生証とセキュリティゲートを連携した大学向け入退室管理ソリューションを全国展開する。学生や教職員がスマートフォンを学生証・職員証として利用し、校舎や研究室、図書館などへ安全かつスムーズに入退室できる環境を整える。

 同ソリューションは、Siba Serviceが開発する統合ポータルサービス「Knowledge Portal」のスマホ学生証機能と、クマヒラの入退室管理システム「GG-2」を連携させるもの。従来の磁気カードやICカードに代わり、スマートフォンを認証媒体として活用できる。

 既に「GG-2」を導入している大学では、既存のセキュリティゲートや電気錠に専用QRコード認証リーダーを追加することで、スマホ学生証による入退室認証を利用できる。既存設備を活用できるため、設備更新に伴うコストや工期を抑えられる点も特徴だ。

 導入事例として、城西国際大学の千葉東金キャンパスと東京紀尾井町キャンパスでは、図書館や一部施設で同ソリューションを活用している。学生・教職員はスマホ学生証でセキュリティゲートを通過でき、利便性と安全性の両立を図っている。

 大学では、学生サービスのデジタル化とキャンパスセキュリティの強化が同時に求められている。スマホ学生証を入退室管理に活用する仕組みは、大学DXを支える基盤の一つとして広がる可能性がある。

東大松尾・岩澤研究室、AI教育「GCI World」を世界展開

 東京大学松尾・岩澤研究室は、データサイエンス講座「東京大学グローバル消費インテリジェンス寄付講座(GCI)」を英語化したAI教育プログラム「GCI World」を、世界各国に向けて展開している。2期目となる今回は、ODA対象国を中心に約100カ国から約2万5000人が受講を開始した。

 GCI Worldは、国内で実施してきたGCIの教育内容を海外学生向けに英語で提供するプログラム。初年度は世界33カ国436大学から7000人を超える申し込みがあり、ベトナムのハノイ工科大学で初回講義を行うなど、海外での関心を集めてきた。

 2026年は、5月にフィリピン大学ディリマン校、7月にバングラデシュのBRAC Universityで現地講義と1Dayハッカソンを実施した。学生はAIやデータサイエンスの基礎を学ぶだけでなく、実践的な課題に取り組み、国際的な学習コミュニティに参加する。

 松尾・岩澤研究室は、AIの基礎研究をもとに、国内でも年間多数のAI講座を展開している。2025年度には年間7万人超が受講し、2026年度は年間20万人の受講を目指す。

 今回のグローバル展開では、JICAとも連携し、アフリカやASEANをはじめとする各国の学生に学習機会を提供する。AI人材の育成と国際的なネットワーク形成を進め、日本の産業発展にもつなげる考えだ。

 AI人材の獲得競争が世界的に激しくなる中、大学発の教育プログラムを海外へ広げる取り組みとして、今後の展開が期待される。

Polaris.AI、高校教育向けAI伴走支援を開始 「N-E.X.T.ハイスクール構想」に対応

 Polaris.AI株式会社は、文部科学省が推進する「N-E.X.T.ハイスクール構想」に取り組む自治体、教育委員会、高等学校向けに、AI伴走支援サービスの提供を開始した。計画策定から授業実装、効果測定、成果波及までを一貫して支援する。

 同構想は、地域の実情に応じた高校教育改革の先導拠点校を創出し、そこで得られた成果やノウハウを地域全体へ広げることを目的とする。学校現場では、AIやデータ活用を授業にどう取り入れるか、教員が使いこなせるか、効果をどう測定するかといった課題がある。

 Polaris.AIのサービスは、構想で示される3つの改革類型に対応する。地域産業とAIを結びつける探究学習、理数系人材を育てるAIカリキュラム、特別支援や不登校、外国にルーツのある生徒など多様な学習ニーズに応じたAI支援を提供する。

 具体的には、地元企業のデータを活用した課題解決型学習、AI研究者やエンジニアとの交流、教員向けの生成AI活用研修、個別の教育支援計画作成を補助するAIシステムの開発などを行う。

