子どもの自殺対策を目的とした、GIGA端末向けChrome拡張機能 本格開発に向け、クラウドファンディングを開始

 NPO法人OVAは、子どもの自殺対策を目的としたChrome拡張機能「SOSフィルター」の本格開発に着手するにあたり、4月26日(金)から「READYFOR」にてクラウドファンディングを開始した。期間は6月30日(日)まで。目標金額は180万円となる。
 支援された資金は、「開発・デザイン費」「広告宣伝費」などに活用する予定。リターンには、現在製作しているサービス紹介サイトでの名前掲載や、2024年7月に開催する「10周年記念イベント」への招待などを設定した。

▼クラウドファンディングの詳細・支援はこちらから
https://readyfor.jp/projects/sosfilter


■「SOSフィルター」とは

「SOSフィルター」は、深刻な悩みに関連するワードを検索した児童生徒に、適切な社会資源などの情報をプッシュ型で発信するChrome拡張機能。児童生徒に1人1台配布される学習用端末「GIGA端末」であらかじめ登録された深刻な悩みに関するワードを検索した際、その悩みに合った相談窓口やセルフケアの方法をまとめたポップアップを表示。情報を提示したうえで、児童生徒の意思を尊重しながら次に起こすアクションをサポートする。また、検索キーワードを取得しそのモニタリングは可能だが、生徒個人を特定したり、学校に通知がいったりする、といった設計はあえて行わないようにしている。
 OVAでは、検索キーワードを自殺関連用語に特化したSOSフィルターのβ版を2023年11月に開発し、試験導入を進めてきた。試験導入に協力した私立の中学校・高等学校(生徒数計981名)では、2023年11月から児童生徒のGIGA端末に導入し、自殺関連用語だけで月に計20~60件を超える検索行動が行われていることが分かっている。
 本格開発では、検索キーワードを「自殺関連用語」だけではなく、「自傷行為」「いじめ」「虐待」「精神疾患」「性暴力被害」のように領域を拡充する他、相談窓口やセルフケアなど届けるコンテンツの見直し、デザイン面でのブラッシュアップを実施。2024年7月には開発を終え、全国の教育機関が無償でダウンロードができるようにする。

 SOSフィルターは2024年7月にリリース後、教育委員会・学校が無償でインストールできるよう、準備を進めている。

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