株式会社ジャストシステムが提供するクラウド型通信教育「スマイルゼミ小学生コース」を、2020年度から実施される新学習指導要領に対応し、大幅リニューアルする。
以前から全会員に配信している「英語」は、2018年4月より新学習指導要領に対応した内容に改訂。1、2年生は3年生からの必修化に備えてオリジナル教材、3年生以降は新学習指導要領対応の教材を配信する。
また、オプション講座「英語プレミアム」(別途会費が必要)は、小中一貫のカリキュラムに編成し直す。
「子供たちが将来に繋がる英語力をしっかりと身につけられるように今後も教材開発をしていきます」と、株式会社スマイルゼミILS事業部マーケティング部の寺尾房代氏は語る。
具体的には、小学低学年用としてネイティブの発音に触れて英語に親しみながら学ぶ「HOP」、小学3年生以上の受講を想定し、フォニックス学習を用いて、「聞く・話す・読む・書く」の力を身につける「STEP」を加え、小中学生の共通カリキュラムとして「英検5~2級」のコースを設定する。
「英検5~2級」の「通常学習モード」では、該当級の内容をステップアップ形式で学ぶ。そして、英検試験日1カ月前からは毎月のレッスンと並行して、オーダーメイド型の「直前対策モード」も用意。
一次試験対策として、本番と同じ形式の模擬試験を実施し、その結果をもとに弱点を判定し、合格ラインとのギャップを埋める弱点補強対策と、過去問分析による頻出問題の徹底トレーニングを提供する。二次試験対策の面接対策は、面接の流れや出題方法を動画で疑似体験しながら学習ができるようになった。
新たに配信が決まった「プログラミング」講座は、新学習指導要領がプログラミング的思考の要素として求める「課題解決のための手順を論理的に考える力」に着目して開発したオリジナル教材を提供する。
「小学生のうちに身に着けてほしいことは、課題を手順にする力、答えはひとつではなく工夫の余地があること。そして将来、AIを使いこなせる力を身につけてほしい」と同社ILS事業部開発部廣庭雅一氏は語る。
このプログラミング講座もタブレットだけで学びが完結するように作られた。「チュートリアル」で考え方を学び、「問題」、さらに「チャレンジ問題」に取り組む3部構成で学ぶ。分からない場合には「ヒント」を使い、解決の方向性を丁寧に教えてくれるため、一人でも無理のない学習が進められる。
この講座の狙いは、コーディングではなく、他教科の要素を通して複合的に学び、あるいは活用しながら、最適解を論理的に導き出す「プログラミング思考」の養成だ。
例えば、「水のかさ」をテーマとした講座では、キャラクターを動かして水槽に必要量の水を入れる手順や水量をプログラミング的に調整する過程で、算数「水のかさ」の理解を深められるように設計されている。他にも理科の「磁石」や「電気」、社会で習う「ゴミの分別」、「曲」や「料理法」の手順や構造を基にした音楽や家庭科の内容など多彩なカリキュラムが配信される予定だ。
プログラミング講座は、2018年から3月、7月、12月の年3回(学校の長期休暇時)、英語講座の新教材は、2018年4月1日から毎月配信される。