 同社は東京大学松尾研究室発のスタートアップで、教育分野での生成AI実証や政策提言の実績を持つ。

武雄市図書館でLOVOTが読書の聞き手に

子ども向け読書体験イベントを8月に開催

 GROOVE X株式会社は、佐賀県の武雄市図書館・歴史資料館と連携し、家族型ロボット「LOVOT」を活用した子ども向け読書体験イベントを8月1日から31日まで開催する。子どもたちがLOVOTと触れ合いながら、安心して読書を楽しめる機会を提供する。

 イベントでは、アメリカで始まった「読書犬プログラム」を参考に、子どもがLOVOTに本を読み聞かせる。LOVOTは読み間違いを指摘せず、温かな聞き手として寄り添うことで、子どもが人前で読むことへの不安を和らげ、読書への自信や楽しさを育む。

 武雄市こども図書館では、8月8日と22日に「おはなしきかせて!LOVOTime」を開催する。子どもたちが好きな本を選び、LOVOTに読み聞かせを行う。各回3人ずつ参加できる。

 また、8月11日と29日には、声を出すことが難しい子どもや、環境によって気分が変わりやすい子どもなど、特別な支援が必要な子ども向けの読書イベントも実施する。

 期間中は、武雄市図書館と武雄温泉駅観光案内所「武雄 旅 書店」にLOVOTを設置し、来館者が自由に触れ合えるようにする。武雄 旅 書店では、Instagramのフォローによるノベルティキャンペーンも行う。

佐賀県立唐津東高校、AI英会話アプリを導入

 HOUSEI株式会社の子会社であるアイード株式会社は、学校向けAI英会話アプリ「AIed English」が、6月から佐賀県立唐津東高等学校に導入されたと発表した。授業内での日常的なスピーキング指導に活用する。

 英語教育では、学習指導要領で4技能の育成が重視される一方、生徒一人ひとりに十分な発話機会を確保することや、発音・文法を個別に評価することが課題となっている。生徒側にも、人前で英語を話すことへの不安があり、スピーキング力を伸ばしにくい状況がある。

 唐津東高校は、中高一貫教育のもと、グローバル人材やチャレンジ精神を持つ生徒の育成を掲げ、ICTを活用した主体的な学びを推進している。同校では2025年度第3学期に「AIed English」の活用実証を行い、生徒の発話量増加や学習意欲の向上、教員の評価業務の効率化などの効果を確認したことから、本格導入に至った。

 「AIed English」は、教育機関向けのAI英会話アプリ。AI音声評価エンジンにより、発音、流暢さ、文法、内容を即時に評価し、生徒にフィードバックを返す。AIとの対話により、人前で話す恥ずかしさを軽減し、授業中だけでなく、放課後や自宅でも繰り返し英会話練習に取り組める。

 教員向けには、生徒の学習状況や習熟度を管理画面で確認できる機能を備える。音読、単語、AIとのロールプレイなどの課題作成・配信にも対応し、スピーキング評価にかかる負担軽減につなげる。

 唐津東高校の英語科教員は、40人規模の授業で全員に十分な発話機会を与え、個別に発音や文法を評価することに難しさがあったとし、導入により生徒が自分のペースで何度も発話練習できるようになったとコメントしている。

 大学入試や国際社会で英語スピーキング力の重要性が高まる中、AIを活用した発話練習と即時評価は、学校現場の新たな支援策となる。今後、授業内外で継続的に「話す力」を伸ばす仕組みとして注目されそうだ。

GMOメディアの教育機関向け2サービス、補助金対象ツールに認定 「コエテコカレッジ」「コエテコマネージャー」でスクール運営DXを支援

 GMOインターネットグループのGMOメディア株式会社が提供する「コエテコカレッジ byGMO 協会プラン」と「コエテコマネージャー byGMO」が、「デジタル化・AI導入補助金2026」の対象ツールに認定された。教育機関やスクール運営事業者は、条件を満たせば各サービスの導入費用について補助金を申請できるようになる。

