Category: 塾ニュース|教育ICT

修徳中高、Monoxerを5教科へ拡大 英検2級合格者は51人から98人に

 モノグサ株式会社は9月30日、同社の記憶定着学習プラットフォーム「Monoxer」を導入する修徳中学校・高等学校で、2025年度の英検2級合格者が98人となったと発表した。2023年度、2024年度の51人から増加した。英検準1級の合格者も1人から4人に増え、1級取得者1人を含め、準1級以上の取得者は計5人となった。同校は、Monoxer上で「いつまでに記憶度を何%にするか」を設定し、生徒の学習状況を教員間で共有。英単語学習の継続が、英検の語句空所補充問題における得点向上を支えた一因と分析している。

 国語では語彙学習に活用し、古文単語の正答率が上昇。前年度の定期試験全体平均点との比較で約8点上がったとしている。こうした結果を受け、2026年度からは英語、国語に数学、理科、社会を加え、利用を5教科へ拡大した。今回の数値は1校の導入事例であり、合格者増加をMonoxerだけの効果と断定することはできない。一方、教材の導入に加え、到達目標の設定、教員研修、学習状況の共有まで運用を共通化した点は、学習塾がAI教材や学習アプリを教室全体へ定着させる際の参考となる。

マナリンク、保護者向け「AIチューター」を強化 授業報告や成績を横断して24時間対応

 株式会社NoSchoolは9月29日、オンライン家庭教師サービス「マナリンク」で提供する、保護者向けの学習相談機能「AIチューター」を強化した。生徒に教科を指導するAIではなく、保護者が子どもの学習状況や進路について24時間相談できる機能として位置付ける。AIチューターは、各講師が記録した授業報告に加え、宿題、自習、成績、講師とのメッセージなど、マナリンク上に蓄積された情報を横断して参照する。学習の優先順位や志望校の考え方、家庭での声掛けなどについて、現在の状況を整理して回答する。一方、問題の解き方や学習内容の説明は担当講師の役割とし、AIによる教科指導は行わない。

 新機能として、家庭ごとの学習状況に応じて「おすすめの相談トピック」を毎月3件提示する。保護者が相談内容を言語化できない場合でも、AI側から確認すべきテーマを示す仕組みである。学習塾におけるAI活用は、教材や問題演習だけでなく、保護者対応や学習状況の説明にも広がり始めた。面談の代替ではなく、面談と面談の間に生じる疑問を整理する機能として活用できれば、保護者対応の迅速化や講師間の情報共有につながる可能性がある。

ロイロノート 1日の利用者数が300万人を突破 導入は約1万4000校

 株式会社LoiLoは9月28日、協働学習・授業支援プラットフォーム「ロイロノート・スクール」の1日当たり利用者数が、同月に300万人を超えたと発表した。2018年11月の約6・6万人から約46倍に増えたという。

 同社発表によると、導入校は小学校から大学、特別支援学校など約1万4000校で、累計ユーザー数は約2500万人。複数の児童生徒が同じ画面を編集する「共有ノート」は1日約57万人、テスト・アンケート機能は同約68万人が利用している。作成されたノートは累計約15億個、教員と児童生徒の間で行われた資料配付や課題提出などのやり取りは約30億回としている。

 同社は今後、AIチャットの内蔵や外部AIとの連携、教員が利用を制御する「AIロック」などを開発し、追加料金なしで提供する予定だ。

 日次利用者数の拡大は、学校ICTが特別な授業用ツールから日常的な学習基盤へ移ったことを示す。学習塾でも、学校で作成されたデジタル教材や学習記録との接続を前提に、宿題、添削、協働学習の設計を見直す必要性が高まりそうだ。

