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国立科学博物館 研究者と哺乳類、恐竜、魚の不思議を学ぼう 小学生向け「オンライン科学講座」の見逃し配信は2021年1月10日まで

 独立行政法人 国立科学博物館(林 良博 館長)は、2020年8月に朝日新聞社と共催した「オンライン科学講座」の、ライブ配信授業(全3回)を編集・再構成した、見逃し配信を有料公開している。
 「オンライン科学講座」では、哺乳類・恐竜・魚の不思議を、第一線で活躍する国立科学博物館(かはく)の研究者の先生たちが分かりやすく解き明かす。授業で使用するワークシートや、先生からの推薦図書リスト、関連する新聞記事などの資料を動画視聴ページからダウンロードできる。対象は小学生だが、中高生や大人でも十分楽しめる内容だ。配信は2020年1月10日までの限定配信。

■「同じ哺乳類のイルカとヒト ―同じところ!違うところ?―」
 同じ哺乳類のイルカとヒトは、どこが違ってどこが同じ? 普段はなかなか見られない骨格標本を使って比較する。
・田島 木綿子(たじま・ゆうこ)先生 国立科学博物館 動物研究部 脊椎動物研究グループ 研究主幹。専門は海棲哺乳類学、比較解剖学、獣医病理学。海棲哺乳類の身体の形を観察し、彼らのどこが哺乳類の一般型で、どこが特殊化しているのかを探っている。

■「恐竜研究入門」
 絶滅したと思われていた恐竜は、鳥類となって今も進化を続けてる。食卓にあがったニワトリの骨一本から、恐竜の研究の方法を学ぶ。
・真鍋 真(まなべ・まこと)先生 国立科学博物館 標本資料センター コレクションディレクター。恐竜など中生代の爬虫類、鳥類化石から、進化と絶滅を理解しようと、心の中で化石と対話する日々を送っている。

■「学んで、調べてわかる、魚の体のしくみ」
 魚類は、地球上の脊椎動物の種のうち約半数を占めている。同じ脊椎動物であるヒトと同じところ、違うところを学んでから、かはく「液浸標本室」のツアーに出かける。
・中江 雅典(なかえ・まさのり)先生 国立科学博物館 動物研究部 脊椎動物研究グループ 研究主幹。成蹊学園サステナビリティ教育研究センター客員フェロー 。なぜこのように多様な形の魚類が存在するのか、その要因を明らかにしようとしている。

動画内容:2020年8月9日・15日・16日に国立科学博物館各施設からライブ配信した授業の編集・再構成動画
     ※各回約75分
     ※紹介した生き物の種名や難解な単語などを字幕で補足しています
     ※ライブ配信時より画質・音質の改善処理をしています(一部除く)

参 加 費 :各回1,500円(税込)
配信期限:各回2021年1月10日まで
お問い合わせ先:朝日新聞社 企画事業本部 オンライン科学講座事務局( j-event@asahi.com )

詳細・申し込みは、下記URLへ。
https://ciy.asahi.com/ciy/11001978

自宅や学校でオンライン体験学習、「JALリモート工場見学」を定例開催

 JALは、社会貢献活動の一環として次世代育成プログラム空育®に取り組んでいるが、新たに「JALリモート工場見学」を定例開催することとした。
 「JALリモート工場見学」はオンライン会議システムを通じて、飛行機の大きさや飛ぶ原理、仕組みなどを動画やスライドを見せながら、自宅や学校などで学ぶ45分間のプログラム。クイズを交えるなど飽きない工夫をし、チャットで受け付けた質問に答える双方向のコミュニケーションも実現する。

【JALリモート工場見学 概要】

開始日     :2020年11月24日(火)~
開催スケジュール:週5日 (火、水、木、金、土)
         午前コース 11:00~11:45 / 午後コース 15:00~15:45
予約受付開始日 :2020年11月17日(火)9:30より2020年11月24日(火)~12月24日(木)分の受付開始
         2021年1月以降分については、以下JAL工場見学HPにて告知予定
予約方法    :JAL工場見学HP(https://www.jal.co.jp/kengaku/)からの予約制
定員      :200名程度/回(先着順)
内容      :①航空教室 ②展示エリア紹介 ③格納庫と飛行機の説明 ④質問コーナー
         (展示エリア、格納庫からのライブ中継ではない)
参加費     :無料

