Category: 塾ニュース

電通、「アクティブラーニング」研究の専門組織設置

電通は10月15日、子供に能動的な学習を促す「アクティブラーニング」を研究する専門組織を設置する。広告の企画立案のノウハウなどを応用した学習法を研究する。アクティブラーニングは新しい学習指導要領に盛り込まれることが検討されている。

バカロレア、初の手引書 文科省

「国際バカロレア」の高校への導入を促そうと、文部科学省は高校や自治体向けの手引書を作った。文科省が作成したのは国際バカロレアの4段階のうち16~19歳向けのプログラムの手引書。国際バカロレアの理念、履修科目やその内容、教員確保の方法、学校側の費用などを説明している。政府はグローバル人材の育成につながるとみて導入拡大を目指しているが、学校現場の動きは鈍いのが現状。認定までの流れや導入の利点を解説し、関心のある高校などを後押しするのが狙いだ。

カドカワが来春開校のネット授業、「N高校」と命名

カドカワは10月14日、来春開く予定のインターネットを通じて学ぶ通信制高校の教育内容を発表した。学校名は「N高等学校」とし、本校を沖縄県うるま市におく。不登校の生徒らを受け入れ、IT人材を育成することなどを目指す。生徒はネットで、プログラミング言語「Ruby」の開発者まつもとゆきひろ氏らから情報技術を学べる。作家森村誠一氏や、デザイナーや声優を養成する「バンタン」の講師の講義も受けられる。グループ会社が運営するイベントを文化祭とするなどのほか、北海道などで職業体験もできる。

地元に根付く人材を 島根大 定住推進に採択される

島根大は10月8日、文部科学省が行う「地(知)の拠点大学による地方創生推進事業」に、県立大や県立大短期大学部、松江工業高等専門学校と県、経済団体など計46機関が連携して行う、学生の定住推進事業が採択されたと発表した。同事業は、県内の全高等教育機関を地域の拠点と位置づけ、地元に根付く人材を育成するのが狙い。2019年度に、4教育機関の学生の県内就職率を、14年度の10ポイント増の45・1%にするほか、参加企業でインターンシップを経験する学生を130人増の473人にすることを目指す。

馳文科相、教員時代の体罰を謝罪

馳浩・文部科学相は10月13日、閣議後の記者会見で、高校教員だった約30年前に生徒に体罰をしたことを明らかにした。「未熟だったばかりに高校生の諸君に迷惑をかけ、本当に反省している。改めて私に殴られた高校生に謝罪したい」と述べた。馳氏によると、部活動や朝の登校指導中に竹刀で生徒を殴るなどしたという。馳氏は会見中に机をたたき、「教壇で教員がこうやってたたくだけで、特に小中学生は萎縮して気持ちを先生に伝えようという気がなくなる。そういうことは絶対してはいけない」と話した。

「モジュール学習」て何?

脳科学の理論を応用した「モジュール学習」は1回15分程度を漢字の書き取りや四則計算に充て、毎日繰り返すことによって基礎学力を鍛えていく。「モジュール」は「単位」や「部品」を意味する英単語。15分程度の学習時間を一つの“単位”に見立て、時間割の空きスペースに“部品”のようにはめ込むイメージだ。テスト前の一夜漬けで覚えたような一時的な記憶は短期間で忘れてしまいがちだ。しかし、一度覚えた事柄を繰り返し思い起こせば、強固な記憶となって忘れにくくなる。モジュール学習には、この脳の仕組みが応用されている。

大阪「市統一テスト」成績上位6%に無条件で評点「5」

高校入試の内申点の基準を定めるため、大阪市教育委員会が今年度初めて導入した「市統一テスト」(5教科)が10月15日、市内計130公立中学校の3年生ら約1万8500人を対象に行われる。各教科の成績上位6%を無条件で評点「5」とする異例の方式。国社数理英で各45分の筆記試験。5教科の結果を内申書の5段階評価に用い、成績の上位6%には必ず「5」をつける。同様に上位18%の範囲に入れば「4」以上、同39%なら「3」以上が保証される。テスト自体は、委託を受けた業者が実施する。

