Archive for: 9月 2014

非正規から正社員、4~6月100万人

総務省の労働力調査によると、4~6月期に正社員となった人のうち、転職や自社登用で非正規から転換した人の数は99万人と前年同期に比べ22%増えた。リーマン・ショック後の雇い止めなどで非正規の転職が盛んだった2009年7~9月期の104万人以来の水準だ。99万人を年齢別にみると、15歳~34歳が64万人と65%を占める。前年同期は50万人で全体に占める割合は62%だった。30代の就職氷河期世代は新卒採用が少なく、非正規社員として働き続けてきた人も多い。こうした世代で正規雇用に移る動きが強まっているのが特徴だ。

立命館大と大連理工大 大連に共同学部

立命館大(本部・京都市)と大連理工大(大連市)が作った「国際情報ソフトウェア学部」の開講式が9月9日あった。中国人の1期生100人に、少人数のゼミなど日本式の大学教育を施す。立命館大によると、中国人学生は日中の教員から、両国語でソフトウエア開発などの授業を受ける。2年間の成績で上位の約40人は、3年目から立命館大に移ることができ、卒業時に両大学の学位が与えられる。大連理工大は中国東北部ではトップクラス。大連は日系企業が集まり、知日派が多い土地として知られる。

学習塾や予備校など主要35法人の年収微増 13年度  帝国データバンク調査

帝国データバンク(東京・港)は9月8日、学習塾や予備校など主要35法人の年収が2013年度に4487億円と、12年度に比べて0.5%増えたと発表した。23法人が前年度実績を上回った。このうち17法人は3年連続で増収。ナガセや、早稲田アカデミー、東京個別指導学院などが生徒数を伸長。一方、学校法人が運営する資産総額は、高宮学園が約74億円減の4406億円。資産総額は他の2予備校を圧倒しているが、4年前に比べ200億円以上減。駿河台学園(東京・千代田)が約47億円増の604億円で、河合塾(名古屋市)は1810億円と微減。

iPhone6、19日発売へ

米アップルは9日(日本時間10日未明)、腕時計型の端末「アップルウオッチ」を来年初めに売り出すと発表した。スマートフォンの新機種も同時に発表した。「iPhone(アイフォーン)6」と「6プラス」で、米国や日本などで12日から予約受け付けを始め、19日に発売する。新型iPhoneの日本での価格は、携帯電話会社のプランと組み合わせない場合、税別で「6」が6万7800円、「6プラス」が7万9800円から。12日から予約受け付けを始め、19日発売する。色はそれぞれゴールド、シルバー、グレーの3色。

森和俊・京大教授 2氏にラスカー賞 

米ラスカー財団は9月8日、今年のラスカー賞基礎医学部門に、細胞内の器官の異常を解消する仕組みを解き明かした森和俊・京都大教授(56)ら2氏を選んだと発表した。ラスカー賞は米国でもっとも権威ある医学賞で、受賞者の2割以上がノーベル賞を受けている。米カリフォルニア大サンフランシスコ校のピーター・ウォルター教授との共同受賞。2012年にノーベル医学生理学賞を受賞した山中伸弥・京都大教授も09年にラスカー賞を受賞している。

TOEICの国・地域別スコア 日本、48カ国・地域中40位

日本でTOEICを実施・運営する「国際ビジネスコミュニケーション協会」が2013年の各国・地域の平均スコアをまとめた。日本人の平均スコアは512点で48の国・地域中40位。1位はバングラデシュの895点。インド861点、カナダ819点と続く。逆に日本より下位の国・地域はタイ、ベトナム、モンゴル、マカオ、アラブ首長国連邦、インドネシア、チリ、アルバニアの8カ国・地域だった。地域別では高い方からヨーロッパ、アフリカ、北米、アジア、南米の順だった。

司法試験合格 239人減 合格率が最低

法務省は9月9日、2014年の司法試験に1810人が合格したと発表した。昨年より239人減り、06年以来8年ぶりに2千人を下回った。合格率は4.2ポイント減の22.6%で、現行試験が始まった06年以降で最低だった。予備試験経由の合格者は163人、合格率は66.8%で、どの法科大学院よりも高かった。政府は昨年7月、02年に閣議決定した「年間の合格者3千人」との目標の撤回を決めているが、200人を超える大幅な減少は受験生や法科大学院に波紋を広げるとみられる。今後、学生が予備試験に流れる傾向がさらに強まり、法科大学院の統廃合が加速しそうだ。