 「デジタル化・AI導入補助金2026」は、中小企業・小規模事業者等の労働生産性向上を目的に、業務効率化やDXに向けたITツールの導入を支援する制度。補助対象となるITツールは、事前に事務局の審査を受け、公式サイトに登録されたものに限られる。通常枠では、補助対象経費の2分の1以内の補助を受けられる。

 今回認定された「コエテコカレッジ byGMO 協会プラン」は、協会や団体スクールの運営に必要な会員管理、講座配信、資格認定、決済、集客などを一元化できるオンライン講座販売管理プラットフォーム。動画講座やライブ講座の販売、サブスクリプションや会費の管理、受講者の進捗管理、課題提出、テスト、デジタル証書発行などに対応する。

 同サービスには、複数のAI機能も搭載されている。教室情報や既存レッスンを分析し、講座の企画や構成案作成を支援する「AI執事」、集客用の診断ツールを短時間で作成できる「AI診断作成ツール」、動画の自動文字起こし・要約機能などを備える。講座づくり、集客、受講者対応、コンテンツ整備を効率化し、協会・団体教室の運営負荷軽減につなげる。

 もう一つの認定ツールである「コエテコマネージャー byGMO」は、スクール向けの業務管理システム。体験授業の受付、入会手続き、生徒管理、欠席・振替処理、月謝決済など、教室運営に必要な業務を一つのシステムで管理できる。個人教室から複数教室を展開するスクールまで幅広く対応し、煩雑なExcel管理や複数ツールの使い分けからの脱却を支援する。

 保護者専用の予約サイトでは、欠席や振替を24時間受け付けることができ、電話やメール対応の削減につながる。体験授業の申し込みページ作成、生徒情報の一元管理、LINE連携、月謝決済、「Googleで予約」との連携などにも対応する。チケット制と定期受講制の双方に対応しており、教室の運営形態に合わせて活用できる。

 教育機関やスクール運営では、集客、予約、月謝管理、受講者フォロー、資格認定、講座販売など、事務作業が多岐にわたる。人手不足や業務負担の増加が課題となる中、AIやクラウドサービスを活用した運営効率化への関心は高まっている。

 GMOメディアは、今回の補助金対象ツール認定を通じて、教育機関・スクール運営事業者の業務効率化、集客強化、受講者・会員管理のデジタル化を支援する考えだ。補助金を活用することで、これまで導入コストが課題となっていた小規模教室や団体にとっても、DXに取り組みやすくなる可能性がある。

 少子化や競争環境の変化により、教育機関には教育内容の充実だけでなく、運営業務の効率化や保護者・受講者対応の高度化も求められている。今回の認定は、教育サービス事業者がAIやデジタルツールを活用し、持続可能な教室運営を進めるきっかけとなりそうだ。

紙にもiPadにも書けるペン、ゼブラが発売へ

エレコムと共同開発 切り替え不要の「スタイラスツーウェイ」

 ゼブラ株式会社は、紙にもiPadにも同じペン先で書けるスタイラスボールペン「スタイラスツーウェイ」を7月31日に発売する。全国の文具取扱店やAmazonで順次販売する。筆記具メーカーの発想を生かし、IT周辺機器メーカーのエレコム株式会社と共同開発した。

 「スタイラスツーウェイ」は、紙とiPadを切り替え操作なしで行き来できる新しいタイプのペンだ。クリップ部分をノックするとペン先が出ると同時に電源が入り、iPadとのペアリングも不要。紙のノートに書いた直後に、同じペン先のままiPad画面へ書き込むことができる。

 仕組みは、ペン先の小さなボールの動きにある。紙の上では、通常のボールペンと同じようにボールが回転してインクを付着させる。一方、iPad画面上ではボールが回転しにくく、インクが付かない構造を利用する。これにより、ボールペンでありながら、スタイラスペンとしても使える仕様を実現した。

