Category: 塾ニュース|受験

リザプロ、学校教員向け無料勉強会を全国5会場で開催 推薦・総合型選抜と探究指導のあり方を考える

 リザプロ株式会社は、推薦入試・探究学習領域に特化した情報プラットフォーム「未来図」で、学校教員向けの無料勉強会を全国5会場で開催する。7月25日の岡山会場を皮切りに、大阪、東京、仙台、博多で実施する。

 大学入試では、推薦入試や総合型選抜の比重が高まり、生徒が高校生活で何に取り組み、どのような問題意識を持ち、大学で何を学びたいのかを伝える力が求められている。学校現場では、志望理由書や面接、小論文の指導に加え、探究学習の成果を進路選択や出願準備にどう結びつけるかが課題となっている。

 勉強会では、推薦・総合型選抜を取り巻く変化や、志望理由書・面接・小論文指導のポイント、探究学習と進路指導の接続、学校全体での指導体制づくりなどを扱う。単なる入試情報の整理にとどまらず、生徒の経験や関心を進路選択に結びつけるための声かけや伴走のあり方を考える内容とする。

 対象は、高等学校・中学校等の教員、進路指導担当者、探究学習担当者、学校管理職。参加費は無料で、会場開催形式で行う。

 推薦・総合型選抜の拡大に伴い、進路指導は出願直前の対策から、高校生活全体を通じた経験の整理と意味づけへと変わりつつある。探究学習と入試指導をどう接続するか、学校現場の実践力が問われることになりそうだ。

2027年度新増設はデジタル・半導体へシフト、豊橋技科大の大規模統合や4私大の募集停止など再編加速

 河合塾がまとめた2027年度の大学新増設・改組動向(6月時点)によると、18歳人口の減少や社会ニーズの急変を背景に、全国の国公私立大学で大規模な組織再編が相次ぐことが分かった。データサイエンスや半導体といった先端技術分野への特化が進む一方、伝統的な人文学部や外国語学部の縮小・募集停止が顕著となっており、大学生き残りをかけた「スクラップ&ビルド」がより一層激化している。

 国立大学では、従来の細分化された学科の枠組みを壊し、分野横断的な「共創」や「サステナブル」を掲げる大括り化への改組が象徴的だ。信州大学が「サステナブル社会協創学環」を新設するほか、東京大学は2027年9月に「UTokyo College of Design」の開設を予定している。特に大胆な動きを見せるのが豊橋技術科学大学で、機械、電気・電子、情報、応用化学、建築といった既存の全課程の募集を停止し、「学際共創課程」へと一括統合する。

 公立大学でも地域の産業ニーズを反映した改組が目立つ。北九州市立大学が情報システム工学科を募集停止し「情報イノベーション学部」へ改組するほか、熊本県立大学では九州での半導体産業の盛り上がりを受け、定員60名の「半導体学部」を新設する。

 私立大学では、ブランド力のある難関大によるデータサイエンス・情報系の新設が相次ぐ。青山学院大学が「統計データサイエンス学部」、中央大学がデータサイエンスやビジネスを学ぶ「スポーツ情報学部」をそれぞれ新設。上智大学の理工学部でも、定員の約半数を留学生とする「デジタルグリーンテクノロジー学科」を設置する。また、福岡市には「博多データサイエンス大学」が新設される予定だ。

 その一方で、女子大学や地方の私立大学を中心に、伝統的な家政系、文学系、外国語・国際系の募集停止や改組を伴う激しい再編が起きている。日本女子大学は家政学部家政経済学科を募集停止して「経済学部」へと改組し、京都女子大学も家政学部食物栄養学科を募集停止して「食科学部」を立ち上げる。松山大学の人文学部英語英米文学科や、杏林大学の外国語学部中国語学科なども募集停止となり、時代に合わせた名称や組織への転換を余儀なくされている。

 今回の再編で最も深刻な現状を物語るのが、大学そのものの「完全募集停止」だ。愛知工科大学、愛知文教大学、京都華頂大学、岡山学院大学の私立4大学が2027年度の募集停止を発表した。また、近年新設が続いていた私立専門職大学でも初の大型再編が起き、東京・大阪・名古屋の国際工科専門職大学の3校が「国際工科専門職大学」へと統合され、1校に集約される。