国立科学博物館 企画展「世界の海がフィールド!学術研究船『白鳳丸』30年の航跡」開催のお知らせ≪2020年11月10日(火)~12月13日(日)まで≫

 国立科学博物館(林 良博 館長)は、海洋研究開発機構及び東京大学大気海洋研究所と共催で、2020年11月10日(火)から12月13日(日)までの期間、下記のとおり、企画展「世界の海がフィールド!学術研究船『白鳳丸』30年の航跡」を開催する。

URL:https://www.kahaku.go.jp/event/2020/11hakuhomaru/2020hakuhomaru.pdf

企画展「世界の海がフィールド!学術研究船『白鳳丸』30年の航跡」の開催概要

 海洋研究開発機構所属の学術研究船「白鳳丸」は2019年に竣工30周年を迎えた。白鳳丸は竣工以来、共同利用研究船として全国の研究者から応募された研究テーマに基づいて世界中の海で観測を行い、海洋物理学・生物学・地球科学・地球化学などの幅広い分野で数多くの研究成果を上げてきた。また、日本の海洋研究における学生の教育や若手研究者の育成の場としても重要な役割を果たしている。本展では、白鳳丸の特長、30年間の航跡、その科学的成果を紹介する。


【会  場】国立科学博物館(東京都台東区上野公園7-20)
      地球館1階オープンスペース
【会  期】2020年11月10日(火)~12月13日(日)
【開館時間】午前9時~午後5時(金・土曜日は午後6時まで)
【休 館 日】毎週月曜日(11月23日(月・祝)は開館し、翌24日(火)が休館) 
      ※会期等は変更となることがあります。
【入 館 料】常設展示入館料のみでご覧いただけます。
      (一般・大学生:630円(税込)、高校生以下および65歳以上無料)
【入館方法】新型コロナウイルス感染拡大防止の対策を実施しています。 
      ※入館にあたっては、当館ホームページでの入館予約が必要となります。
      ※入館前に検温、体調等の確認をし、発熱等がある場合は入館をお断りします。
      ※入館方法の詳細等については、当館ホームページをご覧ください。
       (国立科学博物館ホームページ: https://www.kahaku.go.jp/ )
【主  催】国立科学博物館、海洋研究開発機構、東京大学大気海洋研究所
【協  力】高知大学
【詳細URL】https://www.kahaku.go.jp/event/2020/11hakuhomaru/2020hakuhomaru.pdf

茨城県特産の赤ネギ品種「ひたち紅っこ」から新しいアントシアニンを発見 従来の白ネギの8倍以上の抗酸化活性作用、総ポリフェノール含量も2倍以上

 国立科学博物館は、茨城大学、茨城県農業総合センター、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構、岩手大学との共同研究により、茨城県特産の赤ネギ品種「ひたち紅っこ」から新しいアントシアニンを同定したと10月1日に明らかにした。さらに、このアントシアニンを含む赤色の部分(葉鞘)の抗酸化活性を測定したところ、従来の白ネギの8倍以上であり、また同時に総ポリフェノール含量も2倍以上であることも判明し、学術誌(園芸学研究電子版)で公表された。
 茨城県特産の野菜に食品の機能性の面からさらなる価値を与える成果であり、今後の赤ネギの生産・流通拡大に繋がることが期待される。

 赤ネギは葉鞘部が鮮やかな赤色を呈する長ネギ。茨城県で明治時代より県北部城里町(旧桂村)圷地区で独自に栽培されてきた。茨城県農業総合センター園芸研究所では、この在来系統をもとに、より安定的に発色し、在来系統よりも栽培しやすい品種、「ひたち紅っこ」を育成し、2007年に品種登録した。近年では、圷地区以外でも茨城県石岡市を中心に栽培されており、茨城県独自のネギ品種として生産増大が期待されている。