 ボールペンのインクには、本製品専用に開発した0.5mmのジェルインクを採用した。軽い書き心地を追求し、紙への筆記性を高めている。インク色は黒で、軸色はブラックとホワイトの2色。専用替芯「BS-0.5芯 黒2本入」も用意する。

 スタイラスペンとしての機能も備える。ペン本体にはマグネットを搭載し、iPadに吸着して持ち運べる。筆記中に手が画面に触れても誤動作しにくいパームリジェクション機能にも対応する。充電はUSB Type-Cケーブルで行い、約30分の充電で最大約7時間の連続使用が可能。約10分でオートスリープする。

 開発には約5年を要した。ゼブラは当初、iPadでの書き心地を追求するスタイラスペンの開発を進めていた。その過程で、インクを搭載していないボールペンのペン先をiPadやフィルム上で使った際、ペン先のボールが回転していないことに気づいた。この発見が、紙にもiPadにも書けるスタイラス“ボール”ペンの発想につながった。

 実現に向けて、ゼブラは紙には書ける一方でiPadにはインクが付着しにくいチップとインクの組み合わせを検証した。チップとインクの組み合わせは70以上、インク試作は400以上に及んだという。スタイラスペン部分では、エレコムが筐体機構設計、回路設計、試作品評価、生産、品質管理などを主導した。

 教育現場では、紙のノートとタブレットを併用する場面が増えている。授業中に紙のプリントやノートへ書き込みながら、同じ流れでiPad上の教材やPDF、学習アプリにメモを残せる点は、教員や児童生徒にとって利便性が高い。ペンを持ち替えたり、入力モードを切り替えたりする手間を減らせるため、板書、添削、個別指導、探究学習などでの活用も考えられる。

 一方で、使用時にはiPadに液晶保護フィルムを貼る必要がある。推奨フィルム以外を使う場合、スタイラスペンの反応が悪くなったり、フィルムにインクが付着したりする可能性があるとしている。対応機種は、iPad第7世代以降、iPad mini第5世代以降、iPad Pro 11インチの一部モデルなど。

 ゼブラは1897年創業の筆記具メーカーで、ボールペン、シャープペン、マーカーなどを展開してきた。2026年4月にはコーポレートスローガンを「かく、その先のこと。」に刷新し、「かく」を起点にした価値創造に取り組んでいる。今回の商品は、アナログ筆記とデジタル入力をつなぐ新たな文具として、教育現場やビジネスシーンで注目されそうだ。

ジールス、アントレ教育を相談できるAIアバターを提供開始

現役校長の実践知を再現 教育者・保護者の一歩を支援

 マルチモーダルAIエージェントプラットフォーム「Omakase AI」を展開する株式会社ZEALS(ジールス)は、対話型AIアバター「Omakase AIアバター」を活用し、アントレプレナーシップ教育について相談できるAIアバター「AI校長 生井先生」の提供を7月7日から開始した。

「AI校長 生井先生」は、茨城県立下妻第一高等学校校長であり、アントレプレナーシップラボ代表を務める生井秀一氏の知識、経験、価値観、教育哲学をもとに開発した対話型AIアバター。本人の同意と監修のもと、アントレプレナーシップ教育に関する知見や実践経験を学習しており、教育者や保護者が時間や場所を問わず、音声で相談できる。

 ジールスによると、全国の小学校・中学校・高等学校に在籍する現役校長本人をモデルにしたAIアバターが、ユーザーと音声で双方向に対話し、当該校長の知識・経験・教育哲学に基づいてアントレプレナーシップ教育に関する相談へ回答する公開サービスとしては、教育業界初の取り組みだという。

 生井氏は、元花王EC推進部長としてEC・DX領域に携わった経験を持ち、現在は下妻第一高校の校長としてアントレプレナーシップ教育を重視した実践に取り組んでいる。2026年には、Forbes JAPANのアントレプレナーシップ教育「未来をひらく先生」100人にも選出された。

 アントレプレナーシップ教育は、起業家を育てるためだけの教育ではない。変化の激しい社会の中で、自ら問いを立て、課題を見つけ、周囲を巻き込みながら新しい価値を生み出す力を育む学びとして、学校教育、家庭、企業など幅広い場面で重要性が高まっている。

