Category: 塾ニュース|地域教育

京都カグヤライズと京都聖カタリナ高が産学連携協定 スポーツ通じた人材育成へ

 株式会社京都卓球クラブが運営する女子プロ卓球チーム「京都カグヤライズ」は、京都聖カタリナ高等学校と産学連携協定を締結する。調印式は6月2日に京都聖カタリナ高等学校で行われる予定だ。協定は、スポーツを活用した教育活動や地域貢献活動を通じて、生徒の成長機会の創出と地域活性化を目指すもの。両者はこれまで約1年間にわたり交流を重ねており、その実績を踏まえて正式な連携協定締結に至った。

 これまでには、Tリーグ開幕戦でのボランティア派遣や探究授業への協力、地域イベント「カタリナクリスマス」での連携などを実施。学校側はキャリア教育や探究学習において地域や企業と連携した実践的な学びを重視しており、京都カグヤライズ側も地域連携や次世代育成を活動方針の一つに掲げている。協定では、教育・企業活動・社会貢献に関する情報交換や、施設・設備の相互活用、選手・生徒による交流活動などを推進する。今後は、ホームマッチ運営やボランティア活動、探究学習など、スポーツを軸とした実践型プログラムを共同で展開する予定だ。具体的な取り組みとして、7月10日には普通科1年生を対象に「プロスポーツを運営する」をテーマとしたキャリア教育授業への協力を予定している。京都カグヤライズは2022年創設の女子プロ卓球チームで、Tリーグに参戦。「ともに挑み、ともに強く。」を理念に掲げ、地域密着型クラブとして活動している。

東京電機大学・草加市・加藤製作所、産官学連携で体験型科学講座 小中学生向け「まちのヒーローアカデミー」開催

 東京電機大学と草加市は、包括連携協定に基づく取り組みとして、株式会社加藤製作所と連携し、体験型講座「まちのヒーローアカデミー 番外編 ~サイエンス~」を開催する。次世代を担う子どもたちに、理科やものづくりへの興味関心を持ってもらうことが狙いだ。同講座は、産官学連携によって学校教育だけでは得にくい実践的な学びの機会を提供する連続プログラム。対象は草加市内の小学5・6年生と中学生計25人で、電気や公共インフラ、製造業への理解を深める内容となっている。

 プログラムは全3回で構成される。第1回は7月4日に東京電機大学東京千住キャンパスで開催。「クレーン車から学ぶ『油』のチカラと電気駆動システム!」をテーマに、油圧や電気駆動の仕組みを学びながら、モデルカーの組み立てを通して回生システムへの理解を深める。第2回は7月22日に建設中の新草加消防署や草加市役所で実施。公共インフラ施設の見学を通じて、地域インフラ維持管理の重要性や自治体の役割、クレーン車が果たす役割などを学ぶ。第3回は8月25日に加藤製作所茨城工場で開催され、大型クレーン車の製造工程を見学するほか、現役エンジニアとの交流やグループ発表を行う。大学教員や自治体担当者、技術者からのフィードバックも予定している。東京電機大学は、地域連携活動の一環として、小中学生向けの電子工作教室や科学実験教室などを継続的に展開している。今回の講座も、地域と連携しながら「ものづくり」の楽しさや探究する力を育む取り組みとして位置づけている。

高専生のキャリア観広げる「高専キャラバン2026」始動 全国の高専で開催へ

 株式会社みらいスタジオは5月22日、現役高専生向けキャリアイベント「高専キャラバン2026」を開催すると発表した。フラー株式会社、株式会社プロッセルと共同で実施し、5月21日の旭川高専を皮切りに、全国各地の高等専門学校で順次開催する。今年のテーマは「高専の続きに、こんな『かなりたのしい!』があったのか」。全国で活躍する高専出身者が登壇し、高専時代の経験や進路選択が、現在の仕事や活動の楽しさにどのようにつながっているのかを語る。講演では、技術者としてのキャリアだけでなく、起業や新規事業、地域活動など多様な進路を紹介する予定だ。

 プログラムでは、高専卒業生によるキャリア講演を中心に構成。登壇者が「今、何を面白いと感じているか」や、「高専時代の試行錯誤が現在にどう結びついているか」を等身大で伝えることで、高専生に新たな視点やキャリアの選択肢を提示する狙いがある。主催するみらいスタジオグループは、高専出身者を中心としたコミュニティ運営やキャリア教育、アントレプレナーシップ教育を10年以上展開してきた。進学・編入・就職・起業など幅広い進路情報を現役学生に届ける活動を続けており、日本最大級の高専生・OB/OGコミュニティも運営しているという。

 また、同社はスタートアップスタジオ事業も手掛けており、高専生・OB/OGの技術力を活かした新規事業開発や起業支援にも注力。AIやLLMを活用した開発支援なども進めている。こうした実績から、東京都のスタートアップ支援事業「TOKYO SUTEAM」に採択されるなど、教育・起業支援分野での活動を広げている。高専キャラバン2026の詳細や開催校情報は、公式サイトおよび公式Xアカウントで随時公開される。

