働くママの視点に立った、地域密着型学童保育

──市進ホールディングスの学童保育『ナナカラ』に地域の期待集まる

塾をはじめとする民間事業者による学童保育分野への参入が活性化するなか、株式会社市進ホールディングスの『ナナカラ おおたかの森』が注目を集めている。

ナナカラは、同社が2015年4月に千葉県流山市に満を持して開校する学童保育事業ブランドで、特徴は「働くママ」の視点に強く寄り添っていること。プロジェクトスタッフの全員が女性で、その感性をふんだんに活かしたものになっている。

『ナナカラ』が入居予定の新築ビル。流山おおたかの森駅徒歩一分の好立地だ。

『ナナカラ』が入居予定の新築ビル。流山おおたかの森駅徒歩一分の好立地だ。

公設の学童保育を利用できないことも多い小4以上への手厚く柔軟な対応がその一例。高学年向けのキャリアプログラムや、送迎をせずに料金を安くするプランを設定するなどしたことで、同年齢層の子を持つ母親が利用・就業しやすくなった。また学童に通う児童を対象に知識・特技を教える『市民先生』として、就労意欲の高い主婦たちを講師として採用し、活躍の場を提供する。

もう一つの特徴は、出店地域を限定しない一方で、密着性には強くこだわる点だ。一般的に民間の学童保育は、商圏となる地域を特定し、集中出店してシェア率を高めるエリアドミナント戦略を取ることが多く、展開は人口過密地域に集中し、比較的人口が少ない地域は後回しになりがちなのが現状だ。そこでナナカラは、ベッドタウン・流山市にあえて展開。事業立ち上げに当たっては、市内在住の母親たちを集めてモニタリングを実施し、「お料理や運動などの体験型ばかりでなく、お習字やサイエンス教室などの習い事ができると嬉しい」「子供だけで帰れるようにして欲しい」など、細やかなニーズを汲み上げた。

自らも二児の母だという、学童事業室長の橋本アキさん

自らも二児の母だという、学童事業室長の橋本アキさん

反応も上々で、70名の定員に対し、開校4ヶ月前の時点ですでに50名を超える申し込みが入っているという。同社学童事業室長の橋本アキ氏も「塾企業が母体ではあるが、子供たちには『合格』というひとつの目標ではなく、いろんな色に輝いて欲しい」と、『ナナカラ』(7colors)の名に込めた想いを語る。まずは流山をステップに、地に足を付けた形でその地域で求められているものを活かしたコンテンツ作りをしながら急がず展開していくという。

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