大阪府「進学指導特色校」を17年度まで継続

大阪府教育委員会は9月8日、2011年~14年度まで「進学指導特色校」に指定した府立高10校(北野、大手前、茨木、四條畷、高津、天王寺、生野、三国丘、岸和田、豊中)で、進学者数の増加などの成果があったとして、引き続き17年度まで指定を続けると発表した。指定された10校では、大学で行うような課題研究を義務づけるなどし、今年3月、指定後に入学した生徒が初めて卒業した。卒業生3466人の進学先を調べたところ、京都大は前年度比で29人多い127人、神戸大は前年度比28人増の197人と、特に難関大の進学で一定の成果を上げたという。

聖徳大学附属女子中学校・高等学校 適性検査型入試を2015年度より実施

聖徳大学附属女子中学校・高等学校(千葉県松戸市)は、2015年度の入学者選抜試験から、従来の四教科(国語・算数・社会・理科)のペーパーテストに加えて、「適性検査型入試」を実施する。この適性検査型というのは、おもに公立中高一貫校の入学者選抜で採用されている試験の方法で、知識量をはかる学力検査ではなく、教科横断的に生徒の論理的思考力を問う試験のことだ。

同校が、この適性検査型入試の導入に至ったのは、「建学の精神である『和』を推進していくために、思考力、視野の広さ、表現力を兼ね備えた生徒にたくさん入ってきてほしい」からだと、萩原昇副校長は語る。

萩原 昇 副校長

萩原 昇 副校長

2013年度に同校は、社会に貢献できる力(体力/精神力/視野/言語力/好奇心・探究心)やリーダーシップを備えた心優しい日本女性を育てる特別クラス『S選抜クラス(Seitoku Superior Select Class)』を立ち上げた。そのS選抜クラスに適性検査型入試の合格者は在籍することになっている。S選抜クラスは、中学2年生までに中学の主要教科を修了し、中学3年生からは高校課程を履修することになっている。そして、高校2年生で高校の範囲を修了したあと、高校3年生では、受験対策講座(講座選択制)を導入し、国公立大学や難関私立大学を目指すためのプログラムが組まれる。また、外国の文化に触れるために大使館などに赴き、大使と対話する体験学習のプログラムや、修学旅行でオーストラリアに滞在するなど、グローバル人材育成にも力を入れる。

適性検査型入試の内容は、国語分野においては、文章を読む中で隠されたヒントを見つけ、その過程の中で答えを導き出す問題が出題され、算数分野は思考力、分析力を問う問題、社会科と理科は教科横断型の問題が出題される模様だ。また、広く受験生を募るため、同校と幕張メッセの2会場で同時に試験が実施されるほか、東京都の公立中高一貫校の受検者には、公立校の合格発表の翌日まで入学手続きの締め切りが延長される優遇措置も設けられる。

「適性検査型入試の準備をしていない方が受検されても、合格する可能性がある問題が出題されます。入試は午後に行われるため、読解力や作文力がある生徒ならば、午前中にある一般入試を受験した上で、午後も腕試しに受けてみるといった受検も可能です」と萩原副校長は話す。

また、今後は11月30日(日)と来年の1月10日に「適性検査入試問題解き方講座(要予約)」も同校で開催される予定となっている。

ベネッセ、情報漏洩は約2895万件 当初に比べて増

ベネッセホールディングスは9月10日、漏洩に至った経緯や今後の情報管理体制の強化について東京都内で記者会見を開き、原田泳幸会長兼社長は「ご心配をかけ、深くおわび申し上げる」と陳謝した。漏洩があった件数は当初に比べて増え、約3504万件(重複を除く実態の件数では約2895万件と推計)に上ったと説明した。10月下旬までに漏洩対象の顧客に手紙を送る。補償として500円分の金券を用意することも明らかにした。