キッズコネクト、熊本県の保育ICT協議会で最新動向を説明 自治体・保育団体向けにDX推進支援

 キッズコネクト株式会社は、熊本県が主催する「令和7年度 熊本県就学前教育・保育施設ICT協議会」において、県内の市町村や就学前教育・保育関係団体に対し、「保育ICTの現状」について説明したと発表した。同協議会では、保育現場におけるICT導入に加え、保育DXを取り巻く制度動向や課題についても共有された。説明内容には、こども家庭庁による保育DX推進の方向性や目標設定、ICT関連補助金・加算制度の要件、ICT導入検討時の留意点、人材採用をめぐる現状などが含まれる。

 また、同社は、一般社団法人こどもDX推進協会の代表理事として、こども家庭庁へ提言してきた内容についても紹介した。協議会では、事前アンケートをもとに把握した各自治体のICT導入状況や課題を踏まえ、次年度以降の導入推進につながる情報提供を行ったという。近年、保育現場では人材不足や業務負担増加への対応としてICT活用への関心が高まっており、国も保育DX推進を進めている。キッズコネクトは今後も、自治体や保育施設向けにシステム提供、コンサルティング、研修などを通じて、保育現場の業務負担軽減と保育の質向上を支援していくとしている。

リクルート、姫路市教委と連携協定 スタディサプリ活用で教育DX推進

 株式会社リクルートは20日、兵庫県姫路市教育委員会と教育支援に関する連携協定を締結したと発表した。オンライン学習サービス「スタディサプリ」を軸に、ICTを活用した家庭学習の充実や個別最適な学びの実現、キャリア教育の推進などを進める。協定は、教育分野での連携体制を強化し、教育の質向上と地域社会の発展、児童生徒の健全育成に寄与することが目的。リクルートが持つ教育サービスの知見や民間企業としての視点を、姫路市の教育施策に取り入れる。

 主な取り組みとして、家庭学習環境の整備を通じた学習習慣の定着と学力向上、児童生徒が将来を考える機会を広げるキャリア教育、学習プラットフォームを日常的に活用する教育DXの推進を掲げる。学校向け「スタディサプリ」は、全国の自治体や小中高校で導入が進む学習支援サービス。動画教材とドリル・テスト教材を組み合わせ、基礎学力の定着やつまずき克服、自学自習の促進を支援する。教員向け管理機能では、宿題配信や採点、学習状況の把握なども効率化できる。自治体と民間企業が連携し、ICTを活用した学びの高度化を進める動きが全国で広がる中、今回の協定も地域教育改革のモデルケースとして注目されそうだ。

中央高等学院、東京ヴェルディと2026年も提携継続 18年目の教育連携へ

 中央高等学院を運営する株式会社ディー・エヌ・ケーは17日、東京ヴェルディと2026年シーズンのコーポレート・パートナー契約を締結したと発表した。協賛は2009年から続いており、今年で18年目となる。両者はこれまで、学業とサッカー競技の両立を支援する「ヴェルディS.S.中央高等学院 サッカーコース」を共同運営してきた。高校卒業資格取得に向けた学習を進めながら、専門的なサッカー指導を受けられる環境を整えている。

 このほか、スポーツイベント「GREEN DAY」や、生徒が試合運営をボランティアで支える「ありがとうプロジェクト」など、教育とスポーツを掛け合わせた取り組みも継続して実施している。中央高等学院は、通信制高校に通う生徒への学習支援や進路指導を行うサポート校として展開。個別カウンセリングや体験型学習に力を入れており、大学進学率は約70%としている。現在は吉祥寺、池袋、原宿、横浜、千葉、大宮、名古屋の7拠点で校舎を運営する。近年、通信制高校やサポート校では、学び直しや多様な進路支援に加え、スポーツ・芸術・eスポーツなど専門分野と学業を両立できる教育モデルが広がっている。今回の契約更新も、そうした実践型キャリア教育の一例といえそうだ。

高槻市、小中9年間の給食無償化を先行実施 新年度の給食が開始

 高槻市は4月10日、市立小中学校で2026年度の給食を開始した。同市はすでに、義務教育9年間にわたる給食費の恒久的無償化を実現しており、国の制度に先行した取り組みとして注目されている。

 国は2026年4月から公立小学校を対象に給食費の負担軽減策を実施するが、高槻市ではこれに先立ち、独自施策として無償化を段階的に導入。2022年度に中学校、2023年度に小学校へと拡大し、北摂地域で初めて小中9年間の給食無償化を達成した。

 この日の給食開始では、パンや牛乳、豚肉とマカロニのトマト煮などが提供され、各校で児童生徒が久しぶりの給食を楽しむ様子が見られた。教室では配膳やあいさつを行い、笑顔で食事をとる姿が広がった。

