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ハワイの語学学校2校が統合 豊泉家グループが出資、国際教育事業へ

 ハワイ・ホノルルで語学教育を提供するGlobal Village HawaiiとInstitute of Intensive English Hawaiiは、教育・運営体制を統合し、11月1日から「Global Village IIE Hawaii」として運営を始める。統合に伴い、医療、介護、生活支援などを展開する豊泉家グループが新たに出資し、運営体制に参画する。

 Global Village Hawaiiは2001年、IIE Hawaiiは1986年に創立された。新校は両校の英語教育、学生支援、人材、国際ネットワークを引き継ぐ。語学留学に加え、日本の学校や大学と連携した海外研修、大学進学準備、キャリア形成につながるプログラムの提供を目指す。

 豊泉家グループは1995年の創業以来、医療・福祉分野を中心に事業を展開してきた。2025年から学校法人の経営・運営に携わっており、今回の出資を教育事業の本格展開の一つと位置づけている。

 少子化で国内の児童・生徒市場が縮小するなか、海外研修や留学支援は教育企業が付加価値を設けやすい領域でもある。今回の統合は、語学学校同士の再編にとどまらず、異業種企業が学校運営と国際教育を新たな事業領域として捉える動きとして注目される。

神戸山手グローバル中高が教育シンポジウム開催 国際共同学習や生成AI活用の実践を報告

 神戸山手グローバル中学校・高等学校は、教育シンポジウム2026「学びを社会へ、世界へ――文部科学省をはじめとする実証事業を通して」を開催した。国際共同学習や生成AIの活用、教科横断型の教育実践を紹介するとともに、AI時代に求められる学びのあり方について議論した。

 冒頭、平井正朗校長が同校の取り組みを報告した。約600人が学ぶ同校には17カ国の生徒が在籍し、高校では海外ルーツの生徒が約36%を占める。平井校長は「英語を学ぶのではなくて、英語で学ぶ」と強調。英語を知識習得の目的ではなく、異なる背景を持つ仲間と協働し、正解が一つではない課題に取り組むための手段として位置づけていると説明した。

シンポジウムの様子

 文部科学省の「EDU-Portニッポン応援プロジェクト」では、昨年度のインド、フィリピンの学校との実践を発展させ、今年度はケニア、ガーナ、フィリピンの学校とオンラインで共同学習を推進。英語を用いて数学やプログラミング、eスポーツなどを通じて学び合う。校内でも外国人教員による英語での数学や理科の授業を、年間を通して展開している。

 また、3年目となる「DXハイスクール」事業ではプログラミング教育を推進。「読書活動推進事業」である「Global Reading Nexus Project -AI・多言語・国際協働による次世代読書活動モデルの構築-」は、AIによる要約文の添削や多言語の電子書籍、ビブリオバトルなどを取り入れている。さらに、同じメンバーで一年間、一つのテーマに取り組む「ラーニング・コミュニティ」を導入し、探究活動と大学の専門分野を結びつけた進路指導にも取り組んでいる。

 続くパネルディスカッションでは、生成AIの普及による英語教育の変化が議論された。翻訳技術が進歩する一方、AIが提示した表現から適切なものを選ぶには、言語能力や教養、基礎学力が不可欠との意見が出された。また、英語と数学などを組み合わせた授業について、文系・理系の枠を越えた学びを促し、生徒が自身の得意分野を発見する機会になるとの指摘もあった。

 平井校長は進路指導についても「大学は通過点に過ぎない」と述べ、「自分が一番得意としている分野を使って、これからのグローバル社会でどう活躍できるか」を考えることが重要だと説明。大学への合格を最終目標とするのではなく、生徒が自らの興味・関心を深め、それを将来の社会での活躍につなげられるよう、大学や企業、地域社会との連携を進めていく方針を示した。

Meshclass、外国人児童生徒向けAI日本語学習アプリの学校版を開始

 株式会社Meshclassは10月1日、外国人児童生徒の日本語学習を支援するAI学習アプリ「Meshclass」の学校向け正式版を、小中高校、教育委員会、自治体向けに提供開始した。学校生活で使う会話や学年別漢字に加え、算数・数学、理科などの授業を理解するために必要な日本語を学べる。AIとの会話練習や自動フィードバック、個別の復習問題、教員による課題配信、自動採点、学習進捗管理などの機能を備える。

 Webブラウザー、iOS、Androidに対応し、Chromebookなど学校配備端末でも利用できる。画面表示は17言語に対応する。同社によると、一般向けサービスを含む累計登録者数は10万人を超えた。

 同社が文部科学省資料をもとに示した数字では、日本語指導が必要な外国籍の児童生徒は2023年度の5万7718人から、2025年度には7万3313人へ増加した。外国人児童生徒への支援は、生活上の日本語だけでなく、教科学習や高校進学まで含む課題になっている。学習塾にとっても、日本語教育と教科指導を組み合わせたサービス需要が広がる可能性がある。 

