文部科学省によると、全国の公立中学・高校の英語教員で英検準1級以上に相当する資格を持っているのは、2014年度調査では中学で28.8%、高校で55.4%だった。17年度までに中学50%、高校75%にするという目標からかけ離れているのが実態だ。政府が昨年11月に開いた外部有識者らによる「行政事業レビュー」でも英語教育が批判の対象になった。「子供の語学力向上に成果が出ないのは、教員の英語力や指導力が足りないため」との厳しい指摘もあった。
首都圏公立高等学校が参加する即興型英語ディベート交流大会が、東京都立西高等学校で11月14日に開かれた。交流会は、一般社団法人パーラメンタリーディベート人財育成協会が主催して、東京都立日比谷、西、神奈川県立湘南、埼玉県立浦和、浦和第一女子高等学校などが参加しておこなわれた。
交流会の目的は、即興型英語ディベートを通して、英語での発信力、論理的思考力、幅広い知識、プレゼンテーション力、コミュニケーション力などの複数の力を効果的に鍛え、グローバルに活躍する人財育成の場と提供することだ。また、交流大会において、他校の生徒と議論を交わすことによって、さらなるモチベーションの向上にもつながるという。
交流会は3つのラウンドを経て、ジャッジ(審査員)がもう一度見たいと思うディベーターを6名選出し、エキシビションディベートがおこなわれた。論題はそれぞれ、
「High school students should have part-time jobs.(高校生はアルバイトをすべきである。)」(第1ラウンド)、「Marrying at older age is better than marrying young. (早婚よりも晩婚のほうが良い)」(第2ラウンド)、Security bill brings more benefits than harm. (安保法案は害よりも利益をもたらす)」(第3ラウンド)で、
他校との初めての交流試合にも関わらず、自らの経験談をもとに相手を説得するなど、どのテーブルも白熱した議論が繰り広げられた。
第2ラウンドでは、第1ラウンドの勝敗に応じて対戦チームが割り当てられ、第3ラウンドは、時事論題ということで難しくもありましたが、果敢にチャレンジしていた。
第3ラウンド終了後におこなわれた、エキシビションディベートでは、「High school students should have the right to vote.(高校生も選挙権を持つべきである)」という論題で、他校のメンバーでチームを組み、協力しながら15分のプレパレーション(準備)をおこない、張り詰めた空気のもとでおこなわれたエキシビションディベートは、各チームともお互いの意見をじっくりと聞きながら、効果的なPOI(質疑応答)が出ていた。ジャッジと観客の投票の結果、満場一致でGovernment(肯定側)が勝利した。
表彰式では、エキシビションディベーターをはじめ、勝敗およびスピーチポイントの上位5チームに賞状が贈られた。そのほか、ベストチーム賞やベストスピーカー賞、POI賞が発表された。
閉会に当たって、日比谷高校の武内彰校長先生からは、「今日の経験を通して、将来自分の考えをきちんと提言発信できるようなグローバルリーダーになっていただくことを期待します」との講評があり、西高校の宮本久也校長先生から、「いろんなことに興味を持ち、論理的にものを考えるということ。今日の体験を明日からの学校生活に活かしてください」とエールが送られた。
参加した生徒達からは、「まとめる力、表現力が必要だと思った」、「英語の勉強に対するモチベーションが上がった」、「頭がパンパンで気持ちよかった。英語をもっと学びたい」、「社会に出ても役に立ちそうなスキル!勉強よりもこっちの方が大事!」といった声が寄せられていた。
大阪府吹田市でレジャーと買い物を楽しめる複合施設「EXPOCITY(エキスポシティ)」が、大阪府吹田市の万博記念公園11月19日に開業した。「体験型サービス」を売りにしたスポットとなり、海遊館が初プロデュースした生きているミュージアム「NIFREL」、体験型エデュテイメント施設「ポケモンEXPOジム」(ポケモンエキスポジム)などの魅力的な施設の中、日本初の体験型英語教育施設「OSAKA ENGLISH VILLAGE」(オオサカイングリッシュ ビレッジ)を取材した。

