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宇宙と地球を“ひとつのデジタル空間”へ

スペースデータ、ISSと地球デジタルツインを連結した惑星スケール基盤を構築

 株式会社スペースデータは、国際宇宙ステーション(ISS)のデジタルツインと地球デジタルツインをシームレスに連結し、宇宙と地球を統合的に再現する惑星規模のデジタルツイン基盤を開発した。高精度な軌道情報を地球のデジタルモデル上に重ね合わせることで、ISS視点と地上視点を自在に行き来できる点が特徴。防災、都市開発、教育、研究、メディアなど多分野での活用を見込む。

 OmniverseによるUSD形式でのデータ連携やリアルタイム更新、Unreal Engineによる宇宙・大気描画の高精度レンダリング、観測位置の同期などの技術を統合し、ISSから見える地球や地上から見上げるISSの位置関係を同時再現。HDR国際規格BT.2100により光環境のリアリティも高めた。

 ユーザーインターフェースには自然言語応答機能を備え、「ISSは今どこ」と問いかけるだけで3D空間上に現在位置を表示するなど、直感的な操作性を実現。宇宙教育や地球観測シミュレーション、メディア制作まで幅広い用途を想定する。

 同社は今後、月・火星など他天体のデジタルツインも連結させる「Planetary Scale Integration」を推進し、宇宙基地運用や惑星探査の設計基盤となる宇宙デジタルインフラの構築を進める方針だ。

国立科学博物館・筑波実験植物園、「つくば蘭展」12月7日から開催

世界の絶滅危惧ランや都市生態系のランを紹介、約500点を展示

 国立科学博物館 筑波実験植物園(茨城県つくば市)は12月7〜14日の8日間、企画展「つくば蘭展」を開催する。世界有数の野生ラン保全施設である同園の「つくばコレクション」から約200点、協力団体が育成した園芸品種を含む約300点、計500点のランを公開する。

 世界各地の絶滅危惧種をはじめとした希少な野生ランが一堂に会する展示は国内外から高く評価されている。今年は特別企画として「都市生態系のラン」をテーマに、つくば市や東京都で確認される身近な野生ランの存在、都市における生物多様性保全の取り組みを紹介する。

■ 南硫黄島で79年ぶりに再発見された希少種も公開

 展示では、2017年に南硫黄島で79年ぶりに再発見された固有種「シマクモキリソウ」の次世代株を初公開。人工交配や共生培養・無菌培養による増殖に成功した研究成果を紹介する。

 また、南太平洋・バヌアツでの調査で採集された新種や未発表種も展示。調査隊によって初めて持ち帰られた貴重な植物が並ぶ。

■ 都市の自然をテーマにした写真展や講演会も開催

 企画展期間中は、中山博史氏による身近な野生ランの写真展のほか、講座・展示案内・講演会・栽培講座など関連イベントも多数実施。都市の自然とランの関係、つくば市の生物多様性戦略などを専門家が解説する。

■ 企画展概要

  • 会期:2025年12月7日(日)〜14日(日)
  • 会場:国立科学博物館 筑波実験植物園(教育棟、温室、園内ほか)
  • 主催:国立科学博物館 筑波実験植物園
  • 共催:つくば市
  • 協力:つくば洋蘭会、水戸市植物公園蘭科協会 ほか
  • 詳細:公式サイト(https://tbg.kahaku.go.jp/tenji-event/nid00002827.html)

宇宙ビジネス市場、2040年に23兆円超へ ロケット・衛星・宇宙旅行が急成長

 富士経済は11月6日、「2025年版宇宙ビジネス市場の将来展望」を発表した。調査によると、宇宙関連ビジネスの世界市場規模は2040年に23兆3374億円と、2024年比12・2倍に達すると予測されている。市場はロケットや衛星などの「宇宙製品」と、衛星データや宇宙旅行、輸送などの「宇宙利用サービス」に大別される。

