Category: 塾ニュース|受験

都立高校入試、内申点を使わない「10:0」判定を北園・武蔵野北で併用 2027年度は計3校

 東京都教育委員会は9月17日、2027年度東京都立高等学校入学者選抜実施要綱・同細目と、入学者選抜検討委員会の報告書を公表した。学力検査の得点と調査書点の比率について、「7:3」と「10:0」の両方で算出し、高い方を選考に用いる方式を、新たに北園高校と武蔵野北高校の全日制課程普通科で実施する。

 都立高校の全日制課程では、学力検査に基づく選抜における学力検査点と調査書点の比率を原則として「7:3」としている。新方式では、受検者ごとに従来の「7:3」で算出した得点と、調査書点を含めず学力検査点だけで算出する「10:0」の得点を比較し、受検者にとって高い方を合否判定に使用する。内申点を一律に不使用とする制度ではなく、従来方式と学力検査点のみの方式を併用する仕組みである。第二次募集を行う場合は、「6:4」と「10:0」で算出した得点を比較する。

 同方式は、困難を抱える生徒の多様なニーズに対応する「受入環境充実校」として改編された深沢高校で、2026年度入試から導入された。今回、北園高校と武蔵野北高校が加わることで、2027年度の実施校は計3校となる。

 入学者選抜検討委員会は、「7:3」と「10:0」を併用する方式について、受検者の多様なニーズに応えられる選抜方法の一つと評価した。今後も成果や課題を検証するとともに、受検者一人ひとりの可能性をより適切に評価する観点や地域バランスなどを踏まえ、他校への展開を検討する。

 このほか、国際高校の国際バカロレアコースでは、9月入学生徒の選抜を廃止し、4月入学生徒の選抜に一本化する。推薦に基づく選抜は2027年1月26、27日に実施し、2月2日に合格発表を行う。学力検査に基づく第一次募集は2月21日に実施し、合格発表は3月1日を予定している。

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2027年大学入試、女子枠は国公立42大学53学部 東進進学情報が改革動向を整理

 株式会社ナガセは10月19日、「東進進学情報vol.532」で2027年の大学教育・入試改革を公表した。大学の新課程、理工系女子枠、入学金負担軽減策など、進路指導に影響する変更をまとめている。

 2027年大学入学共通テストは1月16、17日に実施する。出題教科・科目、試験時間、配点の基本的な枠組みは2026年から変更しない。

 大学の新課程では、東京大学が2027年9月、学士・修士一貫の5年制課程「カレッジ・オブ・デザイン」を開設する予定だ。募集は100人で、授業は英語で行う。東北大学は同年4月、学部の枠を設けない「ゲートウェイカレッジ」を創設し、Ⅰ期88人、Ⅱ期90人を募集する。

 国公立大学の女子枠は、2027年度に42大学53学部で実施される予定。九州大学工学部、横浜国立大学理工学部、静岡大学工学部などが新たに導入する。芝浦工業大学は女子枠の募集人員を124人から182人へ拡大する。

 入学金の二重払い問題では、私立大学・短期大学836校のうち210校、25%が負担軽減策を実施または検討している。このうち39校は2027年度入試から対応する予定だ。

 女子枠の拡大や学部横断型課程の新設は、従来の偏差値や学部分類だけでは説明しにくい進路選択を増やす。学習塾には、選抜方法だけでなく教育内容、入学時期、学位取得までの仕組みを含めた情報提供が求められる。

福岡県立高校入試、第2志望校制度を全日制全校へ拡大 2027年春の一般選抜から

 福岡県教育委員会は、令和9年度(2027年度)県立高校一般入学者選抜で、第2志望校制度の対象を全日制県立高校の全校に広げる。中学生の進路選択の幅を拡大し、県立高校を志願しやすい環境を整えることが目的だ。

 制度を利用できるのは、全日制県立高校を第1志望とする受験生である。特色化選抜や推薦入学者選抜などは対象外となる。第2志望校は県内全域から選ぶことができ、第1志望校とは異なる学科、コース、系への志願も可能となる。

 選考は、第1志望校で合格とならず、第2志望校に欠員が生じた場合に限って実施される。学力検査結果などは第1志望校から第2志望校へ送付されるため、受験生が改めて願書を提出したり、学力検査を受けたりする必要はない。

 学習塾にとっては、単に第2希望を記入させる制度ではなく、各校の募集定員、志願倍率、通学圏、欠員発生の可能性まで踏まえた出願指導が求められる。県内全域から志願できるため、従来の地域区分を越えた高校選択が増える可能性もある。私立高校を含めた併願戦略や、保護者への制度説明も今冬の進路面談における重要事項となりそうだ。

