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私立大志願者数は前年比9%増の360万人 共通テスト利用やセット出願が増加の要因

 駿台予備学校は4月、2026年度の私立大学入試状況に関する分析結果を発表した。全私立大学の志願者数は、前年度と比較して約9%増の360万人前後となる見込みだ。一般選抜においては、大学独自の一般方式と共通テスト利用方式のいずれも志願者が増加しており、受験生の併願意識の高まりが鮮明となっている。

 同校が集計した私立231大学の一般選抜志願者数は、約312万人(前年度対比指数109)に達した。この増加の背景には、受験生の併願費用を抑える軽減制度の普及や、一度の出願で複数の選抜方式に登録できる「セット出願」の導入拡大といった、大学側の募集戦略が奏功していることが挙げられる。
 方式別の動向をみると、共通テスト利用方式において、成績中下位層での敬遠傾向は見られるものの、国公立大学を第一志望とする層を中心に併願校を増やす動きが目立った。さらに、新規に同方式を導入する募集単位が増えたことも、全体の志願者数を押し上げる要因となったという。大学入試のデジタル化や制度の複雑化が進む中で、志願者数の増加は私立大学間の競争がさらに激化していることを示唆している。

全国732大学の入試結果が公開 国立大医学部や私立文系学部で高倍率が目立つ

 旺文社の入試情報サイト「大学受験パスナビ」は、全国732大学の2026年度入試結果(倍率)を公開した。同サイトでは偏差値や入試科目に加え、合格最低点などの詳細なデータを、都道府県や学部学科ごとに検索することが可能となっている。
 国立大学の動向をみると、東北大学の一般選抜では理学部が5・4倍で最も高く、次いで経済学部が4・4倍となった。東北地方の他大学では、秋田大学医学部の9・6倍、山形大学医学部の5・8倍など、依然として医学部が突出した高倍率を維持している。また、公立大学では東京都立大学の理学部が6・2倍、大阪公立大学の工学部が5・8倍を記録し、都市部の公立校への根強い人気がうかがえる。

 私立大学においては、青山学院大学の経済学部が6・7倍と高い水準を示した。関西圏では、関西大学の商学部や経済学部が5倍を超える一方で、理工系学部は3倍前後にとどまるなど、学部間での人気に開きが見られた。これらのデータは、志望校選びだけでなく、共通テストの得点率や合格最低点と照らし合わせることで、より精度の高い受験対策に活用されることが期待されている。

東京理科大の高校別合格者数ランキング 千葉勢が上位を席巻、キャンパス立地が影響か

 大学通信が順次公開している2026年度入試の大学合格者高校別ランキングにおいて、東京理科大学の一般選抜合格者数で千葉県立船橋高校が1位(240人)となったことが分かった。続く2位には市川高校(230人)、3位には埼玉県の栄東高校(218人)がランクインし、上位3校を千葉・埼玉の有力校が占める結果となった。

 4位以下のランキングをみても、渋谷教育学園幕張(214人)、東邦大学付属東邦(208人)、東葛飾(200人)、県立千葉(191人)と千葉県の高校が上位10校のうち6校を席巻している。この背景には、同大学の野田キャンパス(千葉県野田市)や葛飾キャンパス(東京都葛飾区)が、千葉・埼玉・茨城方面からのアクセスに極めて優れているという立地条件が、受験生の志望動向に強く影響しているものとみられる。
 4月10日に発表された確定データによると、同大学の2026年度入試は志願者6万511人に対し、合格者は1万8503人で、倍率は3・3倍であった。11位以下には東京都の日比谷や西、開成といった全国屈指の進学校も名を連ねているが、最上位層の顔ぶれからは、通学圏内の優秀な生徒層を確実に集めている実態が浮き彫りとなった。
 大学通信のWebサイトでは、全国のおもな国公私立大学の2026年度合格者高校別ランキングを載せている。

国公立大一般選抜、志願者減続く 推薦拡大で四国・北陸は増加

 株式会社ナガセは4月17日、大学入試情報誌「東進進学情報 vol.519」を公表し、2026年度国公立大学一般選抜の志願動向を発表した。総合型選抜・学校推薦型選抜の拡大に伴い、一般選抜の募集定員縮小や後期日程の廃止が進み、全体の志願者数は前年を下回った。

 発表によると、2026年度の国公立大一般選抜の志願者数は前年比97.8%。内訳は国立大が98.3%、公立大が96.8%だった。国公立大全体の志願倍率は4.3倍となった。

 地域別では減少傾向が続く中、四国は前年比105.7%で3年連続増、北陸は同104.2%で2年連続増となり、地方圏でも一部地域で志願者増がみられた。

 学部系統別では、外国語系が3年連続で増加し、法・政治系も2年連続で増加。一方、薬学系と家政・生活系は3年連続減、医学系も2年連続減となった。前年に人気を集めた総合・情報系は前年比91.0%と反動減がみられた。

