ウズベキスタン共和国でそろばんを応用した暗算学習法「そろタッチ教室」を本格的にスタート

 株式会社デジタル・ナレッジ(東京・台東区、はが 弘明 代表取締役社長)とその現地子会社JDU.LLCは、ウズベキスタン共和国の首都タシケントにて、現地学習塾グランタリム協力のもと、2021年9月、「そろタッチ」を現地向けにローカライズし、本格的なサービス提供を開始した。

「そろタッチ」は株式会社Digika(東京・千代田区、橋本 恭伸 代表取締役社長)が提供する、iPadを使ってそろばん式暗算を短期効率的に楽しく習得する新しい暗算学習法。この事業は、ウズベキスタンの民間教育市場の活性化を目的に、日本の質の高いeラーニングテクノロジを活用した教育サービスを現地に合わせてローカライズし提供する、日本型教育モデルの輸出事業となる。

ウズベキスタンとの関わり

 人口約3,200万人のうち、24歳以下が約40パーセントを占めるウズベキスタン共和国では、生徒数の増加に教育環境整備が追いつかず、教員不足、教員の能力不足、教材不足、民間教育サービスの地方格差が深刻な課題となっている。ウズベキスタン政府はこれら教育分野の改善に向けた取り組みを優先的に進めていく。

 こうした取り組みを支援するため、デジタル・ナレッジは独立行政法人国際協力機構(JICA)の受託事業『ウズベキスタン国地方学校教員の能力向上及び教育格差是正向けLMSに係る普及・実証・ビジネス化事業』に2019年より参画してきた。これは、ウズベキスタンの「公教育のICT改革」「民間教育市場の開発」の2つを目的とした官民連携事業。具体的には、2020年1月よりウズベキスタンの複数の学校において、デジタル・ナレッジのeラーニング教育プラットフォーム『KnowledgeDeliver』を活用した教員研修、学力試験、日本型民間教育サービスを活用した放課後教室の実証実験を実施。さらに、新型コロナウイルス感染症の影響で2020年3月中旬からウズベキスタン国内の学校が一斉休校となった事態を受け、中学生を対象とした数学のオンライン学習教材を無償提供するなど連携を深めてきた。

ウズベキスタンにおける「そろタッチ教室」展開

 そろタッチ教室は、首都タシケントで現地教育省の協力のもと2020年1月より実証実験をスタート。期間中、日本の小学校低学年にあたる約50名の児童がウズベキスタン語に対応した『そろタッチ教室システム』を用いて、最新のテクノロジを使ったそろばん式暗算学習に取り組んだ。この成果をもとに、より多くの子どもたちに学びの機会を提供すべく今回、事業展開を本格的にスタートした。今後は首都圏を起点に全国的な利用拡大、さらには都市部と地方との教育格差是正といった効果も期待される。

今後の展開

 今回の事業は、デジタル・ナレッジが最先端の教育事業企業と提携し、各社の持つ質の高い教育サービスを海外現地向けにローカライズし、展開していく日本型教育モデルの輸出事業となる。デジタル・ナレッジでは、引き続きウズベキスタン政府およびJICAと共に同国における教育課題解決に取り組むと同時に、日本の質の高い教育サービスをひろく海外展開する輸出事業にも注力していく。

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