月刊私塾界2016年10月号(通巻426号)

2016_10_top

巻頭言

とろさば料理専門店「SABAR(サバー)」をご存知だろうか。「株式会社鯖や」が展開する。
 鯖料理専門だけでもユニークであるが、それに留まらない。店舗開設や運営資金をクラウドファンディングする。最速65時間で調達した例を持つ。また、鯖の蓄養にも乗り出す。その資金1億円余も同方法で集める。
 当初は八戸前沖で獲れた鯖のみを使用していたが、1匹550g以上の鯖のみを用いるこだわりを守り、東北近海まで範囲を広げた。それでも品薄で、店舗展開に追い付かず、蓄養を始める。
 クラウドファンディングを実施する学習塾を散見するが、成功例を寡聞にして知らない。鯖やの専門性、こだわり、ストーリー性等に成功のヒントがありそうである。
 もう一社「akippa(アキッパ)」を紹介する。駐車場を借りたい人と貸したい人(自宅や月極の空スペース)をマッチングする、所謂シェアリングエコノミーを展開する。駐車場数は、業界3位の6千個所に急造。独走するタイムズも対応せざるを得なくなった。コインパーク概念のコペルニクス的転換を果たした。
 皆さんの学習塾での教え方は如何か。旧態依然としていないだろうか。幾何などは2600年前のピタゴラス同様ではないだろうか。正攻法ではあるが、生徒が集まらない理由はその辺りにあるのかも知れない。
 自塾内、業界内で解決できない課題でも、他社や異業種に解決策を見出すことができる。是非「学ぶ=真似ぶ」を。

(如己 一)

目次

  • 8 CatchUp01 ユナイテッド・インテリジェンス
  •    本格的なプログラミング講座を始動

  • 10 CatchUp02 スタディプラス 勉強を記録・共有する
  • 12 特別取材・熊本地震
       地震の後も熊本の私塾が貫いた、民間教育機関としての使命
  • 16 挑む私学 大妻中野中学校・高等学校
  • 19 目次・巻頭言
  • 20 NEWS ARCHIVES
  • 46 千里の道も一歩から ~編集長備忘録~
  • 47【特集】
       教育ICT考 2016・秋
  • 56 【私塾界大学 経営学部 教育経済学科 E2BASU】
       大学入試改革研究会 研究レポート Part3 
  • 60 短期集中連載「自立学習」を超えて!(8) 山田徹雄
  • 62【TOP LEADER Company】
       新潟から世界を見つめて
       NSGグループ
  • 72 教育サービス業界 企業研究(48) JR西日本
  • 75 日本教育ペンクラブ・リレー寄稿(274)
  • 76 疾風の如く(87)一会塾(神奈川県)代表 山口 滋朗さん
  • 78 好機到来(18) 明蓬館高等学校 校長 日野公三さん
  • 80 新米塾長のための「学習塾経営基礎講座」(41)
  • 82 白書界隈徘徊話(19) 西村克之
  • 84 自ら動き出すチームにする方法(25) 中谷彰宏
  • 86 新米塾長のための「部下とサシで行きたいごはん屋さん」(39)
  • 87 芸術見聞録(39)
  • 88 高校生からの子育てハイウェイ(18)
  • 89 クロスワードパズル「塾長の机」
  • 90 為田裕行の「教育ICT行」(19)
  • 92 塾ソムリエの講師研修指南 西村則康(名門指導会代表 塾ソムリエ)(9)
  • 94 林明夫の「歩きながら考える」(134)
  • 96 咲かせよ桜(23) 小林哲夫
  • 100 未之知也(いまだこれ知らざるなり)(42)
  • 102 論点2016(10) 見えてきた次期学習指導要領
  • 106 編集後記
  • 108 Book Review
  • 110 塾長のためのガジェット講座

みんなが私塾界!