 大学入学共通テストの志願者数は49万6237人で、前年から1066人増加した。東進の推計による総合平均点は、文系6教科8科目で593点、理系6教科8科目で600点だった。

 ナガセは、18歳人口減少や推薦系入試へのシフトが進む中、志望校・学部の動向を複数年で確認する重要性が高まっているとしている。

北海道立高入試、2028年度から内申書の「出欠の記録」を削除へ 道外受入れ枠の拡大も推進

 北海道教育委員会は3月30日、2027年度(令和9年度)北海道立高等学校入学者選抜の日程と、入試改善の基本方針を公表した。一般入試の学力検査は2027年3月3日に実施され、合格発表は3月16日に行われる。また、大きな変更点として、2028年度(令和10年度)入試から個人調査書(内申書)の「出欠の記録」欄を削除する方針が示された。

 日程の詳細については、推薦入試の面接を2027年2月9日、一般入試の学力検査を3月3日、追検査を3月10日に実施する。今回の改善方針では、道外からの入学者受入れ拡大も柱の一つに据えられた。2027年度入試から「道外受入れ枠」を拡大する実証事業を導入し、積極的に取り組む高校を特例校に指定する計画だ。
 注目される個人調査書の様式変更については、すでに2026年度入試の実施要項において「出欠の記録を選抜資料として使用しない」と明記されたことを踏まえた措置となる。選抜に必要な事項のみを記載すべきという観点から、2028年度入試より当該欄を完全に削除し、入試事務手続きの簡素化を図る。
 このほか、連携型中高一貫教育に準じる教育を行う義務教育学校と高校の間でも、道教委との協議を経て連携型入学者選抜を実施できるよう対象校を拡大する。さらに、2027年度入試からは連携中学校の生徒の進路動向に基づき、連携型推薦入試の実施可否を柔軟に判断できるよう要件を緩和するなど、地域の実情に合わせた制度改善を進めていく。

■2027年度北海道立高等学校入学者選抜日程
推薦入学面接日:2027年2月9日(火)
学力検査日:2027年3月3日(水)
追検査日:2027年3月10日(水)
合格発表日:2027年3月16日(火)

私大志願者数、桜美林大が増加数トップ

 2026年度私立大学入試で、志願者数の増加が最も大きかったのは桜美林大学だった。前年から2万3132人増え、5万2796人となった。学部再編や入試方式の見直し、年内入試拡大の反動などが背景にあるとみられる。

 増加数2位は日本大学で1万9670人増の11万1902人。3位は近畿大学で1万7263人増の17万4789人となり、大規模総合大学の人気の強さが際立った。

 4位は摂南大学で1万4707人増。前年比234.1%と上位20校の中で最も高い伸び率となった。5位は芝浦工業大学で1万4649人増となり、理工系人気の継続を示した。

 代々木ゼミナールのWebサイトでは、私大の出願状況や志願者数上位30校、志願者数増加上位20大学などを掲載している。各大学ごとの志願状況も確認できる。

【訂正】4月17日に掲載いたしました「2026年度私立大学入試、武蔵大など6大学で志願者が1000人以上減少 代ゼミが調査結果を公表」におきまして、大正大学の2026年度入試における志願者数に誤りがございました。

正しい内容は以下の通りです。

誤:志願者数 6,879人(前年差 ▲1,065人)
正:志願者数 8,578人(前年差 +634人)

誤記によりご迷惑をお掛けしました方々に、この場を借りて深くお詫び申し上げます。

龍谷大学、先端理工学部を「理工学部」へ名称変更 2027年度、4学部連携の新体制へ

 龍谷大学は3月16日、現在の先端理工学部を2027年4月から「理工学部」へと名称変更すると発表した。今回の変更は同年度に予定されている大規模な学部再編に伴うもので、自然科学系4学部の連携を強化し、新たな教育・研究体制を構築することを目的としている。

 今回の再編では、先端理工学部の課程を改組し、「環境サステナビリティ学部(仮称)」および「情報学部(仮称)」を新設する。これにより、現在の瀬田キャンパスは、理工学部、農学部、環境サステナビリティ学部、情報学部の4つの自然科学系学部が集結する新体制へと移行する。キャンパス名についても、2027年4月より「びわ湖大津キャンパス」へと名称を変更する予定だ。
 同大学の理工学教育は1989年に開設された前身の理工学部から始まり、2020年には全国の理工系学部で初となる課程制を導入した先端理工学部へと発展してきた。名称変更後も、実験・実習を重視する伝統や分野横断型の学びを継承する。新体制下では、学部の垣根を超えた連携を通じて、学生が主体的に社会課題に挑む実践的な教育環境をさらに強化していく。
 新名称の理工学部には、数理・情報科学、電子情報通信、機械工学・ロボティクス、応用化学の4課程を設置する。各課程の専門性を維持しつつ、課程間の連携による幅広い学びを促進する方針だ。今回の組織改編により、同大学の自然科学領域における理工学分野の役割を明確化し、社会に向けてより分かりやすく情報発信を行うとしている。

