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国立美術館、パブリックドメイン作品1万4,063点を無償公開 教育・研究・創作で活用促進

5館総合目録から自由にダウンロード可能に モネ《睡蓮》など著作権保護期間満了作品を公開

 国立美術館を運営する独立行政法人国立美術館の国立アートリサーチセンター(NCAR)は5月29日、国立美術館所蔵作品総合目録検索システム(5館総合目録)において、パブリックドメイン作品の画像データ1万4,063点の無償ダウンロード提供を開始した。教育・研究活動や創作活動における活用を促進し、文化資源へのアクセス向上を図る。

 対象となるのは、東京国立近代美術館、国立工芸館、京都国立近代美術館、国立西洋美術館、国立国際美術館の5館が所蔵する著作権保護期間満了作品で、12,190作品・14,063点の画像データを公開する。利用者は作品詳細ページから画像をダウンロードでき、利用規約に基づき出典を明示することで幅広く活用できる。同システムは、5館の所蔵作品を横断的に検索・閲覧できるデジタルアーカイブとして運用されており、今回の機能拡充により、学校教育や探究学習、美術教育、大学での研究活動などでの活用が期待される。公開作品には、国立西洋美術館所蔵のクロード・モネ《睡蓮》なども含まれる。

 近年、海外の美術館や博物館では、所蔵するパブリックドメイン作品の画像を積極的に公開するオープンアクセスの取り組みが進んでいる。今回の施策は、日本の国立美術館においてもデジタルアーカイブの活用を推進し、教育・研究資源としての美術作品の利活用を拡大する動きとして注目される。NCARは、「アートをつなげる、深める、拡げる」をミッションに掲げ、美術館のデジタル化やコレクション活用の促進に取り組んでおり、今回の公開もその一環。学校現場や高等教育機関においては、著名作品を教材として活用しやすくなることで、探究学習やSTEAM教育、デジタルアーカイブ教育の充実にもつながりそうだ。

NHK厚生文化事業団、第61回「NHK障害福祉賞」作文募集 障害当事者や支援者の体験を広く発信

 NHK厚生文化事業団は、障害福祉への理解促進を目的とした第61回「NHK障害福祉賞」の体験作文募集を開始する。障害のある人自身や、ともに歩む家族・支援者らによる実体験をもとにした作品を募り、障害福祉に対する社会的関心を広げる狙いだ。募集は、「障害のある本人の部門」と「障害のある人とともに歩む人の部門」の2部門で実施。応募作品は8,000字以内の未発表作品とし、点字での応募にも対応する。

 応募期間は2026年6月1日から7月31日まで。郵送または公式ホームページの応募フォームから受け付ける。入選結果は11月中旬に通知し、12月には入選作品集を発行予定としている。賞は、全部門を通じた最優秀賞1編に賞金50万円、優秀賞3編に各20万円、佳作に各5万円を贈呈。また、第1部門(障害当事者部門)からは、「障害があってもこういう生き方がある」という人生の切り開き方を描いた作品に対し、「柳田邦男賞」(賞金20万円)を授与する。同賞は、柳田邦男氏が40年以上にわたり選考委員を務めていることから設けられており、「生きる意味への気づき」を描いた作品を評価する。主催はNHKとNHK厚生文化事業団。後援には文部科学省、厚生労働省のほか、障害福祉・特別支援教育関連団体などが名を連ねる。募集要項や応募方法の詳細は、NHK厚生文化事業団の公式サイトで公開している。

産官学民連携の「未来防災協同ラボ」開設 大阪で防災DXやAI活用推進へ

 一般社団法人先端技術革新機構と一般財団法人大阪消防振興協会は5月8日、体験型防災学習施設 あべのタスカル を拠点に、産官学民連携による「未来防災協同ラボ」を開設すると発表した。同ラボは、行政、企業、大学、地域住民らが連携し、防災に関する共同研究や実証実験、教材開発、普及活動、公益事業化を進める共創拠点。自然災害だけでなく、人為災害や特殊災害も含めた「あらゆる災害への備え」をテーマに掲げる。