 今回のデータは、受験生の人気獲得や定員充足が厳しくなった大学が、単なる看板の掛け替えではなく、組織の存続をかけた根本的な構造改革に踏み切っている実態を浮き彫りにしている。

東洋英和女学院大が学費制度を大幅刷新、入学金納付を二次手続へ後倒し&授業料は「4年間のみ」に制限

 東洋英和女学院大学は6月3日、2027年度入学生を対象に、入学前から卒業までの経済的負担を軽減するための画期的な制度見直しを行うと発表した。一次手続時に必要だった入学申込金20万円の納付時期を二次手続時へと変更し、一次手続を書面提出のみとするほか、留学や体調管理などによる卒業延期時の負担に配慮し、授業料の納付を在籍期間にかかわらず「4年間のみ」に制限する。受験生が経済的負担に左右されずに進路を選択でき、入学後も安心してそれぞれの学びや経験に向き合える環境を整えるのが目的。

 発表によると、同大はこれまで一次手続時に入学申込金20万円の納付を求めていたが、2027年度入学生からはこれを二次手続時へと後倒しにする。これにより、他大学との併願を含めて進路を検討している受験生が、早い段階でまとまった資金を用意する負担を解き、進路選択の自由度を高める。なお、今回の変更はあくまで納付時期の移行であり、入学時に必要な学納金の総額や入学申込金の取扱いに変更はない。
 あわせて導入される授業料の新制度では、社会奉仕活動、留学、インターンシップ、教員免許取得、または体調管理による休学などを理由に卒業が延期となった場合でも、授業料の納付は4年間分のみで済む形とする(授業料以外の各種学納金は所定の納付が必要)。同大では1年次からキャリア支援を行い、4年次の春頃に内々定を得る学生も多いが、4年次を「ギャップターム(自己変革のための猶予期間)」として位置づけ、卒業論文の執筆だけでなく留学や社会貢献活動に充てるなど、将来の設計に役立てる選択を後押しする。入試の詳細や手続きを盛り込んだ「入学試験要項2027」は、2026年7月中旬に公開される予定。

年内入試の「学力偏重・前倒し」に選抜協議会が釘、2027年度から面接必須化へ 全国の大学長へルール遵守を通知

 文部科学省が設置する大学入学者選抜協議会は5月27日、全国の大学長に対し「大学入学者選抜実施要項の遵守についてのお願い」を通知した。総合型選抜や学校推薦型選抜(いわゆる年内入試)において、一部の大学で学力検査の結果に著しく偏った選抜が事実上の前倒しで行われている事例が見受けられるとし、実施要項の本来の趣旨に沿った適切な入学者選抜を行うよう強く求めている。

 大学入試の基本ルールを定める「大学入学者選抜実施要項」を巡っては、2026年度の要項において、志願者の能力や意欲、適性などを多角的・総合的に評価することを前提条件として、小論文や面接、実技や志望理由書、高校からの提出資料などと丁寧に組み合わせる場合に限り、2月1日以前の個別学力検査の実施を容認する変更が行われていた。しかし、協議会が同年度入試の状況を確認したところ、一部大学において2月1日以前に実施された個別学力検査の配点割合が著しく高かったり、他の評価要素が十分に点数化されていなかったりするケースが確認された。実質的に学力試験の成績のみで合否判定が行われているとみられるこれらの事例は、総合型や学校推薦型の本来の趣旨に合致せず「一般選抜の前倒し」に相当するとして、協議会は要項の趣旨から認められないとの見解を改めて示した。

鹿児島伝統の高校受験「不合格内示」が今春廃止へ 全国で進む合格発表のデジタル化、残る未実施は2県のみ

 鹿児島県の公立高校入試で長年独自に行われてきた慣習「不合格内示」が、今春(2026年3月)をもって廃止された。合格発表日に掲示板の前で不合格の生徒が失意を味わうのを防ぐため、事前に中学校を通じて結果を電話連絡する仕組みだったが、全県でホームページ(HP)による合否公表が始まったことでその配慮が不要となった。全国的にも受験手続きのオンライン化が急速に進んでおり、掲示板の前で手に汗握る受験期の「風物詩」が大きな転換期を迎えている。

