東京工科大学は3月1日、解剖学者で東京大学名誉教授の養老孟司氏と、同氏の知識や思想をもとに開発されたAIデジタルヒューマン「AI養老先生」を客員教授に任命した。人間の研究者とAIアバターが同時に大学教員に就任する取り組みとなる。
養老氏は1937年生まれの解剖学者で、東京大学医学部教授などを歴任。人体の構造や脳と身体の関係をテーマとした研究のほか、社会や自然観を論じる著作でも知られ、2003年に刊行した著書『バカの壁』はベストセラーとなった。
一方、「AI養老先生」は養老氏の著書や発言などをもとにパーソナリティを学習したAIデジタルヒューマン。言語だけでなく、話し方や身振りなどの身体的特徴も再現した疑似人格として設計されている。開発は、養老氏が代表を務めるメタバース推進協議会、東京大学、NTTデータによる共同プロジェクトで進められた。
同AIは2025年に開催された大阪・関西万博で初めて一般公開されている。
AI教育の強化を掲げる東京工科大学では、AIアバターを教員として活用することで、AIの技術研究だけでなく、AI教員の役割や教育現場での活用可能性といった新たな課題の検証にもつなげる考え。具体的な教育・研究での活用方法については今後検討を進めるとしている。