 政府が「スタートアップ育成5か年計画」を策定し、文部科学省と経済産業省が「Japan Entrepreneurship Alliance」を立ち上げるなど、全国の学校や地域にアントレプレナーシップ教育を広げる動きも進む。一方で、教育現場や家庭では、「どのように授業や家庭教育に取り入れればよいか分からない」「子どもの挑戦や失敗をどう受け止めればよいか悩む」「地域や学校規模によって研修や情報共有の機会に差がある」といった課題がある。

 「AI校長 生井先生」は、こうした課題に対し、教育者や保護者が実践知に気軽にアクセスできる環境を提供する。相談できる内容は、子どもの主体性や挑戦する力を育む関わり方、アントレプレナーシップ教育の導入・実践方法、挑戦を支える学校・家庭・組織の文化づくり、進路・キャリア教育など。探究学習との接続や、地域課題を題材にした学び、外部団体や企業との連携についても相談できる。

 特徴は、テキストによる情報提供にとどまらない点にある。見た目、声、動きも生井校長本人をもとに再現し、表情、うなずき、視線、会話の間などを組み合わせることで、本人に相談しているような自然な対話体験を目指す。アントレ教育のように、子どもの挑戦や失敗をどう支えるかが問われる領域では、知識だけでなく、語り手の熱量や励ましの温度感が重要になる。

 ジールスの「Omakase AIアバター」は、人物の知識や経験、話し方、人柄などをAIアバターとして再現し、ユーザーとリアルタイムに対話できるサービス。アバターの性格設定、会話体験の設計、ナレッジベース、相談テーマ、対話シナリオの組み込みまで一貫して行うことができる。

 今後、ジールスは「AI校長 生井先生」を通じて、教育現場や家庭で寄せられる相談内容をもとに、アントレ教育の導入方法、探究学習との接続、子どもの主体性を育む関わり方、進路・キャリア教育など、相談できるテーマをさらに充実させる方針だ。

 生井氏は「アントレ教育は、起業家を育てるためだけのものではありません。自分で問いを立て、失敗から学び、仲間とともに新しい価値を生み出していく力を育む教育です。全国の先生方や保護者の方々が、子どもたちの挑戦を支えるための一助となれば嬉しく思います」とコメントしている。

 生成AIの教育活用が広がる中で、専門家や教育者の実践知をAIアバター化し、相談体験として届ける取り組みは新しい展開といえる。今回のサービスは、アントレプレナーシップ教育の普及に加え、教育現場におけるAI活用の可能性を広げる事例として注目されそうだ。

ロイロノート、探究学習ライブラリー「SPARKE」と連携

探究教材をデジタル配布・共有へ 協働的な学びを支援

 授業支援アプリ「ロイロノート・スクール」を提供するLoiLoは、COMPASSと小学館集英社プロダクションが共同で展開する小・中学校向け探究学習ライブラリー「SPARKE」と連携した。これにより、SPARKEが提供する探究学習プログラムの教材を、ロイロノート・スクール上で活用できるようになる。

 SPARKEは、実社会と教科学習をつなぐ探究学習プログラムを、学校や教員向けに無償で提供している。映像教材、ワークシート、教師用手引書、授業スライドなどをパッケージ化し、授業準備の負担を抑えながらすぐに使える設計が特徴だ。これまで全国の小・中学校で5万人を超える児童生徒に活用されている。

 一方、学校現場からは「ワークシートをデジタルで配布したい」「児童生徒の考えをリアルタイムで共有したい」「振り返りや評価まで一貫して管理したい」といった声が寄せられていた。今回の連携は、こうしたニーズと、ロイロノート・スクールの授業支援機能が合致したことで実現した。

 ロイロノート対応版の教材では、SPARKEのワークシートやルーブリックを、教材セットとしてロイロノート・スクールにインポートするだけで利用できる。紙で配布したり、別形式に変換したりする必要がなく、教員の準備負担を軽減する。

