千葉市は12月15日、地域限定で規制を緩和する国家戦略特区に指定された。企業や住宅が集積する幕張新都心で、ドローンを使った宅配サービスなどの実証実験に取り組む計画だ。同市の提案はドローンを活用した宅配サービスの実証実験が柱になっている。船橋市や市川市といった沿岸部の物流拠点から約10キロメートル圏内に位置する幕張新都心に、荷物を運ぶことを想定している。熊谷市長は「アマゾンや楽天などと話をしている」と述べ、複数の企業と議論を進めていることを明らかにした。
同立有志会グループ(奈良県大和郡山市、中村尊裕代表)と株式会社アーテック(大阪府八尾市、藤原悦社長)は、同立有志会が提供する自立学習システム「Iシステム」と、アーテックが提供する「ロジカルキッズプログラム」を使った、幼児向けの新しい学習塾ブランド「同立有志会アーテック」を開講する。12月14日には、その第一弾として、同立有志会とアーテック共催の授業体験会が、同立有志会の大和小泉駅前校にて催された。
「ロジカルキッズプログラム」は子ども達の論理的に考える力を引き出す、アーテック社のオリジナル学習システム。論理的思考力だけではなく、空間認識力、推理力、忍耐力を引き出すことができる。すべての辺が同じ立方体で構成された「アーテックブロック」を使用し、その組み合わせの中で、生徒の納得するものを組み立てさせ、答えを導くプロセスを自然と学ばせる。
また、「アーテックブロック」は、全ての辺が同じ立方体で構成されていることもあり、数や量的感覚を見た目で理解させやすく、算数の学習時にも相性が良い。この思考力、応用力を楽しみながら養うことのできる利点を最大限活用し、同立有志会が提供する「Iシステム」と合わせて、従来の受験対策、学校の定期テスト対策だけには留まらない、新しい教育サービスを目指す。第1回目の体験会には、ウェブサイト、チラシ等の事前告知がほとんどなかったにも関わらず、多くの小学生と保護者が参加し、このプログラムの注目の高さがうかがえた。今後の展開にも期待したい。
新しい学校の会主催の創立10周年記念シンポジウム「『日本の教育の未来を考える』~ICT教育の行方と心の教育実践~」が、11月25日、アルカディア市ヶ谷(東京都千代田区)開催された。開会に先立ち一色真司氏(同会副理事長)は、「子どもたちの置かれている背景が劇的に変わっていると思います。しかし、制度が追いついてこない。その中で今の制度で何ができるのか? また、新しい制度を求めてこの会はやっていきたいと思います」と挨拶した。
基調講演には、山口文洋氏(株式会社リクルートマーケティングスパートナーズ代表取締役社長)が登壇。山口氏は同社が提供する「受験サプリ」の概要から教育現場での活用例を挙げ、教育におけるICTの役割を語った。
「受験サプリ」は、受験科目コンテンツだけでなく、アクティブラーニング型のコンテンツも配信するなど、多岐に渡るコンテンツを擁している。そして、ビッグデータを活用し、生徒一人ひとりにあった学習プランニングを提供する。それらを活用して、「これからの先生の役割は教えるだけでなく、ファシリテーターとしての役割も担うのではないでしょうか」と山口氏は語る。
続いて、山口氏に加えて、佐藤昌宏氏(デジタルハリウッド大学大学院教授)、日野公三氏(明蓬館高等学校理事長校長)が登壇し、桃井隆良氏(同会理事長)の司会のもと、パネルディスカッションが行われた。ICTの導入が進むにつれ、教師の役割が変わると3人は口を揃える。また、「マインクラフト(ブロックなどを空中や地面に配置し、構造物を自由に作っていくゲーム)を通して、建蔽率なども学んでいる」(佐藤氏)、「教室で集団授業を受けられない発達障害の生徒に有益」(日野氏)など、ICTは発達障害の子どもたちの学習にも恩恵を与えるという意見もあった。
一方で「オンラインにも限界があり、知識学習は直に触れ合って学習した方がいい」(山口氏)と語るなど、ICTだけではない、新しい教育の在り方の必要性も語られていた。
この11月に開催された「東日本大震災調べ学習ツアー」に参加した通信制高校の生徒たちによる報告会も行われた。最後に桃井氏は、「この調べ学習が、ICTを利用することによって、時間を確保できアクティブラーニングができるという実例を話してくれたと思います」と語った。