駿台 「Salesforce人材育成Workforceプログラム」を開講

「駿台」と「インフォニック株式会社」によるDX人材育成リスキリング事業の展開

 学校法人駿河台学園(東京・千代田区、山﨑 良子 理事長)と、インフォニック株式会社(東京・中央区、菊地宏 代表取締役)は、企業内で活躍するDX人材を育成するリスキリング事業 「Salesforce人材育成Workforceプログラム」を開講する。

駿台×インフォニック 「Salesforce人材育成Workforceプログラム」の特徴
●短期間でのSalesforce認定アドミニストレーター合格の明確なゴール
●合格までの手厚いフォローと合格に導く個別指導カリキュラム
●セールスフォース・ジャパン社認定Workforceパートナー(人材育成パートナー)であり、未経験者人材育成に高い実績を持つインフォニックが完全サポート

 Salesforce認定アドミニストレーター試験は、Salesforce社が実施する資格試験であり、Salesforceのカスタマイズ、プラットフォームの定期的な設定、ユーザーの管理、機能のさらなる活用法の模索など、幅広い知識を有していることを証する資格。そのため、Salesforce認定アドミニストレーター資格取得者は多くの企業で重要視されている。
多くの企業がデジタルトランスフォーメーションを進める中、Salesforceスキルの需要は確実に高まっている。

【受講メリット】
●約6カ月の短期間で社会が求めるスキルを身につけることができる
●資格合格により、ジョブチェンジや給与アップが期待できる
●一定の条件をクリアすれば受講料が実質無料となる
<条件>
1.出席日数8割以上・自習100時間以上実施
2.受講終了月翌月末までにSalesforce認定アドミニストレーター資格合格
3.受講終了3カ月後までに採用選考を経て会社に就職しその会社で6カ月間勤務

□対象者:社会人、専門学校生・大学生・大学院生
□コース概要
*期間:2023年9月16日~2024年2月21日(21週)
*最大受入数:14名 最低催行人数:5名
*受講費用:55万円(消費税込)
  □応募期間:2023年7月4日~8月21日

河合塾グループ、ウズベキスタンに現地法人を設立

教育エコシステム輸出の海外初拠点として理数系学力検定テストからサービス展開

 河合塾グループの株式会社KEIアドバンス(東京・千代田区、矢島 敏男 代表取締役)は、日本型教育エコシステムを海外展開する最初の拠点として、ウズベキスタン共和国の首都タシケントに、現地法人『Nippon Global Education and Assessment』を設立した。7月より本格稼働し、理数系日本型学力検定テストを中心としたテストや教育支援サービスを同国に展開する。

 KEIアドバンスは企業理念である「一人ひとりの未来のために。」のもと、大学向けに多種多様なソリューションビジネスを展開する一方、中国、ベトナム等の海外での教育分野における新たな領域の拡大に取り組んでいる。ウズベキスタンにおいても2021年よりJICA(国際協力機構)と共同で日本型学力検定テストモデルの導入に向けた普及・実証・ビジネス化事業を河合塾グループのハピラル・テストソリューションズとともに展開している。

 ウズベキスタンの公立・私立学校8年生から10年生(日本の中2~高1に該当)に同社が作成した数学テストを実施。日本型学力検定テストの特徴である詳細な成績分析とそれに基づいた指導の改善点などを現地政府に報告する等の取り組みを展開。これらの取り組みが評価され、本年5月に現地政府機関と高等教育に関する包括的な相互協力の覚書を締結している。

 今回設立する新会社は、全統模試に代表される河合塾グループの教育コンテンツやノウハウといった教育アセットを開発途上国に事業として展開する初めてのケースとなる。ウズベキスタンでは、これまでJICAとの共同事業にて展開していた日本型学力検定テスト(数学)を中心とした各種テストビジネス、その成果を基とした各種教育支援サービスや日本の大学への留学生支援サービスを展開し、同国の教育改善や人材育成に貢献していく。