 現状ではロケット・スペースプレーン市場と衛星データサービスが主要市場で、衛星データサービスは官需が約8割を占める。今後は民間需要の拡大も見込まれる。製品開発の進展を経て、2030年頃から宇宙利用サービスが本格化し、2035年頃にはサービス品質向上と民間需要の増加で収益化が進むとみられる。2040年には宇宙を経由した高速二地点間移動(有人P2Pサービス)や宇宙空間での先端材料生産など、宇宙利用が一層浸透すると予想される。
 ロケット・スペースプレーン市場では、使い捨て型と再使用型に分かれる。使い捨て型は小型ロケット中心で製造コストが抑えられるため需要増が見込まれ、再使用型は大型ロケットや衛星コンステレーションに適しており、コスト削減効果が大きい。2025年の市場規模は約6700億円、2040年には4兆3135億円に達すると予測される。
 衛星データサービス市場では光学衛星が主流だが、合成開口レーダー(SAR)衛星の利用が拡大。地球観測データは、建設施工、地盤変動、気候変動、鉱山採掘、森林管理などで活用され、今後はAI技術による高度な推定や予測が可能となり、民間需要は官需を上回ると見込まれる。
 宇宙旅行・有人P2Pサービス市場は、地球周回や準軌道旅行、成層圏遊覧を対象とする。2025年の市場規模は250億円と見込まれ、2035年以降に有人P2Pサービスが本格展開し、2040年には市場の約6割、3兆円規模に成長すると予測される。民間宇宙旅行やスペースプレーンの実用化、宇宙港整備の進展が市場拡大を後押しする見通しである。

東北大学、大阪大学、名古屋大学のスパコンが連携 津波予測で6分以内の結果を達成

 東北大学、大阪大学、名古屋大学の三大学は11月7日、それぞれ保有するスーパーコンピュータを遠隔で連携させ、津波浸水被害を迅速に予測するシミュレーションの実証実験に成功したと発表した。
 実験では、東北大の「AOBA」、大阪大の「SQUID」、名古屋大の「不老」という名称のスパコンを、計算基盤「ExpressHPC(仮称)」を介して統合的に活用。構成や世代が異なる機器であっても、ユーザーが意識せずに連携可能な環境を構築した。各機器がそれぞれ兵庫県・高知県・和歌山県の津波浸水被害予測を分担して実施し、最長でも約6分以内に結果を得ることができたという。

1日1回、長めの散歩が心臓疾患リスク低減に有効

 少しずつ頻繁に歩くよりも、1日に1回「連続して長めに」歩くほうが心臓に対してより良い影響を及ぼすとの研究結果が11月4日、「Annals of Internal Medicine(内科学紀要)」に掲載された。この研究は、豪シドニー大学とスペインのウニベルシダ・エウロペアの研究者らによるもので、参加者の健康状態を8年間にわたり追跡した。
 1回あたり少なくとも15分間、立ち止まらずに歩き続けることが理想とされ、これは約1500歩に相当するとされている。
 対象は英国において40〜79歳の成人3万3560人。彼らを1週間歩数計で記録し、歩行時間を「5分未満」「5〜10分」「10〜15分」「15分以上」の4グループに分類し、8年間にわたって心疾患や死亡リスクなどを追跡した。
 その結果、歩行時間が長めのグループは、短時間を頻繁に歩くグループに比べて心疾患のリスクが低かったという。また、歩数が5000歩未満と活動量が極めて少ない層でも、1回あたり長めの歩行を行うことで死亡・心疾患リスクが著しく低下した。

 研究者らは、歩数そのものではなく「歩くパターン」が鍵になると指摘。英オープン大学のケヴィン・マコンウェイ名誉教授は、「歩行が直接的に健康改善をもたらすことを証明しているわけではない」とも述べており、因果関係の解明には慎重な姿勢を示している。
 また、英国の国民保健サービス(NHS)は週に150分の中程度の運動を推奨しており、65歳以上の高齢者については家の中での軽い動きも含め「毎日身体を動かすこと」が勧められている。
 今回の研究結果は、特に日々の時間が限られる人や、運動習慣に乏しい人にとって、負担の少ない「まとまった時間の歩行」の導入を促すものであり、教育や保護者としても子ども・生徒の日常生活の設計にあたって検討すべき示唆と言える。
 今回の知見を踏まえ、個別最適な運動習慣の構築と定期的な身体活動の確保が、心臓健康維持の観点から重要になる。

日本の宇宙関連予算、10年で3倍に増加 民営化進む米国事例も背景に

 日本の宇宙関連予算は急速な拡大を続けている。2015年度の予算(補正予算を含む)は3245億円だったが、2025年度は当初予算と補正予算を合わせて9365億円に達し、過去10年でほぼ3倍に増加した。政府全体の予算増加傾向もあるが、半導体関連を除けば、ここまでの伸び率を示すのは宇宙関連予算だけである。
 背景の一つには、米国における宇宙産業の民営化がある。起業家イーロン・マスク氏が率いるスペースXは、衛星打ち上げ事業に革命的な変化をもたらし、従来政府系企業や大企業のみが参入していた宇宙事業に、多くのスタートアップ企業が衛星通信や地球観測事業で参入する状況を生み出した。
 これにより技術の成熟化が進み、ロケットや衛星の製造は標準化・量産化が進行。大学の研究室レベルでも衛星が製作可能となり、ロケット開発も民間企業が担えるようになった。その結果、宇宙システムの構築コストは大幅に低下している。

