英語の資格検定試験の運営団体や学校関係者による連絡協議会が3月17日、文部科学省で開かれ、英語の検定試験を大学入試や学校教育に活用しやすくするため、受験料減額に取り組むとする行動指針をまとめた。大学生や高校生らに「学割」を設ける方向で各団体が検討する。協議会に参加しているのは、実用英語技能検定(英検)やTOEFL、TOEIC、GTEC、IELTSなどの英語試験の運営団体。受験料が2万円を超える試験もあり、大学入試や授業で活用するには経済的負担が大きいことが課題となっている。
香川県を中心に四国地方に総合学習塾「啓真館」などを展開するケイシングループ(原田真一代表)は4月1日、岡山県を中心に展開する「パスカル数理ゼミ」をグループ化する。ケイシンは、啓真館が、昨年の週刊『ダイヤモンド』特大号において、香川県の「No.1学習塾」に選ばれるなど、地域に根差したきめの細かい指導に定評のある塾を運営している。
一方、パスカル数理ゼミは、中学1年生から高校3年生を対象に、数学と英語のみの少人数制授業をおこなっている。数学では、「問題の解法」だけでなく、「解法の背景にある数学理論」を教え、公式の暗記や計算能力だけでなく、数学的思考力の養成を目指している。英語も、文法だけに偏らず、総合的な英語の活用ができる能力と国際感覚を持った学生を育成する。さらに、大学合格のためだけに勉強をするのではなく、論理的思考力(ロジカルシンキング)の養成など受験のその先も見据えた、高度なカリキュラムを用意しているのが特徴だ。それを裏付けるように、ケイシングループの竹本睦俊取締役は「昨年13名在籍した大学受験を目指す生徒のうち、4名が東京大学に合格しました」と言う。このように、難関大学の合格者も多く輩出しており、授業レベルの高さが伺える。
パスカル数理ゼミは、倉敷、福山、岡山の3教室に加え、この4月から高松にも開校する。また、ケイシングループに参加するにあたり、リニューアルした岡山校では、「パスカル数理ゼミ」、「代ゼミサテライン予備校」に加え、医学部とそれ以外の理系学部の受験生を対象とした「パスカル予備校」の3つのブランドで展開する。
大学入試や英語など教育改革に関する議論が進むなか、塾でも合格実績だけではなく、グローバル社会を生き抜く上での思考力や英語力などが身につけさせるためのサービスが拡がっている。今回のケイシンのように、特化型の塾をグループ化して、サービスの拡充をねらうケースが、今後も各地で進むものとみられる。