この施設は、韓国の語学教育関連企業の日本法人、株式会社YBM JAPANが手がけたもの。『アメリカ』をテーマに、英語を楽しみながら学ぶ、体験型の英語教育施設。
施設内は飛行機やレストランなど、アメリカで生活するうえでの様々な状況を再現した23のシチュエーションルームで、アメリカの講師らと英語だけで話し合いながら生きた表現を習える。それぞれのシチュエーションルームでは語学レベルを初級・中級・上級と3段階で構成され、英語の語学力に合わせて楽しみながら英語を体感することが可能。例えば、ニュース番組のスタジオをイメージしたシチュエーションルーム「Newsroom」では、初級は「Sunny」「Rainy」などの天気用語を学習し、中級、上級になってくると、架空のテレビのトークショーでインタビューに答えるなど、レベルに合わせた「使える英語」を楽しみながら鍛えることができる。

同施設はオープンして間もないが、東山中学校(京都府)を初めとして、多くの教育機関からの問い合わせがあり、既に英語教育の一環として、この「OSAKA ENGLISH VILLAGE」を活用している。この施設を運営している株式会社YBM JAPANの営業部の小西氏も、「インプットだけではなく、アウトプットできる英語教育施設である『OSAKA ENGLISH VILLAGE』を、今は小学生・中学生がメインであるが、今後は幼児、もしくはシニア層にも広げ、多くの人たちに体感してもらいたい」と述べる。英語教育の一つの選択肢として期待したい。
■OSAKA ENGLISH VILLAGE
https://englishvillage.co.jp
一般社団法人グローバル教育研究所(東京・港区、渥美育子理事長)は、グローバル教育を中学校や高等学校で実践できるプログラム「地球村への10のステップ」の導入事例や、具体的な活用法に関する特別説明会を、学校の校長・副校長・教頭を対象に11月20日、東京・広尾にある同研究所の日本本部で開催する。
同研究所の理事長であり、米国をはじめアジア各国で25年以上、時代をリードしてきたグローバル企業の人材育成に携わり、7年前から企業と子供のグローバル教育を追及、実践してきた渥美育子氏が講師を務める。「グローバル教育」という言葉が声高に叫ばれる今、日本企業が何としてでも雇いたいグローバル人材の能力とは何か? 中学校や高等学校といった学校教育の現場において、何をどう教えられるのか? 一流企業に就職し、日本にとって貢献できる人材となりうるか? といったことを中心にレクチャーする。
今年3月に「地球村への10のステップ」を導入した東京・新宿区の海城中学校・高等学校の中田大成教頭先生は「今回の学びを通じて得た大きな気づきは、多様性の中における独自性が必要であり、同時に、世界のスタンダードを作る、みんなが納得できる最適解をそこに探し出していくときには、やはり哲学や倫理学といった人間としてどう生きるべきかを学ぶ本学、リベラルアーツのようなものが必要だ」と語る。
既に全国各地で導入が始まっている「地球村への10のステップ」に実際に触れ、事例や活用法を探ってみてはいかがだろうか。
〈「地球村への10のステップ」特別説明会 開催概要〉
開催日: 2015年11月20日(金) 18:30〜20:30
場 所: 一般社団法人 グローバル教育研究所
| 東京都港区南麻布5−10−37 ESQ広尾4階(地図)
定 員: 20名
参加費: 無料
対 象: 中学校・高等学校の校長、副校長、教頭
申し込み・問い合わせ: http://www.global-kyoiku-ken.jp
申込期限: 11月19日(木)まで
「MyETは、塾業界を救います」
株式会社エドベックのバジル・トンクス副社長は言う。2020年に英語4技能試験が予定されており、一部の大学は、TEAPなどの4技能試験を利用した入試を20年よりも先に実施することをアナウンスしている。
学習塾は、4技能化にどう対応するか。特にスピーキングの指導法、評価法は頭を悩ませる要因となっている。MyETは、そのスピーキング対策システムとして台湾で開発され、日本の小・中・高校生向けにこの10月、同社からリリースされる。
