神戸山手グローバル中高が教育シンポジウム開催 国際共同学習や生成AI活用の実践を報告

 神戸山手グローバル中学校・高等学校は、教育シンポジウム2026「学びを社会へ、世界へ――文部科学省をはじめとする実証事業を通して」を開催した。国際共同学習や生成AIの活用、教科横断型の教育実践を紹介するとともに、AI時代に求められる学びのあり方について議論した。

 冒頭、平井正朗校長が同校の取り組みを報告した。約600人が学ぶ同校には17カ国の生徒が在籍し、高校では海外ルーツの生徒が約36%を占める。平井校長は「英語を学ぶのではなくて、英語で学ぶ」と強調。英語を知識習得の目的ではなく、異なる背景を持つ仲間と協働し、正解が一つではない課題に取り組むための手段として位置づけていると説明した。

シンポジウムの様子

 文部科学省の「EDU-Portニッポン応援プロジェクト」では、昨年度のインド、フィリピンの学校との実践を発展させ、今年度はケニア、ガーナ、フィリピンの学校とオンラインで共同学習を推進。英語を用いて数学やプログラミング、eスポーツなどを通じて学び合う。校内でも外国人教員による英語での数学や理科の授業を、年間を通して展開している。

 また、3年目となる「DXハイスクール」事業ではプログラミング教育を推進。「読書活動推進事業」である「Global Reading Nexus Project -AI・多言語・国際協働による次世代読書活動モデルの構築-」は、AIによる要約文の添削や多言語の電子書籍、ビブリオバトルなどを取り入れている。さらに、同じメンバーで一年間、一つのテーマに取り組む「ラーニング・コミュニティ」を導入し、探究活動と大学の専門分野を結びつけた進路指導にも取り組んでいる。

 続くパネルディスカッションでは、生成AIの普及による英語教育の変化が議論された。翻訳技術が進歩する一方、AIが提示した表現から適切なものを選ぶには、言語能力や教養、基礎学力が不可欠との意見が出された。また、英語と数学などを組み合わせた授業について、文系・理系の枠を越えた学びを促し、生徒が自身の得意分野を発見する機会になるとの指摘もあった。

 平井校長は進路指導についても「大学は通過点に過ぎない」と述べ、「自分が一番得意としている分野を使って、これからのグローバル社会でどう活躍できるか」を考えることが重要だと説明。大学への合格を最終目標とするのではなく、生徒が自らの興味・関心を深め、それを将来の社会での活躍につなげられるよう、大学や企業、地域社会との連携を進めていく方針を示した。

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