ヒューマンリソシア ウクライナ・キーウ国立工科大学と、IT卒業生の来日・就労に向けた共同プロジェクトを開始

 海外ITエンジニア派遣「GITサービス」を展開するヒューマンリソシア株式会社(東京・新宿区、御旅屋 貢 代表取締役)は、ウクライナのキーウ国立工科大学(National Technical University of Ukraine “Igor Sikorsky Kyiv Polytechnic Institute”)と提携し、日本での就労機会の提供に向けた共同プロジェクトを本格開始する。これはウクライナの国立大学である同大学が、来日・就労支援おいて日本企業と提携する初の取り組みで、趣旨に賛同する三井情報株式会社(東京・港区、浅野 謙吾 代表取締役社長)やヒューマンアカデミー日本語学校などと連携し、同大学の卒業生を対象にIT分野を中心としたキャリア形成を支援するもの。

 このプロジェクトを通じて、ウクライナの若者たちが、日本で働くことを通じて望むキャリアを築き、将来ウクライナの発展を牽引する人材となることを期待するとともに、ウクライナと日本の懸け橋の一助となることを目指す。

 ウクライナの首都キーウに構える「キーウ国立工科大学」では、多くの学生が卒業を迎えている。しかしながら困難な状況が続く中、卒業生たちがキャリアをスタートする機会が制限されているのが現状だ。このような状況を受けヒューマンリソシアは、ウクライナの若者たちが日本で活躍し、スキルを磨く機会を提供することを目的に、キーウ国立工科大学と共同プロジェクトを立ち上げた。

 このプロジェクトでは、同大学でITを学び、日本での生活・就労を希望する卒業生をヒューマンリソシアが社員雇用し、来日や在留資格の取得、住居などの生活も支援する。また日本での生活・就労には、日本語の「ことばの壁」が存在する。そこで、「ヒューマンアカデミー日本語学校」の協力の元、日本語教育を無償提供し、三井情報をはじめとした賛同企業での就労を通じて、ITエンジニアとしてのキャリア形成を目指す。

■プロジェクトの概要
 同大学のIT卒業生を中心としたウクライナのITエンジニアを社員採用し、来日・在留資格・日本語教育・就労までをヒューマンリソシアがコーディネートする。なお、帯同を希望する家族についても日本語教育を提供し、日本での生活を支援する。

来日:渡航費を含む来日手続き、在留資格手続きなど
生活:当社が社員雇用し、住居や日本での生活サポート、日本語教育の実施、エンジニアとしてのキャリア構築を支援
就労:賛同する企業にてITエンジニアとしての就労機会の提供

モノグサ株式会社、非常勤取締役にサイボウズ取締役の林忠正氏が就任

「Monoxer(モノグサ)」を提供するモノグサ株式会社(東京・千代田区、代表取締役:竹内 孝太朗、畔柳 圭佑)は、2023年7月1日付で、サイボウズ株式会社の取締役、林 忠正(はやし ただまさ)氏が非常勤取締役に就任した事を発表した。
 モノグサの社員数は100名を超え、Monoxerは5,000教室以上で導入され、学校や塾領域といった教育機関のみならず、大学や専門学校などの高等教育や社会人の資格取得、企業の社員教育へも活用の幅を拡げている。

 事業拡張の最中において、日本有数のSaaS企業であるサイボウズ株式会社で取締役を務める林氏を非常勤取締役に迎え入れる。林氏の経営企画、事業企画、組織マネジメントの領域における、豊富な知識と経験によって、モノグサはコーポレート領域を中心に体制を強化し、Monoxerをより速く、より幅広い顧客層へ提供し、更なる事業推進に努めていく。

林 忠正氏は「人がパフォーマンスを発揮するための大きな要素の一つである「記憶」。
この記憶に要する時間を極小化、効率化する事で、人のパフォーマンスは量、質共に劇的な変化を遂げると考えています。その変化のキッカケを、Monoxerという日本発のサービスが、世界のあらゆる場所、そしてあらゆる年代の人に対して提供する。
そんな未来の実現を目指し、私自身も成長の限界にとらわれず、モノグサのメンバーと共に力を発揮できるよう、努めてまいります。」とコメントした。