 アントシアニン色素はこれまで植物から700種類以上が報告されている。例えば、ブルーベリーや赤ワインなど。タマネギなどの野菜でもフラボノイドが機能性物質として多く含まれる。本研究では、茨城県特産の赤ネギ品種「ひたち紅っこ」から4種類のアントシアニンと5種類のフラボノイド成分を分離し同定した。それらの成分のうち、もっとも多く含まれているアントシアニンはこれまで自然界で報告されたことのない新しい色素であることが判明した。
 また、高い抗酸化活性が知られているフラボノイドの一種であるクェルセチンの配糖体が高濃度に含まれてた。さらに、「ひたち紅っこ」の赤色の葉鞘部と、従来の白ネギの葉鞘部の抗酸化活性をH-ORAC法で比較したところ、「ひたち紅っこ」の活性は8倍以上であることが示され、抗酸化食品としての有用性が明らかになった。

≪発表論文≫
表題:茨城県特産赤ネギ品種‘ひたち紅っこ’に含まれるフラボノイドの同定と抗酸化活性評価
著者:水野貴行・中根理沙・貝塚隆史・石川(高野)祐子・立澤文見・井上栄一・岩科司
掲載紙:園芸学研究
(一般社団法人園芸学会が出版する和文雑誌、電子版は2020年9月30日付)
URL:https://doi.org/10.2503/hrj.19.237

≪参考文献≫
貝塚隆史・鈴木雅人.2006.赤ネギ「ひたち紅っこ」の育成経過と特性.茨城県農業総合センター園芸研究所研究報告.14: 1–7.

■国立科学博物館
公式ウェブサイト:https://www.kahaku.go.jp
筑波実験植物園:http://www.tbg.kahaku.go.jp
筑波研究施設:https://www.kahaku.go.jp/institution/tsukuba/index.html
茨城県農業総合センター:https://www.pref.ibaraki.jp/nourinsuisan/nosose/cont/index.html

学研『科学と学習』の大人気ふろくだった「人体骨格模型」がリニューアル新発売

 株式会社 学研ホールディングス(東京・品川、宮原 博昭 代表取締役社長)のグループ会社、株式会社 学研プラス(東京・品川、碇 秀行 代表取締役社長)は、2020年6月18日(木)に『科学と学習PRESENTS』シリーズの新刊『人体骨格ミュージアム 光る1/6骨格模型』を発売した。

▲(「科学」の大人気ふろくだった人体骨格模型が、リニューアル新発売! 左:新発売の『人体骨格ミュージアム』、右:「科学」のふろくだった人体骨格模型。80年代まではひじやひざの関節が曲がらない仕様だった

●暗闇で光る!いろいろなポーズがつくれる!人体骨格模型の決定版

 人体骨格模型は、1973年に学研の「科学」のふろくとして登場して以来、学研の科学教材の定番人気商品。その骨格模型が、『人体骨格ミュージアム』としてリニューアル発売された。骨格模型と同じ縮尺の筋肉パネルが付くなど、体のつくりを総合的に理解できるキットになっている。

[商品概要]
『科学と学習PRESENTS人体骨格ミュージアム 光る1/6骨格模型』
監修:順天堂大学保健医療学部 特任教授 坂井建雄 編:学研プラス
価格:本体1,800円+税
発売日:2020年6月18日(木)
判型:B5変型判/24ページ(付属ガイドブック)
電子版:なし
ISBN:978-4-05-750737-8
発行所:(株)学研プラス
学研出版サイト:https://hon.gakken.jp/book/1575073700

【本書のご購入はコチラ】
・Amazon https://www.amazon.co.jp/dp/405750737X
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・セブンネット https://7net.omni7.jp/detail_isbn/9784057507378