2027年度国公立大入試、総合型選抜は161大学 学校推薦型は174大学・531学部

 文部科学省は10月14日、2027年度の国公立大学入学者選抜の概要を公表した。総合型選抜は161大学・582学部、学校推薦型選抜は174大学・531学部で実施される予定だ。各大学が2026年7月末までに公表した入学者選抜要項などを集計した。

 入学者選抜を実施する国公立大学は180大学・647学部で、前年から1大学、7学部増えた。内訳は国立が81大学・417学部、公立が99大学・230学部。募集人員は国公立全体で13万1325人となり、前年の13万813人から512人増加した。

 総合型選抜の実施大学数は前年と同じ161大学だったが、実施学部は5学部増えた。国公立大学全体に占める割合は大学数で89・4%、学部数で90・0%となる。

 学校推薦型選抜は前年より1大学、10学部増加した。実施率は大学数で96・7%、学部数で82・1%。公立大学では98大学・223学部が実施し、大学数では99・0%に達している。

 総合型・学校推薦型選抜の実施範囲が広がることで、塾や予備校には、高校1、2年生からの評定対策、探究活動の整理、志望理由書、小論文、面接指導を一般選抜対策と並行して提供する体制が一段と求められる。なお、数値は7月末時点で、その後変更される可能性がある

国立教育政策研究所、全国学力調査の問題アーカイブを公開 過去問題や授業例を検索可能に

 国立教育政策研究所は10月6日、全国学力・学習状況調査の問題や関連資料を検索・閲覧できる「教科に関する調査問題アーカイブ」を公開した。過去の調査問題に加え、正答例、解説資料、調査結果報告書、授業アイデア例などを一つのページから確認できる。

 アーカイブでは、小学校と中学校、実施年度、教科を選択して資料を検索できる。公開時点では、2021年度から2025年度までに実施された国語、算数・数学、理科、英語の調査問題などが収録されている。

 全国学力・学習状況調査は、平均正答率や都道府県別の結果が注目されやすい。一方、個々の問題には、学習指導要領で求められる資質・能力や、児童生徒がつまずきやすい点を把握するための意図が反映されている。

 学習塾にとっては、入試問題とは異なる視点から、思考力、記述力、資料活用力を測る問題を研究できる。教材作成や授業改善に加え、講師研修で出題意図や誤答傾向を検討する際の基礎資料としても活用できそうだ。

教科調査問題アーカイブ:国立教育政策研究所

2027年度私立大学入試 慶應経済で小論文休止、中央大学はスポーツ情報学部新設

 株式会社ナガセは10月2日、2027年度の主要私立大学入試の変更点をまとめた「東進進学情報 vol.531」を公表した。一般選抜10大学、特別選抜13大学、英語民間試験利用例12大学を整理している。慶應義塾大学経済学部の一般選抜では小論文を休止し、A方式の数学とB方式の地理歴史について試験時間と配点を拡大する。総合政策学部と環境情報学部は、外国語の出題範囲を英語のみに変更する。

 早稲田大学政治経済学部は、共通テストを利用する一般選抜の外国語を英語のみに変更する。新設では、上智大学理工学部のデジタルグリーンテクノロジー学科が定員50人、青山学院大学の統計データサイエンス学環が60人、中央大学スポーツ情報学部が295人を予定する。

 関西大学は共通テスト利用入試の前期で13学部に8科目型を追加。立命館大学理工学部機械工学科はコース別募集へ変更し、同一試験日に同一学部内の2コースへ出願できる制度を新設する。

 入試科目の休止や配点変更は、塾の指導時間配分や受講科目の提案に直接影響する。各大学・学部の正式な募集要項を確認した上で、模試判定、過去問演習、併願設計を早期に更新する必要がある。

CBTソリューションズ、大学入試CBTの導入支援を強化 全国47都道府県・300会場超を活用

 株式会社シー・ビー・ティ・ソリューションズは9月11日、大学入試のCBT化を検討する大学向けに、特設サイト「大学CBT入試」を公開した。全国47都道府県・300会場超のテストセンター網を活用し、会場準備や試験監督、受験生対応、オンライン申込、自動採点、受験者情報の管理までを一括して支援する。

 同社は国家試験や民間検定など400団体以上の試験運営を受託してきた。今回のサイトでは、大学入試にCBTを導入する利点として、運営負担の軽減、受験者の利便性向上、出題問題の品質向上を挙げ、導入までの流れや受験上の配慮、セキュリティ対策などを掲載した。

 大学側にとって、紙の問題や答案の輸送・保管、会場と監督者の確保は大きな負担となる。地方の受験生も自宅に近い会場を選べるようになれば、移動や宿泊費を抑えられる可能性がある。