FLENS School Managerに、「成績回収」機能が追加リリース

アプリでテスト結果や学校成績等の回収が可能に。

 FLENS(フレンズ)株式会社(東京・港区、大生 隆洋 代表取締役)は、同社が提供する塾生保護者のファン化が狙えるコミュニケーションアプリ「FLENS School Manager(以下、FSM)」の「申込/回答」機能に新たに「成績回収」機能を追加した。テスト結果や学校成績等の回収をFSMアプリで回収することで、業務効率化が期待できる。

■成績回収機能の特長:

  1. 回収したいデータの種別によって、自由に回答フォーマットを作成できる
    入力項目(教科、得点、満点、平均点、最高点、5段階評価、10段階評価など)を柔軟に設定できる
  2. 回答に応じて表示する入力フォームが自動で変化する。
    1つのアンケート内で、5段階評価用、10段階評価用など複数のフォームが設定でき、回収する項目を回答させることで、自動で対応する入力フォームを表示することができる。
  3. テストの答案や成績表などの画像ファイルを添付することができる。
    スマートフォンで撮影したテストの答案や成績表の画像を添付して提出することが可能。

    「FLENS School Manager(FSM)」は、2020年からFLENSがサービスを開始した、学習塾向けコミュニケーションアプリ。お知らせ、入退室、ポイント付与、ライブラリ、請求額通知、相互メッセージ、デジタル帳票、予約、申込/回答、映像配信など、学習塾業務に必要な機能を揃えている。複数利用中のツールやサービスをFSMに一本化することで、業務効率化とコスト削減が期待できる。また、業務効率化・コスト削減とあわせて、FSM専用アプリに「内部広報」も一本化することで『塾生保護者のファン化』が促進できる。さらにFSMには「社員のタスク管理機能」も備わっており、本部から社内全体の業務管理も一本化できるコミュニケーションプラットフォーム。
    URL :https://flens.jp/

学研ホールディングスとカルチュア・エンタテインメントが資本業務提携を締結

 カルチュア・エンタテインメント株式会社(東京・品川区、中西 一雄 代表取締役 社長執行役員)と株式会社学研ホールディングス(東京・品川区、宮原 博昭 代表取締役社長)は、学研ホールディングスがカルチュア・エンタテインメントに出資し、戦略的パートナーシップを築くことで合意し、2023年6月30日付で資本業務提携契約を締結した。

 カルチュア・エンタテインメントは、映像・音楽・出版・グッズ等のエンタテインメントコンテンツの企画・製作を担う事業会社。直近では、共同幹事として企画製作した「ドライブ・マイ・カー」が第94回アカデミー賞® 国際長編映画賞を受賞するなど、エンタテインメントコンテンツ領域で多くの実績を持つ企業だ。
 また徳間書店や主婦の友社などグループを構成する事業会社においても、書籍やコミック、雑誌の出版、人気IPのグッズ化、音楽フェスの企画運営など、人々の生活に寄り添うエンタテインメントを提供しながら、直近ではメディアミックスを推進すると共に、コンテンツの電子書籍化やウェブメディア化など時代や消費行動の変化に即したコンテンツの開発を加速させている。

 両社は資本業務提携契約を締結することにより、中・長期的な協働関係を構築し、日々進行する少子高齢化やIT化、グローバル化など、ライフスタイルが大きく変化していくなかで、両社が相互に保有するIPや知見を活用していく。双方の強みを掛け合わせることで、様々な生活者のニーズを満たす価値提供の場を拡大することを目指す。

業務提携の内容

【主な事業対象領域】
◆学研ホールディングス
└発達支援事業、ピラティス事業、知育玩具事業、出版コンテンツ事業、その他
◆カルチュア・エンタテインメント:
└メディア事業、出版事業、グッズ事業、イベント事業、その他

【内容】
●両社が持つメディアやプラットフォーム(リアル/デジタル)の相互連携
●オリジナル商品やイベントの共同企画開発・連動プロモーション
●両社IPを活用したメディアミックスの共同展開・拡販

株式会社明光キャリアパートナーズ、愛媛県の松山商工会議所と業務提携

「MEIKO GLOBAL」を展開する株式会社明光キャリアパートナーズ(東京・千代田区、小西 悠太 代表取締役社長)は、松山商工会議所(愛媛・松山市、髙橋 祐二 会頭)と、2023年7月1日、松山市における人材不足解消や海外との関係性強化による、インバウンド産業の更なる振興に向け、外国人労働者の受け入れと定着・活躍の推進に関する業務提携を締結した。

