ユーグレナ社、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対する抗体検査サービスを医療機関向けへ提供開始

 株式会社ユーグレナ(出雲 充 代表取締役社長)は、株式会社リバネス(井上 浄 代表取締役副社長CTO)、株式会社オーダーメードメディカルリサーチ(村上 康文 代表取締役)と共同して開発した、新型コロナウイルスSARS-CoV-2に対する抗体検査サービス※1の医療機関への提供を開始する。
※1 共同開発の開始は、2020年6月15日に発表。

 これまで3社で開発したSARS-CoV-2に関する抗体検査系では、SARS-CoV-2のタンパク質に反応する標準抗体を作製し、定性的な陽性/陰性の判定だけではなく、抗SARS-CoV-2抗体の濃度を定量推定することが可能となった※2。

 その後、3社は開発したSARS-CoV-2に関する抗体検査系を、サービスとして提供できるよう検討を重ねてきた。そして、SARS-CoV-2に関する抗体検査系に関するサービスの第一弾を、ユーグレナ社から医療機関への抗体検査サービスとして提供※3する。
※2 2020年7月6日付のリリースで発表
※3 抗体検査サービスは医療機関向け。個人の方は、今後、本サービスの取扱い病院やクリニックなど医療機関を通じて、本サービスを受けることができるようになる

■抗体検査サービスの内容
【特徴】
①  日本のバイオテックベンチャーがゼロから開発
 本サービスは、検査方法の開発から解析までを全て国内で実施。日本の抗体医薬開発ベンチャーであるオーダーメードメディカルリサーチ社、リバネス社、ユーグレナ社の3社で共同開発した製品。


②  微量の血液でも正確に抗体検出可能
 本サービスでは、血液を抗体検査の生体サンプルとして使用します。検査工程を最適化することで、血液中に含まれる抗体を高感度で検出することが可能となり、微量の血液でも判定可能。陽性/陰性の判定には日本人のデータを基準に用いており、その試験における発症後11日目以降の検体では陽性的中率、陰性的中率ともに100%※4であることが確認されている。


③  抗体量を定量的に測定
 本サービスでは、独自に開発した標準抗体を用いることで、抗体量を測定することができるため、陽性・陰性の判定はもとより、抗体量の推移を記録できる。陽性・陰性の判定結果しかわからない抗体検査と比較して、時間とともに増減する抗体量を定期的に把握することができる。


※4 医療機関から提供されたインフォームドコンセントを得ている臨床検体のうち、PCR検査において陽性判定を受けているものに対して構築した抗体検査を行った結果、発症から11日以降に採取された臨床検体の全てにおいて陽性判定が得られた。また、同じくPCR検査で陰性判定を受けている臨床検体に対して行った抗体検査では、全ての検体が陰性判定となった。この結果は、当該試験の条件において陽性的中率、陰性的中率ともに100%であることを示している。

みんなが私塾界!