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スペースX、月面都市建設へ重点シフト マスク氏が火星優先から戦略転換を宣言

 米スペースXのイーロン・マスク最高経営責任者は、これまでの火星最優先の姿勢を転換し、月面への都市建設へ重点をシフトすると宣言した。同氏は2026年2月9日、自身のSNSにおいて、火星の都市建設には20年以上を要する可能性がある一方、月であれば10年未満で実現できる可能性があると言及。より迅速な文明の拠点構築を目指す方針を示した。
 戦略転換の理由として、地球からの距離と打ち上げ機会の差が挙げられている。火星への到達には約半年を要し、最適な打ち上げ機会は26カ月ごとに限られる。対して月は2日で到達可能であり、10日ごとに打ち上げ機会が訪れるため、開発サイクルを大幅に早めることができる。ただし、同氏は火星都市建設への挑戦も継続する意向で、今後5から7年以内には着手する予定だとしている。

すばる望遠鏡、日本の天文学の存在感を向上 初期論文の引用数が世界平均の2倍に

 ハワイ・マウナケア山頂(標高4139メートル)に位置する国立天文台ハワイ観測所すばる望遠鏡が、日本の天文学研究の国際的な地位を大きく引き上げている。東北大学学際科学フロンティア研究所の藤原英明特任准教授が、1996年から2007年までの論文データベースを解析した結果、同望遠鏡を用いた研究成果が極めて高い学術的影響力を持つことが明らかとなった。

 2000年に運用を開始したすばる望遠鏡は、口径8・2メートルの反射鏡と独自の観測装置を備え、数多くの新発見に貢献してきた。今回の調査によると、同望遠鏡に関連する論文数は国内の論文全体の10パーセント未満にとどまるものの、論文の重要性を示す指標である被引用度は世界平均を大幅に上回っている。特に2006年には世界平均の2倍以上に達し、被引用数が多い上位10パーセントの論文に限定した場合でも、世界平均の2・5倍を超える高い数値を記録した。
 こうした躍進の理由として、独自の装置による国際競争力の確保に加え、国際共同研究を積極的に推進する運用方針が挙げられる。これにより、日本の研究者が最先端の研究ネットワークに参加する機会が広がり、長期的な研究基盤の形成に寄与した。今回の研究は、大規模な研究インフラの整備が、国レベルの研究の可視性や競争力を高める上で極めて重要な手段であることを示している。

熊本大の研究者59人が世界トップ2%に 教員数あたりの比率で国立大8位

 熊本大学は、学内の研究者59人が「世界で最も影響力のある研究者トップ2%(2024年版)」に選出されたと発表した。このランキングは、情報分析企業のエルゼビア社と米スタンフォード大学が共同で作成したもので、論文の引用数などの客観的な指標に基づき、世界中の研究者上位23万人を特定している。
 熊本大学経営企画本部の分析によると、ランクインした研究者数は国内大学の中で16位だった。さらに「全教員数あたりのランクイン数」で比較すると順位は10位に上昇し、国立大学に限定した場合は8位に相当するという。同大の小川久雄学長は、この順位が大学の研究力の高さを示すデータであるとして、今後も全学でレベル向上に努める意向を示した。

金星探査機「あかつき」が運用終了 5年越しの軌道投入と気象解明の功績残す

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)の金星探査機「あかつき」が、設計寿命を大幅に超える運用を経て、昨年9月にその任務を静かに終えた。2010年の打ち上げ直後に主エンジンの故障で軌道投入に失敗したが、5年後の2015年に姿勢制御用エンジンのみを用いた再挑戦で投入に成功。わが国初の惑星探査を完遂させた機体として、歴史にその名を刻んだ。

 あかつきは世界初の惑星気象衛星として、金星の巨大な謎であった超強風「スーパーローテーション」の仕組みを解明する大きな成果を上げた。観測データを解析した結果、太陽光による温度変化で生じる「熱潮汐波」が、自転の60倍に達する秒速100メートルの暴風を維持していることを突き止めた。また、南北1万キロに及ぶ巨大な弓状模様を発見し、その成因が大気重力波であることを解明するなど、惑星科学に多大な知見をもたらした。
 あかつきの成功により、国際的にも金星探査の重要性が再認識されている。現在、米国や欧州が新たな探査計画を進めており、日本国内でもあかつきの後継機による立体的な大気構造調査が検討されている。一方で、2026年にかけては他の太陽系探査も活発化する。日欧共同の水星探査機「ベピコロンボ」が11月に目的地へ到着するほか、火星の衛星から試料を回収する「MMX」計画や、有人月周回飛行を目指す「アルテミス計画」など、宇宙探査の重要な局面が続く見通しだ。
 探査機がもたらす知見は、教科書を書き換えるような発見へとつながる。あかつきが孤独な航海の末に届けたデータは、今後もシミュレーションの精度向上や系外惑星の研究に活用され、宇宙への理解を深める貴重な財産として引き継がれていく。