■ 業務提携の目的
 松山市における、サービス業や製造業、建設業などにおける外国人材の受け入れを推進すると共に、松山市として独自のサポート体制や教育体制を構築することで、安心安全かつ定着・活躍に繋がる、地域としての外国人材の採用・受け入れの仕組みを、協働で構築・地域展開する。

■ 業務提携の主な内容
 今回の提携では、松山市内の企業に対する、外国人材採用の情報や方法を、松山商工会議所と明光キャリアパートナーズが協働で発信していくと共に、松山商工会議所内に相談窓口を設け、地域の企業の相談や依頼に応えて参ります。明光キャリアパートナーズによる、特定人材の採用費や登録支援機関としての支援業務を、松山商工会議所の会員価格で展開していくということも行う。
 また、海外から採用するにあたっての、地域としての独自の採用ルートや現地の教育体制の構築、受け入れ後の日本語(生活面・仕事面)や日本式ビジネスマナーの教育機会の充実の取り組みも合わせて進める。

【取り組み内容のまとめ】
・特定技能外国人材の受け入れ体制の構築および整備
・ワーキングホリデーや海外インターンシップ生の受け入れ体制の構築および整備
・海外とのパートナーシップの構築と、現地教育体制の充実
・受け入れ後の日本語や日本式ビジネスマナーの教育機会の充実 など

【共同でのインドネシア視察について】
 この取り組みの推進にあたって、先日明光キャリアパートナーズと松山商工会議所および会員社にて、インドネシア現地の視察・送り出し機関との関係構築を行っている。引き続き独自の採用ルートの構築を行うと共に、地域として安心安全の受け入れ・教育スキームの構築を進めていく。

東京通信大学 通信制大学で初となる「kintone」を使った講義を実施

 大学卒業資格〈学士〉を取得できるインターネットの大学、東京通信大学は、サイボウズ株式会社が提供するクラウドベースのプラットフォーム「kintone」を教材に使用した講義の配信を開始する。kintoneを教材として用いたカリキュラムは、通信制大学として初となる。

 kintoneは29,000社以上(2023年5月末)が利用しているサイボウズのクラウド型業務改善プラットフォーム。ノーコードで簡単に素早く業務アプリを作成できるため、日々変化する業務にあわせて、現場主導で継続的に業務改善できる。主な機能として「データベース + ワークフロー + コミュニケーション」の特性があり、顧客管理、出張申請、業務日報など幅広い用途で活用されている。また、サイボウズ社が運営するkintone認定資格制度は、kintoneに関する知識と業務スキルを複数のレベルと種類で認定する。

 サイボウズ社の協力を得て、情報マネジメント学部で2023年度2学期から開講する「情報システム開発特論」のオンライン講義で、kintoneのエンジニアによる授業が実現。通常授業の中で、実際に活躍中のエンジニアから現場の知見を学ぶことができる。この科目では、ウォーターフォール型の開発プロセスとの違いをふまえたアジャイル開発、アジャイル開発と親和性の高いスクラムという開発手法も学びながら、ソフトウェアを顧客に提供するアプローチの1つとしてノーコード・ローコード開発を取り上げる。その中でkintoneを用いたソフトウェア開発を学ぶ。

 講義はオンライン配信による授業のため、期間中は何度でも繰り返し観ることができ、現在本学で学んでいる学生はもちろん、これから出願をする方の履修が可能。東京通信大学では2024年春入学(正科生)の出願が8月よりスタート。詳しくは、東京通信大学HPへ。

■東京通信大学 公式HP
https://www.internet.ac.jp/

桃谷順天館 がん分子標的治療薬の副作用 皮膚障害に着目 予防軽減を目指した製剤を開発

 桃谷順天館(大阪市中央区、桃谷誠一郎 代表取締役社長)は、がん分子標的治療薬の一種であるマルチキナーゼ阻害薬による皮膚障害の予防軽減を目指した製剤開発に関する産学研究成果を、第8回日本がんサポーティブケア学会学術集会にて発表した(会期2023年6月22日~24日、奈良県コンベンションセンター)。今後、今回開発した製剤を通じて、患者のQOL向上に貢献していきたいと考えている。