 運営側は、防災センターを「一度体験する場所」から、「繰り返し学び、地域とつながりながら共創する場所」へ転換したい考えだ。背景には、防災分野におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の必要性がある。2026年3月に開催した防災×テクノロジーイベントでは、火災報知設備、VR、AI、防災食品、救急タグ、ITなど多分野の企業・団体が参加。中学生研究員による研究発表をきっかけに、企業間で共同研究や製品化に向けた議論が進んだという。今回開設されるラボでは、防災デジタル教材やVR・3D空間コンテンツの開発、防災向け二次元タグの普及、生成AIを活用した啓発動画制作などを推進する。特に、学校や企業研修、外国人向け防災教育などへの活用を想定したデジタル教材開発に加え、VRやMatterportによる仮想防災体験コンテンツの展開も検討。来館が難しい学校・企業向けの遠隔型防災教育としての活用も視野に入れる。また、災害時の避難所登録や身元確認、多言語対応などを支援する「二次元タグ・救急タグ」の普及体制づくりも進める方針。防災啓発キャラクター「たすけるくん」を活用したAI動画やGPS端末、防災グッズ展開なども構想している。さらに、イベント運営や教材普及、調査分析などを担う「防災ボランティア制度」も新設。将来的には学習・実務・認定試験を組み合わせた制度設計も検討する。

 5月28日にはキックオフイベントを開催し、防災関連サービスのプレゼンテーションや共同研究テーマ提案、スポンサー・普及パートナー募集などを行う予定だ。近年は自治体や教育機関でも、防災教育にVRやAIを取り入れる動きが広がっている。今回の取り組みは、防災を単なる啓発活動にとどめず、産業・教育・地域連携を含めた“共創型防災モデル”として発展できるかが注目される。

ペッパーランチ運営会社、全国35団体へハンバーグ提供 子ども支援団体と“食の楽しさ”共創企画

 ペッパーランチを展開するホットパレットは4月24日、一般財団法人デロイト トーマツ ウェルビーイング財団(DTWB)が実施する子ども支援プログラムに参画すると発表した。全国の子ども支援団体35団体を対象に、ハンバーグ提供とレシピ開発企画を行い、子どもたちに食を楽しむ機会を届ける。選定された各団体には、1団体あたり80個のハンバーグを提供。各団体は食材を活用したオリジナルレシピを考案・提出し、主催者や関係者による審査を経て、7月17日に受賞団体を発表する予定だ。近年、子どもを取り巻く環境の多様化により、食体験の重要性が改めて注目されている。ホットパレットは今回の取り組みを通じ、食育や地域支援の側面から子どものウェルビーイング向上に貢献したい考えだ。

板橋区、約50年ぶり寺院文化財調査報告書『板橋の寺院』刊行 将軍家ゆかりの寺宝も紹介

 東京都板橋区は4月24日、区内寺院に伝わる文化財を調査・解説した報告書『文化財シリーズ第102集 板橋の寺院 寺院所蔵の文化財に見える歴史と文化 真言宗編』を刊行した。区による寺院調査報告書の刊行は1982年以来、約50年ぶりとなる。本書では、日曜寺、観明寺、中台延命寺の3寺院を取り上げ、通常非公開の仏画や経典などを高精細カラー図版と最新研究成果とともに収録。徳川将軍家一門・田安家が奉納した仏画や、約600人の名が記された大般若経600巻など、板橋宿に集った多様な人々の信仰の歴史を読み解く内容となっている。

 板橋区は、中山道の宿場町として栄えた地域に残る寺宝を通じ、地域文化の再発見につなげたい考え。報告書は区立郷土資料館と区政資料室で640円で販売し、中央図書館などでも閲覧できる。

学研、学童支援員向けオンライン研修サービス開始 15分単位で実践力強化

 学研ホールディングスは4月6日、グループ会社の学研ココファン・ナーサリーを通じ、学童保育施設向けオンライン研修サービス「学研 学童先生サポートCOLLOQ(ころっく)」を開始したと発表した。サービス開始は4月1日付。

 新サービスは、1テーマ15分の短時間で受講できる点が特徴で、学童支援員が日常業務の合間に効率的に学べる設計とした。現場で頻出する課題や対応場面をもとにした実践的な内容とし、受講後すぐに業務へ活用できる点を強みとする。

 また、一方向の講義形式にとどまらず、職員同士のディスカッションを促す「学び合い」型の構成を採用。現場内でのコミュニケーション活性化やチーム力向上にもつなげる狙いがある。

 背景には、共働き世帯の増加に伴う「小1の壁」問題などを受けた学童保育ニーズの拡大がある。政府が示した「放課後児童対策パッケージ2026」でも、支援員の研修充実による質の向上が求められており、人材不足や離職率の高さが課題となっている。