河合塾グループ、ベトナムのVCファンドへ投資 教育・人材育成企業との提携を探索

 河合塾グループの持株会社である株式会社KJホールディングスは9月28日、ベトナムのベンチャーキャピタル、Do Venturesが運営する「Do Ventures Fund II, LP」へ投資したと発表した。投資額は公表していない。Do Venturesは2020年設立。ベトナムと東南アジアのスタートアップを対象に、シードからシリーズAを中心とした投資を行っている。重点分野にはAI、教育・人材育成、ヘルスケア、金融サービス、気候変動関連などを掲げる。

 KJホールディングスは今回の投資を通じ、Do Venturesが持つベトナムのスタートアップ市場に関する知見やネットワークを活用する。教育・人材育成分野を中心に現地企業との接点を築き、将来の事業提携や直接投資、新たな教育事業の展開につなげる方針だ。河合塾グループはベトナムを、経済成長と中高所得層の増加に伴って教育需要の拡大が見込まれる重点市場の一つに位置付けている。教育企業の海外進出では、現地校の開設や教育サービスの直接展開に先立ち、ファンドへの投資を通じて市場情報と提携候補を得る手法も選択肢となる。河合塾グループが今後、どの教育領域で現地企業との提携や投資を具体化するかが注目される。

「トビタテ!留学JAPAN」第2ステージ 2028年度まで延長、850人を募集

 文部科学省と日本学生支援機構は10月1日、官民協働海外留学支援制度「トビタテ!留学JAPAN」の第2ステージを1年間延長し、2028年度まで実施すると発表した。2027年度に留学を開始する「新・日本代表プログラム」では、高校生等600人、大学生等250人の計850人を募集する。高校生等対象の第12期は、STEAM探究140人、スポーツ・芸術探究120人、マイ探究210人、社会課題探究130人の4コース。留学期間は14日以上1年以内で、2027年7月10日から2028年3月31日までに開始する。

 大学生等対象の第19期は、イノベーター、STEAM、ダイバーシティの3コースで募集する。留学期間は28日以上1年以内である。

 支援内容には月額12万円または16万円の奨学金と留学準備金などが含まれる。2026年9月1日時点で、110社・団体から計46・8億円の支援が集まっている。

 高校生の海外留学経験は、総合型選抜や探究活動の成果として活用される可能性がある。学習塾や進路指導機関には、制度周知に加え、留学計画、応募書類、帰国後の進路設計を支援する役割が考えられる。

ワンダーファイ、カンボジアの幼小中一貫校設立に参画 2027年8月開校

 ワンダーファイは9月25日、同社が運営に参画するJapanese International School Phnom Penhが、カンボジア・プノンペンに幼稚園、小学校、中学校の一貫教育を行う新キャンパスを開校すると発表した。開校は2027年8月を予定し、9月22日に起工式を実施した。新キャンパスはプノンペンのミエンチェイ区にある約2ヘクタールの敷地に建設する。文部科学大臣による在外教育施設認定を目指す日本人学校と、国際バカロレア認定を目指す幼小中一貫のインターナショナルスクールを同一敷地に設ける。

 教育面では、国際バカロレアの探究学習と日本式の理数基礎教育を組み合わせる。既存のJISPP幼稚園は2025年に国際バカロレア候補校となっており、正式認定に向けた手続きを進めている。

 発表では、認定済みの日本人学校と国際バカロレア認定の幼小中一貫校を併設するモデルを「世界初」としているが、これはJISPPによる調査に基づく。出資額、ワンダーファイの具体的な運営範囲、定員や学費は明らかにしていない。教育企業が教材提供から学校運営へ事業領域を広げる海外展開例として、今後の運営体制と募集状況が注目される。

公文、モンゴルで公文式学習を正式展開 5校約700人が学習開始

 株式会社公文教育研究会は9月15日、United Focus LLC(ユナイテッドフォーカス)とライセンス契約を結び、モンゴルで公文式学習を正式に展開すると発表した。契約期間は5年間。2026年9月からウランバートル市内の5校で、約700人の児童・生徒が学習を始める。

 授業では、タブレットを使うデジタル形式の学習サービス「KUMON CONNECT」を活用し、算数・数学を提供する。公文はユナイテッドフォーカスに対し、モンゴル国内の学校等で公文式学習を提供するライセンスを付与する。

 正式展開に先立ち、2025年4月にはクンズ校の小学2~4年生約120人、同年9月にはモンゴルアルダー校の小学3年生約120人を対象にパイロット導入を実施。約1年間の検証を経て、導入校を5校に広げた。