「不合格内示」は、少なくとも数十年間にわたり鹿児島県内で続けられてきた独自の配慮だった。合格発表の当日、高校側が中学校へ事前に不合格者の受験番号を通知し、中学校の教諭が該当する生徒へ電話で連絡する。発表時間までに連絡がなければ「合格のサイン」となり、合格者のみが安心して発表現場に集まるという仕組みだった。しかし、高校側からの通知漏れによる連絡ミスが発生したことや、県内の全公立高校が特設HP上での合格発表へ移行したことを機に、今年3月に廃止が決定した。
 デジタル庁の調査によると、令和6年末時点で17都道府県がウェブ出願を実施し、ウェブ上での合格発表を行う自治体は41に上っていた。さらに、当時未実施だった6県のうち今春までに4県が新たにウェブ発表を取り入れ、現在も未実施のままなのは徳島県と石川県の2県のみとなった。石川県は来春からのデジタル化を検討しているものの、徳島県では導入時期が未定となっている。
 一方で、デジタル化に舵を切りつつも、従来のアナログな掲示発表を併用する動きもある。宮城県では当初、デジタル化に伴って校内掲示を廃止する方針を示していたが、受験生や保護者ら約3000人を対象にしたアンケートで約6割が「継続してほしい」と回答。サイトへのアクセス集中によるトラブル防止に加え、「掲示板を見ることで高校入学への意欲が高まる」といった声が寄せられたため、掲示板の存続を決めた。
 こうした受験現場のデジタル化について、国際大学の豊福晋平准教授(教育工学)は「国がデジタル化を推進する中、受験現場への波及や業務の効率化は当然の流れ」と指摘する。長年の春の光景が変わることに寂しさを覚える声もあるが、豊福氏は「高校側がSNSの公式アカウントを活用して入学前から生徒同士の交流の場を設けるなど、オンラインだからこそできる温かい関係づくりや価値の見出し方もある」と、デジタルがもたらす新たな可能性を提示している。

2026年度私立大入試、志願者5万人以上の大規模校が19大学に増加 近畿大が17万人超で首位奪還、芝浦工業大が驚異の伸び

 駿台予備学校は5月8日、「2026年度 私立大入試状況分析」を更新し、一般選抜における志願者動向を公表した。集計対象となった私立大学308校のうち、志願者数が5万人以上の大規模大学は19大学に上り、前年度から3校増加した。また、志願者数10万人以上の超大規模大学も6校と前年度より1校増加。難関・大規模大を中心に受験生の出願が堅調に推移している実態が浮き彫りとなった。

 志願者数で全体の首位に立ったのは近畿大学で、2年連続の増加となり17万人(17万4768人)を突破した。前年度に1位だった千葉工業大学は志願者数を約2千人減らし、2位に後退。近畿大学が1万5千人近くの差をつけてトップの座を奪還した形だ。10万人を超えたのはこの2校に東洋大学、明治大学、日本大学、法政大学を加えた6校だった。
 さらに、志願者数5万人以上の19大学について、前年度からの伸び率(前年度対比指数)をみると、芝浦工業大学が138%と驚異的な増加を記録。次いで名城大学が126%、日本大学が121%、立教大学が112%と大幅な伸びを示した。19大学中15大学が前年度の実績を上回っており、少子化が進む中でもブランド力や規模を持つ大学への集中傾向が改めて確認される結果となった。

私立大志願者数は前年比9%増の360万人 共通テスト利用やセット出願が増加の要因

 駿台予備学校は4月、2026年度の私立大学入試状況に関する分析結果を発表した。全私立大学の志願者数は、前年度と比較して約9%増の360万人前後となる見込みだ。一般選抜においては、大学独自の一般方式と共通テスト利用方式のいずれも志願者が増加しており、受験生の併願意識の高まりが鮮明となっている。

 同校が集計した私立231大学の一般選抜志願者数は、約312万人(前年度対比指数109)に達した。この増加の背景には、受験生の併願費用を抑える軽減制度の普及や、一度の出願で複数の選抜方式に登録できる「セット出願」の導入拡大といった、大学側の募集戦略が奏功していることが挙げられる。
 方式別の動向をみると、共通テスト利用方式において、成績中下位層での敬遠傾向は見られるものの、国公立大学を第一志望とする層を中心に併願校を増やす動きが目立った。さらに、新規に同方式を導入する募集単位が増えたことも、全体の志願者数を押し上げる要因となったという。大学入試のデジタル化や制度の複雑化が進む中で、志願者数の増加は私立大学間の競争がさらに激化していることを示唆している。