 同サービスでは年間約70テーマの研修コンテンツを用意し、学童対応や保護者対応、安全・防災、管理職研修など幅広い分野をカバーする。学研グループが長年培ってきた教育・保育のノウハウを活用し、施設運営の質向上と人材定着の両立を目指す。

 今後は、より多様な現場ニーズに対応したコンテンツ拡充を進め、学童保育の質向上に貢献していく方針だ。

北杜市の小学生と「食育おにぎり」開発 行政・企業・コンビニが連携

 山梨県北杜市は、食品メーカーのはくばく、コンビニ大手のセブン-イレブン・ジャパンと連携し、市内小学生のアイデアを生かした「食育おにぎり」を開発するプロジェクトを始めた。食育授業と商品開発を結びつけ、健康的な食生活を地域で実践する取り組みで、山梨・長野県内の店舗で2026年度内の発売を目指す。

 同プロジェクトは、北杜市とはくばくが進めてきた「おこめプラス・健康プロジェクト」の一環。ここに流通の実行力を持つセブン-イレブン・ジャパンが加わり、行政・企業・小売の3者協働で食育を社会に広げる取り組みとして発展させる。

 北杜市では2009年に「おはよう朝ごはん宣言」を掲げ、朝食摂取の啓発を進めてきた。共働き世帯の増加やタイムパフォーマンス重視の生活様式が広がる中、単に朝食を食べる「量」の確保だけでなく、栄養バランスなど「質」を高める食習慣づくりが課題となっていた。

 プロジェクトでは、市内小学校で食育授業を実施し、子どもたちが朝食の重要性や大麦(もち麦)の栄養について学ぶ。その学習をもとに児童がアイデアを出し合い、商品コンセプトを選定。最終的な商品はセブン-イレブン・ジャパンが開発し、山梨・長野県内の計662店舗で販売する予定だ。

 商品には食物繊維が豊富な大麦を使用する。大麦は白米に比べて食物繊維が多く、朝食で摂取すると昼食後の血糖値上昇を抑える「セカンドミール効果」が期待される。手軽なおにぎりという形で栄養価の高い主食を提供することで、忙しい家庭でも健康的な朝食を取り入れやすくする狙いがある。

 北杜市の大柴邦彦市長は「子どもたちが考えた商品をきっかけに、家族全体の食生活が自然と整う行動変容を生み出したい」と述べ、国が進める食育政策の先行モデルとして「健康都市モデル」の構築を目指す考えを示した。

 政府は2026年度から第5次食育推進基本計画を開始する予定で、若い世代への食育の強化や持続可能な食環境づくりが柱となる。今回の取り組みは、こうした国の方針を先取りした地域モデルとして位置付けられている。

スポーツ現場でいじめ予防 品川で体験型ワークショップ

 公益社団法人子どもの発達科学研究所は、SRU品川区ラグビーフットボール協会と共催し、体験型イベント「チームの絆を強くする!前向き行動カードゲーム『ゲミワ』であそぼ」を東京都品川区の小山台会館で開催した。スポーツ現場におけるいじめ予防とチームワークの向上をテーマに、子どもや保護者、指導者らが参加した。

 イベントには同協会が運営するラグビークラブに所属する5歳から10歳までの子ども10人と、指導者や保護者など大人6人が参加。カードゲームを使ったいじめ予防ワークショップ「ゲミワ」を体験し、仲間への前向きな声かけや協力行動について学んだ。

 体験ワークの後には、保護者と指導者を対象にしたミニ講義も実施。研究所の研究員である青山智士氏が講師を務め、脳科学の視点からスポーツチームにおけるいじめ予防や心理的安全性の重要性について解説した。

 参加した子どもからは「友達に流されないようにしたい」「次の試合で『リーダーゴリラ』や『おたすけヒツジ』を増やしたい」といった感想が寄せられ、チーム内で望ましい行動を意識するきっかけとなった。

 共催した成見宏樹氏は、スポーツ現場では忍耐力やタフさが過度に重視される風土があり、いじめにつながる条件が生まれやすい場合があると指摘。「『いじめ防止』という言葉には当初実感がなかったが、チームづくりの視点として重要だと感じた」と述べた。