 また、カードの共有、意見交流、提出・回収といったロイロノート・スクールの機能を活用することで、児童生徒同士の協働的な学びを促進できる。授業進行や意見整理、振り返りを支援する専用素材もあわせて提供する。

 先行対応するプログラムは、「お弁当箱を科学する〜材料の性質を活かした製品を考えよう」「古典作品の魅力を広げよう〜プロデュースに挑戦!」「ものづくりの極意を学び、卓球ラケットを開発してみよう」の3本。スケーター、ブシロード、タマスなどの企業と連携した教材で、対応プログラムは今後順次拡大する予定だ。

 利用対象は全国の小・中学校の教員で、費用は無償。SPARKEの会員登録を行い、希望するプログラムを選択して申し込むことで利用できる。

 SPARKEは、教科単元と実社会を結び付けた課題を通じ、子どもたちが自ら考え、解決策を導く探究学習プログラムを提供している。思考力、判断力、表現力に加え、学びに向かう力や人間性を育むことを目指している。

 ロイロノート・スクールは、小学校から大学まで幅広く使われている協働学習・授業支援プラットフォーム。資料のやりとり、提出物管理、思考ツール、協働編集、自動採点テストなどの機能を備え、国内外約1万4000校、約300万人に利用されている。

 探究学習は、教科学習の知識を実社会の課題解決に結び付ける学びとして重要性が高まっている。一方で、教材準備や児童生徒の活動記録、評価の負担は学校現場の課題でもある。今回の連携は、探究教材と授業支援プラットフォームを接続することで、教員の負担軽減と協働的な学びの充実を両立する取り組みとして注目されそうだ。

みんがく「スクールAI」、寝屋川市の学習支援事業に採用

 教育特化の生成AIプラットフォーム「スクールAI」を提供する株式会社みんがくは、株式会社サクシードが大阪府寝屋川市から受託した「小・中学校休業日等学習支援事業」において、同サービスが採用されたと発表した。寝屋川市内在住の小学5・6年生および中学生を対象に、学校外での学習機会を提供し、自学自習の促進や学力向上を支援する。

 同事業は、児童生徒が学校の授業時間外にも学びを継続できる環境を整えることを目的としている。外部講師による個別学習支援に加え、ICTやAIを活用したオンライン学習支援を組み合わせることで、一人ひとりの理解度や学習ペースに応じた支援を行う。

 小学校高学年から中学生にかけては、学習内容が高度化し、教科ごとの得意・不得意が明確になりやすい時期でもある。家庭学習習慣の定着や、自ら学ぶ力の育成が重要となる中、児童生徒が自分の課題に合わせて学習を進められる環境づくりが求められている。

 「スクールAI」は、オンライン学習支援の一環として活用される。児童生徒は、自分の理解度に応じて学習を進めることができ、講師による対面・個別支援と組み合わせることで、不得意科目や苦手分野の克服、学習習慣の形成につなげる。

 また、対面支援の時間だけでなく、家庭学習や自学自習の場面でも学びを継続しやすい環境を支援する。学校外での学習機会を補完し、児童生徒が主体的に学ぶ力を育むことを目指す。

 「スクールAI」は、全国の教員が開発した学習アプリを利用できるほか、教員自身が用途に応じたアプリを作成できる教育プラットフォーム。英作文、英会話、小論文対策など多様な学習アプリに対応し、教育現場の業務支援や個別最適な学びの実現を支えている。

 同サービスは、文部科学省のガイドラインに準拠し、Microsoft Azure環境を基盤としてプライバシー面にも配慮している。第22回日本e-Learning大賞では総務大臣賞を受賞している。

 みんがくは今後も、自治体や教育機関と連携しながら、AIを活用した学習支援を推進する方針だ。生成AIを単なる効率化ツールではなく、児童生徒の主体的な学びを支えるパートナーとして活用する取り組みは、自治体による学習支援事業の新たな形として注目されそうだ。