Category: 塾ニュース

フリースクールに4000人超 不登校の小中学生へ学習支援 文科省調査

文部科学省の初めての実態調査で8月5日、不登校の子供の学習を支援するフリースクールなどの民間施設は全国に474カ所あり、少なくとも4196人の小中学生が通っていることが分かった。会費は月平均約3万3千円。フリースクールなどは学校教育法が定める「学校」ではないが、文科省はこうした施設への通学を校長の判断で出席扱いにできるとしている。4196人の55.8%にあたる2341人は本来在籍する学校で出席扱いとなっていた。文科省はフリースクールの教育制度上の位置づけや経済的支援などを検討する。

高校学力テストの大学入試活用、「23年度以降」

文部科学省の高大接続システム改革会議(座長・安西祐一郎日本学術振興会理事長)が8月5日に開かれ、中間まとめ案が示された。高校生の基礎学力の定着度を測る「高等学校基礎学力テスト(仮称)」の大学入試や就職への活用について、次期学習指導要領で学ぶ生徒が高校2年生になる2023年度以降とするよう求めた。19~22年度を「試行実施期」と位置付け、学習の改善のみに使うべきだとした。対象教科は当面、国語、数学、英語とし、次期学習指導要領下で地理歴史や公民、理科などを追加、生徒別の順位はつけないとした。

ソニー 花まる学習会と算数教材を開発

ソニーの教育事業子会社、ソニー・グローバルエデュケーション(SGED、東京・品川)は「花まる学習会」を運営するこうゆう(さいたま市)と業務提携する。SGEDはソニーの新規事業の一環として4月に発足。ネット上で算数の実力を試せる「グローバルマスチャレンジ(世界算数)」の定期開催を始めた。こうゆうと連携し、思考力を重視した算数テストの教材を共同開発する。2016年3月に開催予定の第3回世界算数で教材を採用する。

ノーベル賞、日本は3位 英誌が格付け

英教育誌タイムズ・ハイヤー・エデュケーションは8月6日、科学・経済分野のノーベル賞受賞者に関して過去15年の集計をまとめ、出生国別の得点で日本を米英に次ぐ3位に格付けしたと発表した。同誌は平和賞と文学賞を除く2000年以降のノーベル賞の受賞者について集計。出生国別の人数では、米国71人、日本13人、英国12人の順。ただし格付けを決める得点は、受賞者が1人なら1点だが、2人で共同受賞した場合は各0.5点としたため、日本は4.3点となり、英国の6点を下回った。経済学賞が多い米国は29.8点と飛び抜けて高かった。

学研と河合楽器が相互出資

学研ホールディングス(HD)と河合楽器製作所は株式を持ち合い、幼児教育で連携する方針を固めた。約6億円を投じて発行済み株式の2~3%を相互に取得する見通しだ。個別に手がけている幼稚園向けの音楽や幼児教育などサービスの一括提供を検討する。両社は市場で株式を買い付ける。30日終値で計算すると学研HDは河合楽器の約3%、河合楽器は学研HDの約2%を取得し、それぞれの大株主になる。資本業務提携で、5年後に幼児教育分野の売上高で5億円ずつの押し上げ効果を見込む。

医学部、17年度新設 成田に

政府は7月30日、千葉県成田市での大学医学部の新設を認める方針を固めた。医学部の新設を禁じている文部科学省の省令を今秋にも改正し、外国人教授などを多く受け入れる世界最高水準の国際医療拠点をつくる計画。今秋に事業者を募り、2017年4月の開学を目指す。国際医療福祉大学が参入意欲を示している。医学部の開設は、東日本大震災の復興目的で特例的に認可された東北薬科大学を除くと1979年以来38年ぶり。日本医師会は「新設を認めると将来的に医師数が過剰になる」と反対してきた。

公務員ボーナス0.1カ月増 今年度人事院勧告

人事院は2015年度の国家公務員一般職の給与改定勧告で、ボーナス(期末・勤勉手当)の引き上げ幅を0.1カ月分とする方針を固めた。支給月数は4.2カ月分となる。月給の引き上げ幅は昨年度の1090円(平均0.27%)を上回り、千数百円程度となる見通し。週内にも内閣と国会に勧告する。ボーナスの引き上げ分は「勤勉手当」に積み増す方針だ。昨年度は3.95カ月分から0.15カ月分引き上げていたため、引き上げ幅は小さくなる。

国際情報オリンピック、日本代表の高校生4人がメダル

文部科学省が8月31日、世界83カ国・地域の高校生らが参加して、カザフスタンで開かれた第27回国際情報オリンピックで、日本代表の4人全員がメダルを獲得したと発表した。井上卓哉さん(東京・開成高2年)、高谷悠太さん(同1年)、増田隆宏さん(東京・筑波大付属駒場高2年)が金メダル。松崎照央さん(兵庫・明石工業高専3年)が銅メダル。

小学校教員「英語が苦手」67%

文部科学省が2月、全国の小学校の教員3203人に実施した調査結果によると、全体の67%が「英語が苦手である」と答えた。「自信を持って指導している」と答えた教員は34%にとどまった。「学校外の外国語活動に関する研修に参加していない」という教員は63%にも上った。必要と感じる研修を尋ねると、「具体的な活動について共通理解を図ったり体験したりする研修」(74%)や「外国語活動の研究授業を参観し、研究授業について協議する研修」(47%)が多かった。

世界遺産 専門家育て 専攻新設

大学が世界遺産について学ぶ学科やコースを開設する動きが広がってきた。京都橘大歴史遺産学科は今年から「遺産情報演習」を開講。筑波大大学院の世界遺産・世界文化遺産学専攻の必修科目の「世界遺産論」では保存哲学や文化的景観、建築など様々な分野の研究者11人が、遺産保護のあり方や論点などを指導する。京都府立大は、和食文化について文系・理系の垣根を越えて今年度から和食を学ぶ「和食の文化と科学プログラム」を開講。世界遺産をめぐっては近年、遺跡や景観を取り巻く文化的な取り組みも一体として評価されるようになった。