 市によると、中学校の生徒数は2026年4月時点で約7800人。無償化により、生徒1人あたり年間約7万円の負担軽減につながるという。

 同市はこれまでも子育て世帯への支援を重点施策として進めており、今回の取り組みも家計負担の軽減と教育環境の充実を図る狙いがある。今後も国の制度と並行しながら、独自の支援策を継続していく方針だ。

マイナビ、中学校向けキャリア教育を全国展開 1万人超が参加、出張授業の募集開始

 株式会社マイナビは、中学生向けキャリア教育の出張授業を全国で展開し、これまでに45都道府県・117校で実施、延べ1万293人が参加したと発表した。あわせて、2026年6月から10月にかけて実施する出張授業の開催校募集を開始した。

 同社は、NPO法人企業教育研究会と共同で、カードゲーム教材「カードゲームで学ぶキャリア図鑑」を開発。2024年7月から無償で出張授業を行っている。2027年までに全47都道府県での実施を目標とする。

 取り組みの背景には、若年層のキャリア意識の課題がある。同社の調査によると、大学1・2年生の約6割が将来の進路を明確に描けていない一方、進路が定まっている学生の多くは高校生段階でキャリアを意識していた。こうした状況を踏まえ、早期からのキャリア教育の重要性が高まっている。

 授業では、カードゲームやアニメーションを活用し、職種や業界の多様性、社会の仕組みを体験的に学ぶ構成とした。講師は各地域のマイナビ社員が務め、地元企業の事例を交えながら、仕事と地域社会の関係や産学官連携の考え方についても解説する。

 参加した生徒からは「楽しみながら職業を学べた」「将来について考えるきっかけになった」といった声が寄せられ、教員からも進路指導への活用を期待する意見が上がっている。

 同社は今後も、出張授業や職業体験イベントを通じて、中学生が主体的に将来のキャリアを考える機会の提供を継続する方針だ。

生成AIで教員研修の質向上へ 埼玉県立総合教育センターが実証

 埼玉県立総合教育センターは、民間企業と連携し、生成AIを活用した教員研修用のフィードバックシステムを構築した。受講者一人ひとりの記述内容に対し、個別に最適化された助言を提供することで、技術的および教育的な有効性を検証する。
 従来の教員研修では、受講者が記述した振り返りに対して十分な反応が得られにくい一方通行の形式が課題となっていた。今回の研究では、生成AIとの対話を通じて双方向の学びを実現し、内省の質を向上させることを目指している。システムの設計と開発には、教育分野のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する株式会社カナメプロジェクトが協力した。
 同センターの専門研修で実施された試行導入の結果、受講者による評価は4点満点で3.3点に達した。定性的な効果として、学習内容の定着や学習意欲の向上のほか、教育現場におけるDX推進への意識が高まったことが確認されている。
 昭和23年に設置された同センターは、現在「令和の日本型学校教育」の構築を掲げている。ICT技術を活用した教育活動の変革を促進しており、今回の研究成果を今後の学校現場におけるDX人材の育成に役立てる方針だ。

モノグサ、横浜市の学習基盤整備事業に採択 約25万人規模でAIドリル導入へ

 記憶定着型の学習サービス「Monoxer(モノグサ)」を提供するモノグサ株式会社は4月2日、横浜市教育委員会が実施する「横浜版学習プラットフォーム構築事業」において、プロポーザルに採択されたと発表した。2026年4月から、市立小中学校や特別支援学校など495校、約25万人規模でAIドリルの導入が進む見込み。

 本事業は、GIGAスクール構想で整備されたICT環境を基盤に、教育データを活用した個別最適な学びの実現を目指すもの。AIドリルを全校に展開するとともに、学習履歴や到達度、つまずき傾向などのデータを統合し、「横浜版学習プラットフォーム」として運用していく。

 Monoxerは、生徒一人ひとりの理解度や忘却の進行に応じて最適な問題を出題する点が特長。今回の取り組みでは、同サービスによって得られる日々の学習データと、自治体が保有する学力調査などのデータを組み合わせ、学習状況の可視化や個別最適な教材レコメンド機能の開発を進める。

 これにより、生徒は自身の理解度に応じた学習を継続的に行えるようになるほか、教職員はデータに基づいた指導の優先順位付けや個別フォローが可能となる。問題の自動出題や採点機能を通じて、教員の業務負担軽減にも寄与する見込みだ。

また、同社は教職員向けの研修やサポート体制の整備も進め、学校現場での定着を支援する。蓄積された学習データは教育委員会にも共有され、施策の検討や意思決定の高度化にも活用されるという。

教育現場では、ICT環境の整備が進む一方で、学習データの活用や定着支援の仕組みづくりが課題となっている。今回の大規模導入は、AIと教育データを活用した「子ども主体の学び」の実現に向けた取り組みとして、今後の展開が注目される。