つながりAI、桐原書店と営業連携 私立学校へAI相談・性暴力防止の運用支援を展開

 つながりAIは、学研グループの桐原書店と営業連携を開始した。桐原書店が持つ全国の私立学校とのネットワークを通じ、子ども向け相談サービス「友達AI」と、こども性暴力防止法への対応を支援する「こまもろう認定・運用サポートパック」の提案・導入を進める。「友達AI」は、子どもが日常の悩みや雑談を気軽に話せるAI相談窓口。教員や保護者に相談しづらい子どもの声を受け止め、いじめ、自傷、虐待、性被害など支援が必要な兆候を捉え、専門職や学校による支援につなげることを目指す。

「こまもろう認定・運用サポートパック」は、規程・マニュアルの整備、外部相談窓口の設置、教職員研修、相談内容の記録・報告などを一体的に支援する。学校のほか、学習塾やスポーツクラブ、学童保育なども対象とする。

 両社は学校との接点と相談・運用支援のノウハウを組み合わせ、子どもの悩みや被害の早期発見・早期支援につながる体制づくりを進める。

LoiLo、ロイロノートのAI機能で開発方針 提出物分析や教員による利用制御を構想

 株式会社LoiLoは9月18日、授業支援アプリ「ロイロノート・スクール」に加えるAI機能の開発方針を発表した。提出物の分析や教材作成を支える機能に加え、児童生徒がAIを使う場面を教員が制御する仕組みを検討する。方針は4つの柱からなる。提出物の要約・分析や既存教材からのテスト作成、Google Gemini、Microsoft Copilot、ChatGPTなど外部AIとの連携、アプリ内の対話型AI、児童生徒の利用を切り替える「AIロック」である。例えば提出物の分析では、クラス全体の考えや個々の理解度を把握しやすくすることを想定している。

 同社は、これらの機能を追加料金なしの基本機能として提供する予定だ。開発中の機能を授業で試し、課題を検証する実証校も募集する。一方、個別機能の提供時期や仕様は決まっておらず、現時点で一般提供を始めたわけではない。学校の授業支援アプリが、学習記録の整理からAI利用の管理まで担おうとする動きだ。塾にとっても、教材作成の省力化と、生徒にAIをいつ使わせるかという指導上の判断を考える材料となる。

アイフル、資格取得支援に「Monoxer」を試験導入 学習状況を基に社員を支援

 モノグサ株式会社は9月17日、アイフル株式会社が社員の国家資格「貸金業務取扱主任者」の取得支援に、学習プラットフォーム「Monoxer」を試験導入したと発表した。対象は令和8年度の資格試験を受ける予定の社員約150人。過去の試験問題を基に作成した教材を配信する。

 アイフルはこれまでも書籍購入補助やeラーニングを提供してきたが、社員ごとの学習進捗や知識の定着状況を把握しにくい課題があったという。今回の試験導入では、学習データを管理側が確認し、支援が必要な社員への声掛けなどに活用する。11月に予定される試験の後、学習状況と試験結果の関係を分析して効果を検証する方針だ。

 学習履歴に応じて指導や働きかけを変える手法は、塾の教室運営とも共通する。今回の事例は、教育向けに使われる学習技術が企業の資格研修にも展開する動きとして注目される。一方、資格取得率などの成果はまだ示されておらず、導入効果の判断には検証結果を待つ必要がある。

Enuma Japan、小4~中3向け「トド英語アカデミー」提供 生成AIを会話支援に

 Enuma Japan合同会社は、小学校4年生から中学3年生を対象とするWeb英語学習サービス「トド英語アカデミー」の提供を開始した。9月15日に新製品発表会を開き、学習設計や生成AIの活用方法を説明。16日に内容を公表した。同サービスは、4人の学習コーチと2種類の学習モードを用意し、学習者が自分に合った進め方を選択できるようにした。生成AIは、学習者からの質問への回答、英会話の相手、必要なフィードバックなどを担う。考える、話す、書く主体は子供自身とし、AIを学習の代替ではなく支援役に位置付けた。