 一方、需要側でも変化が起きている。スペースXの衛星通信サービス「スターリンク」のように、低軌道を回る多数の衛星を一体運用する「衛星コンステレーション」により、航空機などの移動体でも通信環境が大幅に改善された。また、同サービスはロシア・ウクライナの戦争におけるドローン運用を支え、戦争の形態にまで影響を与えるほどのインパクトを生んでいる。
 こうした国際的な技術進展と民間参入の広がりが、日本政府による宇宙関連予算の大幅増額を後押ししているとみられる。

東北大学、大阪大学、名古屋大学のスパコンが連携 津波予測で6分以内の結果を達成

 東北大学、大阪大学、名古屋大学の三大学は11月7日、それぞれ保有するスーパーコンピュータを遠隔で連携させ、津波浸水被害を迅速に予測するシミュレーションの実証実験に成功したと発表した。
 実験では、東北大の「AOBA」、大阪大の「SQUID」、名古屋大の「不老」という名称のスパコンを、計算基盤「ExpressHPC(仮称)」を介して統合的に活用。構成や世代が異なる機器であっても、ユーザーが意識せずに連携可能な環境を構築した。各機器がそれぞれ兵庫県・高知県・和歌山県の津波浸水被害予測を分担して実施し、最長でも約6分以内に結果を得ることができたという。

 近年の災害対策需要の高まりが背景にある。津波発生時には迅速な避難判断が求められるため、従来よりも短時間で高精度な予測を行えるシステムの構築が課題だった。今回の実験成功は、複数の高性能計算機を地域にまたがって連携させることで、計算時間短縮と災害対応力の向上に資する可能性を示した。
 今後は実運用を見据え、異機種・異拠点の連携を常設化するためのインフラ整備や、予測対象地域の拡大、さらには台風・洪水など他種の自然災害シミュレーションへの応用も期待されている。こうした取り組みは、大学・研究機関・行政が連携を深め、防災体制の強化を図る上で重要な一歩となる。

沖縄美ら海水族館、世界初「クロコショウダイ」の繁殖に成功

― 稚魚の生体展示を開始、海洋生物の繁殖研究に新たな知見 ―

 沖縄県本部町の沖縄美ら海水族館(館長:佐藤圭一)は、イサキ科の魚「クロコショウダイ(学名:Plectorhinchus gibbosus)」の繁殖に世界で初めて成功し、館内の「サンゴ礁への旅 個水槽」にて繁殖個体の稚魚3匹の展示を開始したと発表した。

 今回展示されている稚魚は全長約4センチ。生物の状態により展示期間は変更される可能性があるという。


7年間の飼育研究が実を結ぶ

 親魚は2018年7月、沖縄本島北部の海域から全長2.5センチの個体を搬入し、7年にわたる飼育を経て全長約40センチの繁殖可能なサイズに成長。2025年3月にはオス同士による「口合わせ行動」が頻繁に観察され、同年6月に初めての産卵を確認した。

 孵化直後の稚魚は半透明だが、全長6ミリ前後に成長すると体が黒褐色に変化し、鰓蓋棘(さいがいきょく)が著しく発達するなど、成長段階の詳細な変化も確認された。


養殖・種苗生産への応用に期待

 クロコショウダイは千葉県から琉球列島にかけて分布する魚で、成魚は全長45センチほどに達し、暗灰色の体色が特徴。沖縄県内では食用魚として知られるが、流通量は少ない。

 今回の繁殖成功により、同館では繁殖行動や仔魚期の成長に関する新たな知見を多数得られたとしており、今後は本種の種苗生産技術や養殖研究の発展にもつながることが期待されている。


海洋研究と教育の拠点として

 沖縄美ら海水族館は、南西諸島や黒潮域の多様な生態系を再現し、「沖縄の海との出会い」をテーマに生物多様性の保全と教育普及を進めている。運営は一般財団法人沖縄美ら島財団が担い、海洋生物の繁殖研究を通じて持続可能な海洋利用と地域振興を目指している。

