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FCE、アディッシュと資本業務提携 学校・自治体市場でサービスを相互展開

 株式会社FCEは9月29日、アディッシュ株式会社と資本業務提携した。FCEは同日、既存株主からアディッシュ株式9万8000株を取得した。取得後の保有割合は発行済み株式総数の4・5%となる。

 アディッシュは、児童・生徒のインターネット利用を巡るトラブルの予防や対応を支援する学校向けサービスを展開し、私立学校約350校への提供実績を持つ。FCEは企業研修の「Smart Boarding」、DX推進サービス「RPAロボパットDX」、学校・自治体向け教育サービスなどを手掛けている。

 業務提携では、両社のサービスを組み合わせた新商品の開発に加え、学校・自治体への相互販売を進める。FCEが持つ自治体とのネットワークを活用してアディッシュの学校向けサービスを提案する一方、アディッシュはカスタマーサクセスの知見をFCEのサービス運営に提供する。FCEの「xDrive」をアディッシュ社内に導入する計画も示した。

 教育企業が単に商品を共同販売するだけでなく、学校、自治体、法人向けの顧客基盤と運営ノウハウを相互利用する提携である。少子化によって新規顧客の獲得競争が強まる中、教育企業が既存の販路を補完し合い、複数サービスをまとめて提案する動きが広がる可能性がある。

オンライン予備校「河野塾」 提携自習室が全国300店舗を突破

 株式会社Stardyは9月28日、オンライン予備校「河野塾」の塾生向け提携自習室・学習スペースが、全国300店舗以上になったと発表した。同サービスでは、一定の利用条件を満たした河野塾生が、外部事業者の運営する自習室や学習スペースを優待価格または特別プランで利用できる。塾生はオンラインで授業を受けながら、居住地域や学習スタイルに合わせて提携施設を選択する。同社は今後も提携先を増やす方針である。

 オンライン塾は商圏の制約を受けにくく、校舎運営コストを抑えられる一方、自宅では集中できない生徒の学習場所をどう確保するかが課題になる。外部の自習室ネットワークと連携する今回のモデルは、指導機能と教室機能を分離し、必要な場所だけを他社との提携で補完するものといえる。

 既存塾にとっても、空き時間の教室を外部サービスに提供する、オンライン教材事業者と地域塾が学習場所を共同運営するといった展開を検討する材料になる。ただし、地域別の店舗数、実際の利用者数、提携施設側の収益条件は発表されておらず、事業性の評価には追加確認が必要だ。

POPER、「Comiru」の動画添付上限を50MBへ 授業報告の映像共有を拡充

 株式会社POPERは9月25日、学習塾・スクール向け管理システム「Comiru」の指導報告書機能を更新し、添付できる動画の容量上限を従来の8MBから50MBへ拡大した。動画の添付機能は以前から提供していたが、容量の制限により送付できる映像は数秒程度に限られる場合があった。今回の更新により、画質によっては1分前後の動画も送付しやすくなる。問題に取り組む生徒の様子や授業中の発表、共同作業などを、指導報告書とともに保護者へ共有できる。

「Comiru」は、指導報告、保護者との連絡、出欠管理、月謝徴収などを一元化するクラウド型システム。2026年1月時点で7100教室以上、生徒51万人以上が利用している。

 学習塾では、成績や文章による報告だけでは伝えにくい学習過程を動画で示すことで、指導内容の可視化につながる可能性がある。一方、生徒の映像を扱うため、撮影・送信に関する保護者の同意、保存期間、共有範囲などの運用ルールも併せて整える必要がある。

スプリックス系「MEキャンパス」3講座 専門実践教育訓練の対象に

 株式会社スプリックスのグループ会社、株式会社Edutainment-Labが運営するオンラインスクール「MEキャンパス」の3講座が、10月1日付で厚生労働大臣指定の専門実践教育訓練講座となる。対象はUnity総合学科、3DCG総合学科、「超実践型」生成AIマスター講座。経済産業省の「第四次産業革命スキル習得講座」にも認定された。