 今回の発表は支援サービスの案内であり、新たな導入大学や利用料金は公表されていない。一方、大学入試でCBTが広がれば、学習塾や予備校にも、パソコン上での問題演習、操作への習熟、受験会場を踏まえた出願指導が求められる。今後は採用大学と対象選抜の広がりが焦点となる。

教育測定研究所、「英検Jr.®」団体向け情報サイトを公開

 株式会社EduLabのグループ会社、株式会社教育測定研究所は9月8日、児童向け英語テスト「英検Jr.®」オンライン版の団体利用に関する情報サイトを公開したと発表した。サイト自体は9月1日に公開されている。対象は英会話教室、幼稚園、学童、学習塾などで、BRONZE、SILVER、GOLDの各テストについて、実施形式、料金、申し込み方法、活用事例、よくある質問をまとめた。1人から申し込むことができ、教室と自宅のいずれでも受験できる。

 同社によると、オンライン版とペーパー版を合わせた導入団体は、2026年2月時点で1500団体を超える。受験後には成績表や証明書が発行され、英語学習の到達度確認や継続学習の目標設定に使える。幼児・小学生向け英語教室では、学習成果を保護者にどう示すかが継続率にも関わる。外部テストを授業や面談に組み込む動きが広がれば、英語指導そのものに加え、評価結果の説明や次の学習目標を提示する設計が競争要素となる可能性がある。

文科省が2027年度開設予定の大学・学部設置届出(5月分)を公表、京都産業大など14校が受理

 文部科学省は2026年7月24日、2027年度(令和9年度)開設予定の大学の学部等の設置届出(5月分)を公表した。京都産業大学など、14校の届出が受理された。

 公私立の大学の学部・学科の設置、大学院の研究科・専攻の設置および課程の変更にあたって、学位の種類や分野を変更しない要件に該当すれば、あらかじめ文部科学大臣に届け出ることで、認可を要せず設置することができる。

 2026年5月分として設置届出が受理されたのは、私立大学の学部の設置5校、学部の学科の設置4校、大学院の研究科の設置2校、大学院の研究科の専攻の設置または課程の変更3校の計14校。公立大学の設置届出はなかった。

 私立大学の学部設置では、東洋学園大学が国際共創学部現代コミュニケーション学科(入学定員150人)、東海学院大学が健康科学部健康科学科(入学定員130人)を設置する。八戸工業大学は総合情報学部総合情報学科、先進工学部先進工学科、デザイン工学部デザイン工学科、十文字学園女子大学は文学部文芸文化学科、心理学部心理学科、教育学部幼児教育学科および児童教育学科、大阪樟蔭女子大学は教育学部子ども教育学科を新設する。

 私立大学の学部の学科設置では、京都産業大学が現代社会学部心理学科を開設する。入学定員は100人。このほか、北海道情報大学が総合情報学部情報理工学科、東海学院大学が人間関係学部心理学科と地方創成学科、南九州大学が環境園芸学部地域創成学科を設置する。

 大学院では、日本体育大学大学院と東京医療保健大学大学院が、研究科を設置。日本大学大学院と崇城大学大学院が研究科の専攻設置、東洋英和女学院大学大学院が研究科の課程変更を行う。

 2026年5月分の設置届出一覧は、文部科学省のWebサイトから閲覧できる。

志願したい大学、7エリア中6エリアで私大が1位 リクルート進学総研「進学ブランド力調査2026」

 リクルート進学総研は、高校生の大学選びの動向をまとめた「進学ブランド力調査2026」の結果を発表した。全国を7エリアに分けた「志願したい大学」ランキングでは、関東甲信越、東海北陸、関西、北海道、東北、九州沖縄の6エリアで私立大学が1位となった。

 国立大学が1位となったのは中四国エリアのみだった。関西では近畿大学が初の単独1位、北海道では北海学園大学が初めて1位となり、私立大学への関心の高まりがうかがえる結果となった。

 国公立・私立の志向では、「国公立の大学に行きたい」とする層が前年の46%から44%に低下した。一方、「私立の大学に行きたい」とする層は41%から42%へ微増し、国公立志向との差が縮まった。

 進学先を検討する際に重視する項目では、「学びたい・興味ある学部や学科がある」が57%で最も高く、「就職に有利である」が38%、「学生生活が楽しめそう」が37%で続いた。前年に高かった「交通の便が良い」は31%に下がった。

 調査は、2027年3月卒業予定の高校3年生を対象に実施し、大学進学希望者1万5263人を集計した。高校生の大学選びでは、通いやすさ以上に、学びの内容や将来の進路につながる実利性を重視する傾向が強まっている。