米海洋大気局(NOAA)は1月19日までに、2014年の世界の平均気温は、観測が始まった1880年以降で最高値を記録したことを明らかにした。世界の陸上、海上の平均気温は20世紀の平均より0.69度高く、これまでの最高記録を約0.04度上回った。先月の陸上の気温は平均を約1.36度も上回り、12月の気温としては観測史上3番目の高さ。史上最高の暖かさを記録した地域はロシア極東地域や米西海岸、欧州など。一方で北半球の積雪も下半期を中心に平均を超え、史上最大級の量を記録した。
人工知能を使い、試験で他人の答案をのぞき見するなどのカンニングを検出する技術を、京都大などのグループが開発した。京都大の大関真之助教(システム構成論)らは、「機械学習」と呼ばれる人工知能の技術を使い、試験を受ける人の過去の成績と、試験問題の難易度、クラスメートの回答の重なり具合などを計算するプログラムを作った。カンニングの疑いが低い人を順番に除外して、疑わざるを得ない人を特定する。これまで教員の経験に頼っていた手法を取り込み、高い精度で自動的に見つけ出せるという。
欧州宇宙機関(ESA)は、無人探査機「ロゼッタ」から切り離した着陸機「フィラエ」が11月13日午前0時半すぎ(日本時間)、彗星に着陸したと発表した。彗星への着陸に成功したのは世界で初めて。着陸したのは、チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星。地球から5億キロ程度離れたところにあり、最高時速10万キロで太陽の方向に移動している。フィラエは今後、彗星の上にとどまり、ロゼッタも彗星とともに太陽に接近する。太陽に近づくにつれて彗星から噴き出すガスやチリの様子などを2015年末まで観測する。
国立情報学研究所などが開発する人工知能「東ロボくん」が、今秋の大学入試センター試験の模擬試験に挑戦した。10月30日、英語の成績が発表され、昨年に比べて大幅に点数を伸ばし、受験者の全国平均を上回った。昨年度の英語は200点満点で52点(偏差値41)と成績が悪かったため、研究チームはNTTを加えて人工知能を強化。過去問で「特訓」した結果、今年の模試は95点(偏差値50.5)に。苦手な会話文の完成や、文章の要旨把握の問題で正答率が上がった。英語以外の成績は11月2日に発表する。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)が公募した宇宙日本食の新たな候補に、福井県立若狭高校(小浜市)のサバ醬油(しょうゆ)味付け缶詰が選ばれた。衛生面や栄養、設備などの基準を満たせば、保存試験を経て2016年秋ごろに認証される。栄養バランスを充実させ、宇宙に長期滞在する宇宙飛行士のストレスを減らそうと、07年からJAXAが認証を始めた。一定の栄養や保存期間があり、水分やかすが飛散しないなどが条件。これまでにラーメンや山菜おこわなど12社の28品目が認証され、27品目が宇宙へ運ばれた。
スウェーデン王立科学アカデミーは10月7日、2014年のノーベル物理学賞を赤崎勇・名城大学教授、天野浩・名古屋大学教授、中村修二・米カリフォルニア大学教授に授与すると発表した。少ない電力で明るく青色に光る発光ダイオード(LED)の発明と実用化に貢献した業績が認められた。照明やディスプレーなどに広く使われている。世界の人々の生活を変え、新しい産業創出につながったことが高く評価された。授賞式は12月10日にストックホルムで開く。賞金800万クローナ(約1億2000万円)は3氏で分ける。
米航空宇宙局(NASA)は、かつて世界で4番目に大きな湖だった「アラル海」が過去14年で縮小を続け有害な砂をまき散らす広大な砂漠と化している画像を公開した。アラル海は中央アジアのカザフスタンとウズベキスタンの国境をまたぐ地域にあり、現在は元の湖の中心だった部分が「南アラル海」と呼ばれている。縮小は今年に入ってピークに達し、南アラル海の東側の部分が完全に干上がった。
米ラスカー財団は9月8日、今年のラスカー賞基礎医学部門に、細胞内の器官の異常を解消する仕組みを解き明かした森和俊・京都大教授(56)ら2氏を選んだと発表した。ラスカー賞は米国でもっとも権威ある医学賞で、受賞者の2割以上がノーベル賞を受けている。米カリフォルニア大サンフランシスコ校のピーター・ウォルター教授との共同受賞。2012年にノーベル医学生理学賞を受賞した山中伸弥・京都大教授も09年にラスカー賞を受賞している。
東京大学の幾原雄一教授と柴田直哉准教授、日本電子などは、世界最高性能の電子顕微鏡を開発した。どれだけ小さなものを見分けられるかという性能を示す「分解能」は0.045ナノ(ナノは10億分の1)メートルで、米国チームの記録を上回った。物質を構成する原子と原子の位置関係が精密にわかり、半導体や電池などの新材料開発に役立つという。ものを見るのに光を使う光学顕微鏡は光の波長よりも小さい物体は見えない。電子顕微鏡は光よりも波長がはるかに短い電子線を使うため、原子程度の大きさでも見分けられる。
全国の小中高校などの理科教員らでつくる科学教育研究協議会(科教協)は毎年、各地で全国大会を開き、今年で61回目。東京都港区の芝中学・高校と正則高校で8月2日、実験コーナー「科学お楽しみ広場」に、親子連れや教員ら約500人が集まった。砂が入った箱に、磁石を差し込んでは抜きを繰り返し、黒々とした砂鉄を集める。別の箱に砂鉄だけをより分け、磁石に付着させて楽しんだ。手を真っ黒にした子供たちが、興奮した様子で磁場を体感した。教員同士も授業案を発表したり、分かりやすい指導法について意見交換したりしている。