 「ゲミワ」は、子どもの発達科学研究所が開発したいじめ予防プログラムで、ゲームを通じて自然に学びを深める体験型の学習手法が特徴だ。学校の道徳や特別活動などで活用されてきたが、今回の取り組みを通じてスポーツクラブのチームビルディングにも応用できる可能性が示された。

 同研究所は、部活動や地域スポーツクラブなどスポーツ現場におけるいじめ予防やチームづくりの研究と実践を進めており、今後も教育機関やスポーツ団体と連携しながら子どもが安心して活動できる環境づくりを目指すとしている。

三省堂書店神田神保町本店、3月19日リニューアル開店

 株式会社三省堂書店は、三省堂書店神田神保町本店を2026年3月19日午前10時にリニューアルオープンする。午前9時40分頃から、すずらん通り側入口前でオープニングセレモニーを開催する。

 新本店のコンセプトは「歩けば、世界がひろがる書店。」。店内を巡る「知のハイキング」を打ち出し、「三省堂書店ハイキングマップ」を手に各フロアの“ランドスケープ”を回遊する仕掛けを導入する。ヒーローブック、スターブック、ルーキーブックといった切り口で本と出会う体験を提供し、スタッフによるガイドツアーも予定している。

 あわせて、「ようこそ世界の入口へ」と題した企画棚を展開。読書初心者や書店に敷居の高さを感じる層に向け、本の選び方や最初の一冊との出会いを後押しする。神保町の歴史や文化、街歩き本を紹介する「ようこそ本の街神保町へ」も設け、地域の情報発信拠点を目指す。

 オープン記念として、キービジュアルを用いたクリアファイルや記念切符風ノベルティを用意。クラブ三省堂会員向け特典も実施する(数量限定)。

 公開収録番組やトークイベントも相次いで開催。Podcast「神保町で会いましょう」には水野太貴氏と朝井リョウ氏が登場するほか、YouTube番組では竹下隆一郎氏×三宅香帆氏、池上彰氏×増田ユリヤ氏、林真理子氏×中村優子氏らが出演予定。3月19日の俵万智さんサイン会を皮切りに、直木賞受賞記念イベントや各種トーク&サイン会を4月にかけて実施する。

 建物は地上13階建て(延床面積約3,794坪)。1~4階が店舗フロアで、書籍・雑誌売場は約600坪、蔵書は約50万冊規模。文具雑貨「神保町いちのいち」、カフェ、イベントスペースも併設する。4階には「THE ジャンプショップ神保町」が同日開業予定だ。

 本の街・神保町の中核書店として再始動する新本店。リアル書店ならではの回遊性と体験価値を前面に打ち出し、読者との新たな接点創出を図る。

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のタイムサーキットが置時計に

 映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』に登場するタイムマシン搭載の「タイムサーキット」を再現した置時計が発売された。商品名は『バック・トゥ・ザ・フューチャー タイムサーキットとタイムトラベル!BOX』。株式会社Gakkenが企画・制作し、2026年2月19日に発売した。価格は5,390円(税込)。

 原作はバック・トゥ・ザ・フューチャー。2025年に第1作公開から40周年を迎えた人気シリーズで、劇中でデロリアンに搭載されていたタイムサーキットは、行き先日時などを表示する象徴的な装置として知られる。

 今回の商品は、劇中同様に3段表示を採用。上段が「DESTINATION TIME(行き先日時)」、中段が「PRESENT TIME(現在日時)」、下段が「LAST TIME DEPARTED(最後に出発した日時)」となっている。3段すべて任意の日時に設定でき、各段ごとに時計として動作する「CLOCKモード」と、表示を固定する「HOLDモード」の切り替えが可能だ。現在時刻のみを時計表示にし、ほか2段を任意の日時で固定するなど、用途に応じた設定ができる。

 本体サイズは約W190×H110×D40ミリ。電源は単3形乾電池3本またはUSB給電(5V)に対応する。安全性を優先し急速給電には非対応で、USB使用時は電池を取り外す必要がある。電池やケーブル、アダプターは別売り。

 同梱のミニブックはA5判16ページ。『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』に登場するスポーツ年鑑を模したカバー付きで、東京コミコン2025の展示レポートや時計の操作方法を掲載している。カバーはA5サイズ・30ページ程度のノートに装着できる仕様で、映画の世界観を楽しめる。

 商品はUniversal Studios Licensing LLCとの商品化契約に基づき制作された公式アイテム。40周年ロゴ入りの限定感ある仕様となっている。