NASA月周回有人探査の打ち上げ延期 アルテミス2は3月以降に

 NASAは2月3日、月を周回する有人探査船の打ち上げ時期を3月以降に延期した。日本も参加する有人月探査「アルテミス計画」第2弾で、当初は米東部時間2月8日にも打ち上げる予定だったが、南部フロリダ州のケネディ宇宙センターで実施した最終段階試験で不具合が確認され、追加のデータ検証が必要と判断した。
 計画では米国とカナダの宇宙飛行士4人が宇宙船「オリオン」に搭乗し、約10日間かけて月を周回して地球へ帰還する予定だった。打ち上げには大型ロケット「SLS」を使用する。NASAによると、燃料注入を伴う打ち上げ工程確認試験の最中に、燃料となる液体水素の漏れが検出された。

NASA新型ロケット 月面へ最終リハーサル開始

 米フロリダ州ケープカナベラルで、米航空宇宙局(NASA)は新型月探査ロケット「スペース・ローンチ・システム(SLS)」の燃料充填に向けた2日間のカウントダウンリハーサルを1月31日(現地時間)に開始した。人類が月へ向かう有人打ち上げとしては1972年以来となる。
 リード・ワイズマン司令官率いるクルーは細菌感染を避けるためすでに隔離状態に入っており、打ち上げ許可が下り次第ケネディ宇宙センターへ移動する予定。現在はヒューストンの拠点でドレスリハーサルを行っている。
 全長322フィート(約98メートル)のSLSロケットは2週間前に発射台へ移送された。月曜日に予定される燃料注入試験が成功すれば、NASAは1週間以内の打ち上げ実施を視野に入れる。試験ではロケットのタンクに70万ガロンを超える極低温燃料を注入し、エンジン点火30分前で作業を停止する。

中国、宇宙で初の金属3Dプリント実験に成功 高度120キロで造形

 中国の宇宙企業CAS Space(中科宇航)は1月、中国が宇宙空間で初めて金属の3Dプリント(積層造形)実験に成功したと発表した。中国科学院(CAS)傘下の力学研究所が開発した回収型科学実験ペイロードを用い、微小重力環境下で金属部品の自動造形を実施した。
 実験装置はCAS Spaceが開発したサブオービタル用宇宙船「Lihong-1(力鴻1号)」に搭載され、1月12日に酒泉衛星発射センターから打ち上げられた。機体は大気圏と宇宙空間の境界とされる高度100キロのカーマンラインを超え、約120キロに到達。微小重力環境を300秒以上維持した状態で金属部品の造形に成功した。

栄光ゼミナール、理科実験教室を無料開催 新小1~4対象にスライム作りで分子のつながり学習

 栄光ゼミナールは、新小学1~4年生(現年長、小学1~3年生)とその保護者を対象に、理科実験教室「ふわふわ!はるいろスライム~分子のつながり~」を2月21日、22日、23日、28日、3月1日に無料開催する。申込みは2月26日まで受け付けている。
 実験教室では、ふわふわとした感触の「はるいろスライム」を制作。なぜその質感になるのかという特徴や仕組みを通じて、中学入試でも扱われる「分子のつながり」を体験的に学ぶ内容となっている。制作したスライムは持ち帰りが可能。
 同教室では、学習内容を身近な現象と結び付けて理解することを重視。問題の解法習得だけでなく、実体験を伴う単元学習により、理科への興味・関心を高めながら知識の定着を図る狙いがある。
 当日は参加した子供を対象に「学力到達度チェック」も実施する。算数と国語の2教科で各15分間行い、既習内容の定着度と今後身に付けるべき力を確認する。新小学1年生には、ひらがなや数への関心を測る「はじめてのテスト」を用意する。
 子供がテストを受けている間、保護者向けセミナーを開催。最新の受験情報や新学年に向けた効果的な学習方法について説明する。テスト結果は後日、教室での個別面談で返却し、学習課題や克服方法、復習ポイント、中学受験対策などを個別に助言する。あわせて、得意・苦手単元や同学年内での位置付けをまとめた成績報告書も配布する。
 会場は栄光ゼミナール各教室で、教室ごとに開催日時が異なる。申込みは公式Webサイトで先着順に受け付ける。参加費は無料。筆記用具とハンドタオルを持参し、汚れてもよい服装での参加を呼びかけている。

