Archive for: 3月 2016

「アダムズ方式」20年国勢調査を軸 衆院議長が調整へ

大島理森衆院議長は3月9日、議長の諮問機関の答申が示した「アダムズ方式」について、2020年の大規模国勢調査結果に基づいて導入する案を軸に、各党と調整に入る方針を固めた。自民の谷垣禎一幹事長と会談し、議長案の方向で党内の意見集約を急ぐよう求めたとみられる。大島氏は8日までに制度改革について各党から見解を聴取。定数削減に反対する共産と欠席した社民を除く野党と公明は、アダムズ方式による定数配分見直しの即時実施を求めた。

名古屋市長、文科省からの教育長起用を断念

名古屋市の河村たかし市長は、新教育長に文部科学省の官僚を起用する方針を断念した。任命に議会の同意が必要だが、市長の公約をふまえ半減されていた市議報酬の増額を議会が決めて溝が深まり、特に最大会派自民の理解を得ることができなかった。こうした状況を懸念した文科省に難色を示されたこともあり、市長は起用を諦めたという。市や市教委以外から初となる教育長の外部登用を目指していたがそれもならず、市人事委員会事務局長の杉崎正美氏(58)をあてることにした。

リソー教育、教室開設再開  小規模校新設

リソー教育は教室の新規開設を再開する。面積が従来の半分程度の小規模な塾の開設を進める。首都圏で未進出の駅周辺を中心に年5~6校を開設し、10年後に120校に倍増する計画だ。同社は個別指導塾「TOMAS」を1都3県で約60校展開。主要駅前を中心に300平方メートル規模で300人程度の生徒を集めてきた。今後は面積や生徒数が半分程度の塾を開設する。物件を確保しやすく、きめ細かい教育サービスを打ち出す。

教員採用試験、面接より筆記重視へ 大阪市教委

大阪市教育委員会は今夏に実施する市立学校の教員採用試験について、筆記を重視する方式に切り替える方針を固めた。基礎学力を備えた人材獲得をねらう。全国的に人物本位の面接を重視する傾向にあるが、大阪市教委はその逆をいく。これまでの採用試験は筆記・面接による1次選考と、受験教科により実技を加えた2次選考で合格者を決定。得点配分は筆記などと面接でほぼ半々とし、合計点の高い順に合格者を出していた。このため筆記で低得点だった合格者もおり、教科の中身に習熟していない教諭が目につくようになったという。

帝塚山大 「大和ベジサイダーあかね&まな」

帝塚山大学は、奈良県の伝統野菜「大和野菜」の色や味を生かしたサイダー「大和ベジサイダーあかね&まな」を作った。野菜独特の苦みや臭みを果汁と混ぜ合わせることで抑え、さわやかな味わいに仕上げた。学生が野菜にちなんだかわいらしいキャラクターをデザイン。ラベルにあしらった。県内のスーパーやインターネットで購入でき、1本(250ミリリットル)税込み150円。今秋には「小しょうが」を使った第3弾「このみ」を販売すべく、研究開発を進めている。

安保法の教科書記述分かれる 訂正申請9社、文科省承認

昨年9月に安全保障関連法が成立したことを受け、教科書会社9社が中学と高校で使われる公民教科書の訂正を申請し、文部科学省に承認された。社によって内容が異なり、安保法への反対・慎重意見を併記する社もあった。今春から使われる教科書に反映される。訂正が承認されたのは9社の21冊。中学が3社の3冊、高校現代社会が7社10冊、政治・経済は6社8冊だった。

都の「英語村」、江東で2018年9月までに開業

東京都教育委員会は、2018年9月末までに江東区青海2丁目の「タイム24ビル」内に「英語村」を開設すると発表した。1~3階の計約5800平方メートルで、一度に600~800人が利用できる規模という。整備や運営は民間事業者に委託する方針で、都が4億5千万円を上限に施設改修費の2分の1を補助し、共益費を含むビル賃料は全額補助する。募集要項は今月下旬に公表する。英語村の対象は、主に都内の小学5年生から高校生。通所型と宿泊型のプログラムがあり、外国との交流イベントなども開く。

大学新テスト採点で人工知能AIの導入を検討 文科省が最終報告案に明記へ

大学入試センター試験の後継となる平成32年度開始予定の「大学入学希望者学力評価テスト」で、新たに導入される記述式試験の採点業務について、文部科学省が作業の効率性や安定性を高めるため、人工知能(AI)の活用を含めた技術開発を推進する方針であることが3月6日、分かった。11日の同省専門家会議で示される最終報告案に盛り込まれる見込み。大学入試の採点業務でのAI導入は国内初とみられるが、技術的な課題もあり実現までには曲折も予想される。

くまモン関連商品、売上1千億円超

熊本県は3月2日、同県のキャラクター「くまモン」関連商品の売り上げが、2015年は前年の1・5倍、1007億円に上ったと発表した。とくまモン関連商品の売り上げは11年に25億円、12年に293億円、13年に449億円、14年は643億円と右肩上がりに増え、とうとう1千億円を突破した。とくに、くまモンをパッケージデザインなどに使った農産物の販売が好調だった。

TOEIC対策、イーオンが無料提供 ドコモの「gacco」通じ

英語教育のイーオン(東京・新宿)は3月2日、NTTドコモが運営するオンライン教育サービス「gacco(ガッコ)」を通じ、TOEIC対策の無料講座を提供すると発表した。7月から、イーオンの日本人講師による1回10分の講義を30回配信する。無料オンライン講座の受講後に有料の対面学習を提供し、収益化を目指す。