このシステムは、東アジアを中心に、すでに全世界に180万人以上のユーザーを抱えており、すでに数多くの実績を上げており、一部の日本の企業や大学にも導入されている。同社は、英語が話せるようになるために必要なことを、次のように定義づけする。
「音読の習慣を身につける」
「よく使われる表現を塊として身につける」
「歌手になる(歌うように英語を話す)」
そのため、発話を「総得点」「発音」「ピッチ」「リズム」「強勢」にわけてスコア化する。
「日本人の英語が聞き取りにくい理由は、実は発音よりも音節にあります」とトンクス氏は言う。
日本語は音節が多い言葉であり、カタカナ発音で英語のリズムが出ないのだがMyETは「発音」だけでなく、「ピッチ」と「リズム」にもフォーカスし、日本人にピッタリのトレーニングシステムになっている。
ひとつの学習は、15分程度で、継続をしやくしている。また、クラウド環境で提供されるため、場所や時間を選ばず受講できる。そしてコンテンツには、「既存コンテンツ」と「カスタマイズコンテンツ」の二種類のパターンを用意する。
既存コンテンツには、TOEIC対策、IELTS対策などの300以上のコンテンツがあらかじめ備わっている。また、同社が発行する英語学習テキスト『ENGLISH BANK』も利用できる。スピーキング教材とリンクしているため、先にテキストで予習して、反転授業にも活用できる。
カスタマイズコンテンツは、利用者のニーズにあわせて提供でき、学習塾や学校で持っているオリジナルコンテンツをそのままMyET上で利用できるようになっている。それらは、クローズドな環境でも利用できるが、オープン化することによって、世界中のユーザーに利用してもらうこともできる。
教室で使用する場合、教師は初めに概論をレクチャーして、生徒はシステムを使って学習することから、一貫してファシリテーションに徹することができる。教師をサポートする機能として「リマインダー設定」、「宿題作成機能」、「進捗管理機能(LMS)」といった管理画面も用意している。MyETは、英語4技能化に対応するための心強い味方になってくれるだろう。
北海道を中心に学習塾を展開している練成会グループは、ベトナムに現地法人「Rensei Vietnam」を設立して、この9月からベトナム人を対象とした学習塾「Rensei Education Center」を開校した。ベトナムでは、塾という概念がなく、学校の教員が補習という形で放課後に教えるというのがスタンダードのため、教育・サービス両面で意欲的な試みだ。
この教室では、ロボット製作をしながらプログラミングを学び、理数脳を育てる「Crefus」コース、パズルなどを用いて思考力を鍛え、数学に強くなる「パズル道場」、タブレットで計算力を鍛える「FLENS」コース、道徳教育を取り入れた「日本語教室」コース、「そろばん」コース、「理科実験教室」コースと、6つのコースを小中学生向けに提供している。ここでおこなわれる授業は、教師がファシリテーターとなり、グループワーク中心のアクティブ・ラーニング型だ。
生徒募集のために、当初はチラシも配布していたが、現在はソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)などを通じて口コミで情報が広がり、説明会・体験会にも多くの親子連れが参加した。
「説明会・体験会の参加者や入塾者は、学びの意識が強く、将来は日本の大学への留学や企業に勤めることを考えている方も多いです」と、株式会社れんせいの今村明広社長が語るように、ベトナムの教育への関心は高いことがわかる。
運営スタッフも、ベトナム人が中心だ。その中でマネージャーとして働く5名は、約半年間北海道で研修を受けた。練成会がどのような理念で教育を行っているのかを理解してもらい、実際に授業を見てもらうことで〝塾〟というスタイルを体感してもらった。彼らは、日本人スタッフと現地スタッフとの橋渡しとなって活躍している。
今後は、FC展開も視野に入れながら、5年間で30校舎の開校をめざし、拡大していく予定だ。「日本の発展を公教育と共に支えてきた塾文化をベトナムに輸出することで、ベトナムの発展に貢献したいという想いを持ってこの事業を推進していきます」と、今村社長は意気込む。将来的には、北海道とベトナムの間で塾生同士の交換留学など夢も膨らむ。