京都市と成基、不登校支援メタバース教室を展開 平均出席率57.7%

 株式会社成基は5月22日、京都市と連携して実施している不登校児童生徒向け支援事業「オンラインの居場所」の2025年度実施成果を発表した。メタバース空間を活用したオンライン教室の年間平均出席率は57.7%となり、継続参加型のオンライン支援として高い水準を示した。

 同事業は、不登校児童生徒が安心して過ごせるオンライン上の居場所を提供し、段階的に社会との接続を支援する取り組み。京都市が成基へ委託する形で2024年度から開始され、2025年度は学習支援や保護者支援を拡充した本格運用フェーズに入った。

 対象は小学4年生から中学3年生まで。授業では、クイズや実験、プログラミングなど双方向型の学習を導入し、子どもたちが主体的に参加できる構成とした。京都の文化や歴史、社会課題もテーマに取り入れ、学びと地域社会を結び付ける工夫を行った。

 外国語教育では「世界一周の船旅冒険」をテーマに、世界地図を復元するストーリー型授業を実施。異文化理解や社会科的要素も組み合わせた教科横断型学習を展開した。

 また、オンラインだけで完結させず、「リアルな社会との接続」も重視。株式会社聖護院八ッ橋総本店や京都市京セラ美術館など地域企業・施設と連携したオフライン交流イベントも開催した。

 2025年度は登録者105人に対し、延べ1471人が参加。授業アンケートでは、「授業の楽しさ」が4点満点中3.63点、「分かりやすさ」が3.61点となり、利用者から高い評価を得た。

 保護者向け支援にも注力し、「保護者の会 WithOne」を全6回開催。延べ418人が参加し、不登校への理解を深める学習会や保護者同士の交流を行った。京都市教育委員会は、「心理的孤立感の軽減や前向きな意識変化が確認できた」と成果を説明している。

 近年、不登校児童生徒数は全国的に増加傾向にあり、学校内外の支援につながっていないケースも課題となっている。こうした中、オンラインを入口とした支援モデルに注目が集まっている。

 京都市は2026年度も成基を事業受託者に選定。今後は教育相談機関や教育支援センターとの連携を強化し、オンラインからリアルな支援へつなぐ包括的な不登校支援モデルの確立を目指す。

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