Archive for: 10月 2015

フリースクールに法的位置づけを 馳文科相、立法後押し

フリースクールでの学習内容を義務教育の制度に位置づける法制化の動きが加速する。超党派の議員連盟で法案づくりを主導してきた自民党の馳浩氏が文部科学相に就任し、さっそく議員立法を後押しする姿勢を鮮明にした。13日の会見では、文科省内に自らを本部長とする「1億総活躍推進本部」の設置を表明。本部で取り組む課題として、フリースクールなどを念頭に「多様な場で、子どもたちが自信を持って学べる環境の整備」を強調した。

授業以外でするスポーツ、小中学生は水泳1位

バンダイ(東京)が小中学生を対象に実施した意識調査で、体育の授業以外でやっているスポーツで最も多かったのは水泳の16.5%。2位はサッカー(9.2%)で、テニス(6.3%)、野球(3.8%)と続いた。始めた理由は、水泳とテニスは「体力づくりをしたいから」がともに45.3%でトップ。サッカーは「友だち・兄弟がやっているから」の51.9%、野球では「親が好きだから」の37.5%が最多。好きな選手は1位がフィギュアスケートの浅田真央選手(13.1%)、2位がテニスの錦織圭選手(12.7%)、3位がフィギュアの羽生結弦選手(7.6%)だった。

電通、「アクティブラーニング」研究の専門組織設置

電通は10月15日、子供に能動的な学習を促す「アクティブラーニング」を研究する専門組織を設置する。広告の企画立案のノウハウなどを応用した学習法を研究する。アクティブラーニングは新しい学習指導要領に盛り込まれることが検討されている。

バカロレア、初の手引書 文科省

「国際バカロレア」の高校への導入を促そうと、文部科学省は高校や自治体向けの手引書を作った。文科省が作成したのは国際バカロレアの4段階のうち16~19歳向けのプログラムの手引書。国際バカロレアの理念、履修科目やその内容、教員確保の方法、学校側の費用などを説明している。政府はグローバル人材の育成につながるとみて導入拡大を目指しているが、学校現場の動きは鈍いのが現状。認定までの流れや導入の利点を解説し、関心のある高校などを後押しするのが狙いだ。

カドカワが来春開校のネット授業、「N高校」と命名

カドカワは10月14日、来春開く予定のインターネットを通じて学ぶ通信制高校の教育内容を発表した。学校名は「N高等学校」とし、本校を沖縄県うるま市におく。不登校の生徒らを受け入れ、IT人材を育成することなどを目指す。生徒はネットで、プログラミング言語「Ruby」の開発者まつもとゆきひろ氏らから情報技術を学べる。作家森村誠一氏や、デザイナーや声優を養成する「バンタン」の講師の講義も受けられる。グループ会社が運営するイベントを文化祭とするなどのほか、北海道などで職業体験もできる。

地元に根付く人材を 島根大 定住推進に採択される

島根大は10月8日、文部科学省が行う「地(知)の拠点大学による地方創生推進事業」に、県立大や県立大短期大学部、松江工業高等専門学校と県、経済団体など計46機関が連携して行う、学生の定住推進事業が採択されたと発表した。同事業は、県内の全高等教育機関を地域の拠点と位置づけ、地元に根付く人材を育成するのが狙い。2019年度に、4教育機関の学生の県内就職率を、14年度の10ポイント増の45・1%にするほか、参加企業でインターンシップを経験する学生を130人増の473人にすることを目指す。

馳文科相、教員時代の体罰を謝罪

馳浩・文部科学相は10月13日、閣議後の記者会見で、高校教員だった約30年前に生徒に体罰をしたことを明らかにした。「未熟だったばかりに高校生の諸君に迷惑をかけ、本当に反省している。改めて私に殴られた高校生に謝罪したい」と述べた。馳氏によると、部活動や朝の登校指導中に竹刀で生徒を殴るなどしたという。馳氏は会見中に机をたたき、「教壇で教員がこうやってたたくだけで、特に小中学生は萎縮して気持ちを先生に伝えようという気がなくなる。そういうことは絶対してはいけない」と話した。

「モジュール学習」て何?

脳科学の理論を応用した「モジュール学習」は1回15分程度を漢字の書き取りや四則計算に充て、毎日繰り返すことによって基礎学力を鍛えていく。「モジュール」は「単位」や「部品」を意味する英単語。15分程度の学習時間を一つの“単位”に見立て、時間割の空きスペースに“部品”のようにはめ込むイメージだ。テスト前の一夜漬けで覚えたような一時的な記憶は短期間で忘れてしまいがちだ。しかし、一度覚えた事柄を繰り返し思い起こせば、強固な記憶となって忘れにくくなる。モジュール学習には、この脳の仕組みが応用されている。

大阪「市統一テスト」成績上位6%に無条件で評点「5」

高校入試の内申点の基準を定めるため、大阪市教育委員会が今年度初めて導入した「市統一テスト」(5教科)が10月15日、市内計130公立中学校の3年生ら約1万8500人を対象に行われる。各教科の成績上位6%を無条件で評点「5」とする異例の方式。国社数理英で各45分の筆記試験。5教科の結果を内申書の5段階評価に用い、成績の上位6%には必ず「5」をつける。同様に上位18%の範囲に入れば「4」以上、同39%なら「3」以上が保証される。テスト自体は、委託を受けた業者が実施する。

日本財団 「これも学習マンガだ!〜世界発見プロジェクト〜」100作品選出

日本財団は、子供たちの学習意欲を高めたり、社会問題への興味の入り口になったりする娯楽漫画100作品を選び「これも学習マンガだ!~世界発見プロジェクト~」として発表した。プロジェクトトップページには選考された100作品が11のジャンル(文学、生命と世界、芸術、社会、職業、歴史、戦争、生活、科学・学習、スポーツ)に分けられ、推薦コメントが載っている。立川まんがぱーく(東京都立川市)、明治大学米沢嘉博記念図書館(千代田区)、北九州市漫画ミュージアム(北九州市)の3館で、専用本棚を設けて紹介する予定。今後は国内外の図書イベントで紹介するほか、学校図書への普及などを働きかけていく。