月刊私塾界2026年6月号(通巻542号)

巻頭言

「自分にはできる」という自信は原動力となる。これは多くのビジネスパーソンが直感的に理解しているだろう。ただし、組織を動かすには、個々人が持つ自信あるいは信念とは別に、もう一つの力が求められる。「このチームならできる」という集合的な信念、すなわち「集団的効力感」である。
 複数の要因の因果関係を統計的に検証する共分散構造分析を用いた結果、プロアクティブ行動(自ら率先して組織に良い影響を与える自律的な行動)を促す主要因が3つに絞られた。フォロワーシップ、自己効力感、集団的効力感だ。
 自己効力感という個人の信念は、成果を創出する上で確かに重要な土台となる。しかしその効果はあくまで個人の範囲にとどまる。フォロワーシップも同様だ。
 他方、集団的効力感は際立った特徴を示した。個人のプロアクティブ行動に加え、チーム全体のプロアクティブ行動に対しても、より強い影響を与えていた。
 集団的効力感は、チームに直接効くだけでなく、個人を経由する経路でも波及する。要するに二重の経路で組織を動かすのだ。これこそが集団的効力感を「組織変革のエンジン」と呼ぶべき理由だ。
 集団的効力感を高めるポイントを3つ提示する。
①小さな成功を「チームの物語」として言語化する
②世代を超えた相互の代理体験を設計する
③目標を「自分たち事」に翻訳する対話の場を設ける
 である。貴塾の集団的効力感や如何に。

(如己 一)

目次

  • 6 CatchUp 01 株式会社英俊社 次世代のリーダーを育む「知の作法」とは ──公立最難関校突破の決定版『偏差値70突破シリーズ』誕生秘話
  • 8 CatchUp 02 株式会社AICエデュケーション 成績管理を 成績管理を 「集める 集める」 から から 「活かす 活かす」 へ 「FLENS School School Manager Manager」 が変えた、 塾と家庭のコミュニケーション
  • 10 CatchUp 03 株式会社ウィザス 子供の主体性を引き出し 自己肯定感も向上する「PLS」(Positive (Positive Learning Learning System)
  • 12 HOT TOPICS 塾業界の未来を創る熱狂の1日「塾フェス2026FINAL」レポート
  • 14 塾長の決断(9) 岡崎塾「増やすこと」が目的ではない ──岡崎塾・岡崎正忠塾長が貫く、教室展開と人材育成の決断
  • 16 挑む私学 駿台甲府学園
  • 19 目次・巻頭言
  • 20 NEWS ARCHIVES
  • 48 千里の道も一歩から ~編集長備忘録~
  • 49 【特集①】  株式公開企業塾2026年 2・3月期決算を読む
  • 60 【特集②】 教育ICT考2026〈後編〉
  • 75 特別連載企画 政策転換が促した進化 ──中国・民間教育の現在地
  • 80 HOT TOPICS② 私塾ネット設立25周年記念大会 「第23回 全国塾長職員研修大会」を開催
  • 82 HOT TOPICS③ 興学社 第43期入社式・年次総会を開催
  • 87 日本教育ペンクラブ・リレー寄稿(388)
  • 88 疾風の如く(203) ウラヤスプレイラボ(千葉県) 代表 佐原 光 さん
  • 90 現代学習塾経営概論(39)
  • 92 For Whom the 塾 Tolls(58)
  • 94 自ら動き出すチームにする方法(141) 中谷彰宏
  • 96 One Target(18) 的場一成
  • 98 PAPER REVIEW(27) 浅見貴則
  • 100 シン・ジュクジン(55)
  • 101 芸術見聞録(155)
  • 102 わが子、就学中(63)
  • 103 塾長の机
  • 104 為田裕行の「教育ICT行」(135)
  • 105 10¹⁵ PETA(62)
  • 106 キクチカラ(18) 菊地香江
  • 107 Opinion from School(83)
  • 108 林明夫の「歩きながら考える」(250)
  • 110 塾ソムリエの講師研修指南 西村則康(名門指導会代表 塾ソムリエ)(67)
  • 112 私塾界インサイト(99)
  • 116 塾はどこから来たか、塾は何ものか、塾はどこへ行くのか―そして私(55)
  • 118 咲かせよ桜(135) 小林哲夫
  • 122 論点2026(6) 私立大学250校削減案 少子化時代の高等教育を考える
  • 126 編集後記
  • 128 Book Review
  • 130 塾長のためのガジェット講座

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