 対象レベルはCEFRのPre A1からA1 Highまでの3段階。レベル4、5は2027年の公開を予定する。パソコンまたはタブレットのWebブラウザから利用でき、月額料金は3100円(税込み)。7日間の無料体験も設けた。

 小学生向けアプリを展開してきた同社が中学生まで対象を広げたことで、家庭向け英語学習市場における生成AI活用が一段と進む。学習塾にとっても、AIとの会話練習を教室指導や講師のフィードバックとどう組み合わせるかが、今後の講座設計上の論点となりそうだ。

learningBOX、利用企業数が2000社を突破 提供開始から10周年

 learningBOX株式会社は9月15日、eラーニングシステム「learningBOX」の利用企業数が、2026年8月末時点で2000社を突破したと発表した。同サービスは2016年9月に提供を始め、2026年9月で10周年を迎えた。

 learningBOXは、教材作成、配信、問題演習、試験、成績管理などをオンラインで行う学習管理システム。企業研修や学校教育、資格・検定対策に加え、外国人材教育、障害理解、スポーツ現場のハラスメント防止教育などにも利用領域を広げている。同社によると、2025年に利用企業数1500社を超え、その後約1年半で500社増加した。

 導入事例の一つである東京リーガルマインドでは、国家資格対策講座の問題集や暗記カードなどを配信し、年間約50万円のコストと、1週間当たり約32時間の作業を削減したという。ただし、これは個別の導入事例であり、すべての利用企業で同様の効果が得られることを示すものではない。

 塾や教育事業者にとっては、独自教材のオンライン化や小規模講座の開発を、比較的少ない運営人員で進める選択肢の広がりを示す数字といえる。

佐野市、AI型教材「キュビナ」を全市立校24校に導入 約7300人が利用

 株式会社COMPASSは9月8日、栃木県佐野市がAI型教材「キュビナ」を市立の小学校、中学校、義務教育学校全24校に正式導入したと発表した。対象は小学校1年生から中学校3年生までの約7300人で、利用は2026年7月に始まっている。佐野市は、第2期佐野市教育振興基本計画に基づき、一人ひとりの理解度に応じた学習やICTを活用した授業改善を進めている。

 キュビナは児童生徒の解答内容を分析し、習熟度に応じた問題を提示する。小中学校9教科に対応し、授業内の演習や家庭学習などでの利用を想定する。同社によると、キュビナは全国220以上の自治体、約3300校で導入され、利用者は100万人を超える。今回の事例は、一部校での実証ではなく全市立校を対象とする点が特徴だ。自治体単位でAI教材の導入が広がれば、塾には学校での学習状況を前提とした指導や、対話、動機付け、受験戦略など、人が担う支援の明確化が求められることになりそうだ。

LINEヤフーなど、小学生向け生成AI教材「AI情報訓練」を11月公開へ

 LINEヤフー株式会社、ソフトバンク株式会社、国立大学法人静岡大学は、小学生が生成AIの仕組みやリスクを体験的に学ぶ情報モラル教材「AI情報訓練」を開発し、2026年11月にWeb上で公開する。3者は9月9日、板橋区立上板橋第二小学校の5年生49人を対象に、開発中の教材を使った授業を実施した。生成AIを利用する際の要点を「なんのために使うのかな」「かくにんしたかな」「まかせっぱなしでよいのかな」の頭文字を取った「なかま」として整理。児童はAIの出力を別の資料で確認し、最終的には自分で判断する実習に取り組んだ。

 背景には、児童のAI利用と教育機会の間にある差がある。発表で引用された総務省調査では、小学校高学年で生成AIを使ったことがない児童は24・2%だった一方、学校から生成AI利用上の注意を教わった児童は23・4%にとどまった。

 教材は今回の授業で得た児童・教員の意見を反映して改善し、「LINEヤフー みらいプロジェクト」のサイトで公開する予定。学習塾でも生成AIの利用が広がるなか、出力をそのまま答えとして使わせず、目的、検証、自己決定を指導手順に組み込むための教材として活用できる可能性がある。