国立教育政策研究所の調査によると、2014年度にインターンシップ(職業体験)を実施した公立中学校は全体の98%、公立高校は79%だった。商店や事業所で2~3日間働くプログラムが多く、文部科学省もキャリア教育の一環として1995年ごろから推進。実施率は調査を始めた05年度に比べ中学で6ポイント、高校で20ポイント上昇した。中学校では総合的学習の授業として原則、生徒全員が参加するケースが多い。一方、高校では希望制だったり実施しない学科があったりするため、在学中に参加した生徒は35%にとどまる。
NTT東日本の学習支援クラウドサービス『ひかりクラウド スマートスタディ』は、授業などの映像や資料、問題の配信ができるプラットフォームをクラウドで提供している。
その『ひかりクラウド スマートスタディ』の活用をはじめた株式会社理究の取り組みを取材した。
『ひかりクラウド スマートスタディ』(以下、スマートスタディ)は様々な機能を備え、生徒だけでなく、講師にとっても円滑で、さらにはより深い授業を可能にしている。
その機能のひとつ「ライブ」は、場所を選ばずインターネット経由で、すぐにライブ授業を展開することが可能になる機能だ。講師は、生徒のクラウド上のノートを確認し、コメントを返すことができ、生徒は資料などに自由に書き込みができる。もちろん、チャットや音声による質疑応答も可能だ。
「ビデオ」は、映像教材を生徒が自分のペースで何度でも視聴できる機能。
「ライブラリ」は、自塾が持っているテキストやプリントなどの電子データを、そのままデジタル教材として活用できる機能だ。また、「ビデオ」と連動させ、資料の詳しい解説を映像で行うことも可能になっている。
「ワーク」は、宿題や課題などをオンラインで簡単に配信できる機能。提出履歴の管理や、理解度チェックを簡単に行うことができるので、生徒の学習状況を把握しながら、フィードバックなども可能だ。
また、理解度の確認には、「テスト」も使える。この機能を使えば、テストやアンケートを簡単に作成できるだけでなく、「ビデオ」や「ライブラリ」と連動させた出題もできる。それにより、学習内容の定着化を図ることができ、生徒の理解度向上に大いに役立ってくれる。
生徒一人ひとりの専用ページ「マイページ」では、過去に受講した「ライブ」や次の授業が確認できるようになっている。「ライブ」や「ライブラリ」で保存したノートやメモも確認可能だ。
さらには、掲示板も用意されており、講師と生徒による質疑応答や、生徒同士の情報交換もできる。もちろん、講師が授業の案内や周知を生徒一人ひとりに徹底することも可能だ。
これらの便利な機能に加え、なんといっても、画面や操作がシンプルであり、わかりやすいのも特徴のひとつだろう。
神奈川県を中心に、『パレット保育園』、学童保育・幼児教室の『理英会』と『どんちゃか幼児教室』、そして学習塾の『国大Qゼミ』、国語教育の『ことばの学校』、通信制高校の『我究』などを展開している理究。同社では、このスマートスタディをどのように使っているのだろうか?
理究は、スマートスタディを導入する以前から400以上の映像教材をYouTube にアップし、『国大Qゼミ』で利用していたが、〝誰が〟〝いつ〟見たのか、などを把握できないという課題を抱えていた。スマートスタディを導入することにより、その課題は解消されることとなる。
「スマートスタディによって、誰が、いつ、どのくらい見たのか、といった状況をきめ細かく把握することができ、業務の在り方が変化しています」と、同社運営本部統括責任者の植松秀也氏は語る。
すでにある映像資産を活かすことができるため、一から作る必要がないのも大きなメリットだった。
また、映像教材の制作そのものにも変化があった。
これまでは、塾での授業の動画をそのまま一本の映像教材にしていたため、その単元ですべてを教えきらなければいけないと考えていたのだが、家庭で映像教材による反転学習をした上で、塾に来て発展的に学ぶ、ということを前提に制作するようになったことで、映像教材一本あたりの長さは従来よりも短くなり、塾での授業内容は、以前よりも絞りこんで濃いものになった。加えて、「テスト」と連動させることにより、事前に覚えてくる事柄も明確になる。
授業も、理解していることを前提にスタートするので、授業中はディスカッションやプレゼンテーションが主体となったアクティブ・ラーニング型の授業になった。
さらに、生徒の理解度に応じてもう一度映像教材を見直す「振り返り学習」を促したり、学習進度が速い生徒はどんどん先に進ませることで、アダプティブ・ラーニングを行うこともできるようになった。
これまでの一斉授業の中ではできなかった、〝個〟への対応ができるようになり、スマートな授業へと進化したのだ。
授業形態が変わっただけではない。このスマートスタディは、講師研修にも全面的に活用されている。
「これまでの集合型の研修会議は90%カットします。次年度の計画などもすべて映像化し、全員が期間内に視聴するようにしていきます」と、同社取締役の荒屋剛志氏は語る。効率よく研修がおこなえるため、講師の負担やコストの削減に繋がる。
荒屋氏は続ける。「お恥ずかしい話ですが、子供たちの能力を伸ばすという使命感ではなく、他社との差別化のためにICTを導入しなければならない、という考えに取り憑かれていました。しかし、スマートスタディに出逢い、その考えは今では180度転換されました。」
NTT東日本のサポートも大きい。導入後もユーザーの利用シーンやニーズに応えてくれる。
「ICTにひとつだけできないことは、生徒のモチベーションを喚起することです。それが我々講師の役割だと思います」と植松氏は語る。
つまり、スマートスタディを導入することによって、講師の役割は生徒のモチベーションを上げることが中心に変わっていくということでもあるのだ。
小中学生向けプログラミング教室を行っているITロボット塾をを運営する株式会社CAIメディア(本社:静岡県浜松市・代表:福地三則)が、フランチャイズチェーン(FC)展開に乗り出す。プログラマーや学習塾講師などに運営ノウハウを研修し、静岡県内や東京、名古屋などに拠点を設ける。生徒がロボット操作の全国大会で優勝するなど実績が注目されており、若年層のIT(情報技術)教育の裾野拡大の一翼を担う。
同社は2014年3月、浜松市内に「ITロボット塾」を開設。小学2~中学2年生の約100人に米マサチューセッツ工科大とデンマーク・レゴ社が開発した教材キットを使ったプログラミングや英語などを教えている。授業は1クラス12人で週1回、80分。授業料は月額(4回)1万2000円で、教材費は年額1万円。
麺好きなら是非聴講したい講義を香川大学が始める。香川大農学部地域資源学科は4月、「うどん学」を開講する。農学部3.4年生の選択科目として8月まで15回の講義を予定する。聴講は全学部の学生ができる。農・医学部の教員のほか、県内の製麺・製粉会社の経営者らが教壇に立ち、麺の科学や栄養学から、ゆで汁処理問題に至るまで、うどんにまつわる幅広い知識を学ぶ。製麺工場の見学や手打ちうどん体験の実習も盛り込む。期末試験はうどん学検定を兼ねるという。
農学部地域資源学で産学官連携によりこれまで設けた「オリーブ学」「希少糖学」に続く地域産品をテーマにした講座の第3弾。香川県民食である讃岐うどんを中心に、うどん全般について体系的に学べるようにするという。ネット講義にしたら香川大の人気は急騰すると思うが如何。スポンサー付きで。