全国732大学の入試結果が公開 国立大医学部や私立文系学部で高倍率が目立つ

 旺文社の入試情報サイト「大学受験パスナビ」は、全国732大学の2026年度入試結果(倍率)を公開した。同サイトでは偏差値や入試科目に加え、合格最低点などの詳細なデータを、都道府県や学部学科ごとに検索することが可能となっている。
 国立大学の動向をみると、東北大学の一般選抜では理学部が5・4倍で最も高く、次いで経済学部が4・4倍となった。東北地方の他大学では、秋田大学医学部の9・6倍、山形大学医学部の5・8倍など、依然として医学部が突出した高倍率を維持している。また、公立大学では東京都立大学の理学部が6・2倍、大阪公立大学の工学部が5・8倍を記録し、都市部の公立校への根強い人気がうかがえる。

 私立大学においては、青山学院大学の経済学部が6・7倍と高い水準を示した。関西圏では、関西大学の商学部や経済学部が5倍を超える一方で、理工系学部は3倍前後にとどまるなど、学部間での人気に開きが見られた。これらのデータは、志望校選びだけでなく、共通テストの得点率や合格最低点と照らし合わせることで、より精度の高い受験対策に活用されることが期待されている。

東京理科大の高校別合格者数ランキング 千葉勢が上位を席巻、キャンパス立地が影響か

 大学通信が順次公開している2026年度入試の大学合格者高校別ランキングにおいて、東京理科大学の一般選抜合格者数で千葉県立船橋高校が1位(240人)となったことが分かった。続く2位には市川高校(230人)、3位には埼玉県の栄東高校(218人)がランクインし、上位3校を千葉・埼玉の有力校が占める結果となった。

 4位以下のランキングをみても、渋谷教育学園幕張(214人)、東邦大学付属東邦(208人)、東葛飾(200人)、県立千葉(191人)と千葉県の高校が上位10校のうち6校を席巻している。この背景には、同大学の野田キャンパス(千葉県野田市)や葛飾キャンパス(東京都葛飾区)が、千葉・埼玉・茨城方面からのアクセスに極めて優れているという立地条件が、受験生の志望動向に強く影響しているものとみられる。
 4月10日に発表された確定データによると、同大学の2026年度入試は志願者6万511人に対し、合格者は1万8503人で、倍率は3・3倍であった。11位以下には東京都の日比谷や西、開成といった全国屈指の進学校も名を連ねているが、最上位層の顔ぶれからは、通学圏内の優秀な生徒層を確実に集めている実態が浮き彫りとなった。
 大学通信のWebサイトでは、全国のおもな国公私立大学の2026年度合格者高校別ランキングを載せている。

国公立大一般選抜、志願者減続く 推薦拡大で四国・北陸は増加

 株式会社ナガセは4月17日、大学入試情報誌「東進進学情報 vol.519」を公表し、2026年度国公立大学一般選抜の志願動向を発表した。総合型選抜・学校推薦型選抜の拡大に伴い、一般選抜の募集定員縮小や後期日程の廃止が進み、全体の志願者数は前年を下回った。

 発表によると、2026年度の国公立大一般選抜の志願者数は前年比97.8%。内訳は国立大が98.3%、公立大が96.8%だった。国公立大全体の志願倍率は4.3倍となった。

 地域別では減少傾向が続く中、四国は前年比105.7%で3年連続増、北陸は同104.2%で2年連続増となり、地方圏でも一部地域で志願者増がみられた。

 学部系統別では、外国語系が3年連続で増加し、法・政治系も2年連続で増加。一方、薬学系と家政・生活系は3年連続減、医学系も2年連続減となった。前年に人気を集めた総合・情報系は前年比91.0%と反動減がみられた。

 大学入学共通テストの志願者数は49万6237人で、前年から1066人増加した。東進の推計による総合平均点は、文系6教科8科目で593点、理系6教科8科目で600点だった。

 ナガセは、18歳人口減少や推薦系入試へのシフトが進む中、志望校・学部の動向を複数年で確認する重要性が高まっているとしている。