日本財団 「これも学習マンガだ!〜世界発見プロジェクト〜」100作品選出

日本財団は、子供たちの学習意欲を高めたり、社会問題への興味の入り口になったりする娯楽漫画100作品を選び「これも学習マンガだ!~世界発見プロジェクト~」として発表した。プロジェクトトップページには選考された100作品が11のジャンル(文学、生命と世界、芸術、社会、職業、歴史、戦争、生活、科学・学習、スポーツ)に分けられ、推薦コメントが載っている。立川まんがぱーく(東京都立川市)、明治大学米沢嘉博記念図書館(千代田区)、北九州市漫画ミュージアム(北九州市)の3館で、専用本棚を設けて紹介する予定。今後は国内外の図書イベントで紹介するほか、学校図書への普及などを働きかけていく。

新中学問題集を使った英語イマージョン授業のワークショップが開催される

THE SHIN-CHU-MONについて語る糸井幸男氏

THE SHIN-CHU-MONについて語る糸井幸男氏

開倫塾の林明夫塾長

開倫塾の林明夫塾長

ブライアン・ショウ氏

ブライアン・ショウ氏

映像をつかった授業を行うブライアン・ショウ氏

教育開発出版株式会社主催の「第一回私立中学・高等学校英語イマージョン教育ワークショップ」が、9月27日に東京・千代田区のステーションコンファレンス東京て開催された。このワークショップは、同社が開発、出版している新中学問題集(中学1年生・数学)の英語イマージョン版を使ったワークショップ。東京だけでなく、大阪や愛知などから多くの関係者が訪れ、期待の高さが伺えた。

ワークショップに先だって、同社常務取締役営業本部長の糸井幸男氏が、この教材の開発の目的について説明があった。現在、高大接続会議等で議論されているグローバル人材の育成に向けたものであり、世界で活躍する人材を育てていただきたいという同社の願いが込められていると言う。

次に、開倫塾の林明夫塾長が登壇し、英語イマージョン教育の実践について語り、開倫塾で行われている英語イマージョン授業を例に挙げ、この問題集の利用方法をアドバイスした。

林氏は、自身が海外の大学にいたときに、数学、理科、社会はせめて外国に行く前に英語で勉強しておかないと失礼だと言われたそうだ。そして、いまの日本の教育における英語の取り組みが、諸外国に比較して格段に遅れている現状を語り、「みなさんに日本の窮地を救ってもらいたい」と林氏は参加者に訴えた。

最後にブライアン・ショウ氏が、実際に同問題集のイマージョン版(THE SHIN-CHU-MON)を使った授業のワークショップを行った。ショウ氏は、国内SSHでのMATH IN ENGLISHの講師を務めるなど、英語教育現場における豊富な経験を持つ。授業はアクティブラーニング形式で行われ、参加者も大いに参考になったに違いない。また、ショウ氏は、この問題集は日本語版とリンクしているため、日本語版の学習を終えた高校生が使うのも有効的だと語った。

ショウ氏は、一部で映像による授業支援ツールを使った授業も行った。このツールは、教える側が直接英語を話さなくても、英語による授業が展開できるように設計されていた。しかし、これはまだ計画段階のもので、実証実験の反応を見たあと、リリースを決めることになっているそうだ。数学を英語で教える教員にとって、とても有効な教材であると思われるので、希望する学校や塾は多いのではないだろうか。来年には、同問題集の中学2、3年生向けのイマージョン版も提供を開始する予定だ。

小学生のスマホ利用、先生は高校生

スマートフォンを利用する子どもたちのトラブルが相次ぐなか、東京都教育委員会が、小学生向けにスマホの安全な使い方やマナーを指導する新たな授業「スマホミーティング」を始めた。先生役は高校生。子ども同士で教え、教わることでモラル向上の相乗効果を狙う初の試みだ。生徒は映像を使って、無料通信アプリLINE(ライン)の「既読無視」によるトラブル例や、知らない人から来たメールに応じた女子中学生が犯罪に巻き込まれた事件などを紹介。○×形式のクイズで使い方を尋ねた。