 がん治療を行う中で、がん分子標的治療薬を使用することがある。その副作用として皮膚障害が発症することが知られており、例えば、同薬の一種であるマルチキナーゼ阻害薬の場合、手のひらや足裏の発赤・過角化・痛みといった皮膚障害が生じ、患者のQOLが低下するとともに同薬の減量および中止となることがある。
 患者がより安心して効果の高い治療を継続して受けられるようにするため、経験則ではなく、皮膚障害の発症メカニズムに基づいた外用製剤が必要と考え、2015年に産学共同研究をスタートした。

【研究結果】
 これまでに表皮角化細胞にマルチキナーゼ阻害薬ソラフェニブを処置するとその細胞増殖が抑制されるが、アスコルビン酸マグネシウムの同時処置によりその増殖抑制が軽減されることを報告してきた。今回、製剤化に適したビタミンC誘導体を細胞生化学的試験を経て選定し、それを配合しつつ、保湿性能が高く、かつ、使用感が心地良い外用製剤(クリーム)を作製した。この製剤を保湿指導を行うことのある薬剤師・看護師等の医療者の方にアンケートの結果、滑らかでのびが良くしっとりを感じることができ、べたつきも少なく、臭いもほとんどなく総合的な印象が良いという結果を得た。

■株式会社桃谷順天館
 https://www.e-cosmetics.co.jp/

サクセスケア 夏期講習中の睡眠と体調に関するアンケート調査を実施

 サクセスケア(東京・中央区、青木 秀晃 代表)は、学習塾または予備校で講師を経験者を対象として、夏期講習中の睡眠と体調に関するアンケート調査を実施致した。調査結果からは夏期講習期間における先生の睡眠の不十分さ、不十分な睡眠と気分の乱れ等の症状との関係の強さが示唆され、睡眠が先生方の健康面での課題の一つとなることが伺われた。

 多忙な先生方は体調を崩すリスクと常に隣り合わせであり、夏期講習期間はそのリスクが高くなることが懸念される。先生方の健康維持や、生徒が万全な状態の先生方から十分なサポートを受けられることに寄与するため、サクセスケアは夏期講習期間における先生方の健康に関するサポートや情報発信の質を高めることを目的として、睡眠に着目しその実態を調査した。

■ 調査概要

調査対象:学習塾または予備校で1年以上講師として就業された経験がある方
調査期間:2023年6月2日〜2023年6月9日
調査機関:サクセスケア
調査方法:インターネットによる回答(Surveroidを利用)https://surveroid.jp/
有効回答人数:191名
回答者の年齢:19歳〜82歳

■ 調査結果サマリ

・夏期講習期間の睡眠を「不十分」「やや不十分」とした回答はそれぞれ12.7%、41.5%。合計で54.2%にのぼった
・睡眠が不十分な場合、眠気や能率低下だけでなく気分の乱れも多くなる
・自由記述では、「殺気立っていた」、生徒に対する苛立ちなど気分の乱れを示唆する回答、身体症状を記した回答などがみられた

■ 調査結果

夏期講習に従事された経験のある先生は191名中142名、年齢は19歳〜76歳でした。

以下は夏期講習に従事された142名の先生方からの回答をまとめております。

Q.夏期講習時の睡眠は十分でしたか

「不十分だった」「やや不十分だった」が「十分だった」「やや十分だった」をそれぞれ上回り、前2者が合計で54.2%に達している。夏期講習期間の睡眠不足が頻繁に起きるものであることが示唆されている。

Q. 夏期講習の勤務時に不調を感じていたらその症状を選択してください

 どの症状も睡眠に対する不十分さが強くなるほど頻度が高くなる。特に「気分の乱れ」の頻度は睡眠が十分であるかによる差が大きく、なおかつ対人トラブル等の原因となることも懸念される症状のため注意が必要。

Q.夏期講習時の心身の状態について自由に記入してください(一部抜粋)

