日本旅行、北海道大樹町、SPACE COTAN 産官連携による探究学習プログラムの提供を開始

 株式会社日本旅行(東京、小谷野 悦光 代表取締役社長兼執行役員)と北海道大樹町(黒川 豊 町長)、SPACE COTAN株式会社(大樹町、小田切 義憲 代表取締役社長兼CEO)の三者は、北海道スペースポート(HOSPO)および大樹町を舞台にした、新たな探究学習プログラムの展開を開始したことを発表した。

 このプログラムは、2022年7月に上記3者にて締結したパートナーシップ協定に基づき、観光事業の一環として開発した、教育旅行向けの新プログラム。アジア初の民間にひらかれた商業宇宙港である北海道スペースポートと、宇宙のまちづくりを推進する大樹町ならではの内容で、日本旅行が手掛ける探究体験プログラム「ミライ塾」の新たなコンテンツとして提供する。今後も日本旅行、大樹町、SPACE COTANはそれぞれの強みを掛け合わせた連携・協業により、宇宙をテーマとした観光振興や教育分野への貢献を目指して取り組みを進めていく。

 日本旅行は、専門部署「宇宙事業推進チーム」により宇宙をテーマにした事業を推進し、宇宙開発にまつわる観光事業のほか、宇宙を通した学びで探究体験を提供する学校向けプログラム「ミライ塾」を展開してきた。
 大樹町とSPACE COTANは、「北海道に、宇宙版シリコンバレーをつくる」というビジョンの実現に向けて、HOSPOの設備としてロケットやスペースプレーンの発射場・実験場整備を進め、インフラとしてロケット開発や宇宙産業、地方創生に貢献することを目指している。HOSPOの整備による道内の経済波及効果は年間267億円、約2,300名の雇用創出、観光客は約17万人増加するという試算が出されている。

 日本旅行、大樹町、SPACE COTANはそれぞれの強みや資産を掛け合わせて、新たな価値創出や地域活性化、宇宙版シリコンバレーの早期実現を目指し、2022年7月にHOSPO等を活用した観光振興(スペースツーリズム)および、宇宙のまちづくりに関するパートナーシップ協定を締結した。また、2022年秋からは総務省が地方創生として推進する地域活性化起業人制度を活用し、日本旅行の人材が1名大樹町に派遣され、観光振興に取り組んできた。

 また、近年の教育旅行は、これまでの観光地を巡る「見学中心型」から、参加生徒自らが課題を設定して解決していく「探究学習型」へと進化している。HOSPOや大樹町においても、見学や体験だけで終わることなく、探究的な学びができる内容へと進化したプログラムを学生の皆様へ提供すべく、民間の宇宙ビジネスや宇宙のまちづくりをテーマとした商品開発やマーケティングを進めてきた。

2.プログラム概要
 学校のニーズに応じて、「①宇宙開発をテーマにした探究体験」と、「②まちづくりをテーマにした探究体験」の2つのプログラムを設定する。

①ロケットワークショップ探究プログラム
1.町で行われている民間宇宙ビジネスの最前線の体感とインプット
2.与えられたミッションに対する目標の設定
3.ミッション達成に向けてチームで様々な検討、実験、改善の実施
4.モデルロケットの打上げによる最終チャレンジ
5.成果発表と振り返り

②宇宙のまちづくり探究プログラム
1.大樹町のビジョンをインプット
2.大樹町で行われている民間宇宙ビジネスの最前線の体感とインプット
3.課題のヒヤリングと現状分析
4.ビジョン実現に向けチームで検討の実施
5.政策提言と振り返り

3.プログラム実施事例
 2023年7月24日~26日の3日間にて、都内有数の進学校である豊島岡女子学園高等学校(東京・豊島区、竹鼻 志乃 校長)が、探究型宿泊研修「大樹町スペースサイエンスツアー」を実施した。同校は様々な探究教育に力を入れており、宿泊研修だからこそ実施できる探究的な学びとして、このプログラムの「ロケットワークショップ探究プログラム」を採用。事前説明会を経て、高校1年生と2年生から希望者39名の生徒が参加した。

みんなが私塾界!