 専門実践教育訓練給付金は、一定の要件を満たす受講者に教育訓練経費の50%を支給する制度。資格取得等を経て修了後1年以内に就職した場合などは合計70%、さらに受講前と比べて賃金が5%以上上昇した場合は合計80%となる。年間上限はそれぞれ40万円、56万円、64万円で、受講者全員に一律80%が支給される制度ではない。

 スプリックスは小中高生向け学習塾に加え、メタバースやデジタル分野の人材教育を展開している。公的給付を利用できる講座の拡充は、教育企業が対象を社会人へ広げ、生成AIやクリエイター分野のリスキリング需要を取り込む事業モデルとして注目される。 

「ミライ式」10月に3校同時開校 関西展開を加速、オンライン含む26校体制へ

 株式会社TricoLogic(大阪市、西尾彰将代表)は10月1日、同社が運営する学習塾「ミライ式」の三国ヶ丘校、神戸藤原台校、草津校を開校する。オンライン校を含む校舎数は三国ヶ丘校が24校目、神戸藤原台校が25校目、草津校が26校目となり、滋賀県には初めて進出する。

 3校はいずれも小学1年生~中学3年生を対象とする。アクティブラーニングによる思考力育成「ミラシンク」、読解・記憶・計算の基礎を扱う「ミラゼミ」、タブレットを活用した定額制個別指導「ミラスキ」、中学・高校受験に対応する受験コーチングの4コースを提供する。

 出店先は、大阪府堺市の三国ヶ丘、兵庫県神戸市北区の藤原台、滋賀県草津市。いずれも学校や住宅地に近い地域を選んだ。同社は今後、大阪、兵庫、滋賀を中心に関西での展開を加速する方針を示している。思考力型講座と教科学習、受験指導を一校にまとめる複合型モデルが、地域市場でどのように定着するかが注目される。

全国学習塾協会「こども安全塾認証制度」始動 11月16日申請受付

小規模事業者にも門戸、認証料は会員優遇

 公益社団法人全国学習塾協会(安藤大作会長)は9月24日、「こども安全塾認証制度」の創設を発表した。「こども性暴力防止法」(通称・日本版DBS)は12月25日に施行されるが、本制度は同法の安全確保措置と共通の設計としつつ、こども家庭庁の認定とは別に協会が独自に運営する第三者認証である。申請受付は11月16日から開始する。

 認証には、就業規則・従事者誓約書の整備、児童対象性暴力等の早期把握措置、相談窓口の設置・周知、対処規程の作成、法定研修の実施、防犯カメラの設置(設置困難な場合は心理適性検査)という必須6項目をすべて満たし、ガラス窓の設置・アンケート実施・情報管理規程整備の選択3項目から一つ以上を実施する必要がある。教場数や指導者数を問わず申請できる点が特徴で、日本版DBSの対象外となる講師1〜2人規模の事業者も、同水準の体制を保護者に示せるようになる。

「こども安全塾認証」認証マーク

 認証料は教場数に応じた6区分で、非会員は6万円(1教場)〜86万円(100教場以上)である一方、正会員は3千円〜13万円と大幅に優遇される。正会員は、認証の必須項目である法定研修の実施に対応した「日本版DBS対応 研修・修了証発行システム」も、追加費用なしで利用できる(会費に含まれる)。審査期間は書類がそろってからおおむね1〜2カ月の見込みで、認証マークの有効期間は2年間。

CodeCampKIDS、受講生向け「AI活用コース」を開始 既存のプログラミング授業に追加

 コードキャンプ株式会社は9月18日、小中学生向けプログラミングスクール「CodeCampKIDS」で、生成AIを学ぶオプション講座「AI活用コース」を新設したと発表した。提供開始日は9月1日。対象は既存の受講生で、直営教室と一部の教室で実施する。

 講座は全2回、計約180分。小学3年生から中学3年生程度を対象に、保護者の管理下でGeminiを使用する。前半は旅行計画や学習を題材に、AIへの質問の仕方と回答の確かめ方を学ぶ。後半はゲームや作品の企画、プログラミング、発表資料の作成にAIを使い、得た案を自分の作品にどう取り入れるかを考える。