特別天然記念物『オオサンショウウオ』のCTスキャンを実施 CT生物図鑑サイトで公開

 株式会社JMC(神奈川・横浜市、渡邊 大知 代表取締役社長兼CEO)は、大分県宇佐市からの依頼により、国の特別天然記念物に指定される『オオサンショウウオ』のCTスキャンを実施し、本日より、CTスキャンデータを掲載するWEBサイト『CT生物図鑑』で3D標本や画像を公開した。本データを活用した宇佐市との共同企画として、宇佐市内の道の駅やギャラリーでの3D標本の展示なども予定している。

1.CT生物図鑑サイトでの情報公開

 JMCが運営するCT生物図鑑は、産業用CTスキャナで3Dスキャンを行った生物のデータを公開しているWEBサイト。身近な昆虫や鳥類から、観察に顕微鏡を必要とする微生物まで、様々な生き物を3Dデータや画像で紹介することで、普段は気づけない生き物の面白さを、楽しく学ぶことができる。

 今回の共同企画では、オオサンショウウオの外観形状と骨格の2種類の3D標本や、体の内部構造を映し出した断層画像などを公開している。3D標本は、パソコンやスマートフォンなどのデバイス上で、オオサンショウウオの体を隅々まで観察することができる。また、オオサンショウウオが捕食した生物の骨なども見ることが可能で、オオサンショウウオの生態を学ぶきっかけとなるコンテンツであるとともに、被写体内部まで観察することができるCTスキャンの特性に、多くの方に触れて頂く機会となることを目指している。

CT生物図鑑 『オオサンショウウオ』ページ
https://ctseibutsu.jp/ex/giant_salamander.html

日本初、世界4例目のサンゴの人工産卵に挑戦。東大発ベンチャーがライブ配信開始

 株式会社イノカ(東京・港区、⾼倉 葉太 代表)は、2020年5月25日(月)より、サンゴを人工的に産卵させる実験をオンラインで公開。水槽の映像を24時間ライブ配信し、世界中から産卵の瞬間に立ち会える体験を提供する。

●下記URLにて、24時間無料ライブ配信中
https://coral.innoqua.jp/
●Twitterアカウントより、最新状況を実況中
https://twitter.com/innoqua_inc

ライブ配信の様子ライブ配信の様子

 今回、イノカでは独自で研究開発を進める「環境移送技術」を用い、虎ノ門にあるオフィスビル内の会議フロア一角にて、産卵実験を行っている。当該水槽は、IoTにより水温を沖縄県 久米島沖の海洋環境と同期させており、40種類を超える多種多様な生物種からなるオフィス観賞用水槽としても開放されている。

 今回の実験に成功すれば、40余りの生物種からなるサンゴ生態系を含む、観賞用途を兼ねた小型水槽内での産卵実験としては世界で初となり、ビルなどの一般的な都市空間において場所を選ばずに人工産卵が可能となるため、サンゴ研究が飛躍的に促進する見通しとなる。

●日時
6月の満月の日(2020年6月7日)から前後2週間
※2020年5月25日(月)〜6月20(土)。産卵次第終了予定。
※サンゴが産卵する可能性がある時間帯は、19:00〜24:00。

国立科学博物館 貴重な剥製コレクションをVR博物館として公開 〈THE WILDLIFE MUSEUM~ヨシモトコレクションVR~〉

 国立科学博物館(林 良博 館長)は、標本収蔵庫に収蔵されている非公開の貴重なコレクションを、自宅から楽しめるようにVR博物館として公開する。【THE WILDLIFE MUSEUMウェブサイト: https://www.kahaku.go.jp/3dmuseum/yoshimoto-vr/
】THE WILDLIFE MUSEUMのバーチャル展示室 (国立科学博物館) 国立科学博物館 地球館3F展示室「大地を駆ける生命」は、多くの哺乳類の剥製が立ち並ぶ人気の展示だ。その剥製の大半は、ハワイの実業家、故ワトソンT.ヨシモト氏(1909~2004)より寄贈された約400点の「ヨシモトコレクション」の一部だ。上野に展示されていない剥製は、通常は国立科学博物館筑波地区標本収蔵庫に収蔵されていて非公開となっている。

