Archive for: 3月 2016

北陸、進む関西離れ 大学志願者が減少

北陸新幹線の金沢開業から1年、東京と新幹線でつながった北陸から関西への人の流れが、大学志願者などで早くも細りつつあるとの指摘も出てきた。「富山県は前年比21%減、福井県は19%減、石川県は6%減」。今年の都道府県別の受験者動向を見て、関西大学の担当者は衝撃を受けた。同志社大学は石川県からの一般入試の受験者が約2割減った。福井、富山両県からの受験生はほぼ横ばいで、石川県が減った理由は北陸新幹線の開業の影響はあったとみる。近畿大学も北陸三県からの受験者が減ったようだ。

私大への補助金、3174億円に減少 15年度

日本私立学校振興・共済事業団は3月10日、私立の大学や短大、高等専門学校への2015年度の経常費補助金が計約3174億2千万円になると発表した。前年度から約39億円減った。大学566校、短大308校、高専3校に交付する。学校法人の前理事長らに勤務実態の伴わない給与など約9900万円の不正支出があった嘉悦大学(東京都小平市)は50%減。学校法人の元学園長が私的流用をしていた西武文理大(埼玉県狭山市)、裏金問題が発覚した中学・高校と同じ法人が運営する大阪産業大(大阪府大東市)はそれぞれ25%減額された。

iPSで本物に近い角膜  阪大

大阪大の西田幸二教授らは3月9日、ヒトのiPS細胞で目の発生段階を再現し、本物に近い角膜上皮を作ることに成功したと発表した。角膜の難病を持つ患者に移植する臨床研究を来年度中に申請する計画だ。

 特殊なたんぱく質で作った「足場」の上でiPS細胞を培養した結果、4種の細胞層に自然と分かれ、バームクーヘンのように同心円状に広がる組織ができた。中心部に脳につながる中枢神経のもとになる細胞、一番外側には目の表面になる細胞ができ、その間に角膜などを作る2種類の細胞が並んだ。

 このうち角膜のもとになる細胞を取り出してシート状にし、角膜上皮を作った。ウサギ7匹の目に移植して、シートの効果で瞳が透明になることを確認した。

 iPS細胞から特定の細胞を作る技術はすでにあり、網膜の難病患者に移植する臨床研究が始まっている。今回はより実際の目の発生に近い状態で4種の細胞層を作ったため、それぞれの細胞の機能が高いという。

在留外国人 最多の223万人 15年末

法務省が3月11日に発表した2015年末の在留外国人数は223万2189人と前年末比5.2%増えた。1959年の調査開始以来の過去最高を7年ぶりに更新した。景気回復による全国的な求人増を受け、就労を目指して日本に滞在する外国人が増加した。滞在目的でみると留学と技能実習がそれぞれ15%増えた。在留外国人は労働や学習のため日本を訪れ中長期で滞在している外国人と、在日韓国・朝鮮人など特別永住者の合算。08年末の約214万人をピークに景気後退や東日本大震災の影響で減少していたが、13年末以降は3年連続で増加した。

桜開花予想、東京21日  日本気象協会

日本気象協会(東京)は3月10日、今春の桜の開花は愛媛県宇和島市と東京都心が全国で最も早く、今月21日になるとの予想を発表した。関東以西では3月下旬から4月上旬にかけて満開となる。全国的に気温が高く、桜は順調に成長している。各地の開花時期は、九州は平年並みか平年より遅く、ほかの地域は平年並みか平年より早い見込み。4月上旬には北陸や東北南部、4月末には北海道でも咲き始めるとみている。気象協会は2月から予想を順次発表しており開花日は気温の高さを受けて次第に早まっている。

湘南ゼミナールの社長に福村賢一氏が就任

株式会社湘南ゼミナールは、3月8日、代表取締役社長が志賀明彦氏から福村賢一氏に交代したことを発表した。湘南ゼミナールは、神奈川県を中心に、東京都や埼玉県、千葉県を含む1都3県に約200校舎を展開し、売上高94億円(2015年実績)を計上。神奈川県下最難関の横浜翠嵐高校の合格者は、昨年は152人、今年は162人と7年連続で実績を伸ばしている。

福村賢一氏(同社サイトより)

福村賢一氏(同社サイトより)

福村氏は、東京学芸大附属・開成・早慶などの難関国私立高校をはじめ、横浜翠嵐・湘南など難関公立高校を志望する生徒を集める「SHOZEMIアルファ」の責任者を務め、一昨年8月から取締役に就任していた。新体制のもと、生徒の成績向上と志望校合格をひたすら追い求めていくとしている。

【訂正 2016年3月15日】福村氏のプロフィールに一部誤りがありました。誤「昨年8月から取締役に就任していた。」、正「一昨年8月から取締役に就任していた。」ここに訂正させていただきます。

明修塾と啓真館が経営統合 中国・四国地方で生徒数5500名を超えるグループに

岡山県、鳥取県に17校舎を展開し、創立43年目を迎える「明修塾」を運営する株式会社明友社と香川県、徳島県、愛媛県、岡山県、広島県に37校舎を展開し、創立24年目の「啓真館」を運営する株式会社ケイシンは、3月9日、ケイシングループに経営統合することを明らかにした。グループ代表には、ケイシンの原田真一氏が就任し、明修塾の塾長を兼務する。明修塾の塾長だった山下典男氏は、同塾の会長に就いた。

これにより、ケイシングループは岡山県、鳥取県、香川県、徳島県、愛媛県、広島県に54校舎、生徒数5500名を超える教育サービス企業となり、教育環境を向上させていくという。

ケイシンと明修塾合流

囲碁ソフトがプロ棋士に連勝 5局勝負の第2局

米グーグル傘下の人工知能(AI)開発ベンチャー「ディープマインド」(英国)の囲碁ソフト「アルファ碁」と、世界トップクラスの韓国人プロ棋士、イ・セドル九段による5局勝負の第2局が3月10日、ソウルのホテルで行われ、アルファ碁が第1局に続き勝利した。アルファ碁は序盤、変則的な手を連発。中盤以降でリードし、最後まで隙を与えなかった。211手で白番の李九段が投了した。李九段は記者会見で「完敗。アルファ碁が完璧で終始リードできなかった」と語った。

東大、理3に面接導入へ 18年度から

東大は3月10日、2018年2月に実施する理科3類の前期日程2次試験から面接を導入すると発表した。理科3類への入学は実質的に医学部進学につながるため、入学時に学生の資質をみる必要があるとしている。今夏までに具体的な面接方法を決める予定。医師になるのにふさわしい資質のある学生を、学力だけでなく多面的に選抜するのが狙い。東大理科3類は、大学入試の中でも最難関とされる。

山形東・米沢興譲館・酒田東に探究科 18年度

山形県教育委員会は3月9日、2018年度から山形東、米沢興譲館、酒田東の3校にそれぞれ探究科2学級を設置し、寒河江と新庄北、長井の3校にそれぞれ普通科探究コース1学級を設ける方針を明らかにした。
改編後の学級数は、山形東が普通科4、探究科2、酒田東は普通科3、探究科2となる。米沢興譲館は理数科1学級と普通科1学級を改編し、学級数は普通科3探究科2となる。