 既存のプログラミング学習に生成AIの利用と検証を加えた講座である。塾や習い事教室にとっては、新たな学習内容を既存授業へ組み込む方法に加え、未成年の受講生がAIを使う際の管理方法も参考になる。

atama plus、英検対策をAI教材に追加 旺文社教材とAI添削を組み合わせ2027年3月提供

 atama plus株式会社は9月14日、AI教材「atama+」に実用英語技能検定の対策機能を追加し、2027年3月から提供すると発表した。文法、語彙、過去問題、予想問題を一つの教材で扱い、英語4技能の学習に対応する。

 対象は準1級、2級、準2級プラス、準2級、3級、4級、5級。旺文社の「英検®過去6回全問題集」から6回分の問題を大問ごとに演習できるほか、「7日間完成 英検®予想問題ドリル」を搭載する。準1級から3級は4技能に対応し、4級と5級では一次試験に加えてスピーキングテストを扱う。ライティングではAIによる添削、スピーキングではAIによる自動採点を搭載する予定である。

 atama+は全国4500教室以上の学習塾で導入されている。発表によると、2026年度入試で英語外部検定を利用する大学は国公私立全体の65%。小学生の英検受験者も10年間で1・5倍の約38万人に増えた。

 塾にとっては、専門性を必要とする二次試験やライティング指導を教材で補完し、多教室間の指導品質をそろえる手段になり得る。一方、AI採点は日本英語検定協会の監修や品質承認を受けたものではない。教室での運用時には、講師による確認やフィードバックとの役割分担が必要になる。

デジタル・ナレッジ、学習履歴と生成AIによるキャリア形成支援システムを開発

 株式会社デジタル・ナレッジは、LMSに蓄積された学習履歴と生成AIを活用するキャリア形成支援システムを開発した。9月27日に札幌市教育文化会館で開かれる日本教育工学会2026年秋季全国大会で、東京学芸大学の研究者とともに成果を発表する。

 同社は、eラーニングによる学び直しが広がる一方、オープンバッジの取得自体が目的となり、個々の学習成果がその後の成長やキャリア形成につながりにくいことを課題としている。開発したシステムでは、「学習支援シナリオ」によって生成AIの振る舞いを制御。学習者が取り組んだ教材の内容や学習履歴などから学習の文脈を把握し、キャリア形成の段階に応じた支援を行う。

 資格や講座の修了履歴を証明するだけでなく、将来像を描き、次に学ぶ内容を選ぶ過程まで支援することを目指す。学習塾や教育事業者にとっても、成績や受講履歴を面談、進路指導、講座提案へ結び付ける仕組みとして参考になる。現段階では研究発表の予告であり、導入事例や学習効果の検証結果は公表されていない。

EdTechXが資金調達 AI個別英語教室を地域の教育事業者と全国展開へ

 株式会社EdTechX(東京都新宿区、五十嵐直史代表)は9月11日、PKSHA Algorithm Fundを引受先とするシリーズシード資金調達を実施したと発表した。調達額は公表していない。資金は子供向け学習AIエージェントの開発、直営教室でのモデル検証、教育事業者向け導入基盤の整備などに充てる。

 同社が展開する「エックス・ジュニア」は、幼児・小学生を主な対象とするAI個別英語教室。教室と家庭での学習データを連携し、AIが学習内容、反復の時期、発音や解答へのフィードバックを調整する。一方、教室スタッフは子供の変化を捉え、学習継続を支援する役割を担う。

 全国展開では、自社ですべての教室を開設するのではなく、ホームティーチャーや、既に教室・人材・保護者との関係を持つ地域の教育事業者との連携を重視する。AI学習システム、カリキュラム、教室運営の仕組みを提供し、既存教室への導入や共同展開を進める方針だ。

 AIによる指導の標準化と、地域教室が持つ学習習慣形成・保護者対応の機能を組み合わせるモデルである。講師確保や英語指導者の専門性が課題となる塾にとって、新コース開設時の人材負担を抑える選択肢となる可能性がある。