 国立科学博物館 地球館3階展示室「大地を駆ける生命」
• 幻の「WILDLIFE MUSEUM」をVR空間に再現(配信時間:2020年4月30日14時)
これらの非公開の剥製を自由に見学していただけるVR博物館が完成。このVR博物館は、ヨシモト氏が1992年に開館した幻の私設博物館「WILDLIFE MUSEUM」をイメージしてVR空間に再現した。
THE WILDLIFE MUSEUMウェブサイト: https://www.kahaku.go.jp/3dmuseum/yoshimoto-vr/

※「THE WILDLIFE MUSEUM」は、PCのWebブラウザまたはVRゴーグルで閲覧することができる。詳しい動作条件等はウェブサイトへ。(スマートフォンやタブレットには対応していない。)

 ヨシモト氏が博物館を作るまでの自伝的な物語など、剥製の世界を理解して楽しむための解説も充実している。
今回、公開する剥製は24体。これまで上野本館の常設展には展示されていない剥製がほとんどだ。今後、順次、新しい剥製を追加していく予定。

• THE WILDLIFE MUSEUMに展示する剥製
アイベックス、アフリカスイギュウ、アルガリ、イボイノシシ、オリビカラカル、カンジキウサギ、キルクディクディク、サーバル、サバンナダイカー、ジェレヌク、シタツンガ、スナイロワラビー、セグロジャッカル、セスジダイカー、ダマジカ、ニルガイ、ハーテビースト(全身、頭部)、ピューマ、ブレスボック、ヘラジカ、モウコガゼル、ヤギ(和名 50音順)

京大・望月教授「ABC予想」を証明、論文掲載へ

 現代数学で最も難問とされる「ABC予想」を証明したとする京都大数理解析研究所の望月新一教授の論文が、同研究所の編集する専門誌「PRIMS」(ピーリムズ)に掲載されることが決まった。ABC予想は、素因数分解と足し算・かけ算との関係性を示す命題のこと。論文は、斬新さと難解さから論文の内容チェックに8年かかったが、その正しさが認められることになった。

■ことば解説:ABC予想
 1985年に欧州の数学者が提示した整数論の問題。「a+b=c」となる互いに素な(1以外に共通の約数を持たない)正の整数a、bとその和cについて、それぞれの互いに異なる素因数の積(d)を求める。このとき「c>dの1+ε乗(εは正の実数)」となるようなa、b、cの組は「たかだか有限個しか存在しない」とする予想。ABC予想が証明されると、「フェルマーの最終定理」など他の難問も簡単に導き出すことができ、数学界で今世紀最も重要な業績になるとされ、世界の数学者が証明に取り組んでいる。

WHO表明「新型コロナウイルスはパンデミック」

 3月11日、世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は、「新型コロナウイルスはパンデミックと言える」と述べて世界的な大流行になっているとの認識を示したうえで、各国に対して対策の強化を訴えた。感染症の流行にはアウトブレイク(集団感染)→エピデミック(流行)→パンデミック(世界的な大流行)とレベルがあり今回表明したパンデミックは2009年のH1N1型インフルエンザ以来となる。WHOが過去にコロナウイルスの流行を「パンデミック」だと表現したことはなく、コロナウイルスがパンデミック宣言されるのは初めてとなる。WHOとしては、世界各地で急速に感染が拡大するなか「パンデミック」という表現を使うことで各国に対して強い危機感を持って対策を強化するよう促すねらいがあるものと考えられる。
 過去の「パンデミック」との違いは、2009年、新型インフルエンザについてWHOが当時使っていた6段階の警戒レベルで「パンデミック」を宣言したあと、各国は季節性のインフルエンザ用のワクチンの製造をパンデミックワクチンの製造に切り替え、封じ込めにあたった。実際には新型インフルエンザは感染しても軽症で済む人も多く医療機関に大勢の人たちが押し寄せるなど社会的な混乱もあった。こうしたことを教訓に、WHOは当時使っていた6段階の警戒レベルの基準を廃止し、2013年に新型インフルエンザを4段階で警戒する新たな基準を発表したが、あくまでインフルエンザを警戒する基準のため、今回の新型コロナウイルスではこの基準は使っていない。