リスクマネージメントを考える 公益社団法人 全国学習塾協会 関東支部がワークショップ

公益社団法人全国学習塾協会 関東支部の渡辺浩支部長

公益社団法人全国学習塾協会 関東支部の渡辺浩支部長

公益社団法人全国学習塾協会の関東支部が主催する合同研修会が、勤労感謝の日(11月23日)に栃木県宇都宮市の岡本教育センター(阿部倫久塾長)でおこなわれた。この合同研修会は、2014年から同支部が定期的に開催しているもので、昨年は「間違いだらけの塾選び」をテーマに、千葉県銚子市の総合教育商社 翔英館(井原大平代表)を会場にワークショップがおこなわれた。今年のテーマは「もしもカンファレンス」と題して、危機管理の意識向上と、危機を好機に変えるリスクマネジメントについてワークショップを開いた。参加したのは同協会に加盟する学習塾の経営者ら24名。

ファシリテーターを務めた翔英館の井原大平代表

ファシリテーターを務めた翔英館の井原大平代表

今回も井原氏がファシリテーターとなり、リスクについて「もしも塾の近くで事故が起こったら?」、「もしもインターネットで自塾の誹謗中傷が流布されたら?」といった、比較的発生する可能性が低いものから、「椅子が壊れた」「保護者からクレームが入った」といった発生する可能性が高いものまで、事象をピックアップしながら、「発生する可能性が高いもの」から順番に、事前の対策から、万が一起こってしまった場合の事後対策までしっかりと行う必要があることをレクチャーした。その後に6人ひと組となり4つのグループに分かれて、リスクとは日常的に当たり前に起こることとして、各々の塾で想定されるリスクへの対応について意見を出し合った。

テーブルごとに議論が繰り広げられる中、参加した経営者からは「あまり考えたくないことだが、リスクとして想定しておけば、いざとなったときにすぐに行動できると思う」という声も挙がっていた。

井原氏は「起こりうる可能性のある事はすべて〝起こること〟として想定し、事象が発生した瞬間に〝どうしよう?!〟と焦らずに、その事象を生かして行動するにはどうしたらいいかということを日頃から考えることがリスクマネージメント」と話す。この研修を受け「明日から自塾での対応も見直したい」という感想を持つ経営者もいた。

ワークショップに参加する塾の経営者たち

ワークショップに参加する塾の経営者たち

同支部では2015年度より、こういったワークショップ形式の研修を全国各地でおこない「教育サービス業界の質を向上に務めたい」としている。

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