法政大学と東京家政学院が連携強化、中学校・高校は2027年度から法政系列へ

 法政大学と学校法人東京家政学院は3月25日、連携強化に関する基本合意書を締結したと発表した。この提携に基づき、2027年4月から東京家政学院中学校・高等学校は法政大学の系列校となり、校名を「法政大学千代田三番町中学校・高等学校(予定)」へと改称する方針だ。

 新設校では、東京家政学院が培ってきた「知識、技術、徳性」を養う建学の精神と、法政大学憲章が掲げる理念「自由を生き抜く実践知」を融合させた教育を展開する。両法人はこれらの指針を基盤とし、変化の激しい現代社会において未来を切り拓くことができる、創造的な人材の育成を目指していく。
 具体的な教育連携としては、大学間の単位互換制度の強化や、高校から法政大学への進学における学校推薦型選抜の拡充が検討されている。また、将来的には男女共学化も視野に入れており、詳細については今後、両法人が設置する「(仮)連絡協議会」において具体的な協議が進められる予定となっている。
 千代田区および町田市にキャンパスを有する両法人は、これまでも地域コンソーシアムを通じて協力関係を築いてきた。今回の合意を契機に、法人の枠を超えたさらなる教育・研究体制の発展が期待されている。

共通テスト難化で安全志向強まる 河合塾が国公立大志願状況を分析

 河合塾は、2月25日から始まる2026年度国公立大学一般選抜(2次試験)の志願動向を分析し、教育関係者向けサイト「Kei-Net Plus」で公表した。1月実施の大学入学共通テストの難化を受け、難関大を中心に志願者が減少するなど、受験生の安全志向が強まっていると指摘している。

 前期日程の志願者数は23万5,310人で前年比100%と前年並みを維持し、志願倍率も2.8倍で横ばい。一方、後期日程は前年比96%、中期日程は同95%と減少した。例年高倍率となる後期・中期日程への出願を控える動きがみられ、共通テストの難化が影響した可能性がある。

 大学グループ別では、難関10大学および準難関・地域拠点大の前期日程志願者数が前年比98%と減少。他方、それ以外の大学では志願者が増加した。共通テストで思うように得点できなかった受験生が、合格可能性を重視して出願校を変更した状況がうかがえる。

 難関10大学の前期日程志願者数は5万5,133人で前年比98%。大学別では東京科学大学が前年比87%と大きく減少した。理工系学院で第1段階選抜の予告倍率が引き下げられ、通過者数が絞り込まれることへの警戒感が影響したとみられる。医療系学科でも志願者減が目立った。

 一方、大阪大学(103%)、一橋大学(104%)、北海道大学(104%)は志願者が増加し、難関大の中でも動きに差が出た。

 河合塾は、難関大を含む志望動向や地区別・学部系統別の詳細分析を「Kei-Net Plus」で公開している。共通テスト概況分析や主要私立大の志願状況も順次公表する予定だ。

都立全日制高校の第1志望割合が減少令和8年度志望予定調査、私立・国立志向の広がりも

 東京都教育委員会は、「令和8年度 都立高校全日制等志望予定(第1志望)調査」の結果を公表した。本調査は、都立高校などへの進学志望状況を把握し、進路指導の基礎資料とすることを目的に、1976年度から継続して実施されている。

 調査は2025年12月12日時点で実施され、都内の区市町村立中学校および義務教育学校608校に在籍する卒業予定者77,555人を対象とした。

 結果によると、国立・私立・他県公立を含む全日制高校への進学志望率は88.04%となり、前年度(88.02%)から0.02ポイント増加した。一方、志望者数は68,283人で、前年度から246人減少している。

 このうち、志望校を決定している全日制高校志望予定者の中で、都立全日制高校を第1志望とする割合は65.79%となり、前年度の66.97%から1.18ポイント低下した。人数ベースでも44,704人と、前年度比で1,016人減少しており、都立全日制志向の後退が数値上明確になった。

 全日制高校全体の進学志望率がほぼ横ばいで推移する中、都立高校の割合が低下していることから、私立高校や国立高校、都外公立高校への志望分散が進んでいる可能性がうかがえる。都立高校の魅力向上策や、学校選択の動向を踏まえた進路指導の重要性が、今後あらためて問われそうだ。

 調査結果の詳細は、東京都教育委員会が公表した資料(PDFおよびExcel)で確認できる。

https://www.metro.tokyo.lg.jp/information/press/2026/01/2026010707