 同館では「美しい海を未来へつなぐ」ことを理念に、希少生物の保全・研究を推進しており、今回の成果もその一環として位置づけられている。


展示情報

  • 展示生物:クロコショウダイ稚魚(3個体、全長約4cm)
  • 展示場所:「サンゴ礁への旅」個水槽
  • 備考:生物の状況により展示を終了する場合あり

施設概要
沖縄美ら海水族館(国営沖縄記念公園〈海洋博公園〉内)
運営:一般財団法人 沖縄美ら島財団
所在地:沖縄県国頭郡本部町字石川424
公式サイト:https://churashima.okinawa/

栄光ゼミナール、年長~小学3年生対象の理科実験教室「結晶ツリーをつくろう」を開催

 株式会社増進会ホールディングス(Z会グループ)のグループ会社、株式会社栄光は10月23日、運営する進学塾・栄光ゼミナールで、年長児から小学3年生と保護者を対象とした理科実験教室「結晶ツリーをつくろう~学ぶ楽しさを知る第一歩~」を、11月22日、23日、24日、29日、30日に無料で開催すると発表した。申し込みは11月27日10時まで受け付けている。
 実験教室では、尿素水を使った再結晶の実験を通じて結晶の成り立ちを学び、作成した「結晶ツリー」を持ち帰ることができる。結晶の形は一人ひとり異なり、オリジナルの作品が完成する。また、保護者は実験の様子を見学可能で、地域の受験情報や栄光ゼミナールの教育理念、指導方針についてのセミナーも同時開催する。
 さらに、参加児童には「学力到達度チェック」を実施。算数と国語の2教科で、現時点の学習定着度や今後の学習課題を把握できる内容となっており、年長児には思考力パズルを用いたテストを実施する。テスト結果は個別面談で返却され、得意・苦手単元や今後の学習方針について詳細にアドバイスが行われる。
 栄光ゼミナールは、「理科実験を通して学ぶ楽しさを体験することが、将来の学習意欲や思考力の基盤になる」と説明しており、26年目を迎える同教室では、科学への興味を育みつつ、子どもたちが自発的に学ぶ力を養うことを目的としている。
 イベントの詳細や申し込みは、栄光ゼミナールの公式サイトで確認できる。
■栄光ゼミナール 理科実験教室「結晶ツリーをつくろう」
https://www.eikoh.co.jp/chugakujuken/event/p166462/

『学研の科学』第8弾「恐竜化石発掘キット」が新発売

 株式会社 学研ホールディングス(東京・品川、宮原 博昭 代表取締役社長)のグループ会社、株式会社 Gakken(東京・品川、南條 達也 代表取締役社長)は、『学研の科学』第8弾「恐竜化石発掘キット」を2025年10月23日(木)に発売した。

●『学研の科学』第8弾! -世界とつながるほんもの体験キット-
 『学研の科学』は、体験キットの「恐竜化石発掘キット」、恐竜や化石などについての記事が満載の本誌、別冊の学研まんが「ひみつシリーズ」、実験の投稿やオンラインワークショップに参加できるオンラインコミュニティ「あそぶんだ研究所」がセットになって、ほんものの科学体験を提供する。

【キット内容】
・レイモンドの化石模型入りの石こうブロック
・発掘3点セット(ハンマー、たがね、ブラシ)
・アンモナイトの本物化石
※アンモナイトの化石の大きさや形は、ひとつひとつ異なります。

●国立科学博物館に展示している実物化石「レイモンド」を再現!
 白亜紀の代表的な恐竜トリケラトプスの化石が、1994年にアメリカのノースダコタ州で完全な一個体として発見された。化石がバラバラにならず、頭骨と胴体がつながった状態で発掘されたキセキの化石。それは「レイモンド」と名付けられ、上野の国立科学博物館に展示されている。左半身が風化し、右半身だけの姿は、保存性が高く、右前あしの状態から、トリケラトプスの姿勢の復元に役立った。その貴重な化石「レイモンド」が、真鍋 真博士(国立科学博物館 名誉研究員)監修で再現され、発掘体験キットとして登場した。

●恐竜学者になりきって、キットで発掘体験ができる!
 キットには、発掘する道具として、ハンマー、たがね、ブラシがついている。ハンマーでたがねをたたいて石こうブロックを掘ったり、たがねで削ったり、ブラシでクリーニングしたりして、レイモンドを掘り出しましょう。恐竜学者と同じように、ワクワクドキドキしながら発掘体験ができる。