◆理科実験教室 ふわふわ!はるいろスライム~分子のつながり~
日時:2026年2月21日(土)、22日(日)、23日(月・祝)、28日(土)、3月1日(日)
所要時間:90分
会場:栄光ゼミナール各教室
※教室により開催日時が異なるため詳細はWebサイトより確認すること
対象:新小学1~4年生(現年長、小学1~3年生)、保護者
参加費:無料
申込方法:Webサイトから申し込む
※予約定員制。定員になり次第、受付を終了
申込締切:
・2026年2月21日(土)、22日(日)、23日(月・祝)実施回…2月19日(木)まで
・2026年2月28日(土)、3月1日(日)実施回…2月26日(木)まで
持ち物:筆記用具(鉛筆・消しゴム)、ハンドタオル
※汚れてもよい服装で参加すること

明治安田×国立科学博物館、ペンギンを通じて海洋環境を伝える企画展を開催 丸の内で環境教育と研究成果を発信

 明治安田生命保険相互会社と国立科学博物館は、企画展「ペンギン展 海の健康を教えてくれるいきもの」を、1月31日から2月13日まで、明治安田ヴィレッジ丸の内(東京都千代田区)で開催する。会場は同施設1階アトリウムで、入場は無料。

 本企画展は、明治安田が2022年度から支援している国立科学博物館の地球規模環境問題に関する研究活動の一環として実施されるもの。2023年度以降、同館の研究成果を一般に紹介する展示を継続しており、今回は企業キャラクターのモチーフでもある「ペンギン」をテーマに据えた。

 ペンギンは愛らしい姿で親しまれる一方、地球上に生息する18種のうち約半数が絶滅危惧種に指定されている。本展では、ペンギンの系統・分類、生態、食性や群れでの生活といった基礎的な解説に加え、地球温暖化による生息環境の変化や、人工衛星画像を活用した最新の繁殖地調査など、保全に向けた研究成果を紹介する。展示ははく製標本を交え、全3章構成で展開される。

 また、次世代を担う子どもたちへの環境教育の一環として、2月7日には小学生を対象とした体験型イベント「ペンギンが教えてくれること」を開催する。国立科学博物館 動物研究部の西海功研究主幹が講師を務め、展示見学と解説を通じて、ペンギンの生態から海洋環境や地球温暖化について学ぶ内容となっている。

 両者は、企業と研究機関の連携を通じて、環境問題への理解を深め、持続可能な社会づくりに貢献していくとしている。

IMAGICA GROUP、科学未来館で3D・360度VR展示東京ベイeSGプロジェクトの一環、「地球を俯瞰する体験」を提供

 IMAGICA GROUPは1月16日から、日本科学未来館(東京都江東区)1階の「Tokyo Mirai Park」で開催されるテーマ展示「Earth」において、3D・360度VRコンテンツ『SPACE JOURNEY TO THE EARTH』を展示する。東京都が推進する「東京ベイeSGプロジェクト」の発信・交流拠点での展示となる。

 「Earth」は、持続可能な社会の実現に向けた先端技術や社会課題解決の取り組みを紹介する展示。IMAGICA GROUPの『SPACE JOURNEY TO THE EARTH』は、その一つとして、地球を俯瞰する視点から環境や自然のスケールを体感できるコンテンツとして採用された。

 同コンテンツは、極寒のモンゴルの大地から高度約2万5000メートルの成層圏に到達し、再び地上へ戻る約2時間の旅を、8K・3D・360度の実写映像で撮影したVR作品。雪山や河川など地表の細部まで高解像度で描写し、強い没入感を実現している。2025年度グッドデザイン賞も受賞しており、12歳以上を対象に体験可能だ。

 制作はIMAGICA GROUPが統括し、IMAGICA EEXが制作・演出、IMAGICAコスモスペースが撮影技術を担当。フォトロンによる専用リグ開発や、IMAGICAエンタテインメントメディアサービスのポストプロダクションなど、グループ各社の技術を結集した。

 IMAGICA GROUPは、エンタテインメント分野にとどまらず、教育や展示、公共空間での活用を視野に、映像およびXR技術による体験価値の創出を進めている。今回の展示を通じて、先端映像技術の社会実装を加速させ、持続可能な社会への貢献を目指すとしている。

 テーマ展示「Earth」は入場無料で、日本科学未来館の開館日に合わせて開催される(火曜休館)。