Category: 塾ニュース

生徒の英語力、文科省初公表 中学は千葉・高校は群馬が1位

 文部科学省は4月4日、全国の公立中学・高校の生徒の英語力に関する2015年度調査の結果を発表した。都道府県別の状況が初めて公表され、中3で実用英語技能検定(英検)3級程度以上の力があるとされた生徒の割合は最高の千葉(52.1%)、秋田48.6%、東京47.9%と続いた。一方、高知25.8%、熊本26.9%など8道府県が30%を下回った。高3は同様に英検準2級程度以上の力がある生徒の割合を調査。最も高かったのは群馬の49.4%。ほかに千葉45.5%、福井42.5%などが高く、沖縄21.8%、和歌山22.5%などが低かった。

 全国平均は3級程度以上の中3生の割合が36.6%(前年度34.6%)、準2級程度以上の高3生の割合が34.3%(同31.9%)で、ともに年々向上している。もっとも、政府は17年度までに中学卒業段階で3級程度以上、高校卒業段階で準2級程度以上の割合をそれぞれ50%にする目標を掲げており、達成は厳し状況だ。

新潟大、「創生学部」新設 17年度

新潟大学は4月1日、2017年4月から、地球温暖化、地域活性化などの社会課題を解決できる人材の育成を目指す「創生学部(仮称)」を新設する一方、工・理・農の3学部の定員を増やして改組する。創生学部の定員は65人。工学部は50人増の530人、理学部は10人増の200人、農学部は20人増の175人となる。例えば、従来、理学部数学科で学んでいたのと同じ内容を学びたい場合は、理学部理学科の中の「主専攻プログラム」として数学を選ぶことになる見通しだ。

東工大学長、全文英語で式辞 入学式で約9分間

The Tokyo Tech community is pleased to welcome new students(皆さんの本学への入学を歓迎します)。東京工業大学(東京都目黒区)で4日にあった入学式で、三島良直学長は約9分間、式辞の全文を英語で述べた。同大の入学式では初の試み。式辞で三島学長は「在学中に1回は海外経験をしてほしい」「皆さんの将来の舞台は世界。ぜひ挑戦して下さい」と呼びかけた。三島学長は材料工学の研究者で、米国留学の経験がある。2012年まで副学長として国際事業を担った。

EV電池、業種超え開発  山形大

山形大学が世界最先端の高性能リチウムイオン電池の開発・製品化などをめざすパイロットプラントとして新たに建設したのが「山形大学xEV飯豊研究センター」(山形県飯豊町)。電池の材料開発から安全試験まで一貫してできる「ワンストップ開発拠点」というのが特長。個別企業では整備が難しい設備をそろえ、自動車、電池、材料メーカーなど業種を超えて共同で研究開発を進める。電池でも敗北を繰り返したくないという産業界の思惑も背景に、国内47社が押し寄せている。今後は海外メーカーも参加する。
 東芝グループ会社の工場があった土地などを利用して、15億円をかけて整備した。5月にオープンする。

東南アジアの留学生 欧米志向強く伸び悩み

日本で学ぶ外国人留学生数は2015年5月時点で前年同期比13%増の20万8379人を記録した。ただ内訳をみると、大学や短大などで学ぶ学生は同2%増の6万9405人にとどまった。専門学校や日本語学校の留学生は増加傾向にあるものの、大学などに通う留学生は伸び悩んでいる。背景には外国人留学生の半数近くを占める中国や韓国の学生の間で欧米志向が強まり、相対的に日本の大学の存在感が薄れていることがある。

アルファ線でがん細胞を狙い撃ち

国立研究開発法人「量子科学技術研究開発機構」(本部・千葉市)が、アルファ線」でがん細胞を「狙い撃ち」にする転移がんの治療薬開発を始める。2022年度までの臨床研究開始を目指す。新薬は、アルファ線を放出する物質に、がん細胞だけに集まる性質を持たせたもの。基本的には静脈から注射し、血流に乗って全身に運ばれる。放射線の照射を受けると、がん細胞だけでなく、正常な細胞も傷ついてしまうが、アルファ線は体内での放出距離が約10マイクロ・メートルと短く、体内に取り込んでも正常な細胞を傷つけにくい特徴がある。

イモリ、250年の謎解けた 四肢再生の仕組み判明

生物学上の250年来の謎「両生類のなかでもイモリだけがなぜ、オトナになっても四肢の再生能力を持つのか」がとけた、と筑波大などのチームが発表した。幼生期の再生能力は成体になるときに失われるが、別の新たな再生メカニズムを獲得することがわかったという。両生類は一般に、幼生期には脚を再生する能力を持つが、変態して成体になると、その能力が低下するか全く失われてしまう。しかしイモリだけは、成体になってからも繰り返し完全に再生することができる。この現象が発見されたのは18世紀中ごろで、仕組みは未解明のままだった。英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに30日、論文が掲載された。

高校での模擬投票推進を 文科省チームが中間報告

主権者教育の進め方を話し合う文部科学省の検討チームは31日、中間報告をまとめた。高校と選挙管理委員会が連携して行う模擬投票を促すことなどを盛り込んだ。若年層の政治的関心や投票率の向上が狙い。大学のキャンパス内に期日前投票所を置くことも後押しする。文科省が昨年配った政治や選挙の仕組みを学ぶ副教材「私たちが拓く日本の未来」について、全国の高校の活用状況を調査し、優れた取り組みを共有する。

ソバのアレルギー軽減に道筋か

ソバのゲノム(全遺伝情報)を解読することに京都大や石川県立大などのグループが初めて成功した。アレルギーの原因やもちもちした食感のカギとなる遺伝子などが一挙に明らかになり、今後の品種開発を後押しする成果だという。ソバはコメやムギと違って自分の花粉では実がつかず、昆虫が花粉を運んでくることが必要だ。世代が変わるごとに遺伝情報が変わるので品種開発が難しく、ゲノム解読も遅れていた。グループは京大が育ててきた遺伝情報のばらつきが少ない品種を使ってほぼすべてを解読、3万6千近い遺伝子を特定した。

米マイクロソフトの拡張現実端末、JAL試験導入

米マイクロソフト(MS)は3月30日、3次元のCG(コンピューターグラフィックス)映像を現実に重ね合わせてみせる拡張現実(AR)端末「ホロレンズ」を、日本航空(JAL)が試験的に導入することを明らかにした。ホロレンズは2015年1月にMSが発表した次世代のコンピューターで、ゴーグルのように頭部に装着して利用する。北米では30日からソフトウエア開発者向けに出荷を始めた。価格は1台3000ドル(約33万8000円)。機体整備士の訓練などへの応用を検討するとみられる。