・気分の乱れ

「生徒に対するイライラ」(50代男性、睡眠「やや不十分」)
「ちょっとしたことでも癇癪を起してしまうくらいイライラする」(40代男性、睡眠「やや不十分」)
「生徒たちの不安や焦燥感を感じると、自分自身も気持ちに揺らぎがあったと思う」(30代女性、睡眠「やや不十分」)
「殺気立っていた」(30代男性、睡眠「やや不十分」)

 気分の乱れについて書かれていた例では、すべて夏期講習期間の睡眠について「不十分」「やや不十分」と回答されていた。イライラや「殺気」など対人トラブルを想起させる記述が目立った。睡眠が不十分であるほど気分の乱れが増えることから、そのリスクを減少させるためには睡眠の改善が求められる。

・身体症状

「睡眠時間不足により体がむくみ、冷えもかんじていたので婦人科系のトラブルが多かった。いつも緊張していた心理状態なので休みの日も脳が興奮し、落ち着かなかった」(50代女性、睡眠「不十分」)
「体調は崩しやすくなり、点滴に行くこともある」(30代女性、睡眠「やや不十分」)

 身体症状について書かれていた例では、すべて夏期講習期間の睡眠について「不十分」「やや不十分」と回答されていました。不眠と身体症状が互いに強化し合うことも考えられるため双方への対応が望まれる。

・生活リズムの変化

「時間帯が今までと異なるので慣れるまでがつらかった」(60代男性、睡眠「やや十分」)

 夏期講習期間中はスケジュールの変化から先生方の起床時刻がそれまでよりも早くなる場合があり、そうした場合は十分に時間をかけてリズムの変化に体を慣らしていく必要がある。

・期間前より良い、万全だった

「緊張感がある状態だが、始まる前よりは良い状態。やるべきことをやるだけなので」(40代女性、睡眠「やや不十分」)
「万全だった」(20代女性、睡眠「十分」)

 夏期講習期間を比較的好調に乗り切っている先生方も少なくないことが伺える。もちろん、無理な働き方や生活は疲労を蓄積させて最終的に心身の破綻を招く原因となりますので「無理をしないこと」はすべての方に求められる。

■ 調査考察

 夏期講習期間における先生方の睡眠は不十分なものになりやすく、眠気や能率低下、気分の乱れのような業務に支障を来す症状が出現する原因の一つとなっていることが示唆される。とりわけその傾向は気分の乱れにおいて顕著。

 自由記述の中で気分の乱れについて触れられた内容には、殺気、生徒様に対する苛立ちなど対人トラブルへの発展が強く懸念されるものも含まれていた。睡眠の改善によって気分の乱れを防ぎ、トラブルが発生する可能性を低減することが望まれる。

■ 睡眠を改善するには

 睡眠を改善するための第一手は睡眠環境の改善および眠前・起床後の行動改善。主な改善策を以下に挙げる。

◇ 睡眠環境の改善
・空調等によって快適な温度(室温および布団の中)を保つ
・枕や布団をできるだけ快適なものに交換する、または使用している寝具に不快を感じる原因を解消・軽減する
・寝室を可能な限り暗くする
・耳に入る音を可能な範囲で減らす

◇ 眠前および起床後の行動改善
・就床する6時間前以降にカフェインやニコチンの摂取を避ける
・就床前の食事を避ける。ただし空腹が強い場合は少量の軽食を摂る
・眠くなってから就床する(ただし睡眠薬の服用後はすぐに就床する)
・就床後15-20分程度経っても眠れない場合は布団を出てくつろぐ
・起床時刻を決め、起床後すぐに太陽光を浴びる
・朝食を必ず摂る

 また不眠が続く場合、特に、不眠による苦痛や生活・業務への悪影響が強い場合は早期にメンタルクリニック等の受診を検討を勧める。メンタルクリニックは予約から受診まで1ヶ月以上を要することも多々あるため予約は早急な決断が必要だ。
 身体的な問題が不眠の原因となる場合も多々あるので、身体面の不調を感じた際も躊躇せず医療機関を受診を勧める。

■ お問い合わせ先
サクセスケア
https://successcare.info/