 今回の取り組みは、現地企業とのライセンス契約、学校導入、デジタル教材を組み合わせた海外展開である。国内教育企業にとっても、教室物件や講師配置への依存を抑えながら、現地の教育機関を通じてサービスを広げる事業モデルとして注目される。

J PREP、理系進学・金融・海外留学を学ぶキャリアセミナーを開催

 英語塾「J PREP」を運営するJ PREP株式会社は、小学5年生から高校3年生までの塾生を対象に、進路や将来の仕事を考える特別キャリアセミナーを全3回開催した。7月30日、8月7日、同24日に、J PREP渋谷校本館のイベントホールで実施した。

 第1回は「理系の世界」をテーマに、理系に進んだ先に広がる学問やキャリアを紹介。第2回では、グローバル金融の分野で30年の経験を持つ登壇者が、国際的なビジネスの現場における英語の役割を解説した。第3回は「J PREPから世界へ」と題し、海外で学び、活動する経験者が留学や進路選択について自身の体験を伝えた。

 各回では、英語学習や論理的思考力が実社会でどのように生かされるかを取り上げ、登壇者と生徒が直接対話する機会も設けた。語学の習得に加え、生徒が興味のある分野や将来の選択肢を具体的に考えることが狙いだ。

 同社は今後も、塾生を対象としたキャリアイベントや進学説明会、卒業生による合格報告会などを開催するとしている。

明光ネットワークジャパン、日越EPA訪日前日本語研修を6年連続受託

 明光ネットワークジャパンは、経済連携協定(EPA)に基づき日本に受け入れるベトナム人看護師・介護福祉士候補者向けの訪日前日本語研修事業について、令和8・9年度の実施団体として外務省より選定された。受託は6年連続となる。

 同事業は、2026年12月から2028年3月まで、ベトナム政府が選定するハノイ市内または近郊の研修施設で実施される予定。対象は第15陣の候補者で、日本語能力試験(JLPT)N3合格、日本式看護・介護の専門知識や技能の習得、日本社会や職場への適応力の養成を目標に掲げる。

 同社は、個別指導塾「明光義塾」で培った教育ノウハウを活用し、日本語研修を通じて、自ら考え行動できる人材の育成を支援する。医療・介護分野における日本とベトナムの連携強化にもつなげる考えだ。

 ベトナムでは、2022年に現地法人MEIKO NETWORK VIETNAM COMPANY LIMITEDを設立。日本での就職や日系企業での就業を目指す人材に対し、実践的な日本語教育を提供している。言語だけでなく、日本のビジネス現場で必要となる考え方や職場で使える日本語の定着にも力を入れる。

 グループ会社の明光キャリアパートナーズでは、外国人材紹介や自治体と連携した日本語教育事業も展開している。特定技能人材の紹介実績は1300名以上、取引企業数は100社以上に上り、多言語で入社前から入社後までの伴走支援を行っている。

 同社は、ハノイ大学や社会医療法人愛仁会とも連携し、現地での日本語教育や日本式看護・介護の理解促進を進めてきた。教育と人材育成を軸に、外国人材の成長と日本での定着を支える取り組みとして、今後の展開が注目される。

スプリックス、エジプト教育省と「TOFAS Excellence Awards」開催

 スプリックスは、エジプト・アラブ共和国教育・技術教育省と共同で、ICT・AI・プログラミング教育の成績優秀者を表彰する「TOFAS Excellence Awards」をエジプト・カイロで開催した。全国の高校1年生約100万人を対象にした教育カリキュラムの学習成果を、国際基礎学力検定「TOFAS Programming」で評価した。

 イベントには、全国8つの県から選抜された高校1年生や学校関係者ら約600人が参加した。成績優秀者の表彰に加え、高校生がプログラミングの知識を活用して企画・開発したプロジェクト作品も紹介された。優秀者には、日本およびエジプト企業での就労体験型インターンシップの機会も授与された。

 エジプト教育省とスプリックスは2025年、全国の高校生を対象としたICT・AI・プログラミング教育プログラムの導入に関する包括的協力覚書を締結。日本式カリキュラムとTOFASの導入を進めてきた。初年度は高校1年生約100万人が、コンピュータの基礎、ネットワーク、情報リテラシー、JavaScript、HTML・CSSなどを学んだ。

 TOFASには広島大学も監修・学術協力として参画し、評価の客観性や信頼性の向上を図っている。今後は高校2年生以降を対象に、Pythonやデータサイエンスの学習を展開するほか、2026年9月からは職業教育学校にもICT・AI・プログラミング教育カリキュラムを導入する予定だ。

 スプリックスは、TOFASを世界50カ国以上で展開しており、累計受検者数は1500万人を超える。エジプトでの取り組みを起点に、日本式ICT・AI教育と国際的な学力評価を組み合わせた人材育成モデルを、中東・北アフリカ地域へ広げていく考えだ。